[付録] ニュースと感想 (148)

[ 2010.9.07 〜 2010.9.27 ]   

  《 ※ これ以前の分は、下記のページで 》


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      12月11日 〜 12月27日
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         9月07日 〜 9月27日







● ニュースと感想  (9月07日)

 米国はイラクとの間で二度、戦争をした。父ブッシュの戦争と、子ブッシュの戦争。この二つの戦争を、あらためて評価しよう。
  → nando ブログ 「イラク戦争(湾岸戦争)の評価」

 ※ 大事な話なので、是非お読みください。


● ニュースと感想  (9月07日b)

 「小沢の自由主義」について。
 小沢の思想は、一言で言えば「自由主義」と言える。それは、次の二つの面で言える。
  ・ 経済における自由主義 (市場原理主義 ←→ 政府主導経済)
  ・ 政治における自由主義 (保守主義 ←→ リベラリズム)
 このことは、「観光地ではおせっかいな囲いのない状態が好ましい」という形で、池田信夫が言及している。
  → 池田信夫の小沢論

 しかしながら、こういう「自由尊重」とは、実はただの「エゴの尊重」「わがままの尊重」にすぎない。
 この件は、前に、nando ブログの下記項目で示した。
  → 自由とは何か? (経済)
  → 自由とは何か? (政治)
 私がここで述べた批判は、まさしく小沢に当てはまる。今から読み返すと、興味深い。


● ニュースと感想  (9月08日)

鶏などのトサカは何のためにあるのか? 「性的魅力のため」「放熱のため」という二つの理由が知られている。だが、私はまったく別の見解を示す。目的説ではなく、原因説で。
  → Open ブログ 「トサカは何のため?」


● ニュースと感想  (9月08日b)

 「小沢の実行力」について。
 小沢支持者に支持の理由を聞くと、「実行力があるから」という返答が多い。では、実行力とは何か? 
 人々は漠然と「現状をどんどん打破して改善する能力」と思い込んでいるようだが、違う。小沢の実行力とは、次のことだ。
 「おれの言うことを聞け。そうすれば、これこれの利権を与える。逆に、おれの言うことを聞けないのなら、出て行け」
 つまり、利権誘導と恫喝である。そこに欠けているものは、民主的な議論だ。
 要するに、小沢の実行力とは、利権政治であり、それは民主主義とは正反対のものだ。
 民主主義は、たがいに意見を交わして、じっくりと合意を得るというシステムだ。それは非常に面倒臭い手続きが必要で、緩慢で、非効率なものだ。それでも民主主義というものは、大失敗を避ける方策としては、ベストなのである。
 小沢の手法は、その反対だ。あらゆる議論の過程を省略する。「おれの言うことを聞くか、聞かないか」という二者択一だけがある。議論の過程はないから、結論までの時間はごく短い。また、それによって国民が得するかどうかは関係なく、当事者である自分と小沢との関係があるだけだ。そこで、与えられた餌を飲むかわりに、こちらの権利を差し出すかどうか。……それが問題となる。
 たいていは、自分の損得だけを考えるから、与えられた餌を飲む。つまり、小沢に屈服する。自分が得をして、自分の票か何かを差し出す。そういう利権政治に落ち着く。

 これが小沢の手法だ。
 例1。民主党議員との関係では、選挙に協力するかわりに、小沢派の一員として協力してもらう。(代表選では小沢支持をする。)
 例2。国民との関係では、買収関係。高速道路無料化や、子供手当など、現金をばらまく形で、国民の票を買収しようとする。(そういう買収関係だけが頭にある。国をよくしようというような発想は初めからない。買収が成立するか否かだけだ。)

 利権政治。これが小沢の手法だ。そして、それは、民主的な議論の過程を一切省略するがゆえに、簡単に結論が出る。たいていは、他者が小沢に屈服する。……これが小沢の「実行力」の正体だ。

 こんなものは、当然、民主主義社会では、唾棄するべきものだ。まともな人間ならば、小沢を嫌うのは当然だ。民主党議員でも、小沢に屈服しなかった人々は、小沢を毛嫌いしている。(小沢に屈服しなかった代償として、党の金の配分を小沢に削られたりしたから、なおさら嫌う。)
 しかし、である。国民の態度は、それを毛嫌いしないのだ。なぜか?

 不思議なことに、今の国民は、小沢の実行力を歓迎する。なぜか? 
 それは、昔の日本の歴史と重ねるとわかる。2・26事件などがあり、軍部がのさばって、日本の政治家を暗殺したりする事件が起こった。しかし国民は、そういう軍部をあまり批判せず、むしろ歓迎する傾向があった。どうしてか? 
 それは、時代閉塞だ。長い不況のさなかで、政治家は国民に苦しい生活しか与えることができなかった。そういう閉塞感のなかで、政治の閉塞を打破するものとして、国民は軍部に期待した。
 それと同様だ。20年にも渡る不況のなかで、人々はひどい閉塞感を感じている。特に菅直人が不況を招いたわけではないのだが、菅直人では不況を打破できないと感じている。(それは正しい。)そして、そういう閉塞感を打破するものとして、爆弾のような破壊力のあるものを望む。それは、過去においては暴走する軍部(若手将校)であり、現在においては小沢一郎である。

 こうして人々は、閉塞感を打破するものを望む。では、その結果は? 誰も見えていない。しかし、暴走する軍部が日本を導いた先は、太平洋戦争だった。それと同様のことが、小沢についても予想される。彼が何をするにしても、とんでもない暴走が考えられる。そして、その暴走を止められる人は、どこにもいない。それがつまり小沢の「実行力」だからだ。人々が小沢に全権を委ねた時点で、小沢の暴走を止めるものは何もなくなってしまうのだ。(その点は、ヒトラーの場合と同様だ。)

 今の人々は、そのことを理解していない。漠然と「小沢には実行力がある」「菅直人には実行力がない」と感じている。しかしそれは、ただの「民主主義の否定」にすぎない。そして、そのような危険なものを漠然と歓迎することの背景には、現代の時代閉塞がある。
 これは一つの歴史の流れだ。愚かな国民は愚かな歴史を選択する。日本人が愚かであれば、愚かな歴史を選択する。その傾向は、現在でもネット上に見られる。ただし、リアルな世界に生きている人々は、それほど愚かではないので、小沢に「危険な臭い」を感じ取っているのである。2・26事件の若手将校に危険な臭いを感じたように。

 [ 付記1 ]
 「菅直人には失望した」という意見も結構よく聞くが、それは、期待のしすぎというものだ。その反動で、小沢に期待しすぎている。そんなに期待すると、いずれは失望するハメになる。
 菅直人の初期の支持率は、8割近くあった。それが「消費税増税」で失望に変わったようだ。
 しかし、政治家に期待なんか、しすぎない方がいい。政治家は天才ではないのだ。打ち出の小槌ももっていない。政治家は単に周囲の声を聞いて、(なるべく)正解を選択するだけでいい。失敗しなければいいのであって、大成功をする必要はない。
 菅直人が無為無策であるとしたら、それだけでも存在価値がある。ひるがえって、「構造改革」をやった小泉は最悪だった。財政健全化や、リストラの推進や、不良債権処理など、やったことのほとんどは、景気を悪化させることばかりだった。その点、菅直人は、「消費税増税の議論を」という民主的な提案をするだけであり、「消費税増税の実施」という実行力をともなわなかった。実行力がなくて民主的な過程を取れば、総理の失敗さえも抑制されるのだ。
 実行力のかわりに民主主義があれば、少なくとも大失敗は防止される。(小泉や小沢では、そうは行かない。)

 [ 付記2 ]
 「マイナスは防止されても、プラスがないだろ」という批判が予想されるが、それは私もわかっている。しかし、政治家にプラスを期待するのは、やめた方がいい。政治家は国民に先んじて、予想外のプラスの行動を取る必要はない。単に国民が合意したことを実行するだけでいい。
 私は政治家には何も期待していない。大切なのは、政治家が何かをするよりも、世間に「これが真実だ」という情報を与えることだ。たとえば、「エコキャップ運動を禁止する」という独断的な政治行動よりは、「エコキャップ運動は詐欺だ」という情報を世間に周知することだ。そのことの方が正しい、と私は考える。
 つまり、民主主義。独裁政治の正反対。
 一方、愚民が期待するのは、神様による独裁政治。私はそういうのは大嫌いだ。なぜなら、神様を望んで、悪魔を招く結果になるだけだからだ。


● ニュースと感想  (9月09日)

