「ワイルド・パーティー」1970年 アメリカ



ラス・メイヤー監督 ドリー・リード ジョン・ラザール

「デパートメントH、最近行ってないね?」
「えー昔サンザン行ったし(爆)。もーいいでしょ(笑)。ところでこの映画、久しぶりに見たけどもう笑える笑える(笑)特にあの最後のしめくくり方はなんともいえないよねぇ、やっぱりカルトだなーって感じ。狩刈くんの副業的世界て感じ〜」
「うーむチャカしで入るとこみると、最近女史にゃなんかいーコトあったんだね〜。ま、この映画はまずジェス・フランコ的大団円で登場人物たちのいちいちの結末をナレーションで語っちゃうところが泣かせるね。しかも人間愛にまで言及する・・実際はラリッたプロデューサーがバンバン人殺しする映画なんだけど」
「ま、二回は見る映画じゃないなあって思ったけど、実はこれ、三回目だったりするの(笑)前回はどこだったっけ」
「最近ロックバンドやってる女の子のメルマガ小説書いたんで、僕はそれで思い出したようにまた見たってわけ。女史とは以前、どっかのレイトショーでも見てるよ・・俳優座かな」
「あんまり語ることもない映画なんだけど、ストーリーはといえば、女の子ロックバンドの三人組がLAに来て、ヘンテコな金持ちプロデューサーのところに出入りしたり、叔母さんの遺産をめぐって弁護士とやりあったり、司法試験を目指してる学生といい仲になったり、とまあ、それぞれ青春モノらしげな展開はいろいろなの。見ていて飽きない」
「しかもずっとバンドと行動を共にしていたマネージャーのヤサ男がプロデューサーにバンドを乗っ取られて自殺を試みたり・・とか、ありがちでね。そこまでならショービジネスのウラ、落とし穴を見せてくれた映画だ、ってことになるんだろうな。いい意味で青春映画(笑)。締め括りはあまりにも教訓的だったし」
「ところが実際はドラッグ、セックス、ゲイになんでもありのパーティのシーンばっかりで、最後にはスプラッター風連続殺人ね」
「あれ、イヒョ〜〜をつくよね。オープニングシーンとうまく噛ませてあるから、ああ!なるほど、って感じでラストスパートに付き合っちゃう。特筆すべきはプロデューサーZマン。彼の独特な雰囲気はホントすばらしい〜! 彼みたいな人が昔のデパッチにはよくいたよーな気がするんだけど・・尊敬しちゃうぅぅ〜う〜♪」
「はいはい。ま、それはともかく(笑)、70年ていう時代をよく伝えてくれるって感じはするよね」
「そーでしょ? 僕のジェス・フランコセレクションの<サキュバス>読んでくれた? ああいうアシッドでビザールフェチなノリは実に楽しそうだよね。あ、そういえば最近サキュバスにも行ってないなあ(笑)」
「はいはい、それもともかく(笑)狩刈くんの言うとおり、Zマンの発狂?がなければこれ、いい意味での青春映画になったろうとは思うし、なんとなくだけれど昔のATGとかさ、自主映画的な感じで分かりやすいのね。まったく単純な映画だ、とは言い難いんだけど、ありがちで分かりやすい、っていうか」
見どころは単純(笑)、つまり巨乳(爆)。プレイメイトちゃんたちがワンサカ出てきてくれてね〜。女の子だけのロックバンドなんて、当時としてはかなり先鋭的だったんじゃないかな? どうかな? ランナウェイズなんてまだまだ。スージー・クアトロとかの時代?」
「あたしに聞かないでよ!(爆) そういえば以前ここでとりあげた<ファスタープシキャット>なんかにしても三人組ね。女の子たちの群像劇ってラス・メイヤー監督の独壇場ね」
「そうなんだね。三人寄ればドラマも深まる・・かどうかは分からないけどさ。二人はパスでもまだあと一人いるじゃないか!みたいな」
「なによそれ?!(笑)」
「あー、ていうか、黒人の女の子がドラマーっていうの、いいよね。僕個人としては、ケリーよりケイシーが好きだけど」
「ま、ここで女の子の好みを言っても仕方ないし・・それぞれに見せ場はあった、ということかしら。それと、いかにも当時のアメリカ映画っていうかしら。例えばホモと罵られたマネージャーがすんごく傷ついたりしてる」
「そうだね。軽い調子でハッパに手を出す弁護士とかさ、サイケなファッションデザイナーとかさ、とにかく今となっては古き良き日々、みたいな70年代初頭のサブカルチャーを実によく伝えてくれていてね。ある意味では<チャオ!マンハッタン>や<イージーライダー>みたいな無法の世界が確実にしっかりした質感をもってこちらに伝わってくる・・つまり出口なしのマヒ状態に陥ったアメリカ、という質感だね。で、当時は若者でこの映画を支持していた世代の連中が今、中堅、ベテランとして同じく脳梗塞状態に陥ったアメリカ社会を背負ってるわけだな〜」
「わけだな〜とか言ってなんとなく真面目に取り繕ってるけど、どうせ巨乳しか見てなかったくせに(笑)」
「あはは・・図星(笑)。ていうかこの作品にはやっぱZマンの怪演、あのおっそるべきカルトでビヨンドなミリョク(笑)があるわけでね〜そこにご注目!」
「そう確かに彼は、その場を一人でさらう迫力はあったよね〜」
「彼と知り合うだけでもこれ、必見の映画です〜」
(2003.4.23)



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