「サイレント・ムービー」1976年アメリカ


メル・ブルックス監督 Mブルックス マーティ・フェルドマン ドム・デイルズ

「これまでブルックス監督の作品を観るにつけ話すのは、彼の映画は映画を撮る喜びに満ちていて、それが観客を幸福感で満たしてくれるってことだったっけ」
「それでこの<サイレント・ムービー>は、まさに映画を撮ろうとする物語というわけね」
「まあね(笑)なんか出来過ぎのお膳立てをしてきちゃったっていう気もするけど、ま、この映画は別に撮影現場の楽しさをメインにしてるわけじゃなくて、ただもうドタバタのハチャメチャの連発、というわけだ」
「とにかくお腹がヨジレちゃうマシンガン・ギャグ」
「僕はね、ライザ・ミネリを映画出演に誘うところ、あそこがホント、オ(笑)カ(笑)シ(笑)イ(笑)」
「ヨロイを着て・・(爆)よろよろと・・。でもわたしは断然、バート・レイノルズの(笑)シャワーかな(笑)」
「まったく、思い出しても笑える。それに、ひとつひとつのギャグに、ブルックス監督ならではの愛が感じられるんだね」
「最後のスニーク・プレビューでね、観客たちが大喜びして大行進して出てくるでしょ。ああいうシーンを観ると、なんか観客であることが凄く素晴らしいことみたいにも思えちゃうの」
「この映画は、言うまでもなく全編サイレント映画でね・・」
「あっ一カ所を除いてね」
「わお!それを言うのは御法度。まったくアレには驚かされるよ。ま、それはともかく、今回サイレント映画ということで、いちいちのギャグはほとんどがナンセンスな笑いなんだ。でもそのナンセンスさは、セリフ、つまり言葉を伴わないだけに、なんかとってもイノセンスという風に感じる。そこがこの映画に僕が傾倒してる理由でね。チャプリンの笑いを持ち出すまでもなく、無邪気っていうものと言葉っていうものは、なんか裏腹みたいな気がする」
「まあ、そういう場面が多かったっていうか・・彼の映画は基本的にイノセントな心を持ってるよ。そういう気持ちを決して忘れないでいる」
「考えすぎとは思うんだけど、最後に『これは実話です』ってテロップが出てきてね、その場合のtrue storyという時のtrueの意味。それを考えちゃう。なんていうかなあ、実話と翻訳しつつも、それ以上に真実の、という意味合いが込められているような気もするしねぇ」
「まあ、それだけ狩刈くんがブルックス監督に心酔してるのはよく分かるの・・でも、わたしは単純に、ポール・ニューマンが病院をサーキットに車椅子でレースする、なんていうところに大満足なの」
「それもまた真実なり、だよ。だってポール・ニューマンはレースで怪我してるしね。ジェームス・カーンがボクシングやってるところは、僕は、どういう真実が隠されているのか分からなかったけどね(笑)」
「あの頃のJカーンは・・<ローラーボール>?か、なんだか分かんないけど、まあいいわ」
「それから<ヤング・フランケンシュタイン>でもお馴染みの怪優マーティ・フェルドマンだね。彼は、その存在自体が意味不明だ。次あたりには是非<フランケン>を取り上げたいね」
「あはは。目が離れちゃうよ」(2000.2.5)

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