 「小沢が駄目なわけ」について。
 前日分までの話では、小沢の危険性を示した。
 これに対して、「不況期の今では、解決策は小沢以外にはないのだから、とにかく小沢に賭けてみたい」という意見もある。
 なるほど、それはある意味、納得できる面もある。
 仮に、小沢が「大規模減税を実施する」という政策を掲げたならば、私としても小沢を支持する。どんなに汚くて危険で独裁的であって、民主主義を破壊するとしても、景気回復を実現して、日本を 20年の不況から脱出させるのであれば、私も小沢を支持するだろう。
 しかし、現実には、どうか? 小沢は「大規模減税を実施する」という政策を掲げていない。本日報道された政策でも、「菅直人の1兆円は駄目で、自分は2兆円にする」と主張しているだけだ。
  → 小沢前幹事長、宇都宮で演説
 しかし、1兆円も2兆円も、どっちみち不況脱出効果はない。「小出しでは回復の影響は与えられない。雇用回復にはどうしたらいいのか中身が大事」と小沢は述べているが、2兆円ではどっちみち小出しにしかならない。
 「大規模減税」とは 20〜30兆円の減税だ。それに対して1割以下の財政支出は意味がない。また、「減税」でなく「公共事業」や「企業減税」では意味がない。
 要するに、たとえ小沢が首相になったとしても、「大規模減税」という唯一の正解を取ることはないのだから、小沢首相の下で不況脱出となる可能性は皆無である。
 さらには、もっとひどい。菅直人ならば、「他人の声を聞く」というポリシーだから、世間で「大規模減税を」という声が高まれば、それを実施するだろう。しかし小沢はもともと自由主義経済だから、減税は「金持ち減税」「企業減税」の形になるはずで、「庶民減税」の形にはならない。たとえ 20〜30兆円の減税を実施するとしても、「金持ち減税」「企業減税」の形では、減税効果は半減するから、やはり不況脱出は不可能となる。
 現時点で唯一の不況脱出の可能性は、「菅直人首相の下で、大規模減税の気運が世間に盛り上がる」ことだけだ。小沢首相の場合には、世間が何を言おうと、小沢の発想でなければ採用されない。その小沢の発想は、右翼的な市場原理だから、「大規模減税」が採用される可能性は皆無だ。(どちらかと言えば彼は反対する。「5兆円の減税で国民を買収する」という発想はあっても、「大規模減税で物価上昇を引き起こす」という経済政策は彼には理解できない。)

 というわけで、不況脱出については、現状では小沢も菅直人もどっちも駄目だが、将来的には、小沢の場合には「可能性ゼロ」となる分、小沢の方がひどい。
 小沢が景気回復を実現するのであれば、小沢を支持してもいいのだが、現実には景気回復を実現することはありえないので、「毒を食わば皿まで」と思ったあげく、日本国民は本当に毒を食ってポックリ死んでしまうことになる。


● ニュースと感想  (9月09日b)

 「池田信夫の小沢擁護」について。
 池田信夫が小沢を擁護している。
 政治資金収支報告書の虚偽記載ぐらいのことでメディアが大騒ぎして進退問題になるのは、世界的にみても異常である。
 この観点からいうと、政治献金よりも圧力団体のほうが有害だ。民主党政権に最大の影響を及ぼしているのは、労働組合である。
 政治資金規正法違反で起訴される可能性があるから首相にふさわしくないというのは筋が通らない。そろそろ政治とカネ騒ぎは卒業して、政治家の評価は政策と能力だけですべきである。
( → 池田信夫ブログ
 呆れたね。偏向していても知能レベルは悪くはないと思っていたのだが、これほどの馬鹿だとは思わなかった。
 第1に、小沢がもらったのは、政治献金ではなくて、賄賂である。政治献金ならば表に出るが、表に出さずに受け取ったのだから賄賂だ。
 第2に、労働組合の献金は、普通の政治献金であり、党に与えるものだ。小沢が受け取ったのは、小沢が個人が受け取ったものだ。前者は、政治的な主義主張への献金だが、後者は、公共事業を受注したことに対する対価だ。(口利き料をもらったわけ。典型的な賄賂。)
 金をもらったという点では共通するが、政治献金と賄賂では全然違う。前者は知られても困らない公正明大な金。後者は知られては困るような汚い犯罪的な金。
 この区別がつかないとは。どこまで馬鹿なんだか。あいた口がふさがらない。

 [ 付記 ]
 池田信夫がせっせと小沢を支持するのは、池田信夫の好きな「小泉流・構造改革路線」を小沢が取るからだ。小沢の路線は小泉路線とまったく同じではないのだが、「市場原理による成長」という点では、古典派経済学に則っており、同じ仲間である。細部は異なるとしても。
 その意味で、小沢の政策から「バラマキ」を取り除けば、あとは小泉路線だから、その方向は、「景気縮小」となる。それはすでに小泉が実証したことだ。……こういう小沢路線にすがりつきたがる人もいるようだが、それだったら、小泉時代の経済を思い出すだけでいい。今さら新しいものを期待するよりは、古本みたいな歴史を再読するだけでいい。(それなら二度目はバーチャルなものだけで済むから、実際の被害は無しで済む。……こういうバーチャルならば、リアルよりもいいですね。同じ失敗を二度繰り返さずに済む。)


● ニュースと感想  (9月10日)

 「小沢論議の馬鹿らしさ」について。
 これまで小沢について記してきたが、よく考えると、論じること自体が馬鹿馬鹿しい。世間の大半の人が「駄目」と審判している。いちいち私が「駄目」と言う必要はないのだ。
 また、彼の言う「無利子国債」という概念からしても、あまりにも経済音痴であることが見え見えだ。馬鹿丸出し。馬鹿馬鹿しくて、いちいち批判する気にもなれない。
 にもかかわらず、何度か論じてきたのは、ネットには支持者が多いからだ。ネット上には猛烈な「小沢擁護」があふれている。これはきわめて珍しい現象だ。漢字の読めない麻生大臣のときには、みんなが馬鹿にしていたが、強烈な支持者はいなかった。小沢に限って、強烈な支持者がいる。
 それだけ日本が不安定な状況になったということか。……いや、ネット上には、変人があふれているということか。
 この問題は、ネット特有の奇怪な現象として分析すると、面白いかも。……ま、よく考えてみれば、私が書いた発端は、そのことだった。小沢批判なんか、馬鹿馬鹿しいので、最初から書く気はなかった。それがついつい、反響が大きくて、論じてしまった。ちょっと反省の必要があるな。馬鹿を論じて、馬鹿になってしまった。これじゃまるで池田信夫だ。むむむ。   orz.

 [ 付記 ]
 ……と書いたら、そのあとで、「小沢派の不倫発覚」というニュースが二つ。やっぱり下世話だな。  (^^);


● ニュースと感想  (9月10日b)

 「菅直人の法人税減税」について。
 菅直人が法人税減税の検討を指示したという。ま、例によって「検討」だから、どうせつぶれるに決まっているが。……それにしても、菅直人は、政治センスがない。参院選の前に消費税増税を言い出すとか、代表選に勝ちそうになったら法人税増税(≒ 消費税増税)を言い出すとか。
 彼の欠点は、他人の意見を聞きすぎることだ。消費税増税も法人税減税も、彼の年来の主張には反するのだが、まわりでそういう声が急激に盛り上がると、その声に流されてしまう。時流に流されがち。長い目で物事を見ず、「わー」と盛り上がった流れに乗りがち。
 Twitter に騒ぐようなものか。  (^^);
 その割には、Twitter やっていませんね。
  → 検索: Twitter 菅直人

 cf. 村上春樹のなりすまし Twitter というのもある。氏の著作からの引用を記しただけ。あほくさ。


● ニュースと感想  (9月11日)

 「木村剛と似た人」について。
 木村剛の日本振興銀行が破綻した。日本最初のペイオフ。
 これについて、次の記事がある。
  → 怒りの元行員「木村さんは何がしたかったんでしょう」
 木村剛が何かをしたかったというよりは、木村剛に何かをさせたかった、ということが問題なのだろう。彼一人の力ではできないが、まわりの人々が木村剛に期待して、日本振興銀行ができたわけだ。
 しかし、木村剛なんてものは、最初から胡散臭い人間なのだから、こういう人間に銀行を託すということ自体が狂っている。最初に権限を委ねたこと自体が間違いだ。

 ここまでの話から、連想されることがある。木村剛にそっくりな人がいますね。ワンマンな政治家。   (^^);
 ワンマンな経営者に銀行を託せば、その銀行が破綻する。( → 記事
 ワンマンな政治家に国家を託せば、その国家が破綻する。

 しかしまあ、破綻するまでは、「そうしなければよかった」とは気づきにくい。だから世の中には、木村剛に託す人もいるし、小沢に託す人もいる。それが世の常だ。
 しかしまあ、怖いもの見たさで言えば、日本を小沢に託したあとの歴史を見たい、という気もする。日本は破綻するだろうが、国家の破綻という現象を、先進国では初めて見ることになる。前にアルゼンチンという例もあったが、それよりもはるかにひどい状況になるだろう。
 日本は破綻して、韓国に併合されるかもしれないが、そうなったら、韓国人が大喜びしそうだ。  (……というのはブラックジョーク。  (^^); )

 [ 付記 ]
 うまいことを言って、期待させて、最後にだまして大損させる……というのが、この手の連中の手口だ。
 日本振興銀行の場合は、「年利1%」という超高金利。また、決算は、すばらしい黒字決算。
   → 出典 (キャッシュ)
 このページは「得体の知れなさ」と表現しているが、そういうのに気づけば、だまされにくい。気づかなければ、だまされて、財産を失う。
   → 被害者の例

