「ワンダとダイヤと優しい奴ら」1988年アメリカ

チャールズクライトン監督 ジョンクリーズ ジェイミーリーカーティス

「僕はモンティパイソンが大大好きで、中でもJクリーズはお気に入りでした」
「彼はモンパイの中でも一番役者らしい感じがするわね、理知的な風貌で平気でバカなことをやるといった味わい」
「彼のは実にデカイという噂だ(笑)いやそれはともかく・・彼がモンパイから離れて作ったフォルティタワーズを観て、ああこの人はこういう芝居をやりたいんだなって、すごく良くわかったよ。次第にテンションが高くなっていってメチャメチャに爆発するというセンス。前後左右不覚になっちゃう。で、ふと我に返った時のその落差みたいなもの。だから彼のギャグは少し時間を掛けて一連のシークエンスのなかで効果的に発揮されるんだ」
「今回のワンダでは、ちょっと抑制効かしてる。フォルティみたく完全に切れちゃうことはなかった」
「ま、ケヴィンクラインもやってくれてるしね、彼のカラッとした明るさは随分とこの映画のトーン作りに貢献してたと思うな」
「ペーソスというかジメっとしてるのがマイケルペイリン。歳とったねえ彼、びっくりしちゃったよ」
「マイケルとジョンの二人が出会うのは意外にも?ほとんどラストスパートに入ってからなんだよね。あの二人が二人だけで出てる場面・・」
「ホテルの名前を聞き出そうとするところね」
「そう。あそこにはなんか僕、ぐっと来たなあ、モンパイフリークとしては」
「別に(笑)彼らに確執があったわけじゃないし・・」
「そりゃそうだけど、なんかね、嬉しいわけ(笑)シリーウォークとか思い出すし(笑)」
「なるほど。ところでJLカーティスはどう?」
胸があった(笑)。いや、彼女はあんまり芸達者というわけじゃないし、雰囲気も中性的だし、なんでこのキャスティングだったのか知らないけど・・<ブルースチール>とかのほうが似合ってたなあ」
「そうね。でもこういう映画にはボーイッシュな彼女が合っていたのかも知れないよ、飾りモノならいざしらずストーリーの中心にいる場合、あんまりオンナオンナした女優だと、そのお色気でテンポが殺がれるみたいになっちゃうから、Sヒューズがいい例」
「なるほどー(笑)。オンナオンナしてない女史ならではのご指摘ですねぇ」
「ちょっとー(笑)原題はワンダという魚。JLカーティスは一本調子だからこそうまく泳ぎ切れたと思うの。全体的にテンポがいいから気がつかないけど話のつながりが結構バラバラっていうか、展開がめまぐるしくて、観ていてちょっと疲れたよー」
「そうかな。コメディってこんなものじゃないかなあ。ただのドタバタじゃないし個人技だけでもなくてイギリス的なユーモアの匂いもプンプンしてる。それになんていうかカメラワークだよね、はっきりとギャグのオチを見せるような演出」
「笑いをとるぞーって感じ」
「それはそうなんだけど、そういう作り自体が、とても憎めないよ」
「この映画には続編があるんですって?」
「そう。<危険な動物たち>。日本では確か公開されなかったけどビデオで出てる。今度観ようと思ってるけど」
「ま、・・そのうち観たいわね」
「あれれそのクールな言い方! 聞き捨てならない!自慢じゃないが僕はジョンの<底抜け校長先生>だって観てるんだからねー」
「それは自慢になるわね(笑)」
「実は得意になってるんだ。今度見せてあげるねー(笑)」(1998.6.15)

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