 銀行であれ、政治家であれ、胡散臭い人間を信じてはいけない。そうしないと、だまされて、大損する。
 私は警告しておく。今回、小沢を支持した人は、人生の途上のいつかどこかで、詐欺師に全財産を奪われる可能性がかなり高い。注意した方がいいだろう。

 《 注記 》
 本項のテーマは、小沢批判ではなくて、「一見無関係の二者に、共通点を見出す」ということ。(そういう訓練をしていると、物事の本質が見えるようになる……こともある。)


● ニュースと感想  (9月11日b)

 「日本振興銀行の詐欺」について。
 日本振興銀行についていろいろ報道されている。「日本初のペイオフ」とか「乱脈経営」とか。では、なぜそういう問題が起こったのか?
 この問題は、その本質を「詐欺」と見なすと、理解できる。

 日本振興銀行は、乱脈融資をした。価値のない屑債券を購入したり、倒産同然の企業に融資したりした。ではなぜ、そういう滅茶苦茶なことをしたのか? 
 その答えは簡単だ。「自転車操業」と同様で、大金をつぎこむことで、破綻を一時延ばししたのだ。赤字事業に大金をつぎこめば、そのつぎこんだ大金は、戻ってこない。まともな頭があれば、そんな馬鹿げたことはしない。
 しかし、日本振興銀行は、そういうことをした。社員や重役が大反対しても、木村剛が頭ごなしに大声で命令して、無理やり大金をつぎこんだ。では、なぜ? 
 そういうことをすれば、日本振興銀行に莫大な赤字が生じる。しかしそれは、破綻させてしまえば、負担はゼロで済む。赤字は納税者と出資者が払うだけだ。木村剛は赤字の負担をしないで済む。彼自身はちっとも損しない。
 その一方、木村剛は、高額の役員所得を得た。また、偽装決算によって巨額の配当や株価売却益も得た(はずだ)。また、SFCGとつるんでいた ことで、裏金やリベートの環流もあったはずだ。
 こうして木村剛は、日本振興銀行を食い物にすることで、巨額の金を得た。これは、自転車操業が続く限り、得られる金だ。だから、少しでも長く自転車操業を続けようとした。

  預金者の金 → 日本振興銀行 → ゴミ会社
             ↑      ↓
             └──────┘


 ゴミ会社は、本来、不渡り再建を出すことで、倒産するはずだった。しかし、そこに追加融資をすることで、不渡りを出す時期を先延ばしする。(自転車操業)。
 そんなことをすれば、回収不能金が増えるから、本当ならばやらない。しかし、銀行の利益が目的ではなく、木村剛の利益が目的だから、このような滅茶苦茶が実行される。異を唱えれば、木村剛によって左遷される。

 実を言うと、この構図は、リーマンショックに似ている。
 「駄目な債権にどんどん融資して、回収不能金を増やしながら、当面の利益(配当)だけを獲得する。しかしいつか、回収不能金が顕在化して、一挙に巨額の赤字がのしかかる。しかし、そのときは、経営者はやめてしまう。経営者は、やめる前に、巨額の役員報酬を得る」

 会社にギャンブルをさせて、会社に赤字を出させるが、会社を一時的に黒字に見せかけて、その間に巨額の役員報酬を取る。……基本的な構図は、日本振興銀行と木村剛の場合と、ほぼ同様だ。
 ただ、リーマンショックのときの米国金融界は、それほど露骨ではなかった。金融工学による「証券化」みたいなことをやって、「こうすれば、打ち出の小槌によって、金が湧いて出るんです」というふうに語って、人々をだました。それでたいていの人がだまされた。(高度な数学を理解できないせいで、だまされた。)
 その点、木村剛の方は、はるかに単純だ。金融工学なんか使わない。破綻確実の企業に無理やり融資して、そこから一部の金を吸い取って、自分のポケットに入れるだけだ。そしてそのための方法は、金融工学のかわりに、「恫喝」だ。言うことを聞かない部下を左遷・解雇する、という方法で、自分の詐欺活動を実行した。

 要するに、木村剛においては、詐欺と、ワンマン経営とは、表裏一体である。通常ならば、詐欺による銀行倒産なんていう馬鹿げたことは、社員によって阻止される。しかし、ワンマン経営であれば、会社全体が詐欺を実行することも可能となる。……そして、その目的は、「一将功成りて万骨枯る」である。たとえ他の全員が不幸になったとしても、一将だけが大儲けできればいいのだ。
 これが日本振興銀行において起こったことであった。そして、結果は彼のもくろみ通りで、日本人全体と出資者とが、ペイオフの形で、尻ぬぐいをするわけだ。……つまり、あなたもまた、木村剛にかなりの金額を奪われる。(そのうちの一部が木村剛に入る。エコキャップ詐欺に似ていますね。人々は大損して、推進者だけが比較的少額の利益を得る。)

 [ 付記1 ]
 この構図は当然、小沢の場合にも当てはまる。ワンマンのトップを止める者がいなければ、組織の全体が破滅する道を歩む。

 [ 付記2 ]
 ワンマンはそれ自体が悪である。なぜか? ワンマン(独裁者)は、理屈では、自説を実行できないからだ。自説が理屈で正しければ、単に説得するだけでいい。しかし自説が間違っていれば、他者を強圧する必要がある。
 逆に言えば、自分が間違ったことをやるつもりの人は、基本的にワンマン体質になる。その特徴は、実行力があることではなく、反対者を恫喝することだ。
 この違いは、小沢一郎や木村剛と、スティーブ・ジョブズを比べれば、わかる。小沢一郎や木村剛は、反対者を恫喝する。スティーブ・ジョブズは、「いやなら、いつでもクビにしてくれ」という態度だ。
 見かけはどちらもワンマンふうで、一人で専決するように見えるが、その本質はまったく正反対だ。そして、その違いを理解できない人々が、小沢一郎や木村剛をスティーブ・ジョブズだと勘違いしたあげく、「彼に任せればきっとすごく状況が好転する」と信じて、全権を委ねようとする。……そして最後には、小沢一郎や木村剛と、スティーブ・ジョブズとの違いが、結果として判明する。
 日本振興銀行については、本日、完全に判明した。しかしそれまでは、たとえば池田信夫は、小沢一郎や木村剛を支持していたのである。(私は逆で、小沢一郎や木村剛を批判し、スティーブ・ジョブズを支持する。)


● ニュースと感想  (9月12日)

 アロマテラピーに似たホメオパシーがある。バッチフラワーというもの。使われるのは、バッチフラワー・レメディ。これもホメオパシーだが、ちょっと種類が異なる。
  → Open ブログ 「アロマ・ホメオパシー(バッチフラワー)」


● ニュースと感想  (9月12日b)

 「小沢と木村剛」について。
 前日分では、「日本振興銀行の詐欺」という項目で、木村剛の詐欺的な手口を紹介した。よく考えると、これは小沢の手口と基本的には同じだ。

 木村剛の手口:
 銀行の金を、ゴミ企業に入れて、そこから一部を銀行に戻して、そのまた一部を自分がくすねる。

 小沢の手口:
 国の金を、ゴミ事業(無駄な公共事業)に入れて、その一部を自分がくすねる。(口利き料として。)

 小沢はやたらと公共事業をやろうとしているが、その理由は、景気回復というよりは、公共事業の口利き料を自分が得るためだ。つまり、政府の金の一部を、相手企業を経由することで、自分のポケットに入れることだ。(この点では、木村剛と同じ。)
 違いは何かというと、小沢は公共事業に金を使うことだ。このことで、景気回復が起こると錯覚させる。しかし、いくら景気回復が起こると錯覚させても、そのとき同時に莫大な財政赤字が蓄積する。10兆円の公共事業をやれば、10兆円の財政赤字が蓄積する。ここで、10兆円の公共事業をやった時点では、景気がよくなるので、人々は「景気回復万歳」と唱える。しかしその後、10兆円の財政赤字がのしかかり、10兆円分の物価上昇が発生する。ここで人々は 10兆円の貨幣価値低下により、10兆円の金を失う。肉も魚もカップラーメンも、何もかもが値上がりして、人々は 10兆円の損失をこうむる。で、その 10兆円の金はどこへ行ったかというと、無駄な橋や高速道路を建設するために使われる。(そのうちの一部が小沢の懐に入る。)

 結局、木村剛にせよ、小沢にせよ、その手口は、「未来の富を現在につぎこむことで、見かけ上、現在の富が増えたと見せかける」という詐欺だ。錯覚とも言える。
 たとえると、次のことに似ている。
 「クレジットカードで商品を買うと、金がなくとも、商品が得られる。そのおかげで、金が増えたかのように錯覚する」
 しかし錯覚しても、実際には背後で赤字が蓄積する。その赤字の金は、いつかは払う必要がある。日本振興銀行の場合は、赤字の支払いを迫られて、支払い能力がないことが判明したので、仕方なく、出資者と国が代替して支払うことになった。公共事業の場合は、土木業者と小沢がたんまりと儲けたあとで、国民が「物価上昇」の形で莫大な金を支払うことになる。そのかわりに、ゴミみたいな橋や高速道路や赤字空港(飛行機は飛ばない空港)をもらうことになる。
 単純に言えば、日本全体が「関空のある大阪府」「静岡空港のある静岡県」みたいになる。「巨大な公共事業で大発展」という宣伝を真に受けたあげく、あとで莫大な借金がのしかかる。……それが日本全体で起こるわけだ。

 要するに、木村剛や小沢の方針は、「クレジットカード政策」である。クレジットカードですばらしい富を与えてくれる。しかし、そのあとには、莫大な赤字が押し寄せる。それでも、クレジットカードで物を与えられた時点では、人々は喜ぶ。「木村さんのおかげで大儲け」「小沢さんのおかげで景気回復」と大喜び。そして、そのあとで、大赤字が寄せる。

 実はこれは、昔のバブル期に日本がたどった道だ。バブル期に花見酒経済をしていたが、そのあとで一挙に借金が押し寄せた。「株価が1000万円も上がった!」「土地が 1000万円も上がった!」と喜んで、500万円ぐらいの金を使ったら、バブルが破裂して、株価も土地も 5分の1の価値になった。「あるはずの 1000万円の利益」は、バブル破裂とともに雲散霧消した。残ったのは、500万円ぐらいの金を使ったあとの支払い請求書だ。つまり、無駄遣いした分だけ、赤字が残る。……それを支払うために、何十年もかかる。

 小沢が「これで景気回復」と述べているのは、「財政赤字で景気回復」と述べているのであり、「未来の富を今のうちに使う」というだけのことだから、「借金政策」「クレジットカード政策」にすぎない。そんなことをすれば、日本振興銀行と同じで、いつかは破綻する。
 なのに、そのことに気づかない人が、多すぎる。それにしてもよくまあ、日本国民は、何度も詐欺師の口車に乗せられるものだ。(全員が、というわけではなく、一部の人々に限られるが。)

 [ 付記1 ]
 同じようでも、(公共事業でなく)減税ならば、この問題は発生しない。
 減税の場合は、「今は 100万円をもらって、将来は 100万円を返す」(減税の後で増税)だから、差し引きして、損得はない。損得勘定で言えば、損も得もない。ただし、その過程で、生産量増加が起こる。つまり、景気回復が起こる。
 「損も得もありません」と述べる政策は、まともな政策であり、信頼できる。しかし、「公共事業にすれば、得をしますよ。何も負担なしで、景気回復が起こりますよ」と訴えるような政策は、詐欺師の口車にすぎない。連中は、そういう口車に乗せて、まさしく狙い通りの「景気回復」を起こしてくれるだろうが、そのかわり、代価として、その分の損失をもたらすのである。そういう「詐欺」が、連中の原理だ。

(10兆円の公共事業 あげますよ)          (10兆円の公共事業 もらいます。)
     V                    V
   (^^)_o    →  (10兆円)  →    o_(^^)
   小沢                     国民



  数年後
           (10兆円の請求書)  →    (*_*)


 [ 付記2 ]
 どうしてこんなに多くの人々が詐欺師に引っかかるのだろう……と不思議に思ったが、いくらか見当が付く。ホメオパシーと同じだ。
  ・ 藁にもすがりつきたい。切実。
  ・ 他にすがりつくものがない。(現代医療 or 菅直人は無効)
  ・ 詐欺師の口車に乗せられる。(ホメオパシー or 小沢)
 こういう形で、詐欺師にだまされる。逆に言えば、詐欺師は、人々の弱い心に付け込んで、だまして、何かを得る。(金 and/or 票)


● ニュースと感想  (9月14日)

 エコな生活をするには、田舎に住んで、自然の豊かな環境のなかで過ごせばいい。……と思ったら現実は。  (^^)
  → Open ブログ 「田舎でエコライフ」


● ニュースと感想  (9月15日)

 「小沢とマフィア」について。
 小沢首相にならなかったことはよかった。もしそうなれば、犯罪者が堂々と日本の首相になったことになるからだ。
 小沢支持の人々は、「マスコミは情報操作をしている(小沢批判をしている)」と述べているが、話は逆だろう。
 もしマスコミが情報操作しているとしたら、小沢批判をあえて報道しないことだ。つまり、小沢が犯罪者であることを報道しないことだ。(政策などばかりを報道している。)

 小沢とマフィアのボスは、よく似ている。犯罪を犯しておきながら、部下に責任を負わせて、「トカゲの尻尾切り」をして、自分は逮捕を免れる。それでいて、「警察が逮捕しないから自分は潔白だ」と言い張る。
 ここでは、犯罪をしたかどうかが問題にはならず、犯罪を一身に引き受ける忠実な部下をもつかどうかが問題となる。そういう忠実な部下がいれば、逮捕を免れる。……これが、小沢とマフィアのボスに共通することだ。

 マフィアのボスならば、「敵組織のボスがうるさいな。二度と口を利けないように黙らせろ」と部下に指示すると、部下はその意を理解して、敵組織のボスを暗殺する。警察が出ても、逮捕されるのは、部下までだ。ボスは逮捕を免れる。
 小沢ならば、「岩手県の公共事業に口利きしろ。特に、水谷建設には、よくしてやれ」と秘書に指示すると、秘書はその意を理解して、水谷建設から億円単位の金を受け取り、そのかわりに、数十億円の公共事業を受注させる。
 どっちみち、構図は同じだ。

  → 「水谷建設から数百万円」裏献金受領認める供述
  → 特捜“料亭密会写真”を入手
  → 「裏献金」認めた水谷建設
  → 水谷建設元最高幹部が本紙に証言
  → 関与否定の小沢氏

 小沢というのは、犯罪者なのである。犯罪をしているボスだ。その直下の秘書が政治犯罪で逮捕されている。その秘書はあくまで小沢の利益のために働いているのであって、秘書が金を自分で得るために働いているのではない。……ここでは明らかに、ボスは小沢なのである。
 小沢が犯罪者であることは見え見えだ。にもかかわらず、マスコミはそのことを、今回はほとんど報道しなかった。単に、「悪のイメージを振りまいた」と批判されているだけだ。なるほど。ここでは、「イメージだけをふりまいて、事実報道をしなかった」というふうに批判されていい。その意味で、マスコミは、情報操作をしていた。小沢に有利になるように、彼の犯罪性を報道しなかった。特に、秘書がとんでもない賄賂を受け取って裁判中であることを報道しなかった。

 とすれば、犯罪者が首相にならなかったことを、よしとしよう。(逆に言えば、犯罪者を担ごうとしていた連中には、呆れるほかはない。)

  【 補説 】
 以上からして、小沢が悪党であることは明らかだろう。
 さて。悪党であることは、なぜ問題なのか? 悪党であっても、国民を幸福にする政治をなすのであれば、必要悪として許容できるのではないか? ……そういう疑問を発する人もいるだろう。そこで、解説しておく。(選挙の直前に、二人の演説があったが、「演説や公約を聴いてから決める」と考えた国会議員が多かった。そのことも考えて解説する。)

 人々は悪党に期待しがちだが、そこには根本的な間違いがある。この問題を指摘するのに、簡単に言うなら、こうだ。
 「悪党を信じるな」
 悪党がどんなにうまい言葉を言っても、その言葉を信じてはいけない。小沢が「高速道路無料化は党の公約だから」と述べても、その言葉を真に受けてはいけない。彼が「約束は誠実に守るべきだ」と述べても、その言葉を信じてはいけない。悪党が何を約束しようが、その言葉を信じてはいけないのだ。彼が悪党である限りは。
 悪党の約束は、こちらが代価を支払うまでの口約束にすぎない。こちらが代価を払うまでは、彼はしきりに誠実に対応する。しかし、こちらがいったん代価を払えば、その約束はもはや紙屑と同様の反故にされる。それどころか、「悪魔に魂を売り渡した証文」として役立たされることすらある。
 その典型的な例が、日本振興銀行だ。
 「普通の銀行からは融資を受けられない劣悪な企業向けに、高利の融資をして、ハイリスク・ハイリターンの融資業務をする」
 というのが、日本振興銀行のビジネスモデルだった。これだと、融資を受けられない劣悪な中小企業が救われるはずだし、経済に好影響を与えるはずだ、というのが、触れ込みだった。
 しかしながら現実には、そうはうまく行かない。普通の銀行が融資をしないような劣悪な企業は、どんどん倒産するし、融資の回収もできない。不良債権ばかりが溜まる。そこで、「取れるものは何でも取る」とばかり、やたらと高利の高利貸しをしたが、そこには利息の制限をする法律の上限を超えてしまうものもあった。上限を超える分は、借り手は払わないでいいのだが、払わされるハメになった。実際には、正当な額をすっかり完済していても、高利の返済を迫られて、過剰に返済していた例もあったという。(朝日・朝刊 2010-09-14 )
 悪徳な企業は、法を逸脱してまで、不当に金を吸い上げる。悪魔のように。被害者がそういう被害にあったのは、悪魔の言葉を真に受けたからだ。「貸してあげます」という言葉を信じて借りたら、とんでもない法外の金を支払わされるハメになる。
 こうしてわかるだろう。悪党の言葉を信じてはいけないのだ。どんなに甘い言葉を出されても、悪党の言葉が守られる保証はまったくない。この世には、信じてはいけない言葉はたくさんある(たとえば結婚前の約束)。だが、そのなかでも、悪党の言葉こそ、決して信じてはいけないものだ。 
 人を信じるか否かは、その人が善人であるか悪人であるかによる。相手が悪党であるとわかっていて、それでもなおかつ、「相手の言葉に賭けてみたい」と思うとしたら、その人はよほどの間抜けである。
 ネット上には、「菅直人では駄目だから、小沢に賭けてみたい」という声が非常に多くあふれる。しかしそれは、「悪魔に自分の命を預ける」というのと同じだ。菅直人は決して幸福を与えてくれない。人々は不満になる。そこで悪魔の言葉を信じる。「私ならすばらしい幸福を与えてあげますよ」という悪魔の言葉を。しかし、人々がいったん自分の代価を与えたとたん、悪は前言をひるがえして、悪魔はあなたを不幸のどん底に突き落とす。
 これが人生の教訓というものだ。リアルな人生を経験していれば、必ずそういう経験にぶつかる。しかし、ネット上に済んでいる人々は、現実人生の体験がないがゆえに、悪魔にまんまとだまされてしまうのである。

( ※ これがネット上に小沢支持が多いことの理由だろう。つまり、現実体験の少なさによる無知だ。あっさりと人の言葉を信じてしまう。……この分だと、詐欺に遭う例も、けっこう多そうだ。ネット上の人々は、詐欺のカモかも。)

( ※ で、結局、私の主張を簡単にまとめれば、「詐欺師にだまされるな!」ということだ。毎度のことながら。  (^^);  菅直人は人をだますタイプではないが、小沢は人をだますタイプだ。それも、甘い餌で釣ろうとするタイプ。そして、人々は、甘い餌を見ると、とたんに警戒心をほどいて、「とりあえず試してみるか」と思いがちだ。そのあとで、煮え湯を飲まされる。……毎度のことなんだが、何度ひどい目にあっても、懲りない人々が多い。)

 [ 付記 ]
 「菅直人は官僚べったりだ」という批判があるが、それは、小沢のネガティブキャンペーンでしょう。そんなのに洗脳されるとは、困りものだ。
 きっこみたいに、官僚と喧嘩すればそれでいい、と思う幼児的思考は、何とかならないものかね。政治とは、官僚と喧嘩することじゃないんだが。
 菅直人に対する正しい評価は、
 「3カ月たって、政治では何もやっていないこと」
 だろう。
 ただしその理由は、「無能だから」ではなくて、「参院選と夏休みと民主党代表選があったから」だ。「菅直人はお盆の夏休み中に何もしないでけしからん」と批判していた人がいるが、夏休みぐらい、許しなさい。欧州じゃバカンスですよ。
 ま、菅直人の評価は、このあと3カ月で決まるだろう。これまでの3カ月は、評価対象外だと思う。


● ニュースと感想  (9月15日b)

 「私の予想の採点」について。
 菅直人が再選された。国会議員では、小沢支持が 200人で、菅支持が 206人。他は、ニュースを参照。
 私の以前の予想を引用すると、こうだ。
 国会議員で、小沢支持が 200人弱で、菅直人支持が 230人以上となりそうだ。
 ま、国会議員がどうであれ、大勢には影響しない。サポーターの票は小選挙区制度だから、ほぼすべてが菅直人の票になる。9割ぐらい。地方の票も、7割ぐらいが菅直人か。いずれにしても、菅直人の圧勝だ。
 私の予想は、1割ぐらいズレたが、だいたい当たっている。的中度 90% ぐらい。ま、合格点でしょう。直前まで、「どちらが勝利かわからない」「予断を許さない」と報じていたマスコミよりは、私の方が圧倒的に当たっていたことになる。
 ちなみに、きっこのブログでは、直前の時点で、ネット投票者の圧倒的多数が「小沢の勝利」と予想していた。それは、はずれ。 (^^)v
 ネットの烏合の衆の見解など、何にもならないのである。いくら「ネットが正しい、マスコミは偏向している!」と騒いだところで、自分たちが現実を認識していないという真実が、暴露されるだけだ。
 きっこもね。

( ※ それにしても、「マスコミは情報操作しているが、本当は小沢支持の方が多い」と主張するなんて、もはや、ネットオタクの行き過ぎで、妄想系ですね。リアルな社会から浮いてしまっていて、精神病の気配がある。「この世界は本当の世界じゃないんだ」と信じて、現実世界への不適応症になっている。  (^^); )

 [ 付記 ]
 きっこの Twitter から引用。
 「国会議員票がほぼ同数なのに、全国のサポーター票で大差がついたってことは、小沢に対する検察とマスコミのネガティブキャンペーンが功を奏したってことだね。」
 あははは。物事を逆に認識している。「全国のサポーター票で大差がついたのに、国会議員票がほぼ同数ってことは……」と認識することができない。妄想がひどくなると、現実認識さえできなくなる、という一例。いや、一症例。
 神経症学界の専門誌に掲載してもいいぐらい。


● ニュースと感想  (9月15日c)

 (1)
 恐竜から鳥類への進化で、恐鳥類と走鳥類を途中に位置づけることができる。
     恐竜 → 恐鳥類 → 走鳥類 → 鳥類
 ここで、恐鳥類とは何かを示しておこう。
  → Open ブログ 「恐鳥類と走鳥類」

 (2)
 走鳥類という概念について、これまでの解釈を修正する。
  旧解釈:  走鳥類 = ダチョウ類
  新解釈:  走鳥類 = 形態レベルの進化の一段階
  → Open ブログ 「走鳥類の位置づけ[修正]」

 (3)
 ネット上のサイトの紹介。
 Twitter で話題になった無料漫画がある。「感動した」という声が多い。
  → ドラえもんの後日談


● ニュースと感想  (9月16日)

 (1)
 走鳥類は、翼を喪失したのか、それとも、まだ翼を獲得していないのか? この問題を考えるために、ドードーと比較しよう。
  → Open ブログ 「走鳥類とドードー」

 (2)
 前の3項からすると、鳥類の本質がわかる。 鳥類とは「翼をもつ生物」ではない。「前肢をいったんなくした生物(の系統)」である。
( ※ 前肢をなくしたことが大事であり、翼があるか否かはどうでもいい。翼がない種は、翼が退化したのではなく、翼がまだ生じていないだけだ。)
  → Open ブログ 「鳥類の本質」


● ニュースと感想  (9月16日b)

 「円高への介入」について。
 円高への介入があった。これは効果があるか? 
 朝日新聞(紙の夕刊 2010-09-15 )によると、2003〜2004年に 35兆円の介入があったという。それに比べて今までは市場の規模が 1.7倍になっているという。
 つまり、前回と同規模の介入をするとして、35兆円の 1.7倍 である 59.5兆円(≒ 60兆円)の介入が必要となる!
 しかし、60兆円の介入というのは、途方もない金額だ。その分、市中にはマネーがあふれるから、副作用も起こる。ひょっとして、「薪に火がつく」という形で、ハイパーインフレが起こる可能性もある。(起こるかもしれないし、起こらないかもしれない。前回は、どんどん景気が悪化していくさなかだったので、起こらなかったが。)
 
 なお、これに関連して、小沢の提案がある。
 「円高に介入して、その金で、海外の鉱物資源を購入せよ」
 ぷっ。60兆円も鉱物資源を購入したら、鉱物資源は途方もない値上がりをする。ひところのガソリン高騰や小麦高騰を思い出す。とんでもない相場操作だ。
 それでいて、購入をやめたあとでは、資源の価格は元に戻るから、差し引きして、「高値づかみで、安値売り」となり、大損することになる。60兆円の半分は、「投機の損失」として消えてしまうだろう。アズキ相場で大損するようなものだ。
 それにしても、国の金で 60兆円のギャンブルをして、国家に 30兆円の損失を与えようというのだから、小沢の国家破壊経済政策も、たいしたものだ。小泉も日本経済を破壊したが、小沢もそれに匹敵する国家破壊経済政策をめざしていたわけだ。
 「現在の閉塞状況を打破するため、小沢に賭ける
 と主張していた人々がいたが、彼らの賭け(ギャンブル)は、小沢自身のギャンブルという形で、実現されそうだったわけだ。
 そして、その「賭け」は、明らかに「負け」つまり「大損」という形で結果を迎えることになる。

 「現在の閉塞状況を打破するため、小沢に賭ける
 と主張していた人々は、発想がギャンブル体質だ。まともに堅実に金を稼ぐという、カタギの発想ができていない。まるでデイ・トレーダーみたいな発想だ。そんな発想では、現実世界には生きることができない。
 ま、だから、ネットの住民は、小沢を支持するのかもね。

 【 追記 】
 「ちょっとだけ買えば?」という提案もあるようだが、ちょっとだけでは円安に振る効果はない。
 かといって、大規模に買えば、相場が一時的に上昇して、「高値づかみの安売り」となり、大損する。
 だいたい、国家が投機(ギャンブル)をして、まともに儲けが出るはずがない。大損するに決まっている。どうせなら、「資源を購入する企業に低利で融資する」という方が、自己責任になる。ただし、そんなことをする企業は、一つもないはずだ。大損するに決まっているからだ。
 経済を知らない人のために解説しておくが、「円売り・ドル買い」という為替介入は、いくらかは効果がある。ただし、微々たる量だ。60兆円を費やしても、せいぜい1%ぐらいしか操作できない。
 また、「円売り・ドル買い」をした場合、それで得たドルは、外国の国債を買うのが基本だ。これならば、損も得もしない。ひるがえって、そのドルによって鉱物の投機相場に資金をつぎこむなんて、狂気の沙汰だ。それがまともだと思う人は、自分でアズキ相場かゴールド相場に金を投入してみるがいい。ものすごい損をこうむるはずだ。そして、その損を自分でかぶったとき、「これまで自分はいかに無責任なことを言って、国家に大損させようとしてきたか」を、身をもって理解するのである。

 なお、「レアメタルを買えばいい」と言っている人もいるが、それは最悪だ。レアメタルの産出量は限られていて、その大部分は中国に握られている。莫大な金を投入すれば、それによって莫大なレアメタルを購入できるのではなくて、単にレアメタルの単価が大幅にアップするだけだ。
 結果として、60兆円を費やしても、そのうちの 50兆円以上は、単に中国政府のポケットに入るだけである。簡単に言えば、「レアメタルを購入せよ」というのは、「中国に 50兆円をプレゼントせよ」というのと等価だ。(それで増やせるレアメタルの購入量はほとんど変わらない。)
 これはつまり、「日本の富を中国にプレゼントする。50兆円も」ということだ。つまり、売国政策である。小沢の政策は、売国奴も同様だ。
 こういうことも気づかない人が多すぎる。(小沢も含めて、だが。)……こういう人は、「投機相場」というものを何も知らないのだろう。「金を投入すれば、その金の分、商品を購入できる」とばかり思い込んでいる。「その金の分、商品が値上がりする」ということを、理解できていない。……こういう人は、投機のイロハも理解できていないのだから、投機をすれば、必ず大損する。
 要するに、小沢を支持する人々は、経済についてはあまりにも無知なせいで、素人向けのデマにだまされてしまうのである。


● ニュースと感想  (9月16日c)

 前項に 【 追記 】 を加筆しました。


● ニュースと感想  (9月17日)

 「円高の是正策」について。
 円高への介入が行なわれた。2兆円規模だという。これが1日に投入された結果、2円〜3円ぐらいの円安効果があったようだ。
 とはいえ、この効果が持続するとは思えない。介入が終われば、また少しずつ円高になりそうだ。つまり、元の木阿弥。
 かといって、このまま継続的に円高への介入が続けば、前日に述べたように、60兆円規模になる。また、前回(03〜04年)は各国と協調しての介入だったが、今回は日本単独の介入だから、同じ効果を出すためには、前回よりも多額の資金が必要となる。
 ま、ざっと見て、100兆円の介入が必要となりそうだ。しかし、100兆円の介入というのは、途方もないものだ。GDP 500兆円の 2割に当たる。これほどの円資金が「不胎化」という形で史上に残っていると、突発的にハイパーインフレが起こる可能性がある。
   → バーナンキの背理法
 たとえば、100兆円の金が市中で余っている。借り手がまったくいない。利子はほとんどゼロ金利だ。ここで、特定の誰かが(あるいは示し合わせたグループが)、その 100兆円を借りて、日本の株式市場や不動産市場に投入したとする。とたんに、滞留していた金が生き始める(胎化する)。つまり、薪に火がつく。100兆円の金があちこちで物を買いまくるので、物の価格は急上昇する。20%〜40%のインフレが発生する。(うまく行けば不動産価格と株価が上がるだけのバブルで済むが、うまく行かなければ物価が上昇してハイパーインフレとなる。)。ここで、円の価値が下落したのにともなって、円相場は 1ドル=120円ぐらいになる。これはこれで妥当だろう。逆に言えば、この水準になるまで、物価上昇が起こる。
 で、物価上昇が起こっても、人々の賃金はすぐには増えない。最低でも、翌春までは、賃金は上がらない。また、翌春になっても、物価上昇率の分が丸々賃上げになるはずがない。せいぜい 20%ぐらいの上昇だろう。というわけで、翌春までは実質賃金が 20〜40%低下し、また、翌春以後も、実質賃金は 20%程度低下する。実質賃金が低下すれば、企業の売上げも減るので、ひどいデフレとなる。小泉時代の再来となり、企業や銀行はどんどん倒産して、人々はどんどん解雇されて、失業者があふれる。日本のGDPは急激に縮小する。……つまりは、「物価上昇下の失業増加」というスタグフレーションが発生する。最悪。

 以上は、必ず起こるというわけではないが、莫大な金を市中に投入すれば、そうなる可能性が高まる。つまり、「いつまでもずっと円安介入」という方針はとれないのだ。
 円安介入は、一時的には、応急手当の効果がある。血を流しているケガ人の出血を止めるぐらいの効果はある。しかし、応急手当をしただけで、いつまでもちゃんとした治療をしないと、健康になるどころか不健康になる。大量の出血を止めるために、腕をきつく縛ったならば、いつかは手術で傷口をふさぐ必要がある。つまり、本格治療をする必要がある。さもなくば、血流が止まったまま、腕の全体が壊死してしまう。応急手当が長く続けば、最悪の結果(その部分の死)が生じる。
 円安介入は、一時的には応急手当の効果があるが、いつまでも続ければ、日本経済を破壊してしまう。

 では、どうすればいいか? 本格治療をすればいい。では、本格治療とは? ここで私の見解を示せば、なすべきことは、こうだ。
 「大規模減税で、景気回復を起こす」
 つまりは、景気回復策である。もしこれが実施されれば、次の二点の効果がある。
  ・ 将来の物価上昇(= 円の価値低下)が見込まれるので円安効果
  ・ 内需拡大による輸入増加。それによる円安効果。
 この二点により、実効的な円安効果が生じる。だから、もはや介入は必要ない。市場が自然に円安に振ってくれる。

 [ 付記 ]
 菅直人は「日本のギリシア化が心配だから、消費税を上げよう」と考えたが、しかし、現状は、日本がギリシア化して信頼をなくすどころか、その逆となっている。つまり、欧米よりも、円の信頼が高いので、円買いという現象が起こっている。
 つまり、菅直人は、「晴れのときに雨が心配だといって傘を差そうとしている」という馬鹿げた方針を取っているわけだ。
 ま、これは、菅直人一人の政策ではなく、経済界の大勢の見解でもある。(消費税を上げて財政健全化、という方針。晴れのときに雨の心配をして、傘を差す方針。)
 日本の現状は、晴れである。というか、快晴で、雨量不足で干ばつが心配されている、という状況だ。こういうときには、雨の心配をして傘を差す(消費税の増税)よりは、干ばつの対策をする必要がある。……それがつまりは、「増税」とは逆の「減税」である。
 日本が今なすべきことは、「増税」ではなく「減税」である。しかしながら、このことに、多くの人々が気づいていない。小沢支持の人々は菅直人を批判するが、菅直人一人が間違っているわけではない。菅直人は単に周囲のエコノミストの意見を聞いているだけだ。(彼自身はエコノミストではなく政治家だから。)
 今の現状で、なすべきことは、菅直人を批判して「経済音痴め」と詰ることではない。朝日・読売・日経や、学界の教授や、民間のシンクタンクなど、そのほとんどすべてが「減税」よりも「増税」の方針でいるのが現状なのだから、この現状を改めることが大切だ。これこそが正解だ。
 ひるがえって、「独裁者にすべてを委ねよう」というのは、非常に危険だ。独裁者が正解を取る可能性はゼロではないが、実際には、独裁者は莫大な金を使って、「減税」よりは、「日本破壊」のために資金を使うだろう。その一例が本項で示したこと(円安介入によるスタグフレーション)だ。また、別の例は、前日分で示した。(投機相場に資金を投入して莫大な投機損失。日本の富を中国に無償供与する売国政策。)


● ニュースと感想  (9月17日b)

 鳥類の系統樹は、分子生物学による解析が得られている。( 2008年 )
 その系統樹を紹介する。
  → Open ブログ 「鳥類の系統樹」


● ニュースと感想  (9月18日)

 (1)
 新・常用漢字を批判する民間団体があるそうだ。朝日新聞の記事の紹介。
  → Open ブログ 「新・常用漢字批判の会」
 
 (2)
 進化の量と分岐の量は、おおむね、比例関係にある。つまり、分岐の量が少ない種ほど、進化の量は小さい。
  → Open ブログ 「進化の量と分岐の量」


● ニュースと感想  (9月18日b)

 「小沢とネトウヨ」について。
 (次期国交相になる)馬淵澄夫のブログが、小沢支持者の書き込みで炎上したそうだ。少し古い話だが。
  → ニュース
  → 馬淵澄夫のブログ
 このコメントをざっと見たが、小沢支持者のほとんどは、菅直人を毛嫌いしている。してみると、次のように対比できる。
  ・ 菅 支持 …… 小沢嫌いが理由で
  ・ 小沢支持 …… 菅 嫌いが理由で
 どちらの支持者も、その候補が好きだからというより、対立候補が嫌いだからという理由で、もう一方の支持を決めているわけだ。
 こう考えると、ネット上の小沢支持者がどうしてこれほど熱中しているかもわかる。彼らはつまりは、ネトウヨなのだ。本当は「菅直人なんか左翼で親韓だから大嫌いだ!」と思っているのだが、そういうふうに言うのは下品だから、「菅直人より小沢の方がずっといい」と言っているわけだ。
 ま、その気持ちは、わからなくもない。社会党の村山首相(名目は首相だが実質は自民党内閣)を除けば、菅直人は史上で最も左翼的な首相だ。実際の政策はそれほどでもないのだが、過去の経歴からして、最も左翼的だ。そこで、ネトウヨは頭に来ているのだろう。
 そういう感情論で考えると、物事をはっきりと見通せる。
 一方、普通の(リアルな世界にいる)人々は、過去で左翼的だったかどうかより、「汚い小沢」というのを嫌がるから、小沢嫌いになるのだろう。
 この二人の対立は、政策論争というよりは、感情的な好き嫌いの対立(本人同士よりは支持者の感情的な対立)だったと言えそうだ。
 世間ですごく盛り上がったのも、当然かもしれない。
( ※ 過去の自民党の総裁選は、まったく盛り上がらなかった。小泉のときに少し盛り上がったが、以後の総裁選は盛り上がらなかった。麻生が決まったときの総裁選のことなど、誰もほとんど覚えていないだろう。たしか、「踏襲」という漢字を「ふしゅう」と読んだとか、そんな話題があったことぐらいだ。  (^^); )

 [ 付記 ]
 Wikipedia から引用 (孫引き)。
 「ネトウヨは数が多いのではない。クリックの頻度が高いだけだ。つまりただのパラノイアだ」

 思えば、本日のニュースによると、菅首相が続投して小沢にならなかったことに、国民の8割以上が「よかった」と評価しているそうだ。これほど偏った評価が出ることは稀だろう。
 にもかかわらず、世間の圧倒的な常識に強く反発するネトウヨが多い。ネトウヨというのが世の中の基準からいかにズレているか、よくわかる。
 「勝利のためには手段を選ばず」
 「結果がよければどんなに汚いことをしてもいい」
 というネトウヨの発想は、世間常識からは、あまりにも懸け離れている。現実への適応力が欠けている、とも言える。だからこそネットに棲息するのかも。


● ニュースと感想  (9月18日c)

 「私が首相なら……」について。
 私が首相なら、どういうふうに実行するか、方針を示そう。
 最優先の課題は、政権の安定化だ。そのためには、連立政権を構築する必要がある。そこで、次のように声明を発表する。
 「連立政権を構築する。そのために、あらかじめ、民主党の方針を示す。それはなるべく自民党にも合意される方針だ。つまり、こうだ。
  ・ 法人税の減税
  ・ 消費税の増税
  ・ 子供手当の廃止
  ・ 参院選挙区をすべて小選挙区にする。比例区の廃止。
 この方針を取るが、連立する政党の方針に変えてもいい」

 そう声明したあとで、次の順序で、連立を打診する。
   公明党 → みんなの党 → 共産党 → 自民党

 私の予想では、公明党は、次のように答えるはずだ。
 「上記の方針をすべて撤回すれば、連立に合意する」
 というわけで、連立政権は、公明党の意を汲んで、次の方針を取る。
  ・ 法人税の減税は、しない。
  ・ 消費税の増税は、しない。
  ・ 子供手当の廃止は、しない。
  ・ 参院選挙区は、比例区を大幅に増加する。

 この場合、公明党は、「この方針は、公明党の成果です。公明党がもたらしたのです」と大々的に宣伝する。こうして民主党は、公明党に花をもたせて、連立を構築する。(ただし実質的には、以前とさして変わらないのだが。  (^^); )

 仮に公明党が合意しなければ、他の政党の花をもたせて、連立政権を構築すればいい。(参院で過半数でもいいが、衆院で3分の2を越える方が容易だろう。)

 仮にどの政党も合意しなければ、自民党と合意して、衆院をすべて小選挙区制にして、比例区を廃止する。その上で、衆院を解散して、民主党が衆院の3分の2以上を確保し、他の群小政党をすべて排除する。(……ただし、そうはなるまい。これはシナリオのみ。群小政党を震え上がらせるだけ。)

 ともあれ、予想では一番確からしいのは、公明党との連立だ。これによって連立政権を確保し、民主党と公明党の合意で、安定的に政権を運営すればいい。福祉政策はすべて公明党に任せれば、それ以外の点では安定的に政権を運営できる。(公明党がぐだぐだ言ったら、連立を解消して、自民党と結託して、完全小選挙区制のもとで、衆院を解散すればいい。)

 どうです。これなら、小沢もびっくりの豪腕だ。私に比べれば、小沢なんか、軟弱すぎる。   (^^);


● ニュースと感想  (9月19日)

 「菅直人に何を期待するか」について。
 菅直人政権の出発を、世論は大歓迎しているという。
  → 共同通信の世論調査 2010-09-18
 まあ、ご祝儀相場だろう。それはそれとして、私自身は、何を期待するか? 
 可能であるならば、「大規模減税による景気回復」だけを望みたい。それさえあれば、あとは何でもいい。……とはいえ、現実には、それが実現される可能性はほぼ 0パーセントだ。私以外の誰も提案していないのだから。
 となると、景気回復は、菅直人政権のもとでは、どうせ無理だろう。菅直人が無能だからというよりは、誰もそれを主張しないのだから、どうしようもない。正解が目の前に示されていない状況で、どの誤答を選ぼうが、大差ない。
 となると、あとは、景気対策以外での政策となるが……
 私としては、どうでもいいです。景気対策以外は、どうでも勝手にしてください。何も期待しません。  (^^);
 法人税減税と消費税増税、というプランがあるが、どうせ実現するはずがない。世論が大反対するに決まっているからだ。もしそんなことをしたら、小沢が離党して、新党を作るだろう。ここでのみ、小沢が役立つ。  (^^);
 あとはまあ、沖縄基地の問題で騒ぐだろうが、どうせ、どん詰まりだろう。私みたいに「種子島移転」という案を採るならともかく。誰がやっても、どん詰まり。別に菅直人が特別に無能なわけじゃない。
 公務員改革は、とりあえずは、片山総務相という一番劇的な道を選んだ。これに期待する人もいるだろうが、私としては、どうでもいいです。私としては「公務員の給与を上げる」というのが理想だ。ただしその前提は、「民間人の給与をもっと大幅に上げること」つまり「景気回復」だ。「ともに貧しくなる」という道や嫉妬は、私のプランにはありません。  (^^);
 というわけで、菅直人に期待することは、「迷走しないこと」ぐらいだ。鳩山みたいに迷走して馬鹿をさらすのは願い下げだ。麻生みたいなのも論外だ。小沢みたいに珍案を出して国民をだますのも願い下げだ。ま、普通の人並みに、普通に首相をやってくれれば、それでOK。どうせ景気回復ができないのなら、あとはどうでもいい。
( ※ 私の予想を言えば、円高やら何やらで、景気はこのあと、少しずつ悪くなっていくでしょう。ただしそれは、菅直人のせいじゃない。)
( ※ 諦めて、なかば、ヤケになっている。  (^^); )
( ※ ま、私が首相になれば、「1年以内に完全に景気回復を果たします」と公約するが、そんな度胸のある人は、私以外にはいません。しょうがないですね。)


● ニュースと感想  (9月19日b)

 (1)
 ティタニスという絶滅種は、小さな腕のような前肢をもつ。これは、翼のない鳥類から、翼をもつ鳥類への、進化の過程を示すものだろう。
  → Open ブログ 「ティタニス(前肢のある走鳥類)」

 (2)
 鳥類の祖先とされる恐竜は、鳥型恐竜と呼ばれるものだ。(特に、マニラプトル形類。) では、そのうちどれが、最も鳥類に近いのか?
  → Open ブログ 「鳥型恐竜とは」


● ニュースと感想  (9月20日)

 (1)
 円高が進んでいることで、世間では「円高対策をせよ」という声が強い。しかし、短期的にはともかく長期的には、円高は好ましい。
  → nando ブログ 「円高を促進せよ」

 (2)
 景気回復の方法として、公共事業と戦争という二つの方法がある。そのどちらが有効か?
  → nando ブログ 「公共事業か戦争か」

 (3)
 「ヘッケルの反復説は間違いだ」という疑惑が、インターネット上に出回っている。しかし……
  → Open ブログ 「ヘッケルの反復説は間違い?」

 (4)
 Google Map に短縮 URL が使えるようになった。(7月から)
  → Open ブログ 「Google Map の短縮 URL」


● ニュースと感想  (9月21日)

 (1)
 鳥の特徴は翼と羽毛だ、と見なす立場がある。  では、翼や羽毛は、進化においてどれほどの意味があるのか? 
  → Open ブログ 「鳥の翼と羽毛」

 (2)
 鳥類は爬虫類か? 系統に従えば、鳥類は爬虫類だろう。だが、分類は系統に従う必要はない。鳥類と爬虫類とは、別の分類項目(綱)でいい。
  → Open ブログ 「鳥類は爬虫類か?」


● ニュースと感想  (9月21日b)

 「財政赤字は問題ない?」について。
 経済コラムマガジンというサイトがある。そこでは、「財政赤字はたいして問題ではない」という主張がなされているそうだ。そこで、そのページを読んでみた。
  → 625号599号 〜 602号

 いろいろと読んだが、功罪ともにある。美点もある。だが、全体的には、基本が間違っている。
 まず、599号 〜 602号 では、「純債務」の計算をしている。借金を考えるときに、借金だけでなく金融資産も考慮している。
 それはそれで妥当な面がある。たとえば、日銀の金融資産を考慮している。とはいえ、その額はたいした額ではない。借金の1割程度。また、年金の資産も考慮している。これはかなりの額になる。しかしこれを国家の「金融資産」に勘定するのは間違いだ。それはいわば、国民が民間の年金制度に預けた金を、国家の財産に勘定するようなものだ。あるいは、国民が郵便局に預けた預金を、国家の財産に勘定するようなものだ。年金の金は、国の金ではなく、国民の金である。それを国家の金融資産に勘定するべきではない。(たとえばその金を国の一般財政に繰り込んだりしたら、それは国家による泥棒と同じだ。経済コラムマガジンの発想は国家による泥棒を是認しているのも同じだ。仮にそんなことが許されるのなら、国が国民の財産を接収する共産主義体制になってしまう。)

 さらにおかしな点がいっぱいある。
 現在は低金利だから、国債の利払い額は少ない。そのことをもって「日本は他国に比べて全然問題でない」と述べている。呆れた。現在では低金利なのは、現在ではデフレだからだ。そのうちデフレを脱出したら、そのとき、巨額の国債がのしかかる。そのときには国債の借り換えなどで、莫大な金利負担をしなくてはならない。
 それとも、何ですか。デフレを脱出したときに、一挙に数百兆円もの国債を返済するんですか? まさか。そんなことはできない。としたら、デフレを脱出したとたんに、莫大な利子の負担がのしかかるのだ。
 経済コラムマガジンは理解していないようだが、財政赤字の問題とは、「今すぐ破綻する」という問題ではない。「景気回復が起こったときに、金利上昇が起こって、破綻する」という問題だ。ここが問題なのに、このことを根本的に誤解している。問題が何かということすら理解できていない。(財政問題について無知すぎる。……ま、難しいから、本サイトを読んでいないと、理解できないのも仕方ないが。)

 また、「これまでの財政赤字は問題なかった」とも述べている。なるほど、それはそれで妥当だ。「今すぐ破綻する」とは、誰も述べていない。今年も破綻しないし、来年も破綻しないだろう。しかし、そのあとは? 
 現在では、国家の歳出 92兆円のうち、税収が 37兆円しかない。(数字はうろ覚えなので間違っていたらご容赦。)
 これはもはや、自転車操業そのものだ。こんな状況がいつまでも長続きするはずがない。この状況は、赤字を借金でゴマ化して自転車操業をしていた木村剛の銀行(日本振興銀行)と同じだ。そのときは大丈夫だとしても、最終的には、莫大な赤字を出して破綻する。
 これまで日本の財政が破綻しなかったのは、財政赤字の規模があまり大きくなかったからだ。しかし、現時点では、ものすごい財政赤字になっている。日本の財政は、谷に向かう坂を下るように、急降下しつつある。最初は時速5キロ(5兆円)でも、今や時速 45キロ(45兆円)ぐらいのスピードで、坂を下りつつある。こんなに高速で坂を下っていけば、谷底に落ちる時期は遠くない。
 なのに、「これまでは谷底に落ちなかったから、これからも谷底には落ちません」というのが、経済コラムマガジンの発想だ。木村剛と同じようなペテンである。
 だいたい、経済コラムマガジンの発想が正しいのであれば、日本は無税国家にすればいいはずだ。45兆円だけでなく、残りの 37兆円(の徴税等)も廃止して、すべてを国債だけでまかなえばいい。どうせ財政破綻しないのだから、そのまま永遠に無税国家を続ければいいはずだ。  (^^);
 しかし、そのような発想は、およそ経済学の発想からはずれている。学問というよりは、ペテン師の発想だ。
 借金だらけの状態で、「全然大丈夫ですよ、もっと借金しましょう」と述べるのは、悪質なサラ金業者みたいなペテン師だけだ。こんなペテン師に引っかかってはならない。さもないと、日本振興銀行みたいに破綻する。

 [ 付記 ]
 日本の財政が危機的だという点については、下記で述べた。
  → nando ブログ 「財政破綻は必然」
 この項目の前後にも、詳しい話がいっぱいある。
  → 項目一覧 (目次)

 とにかく、ヤマカンで財政を論じないでほしい。財政というのはすごく難しい問題だ。これらのように大量の紙数を費やさないと、きちんと説明できないものだ。どっかの帳尻だけを見て、「まだ黒字です」なんて言うべきではないのだ。もっと根源的に考える必要がある。まずは「支出に比べて所得が半分もない」という現実を直視するべきだ。それが本質だ。そういう本質を見ないで、「こう考えればまだ大丈夫」というのは、口先だけのペテンに等しい。


● ニュースと感想  (9月22日)

 「財政破綻するとどうなる?」について。
 最初に、次の問題を与えよう。
 「無税国家は実現できるか?」
 まず、前項の話を思い出してほしい。経済コラムマガジンというサイトでは、「財政赤字は問題ない」という立場を取っている。92兆円の歳出で、37兆円の収入と45兆円の借金、という状態を「問題ない」と見なしている。それだったら、全額を借金でまかなって、永遠に無税国家にできるはずだ。
 しかし、現実には、無税国家は実現できない。では、なぜか? 

 実は、デフレのときには、財政破綻が猶予される。金利ゼロでいくらでも借り換えができるからだ。(上限に達するまでは。)
 では、デフレを脱出したら? もはや、借金の返済は、猶予されなくなる。では、そうなると、どうなるか? これは次の問題と等価だ。
 「財政破綻するとどうなるか?」
 この問題については、簡単に結論が出ている。実例も多い。こうだ。
 「ハイパーインフレが起こる。それを抑制しようとすれば、莫大な増税が必要となる」
 たとえば、ハイパーインフレに悩むジンバブエとか、レンテンマルクを導入する前のドイツとかだ。財政破綻したアルゼンチンも、いくらかはそうだ。
 ジンバブエやドイツでは、朝と夕方では価格が変わるほど、急激なインフレ(ハイパーインフレ)になった。どうしてかと言えば、国家がどんどん紙幣を刷ったからだ。無税国家を実現するということは、紙幣を増刷することで紙幣の金を歳入とするということに等しい。当然、貨幣価値が低下するので、インフレとなる。
 その量が少しならば問題ない(マイルドインフレになる)が、その量が多大になればハイパーインフレになる。これが、ジンバブエやドイツの例だ。
 これを抑制する方法は一つしかない。「増税」だ。増税によって歳入を増やすことで、紙幣の発行をなくす。同時に、財政を健全化する。

 無税国家というものは、原理的にありえない。「お金が天から降ってくる」ということはないからだ。そのかわりに、自分で紙幣を刷って、ヘリコプターで空から撒けば、「お金が天から降ってくる」ように見える。しかしそのお金は、天から降ってきた神様のお金ではなくて、人間が作り出したお金だから、ただの紙でしかない。紙幣が2倍になれば、紙幣の価値が半分になる。つまり、ハイパーインフレになる。
 つまり、見かけ上は「無税国家」は可能だが、「金を奪われる」ことがないかわりに、「手持ちの金の価値が低下する」という形で、実質的に金を奪われる。

 要するに、「無から有は生まれない」ということだ。見かけ上は、紙幣を印刷することで、「無から有が生まれる」というふうに見なすことができる。……これが経済コラムマガジンの発想だ。(財政赤字を放置して、紙幣を増やして、借金にして、しかもその借金を眠らせる。)
 しかしいつか、借金の金が目覚める。デフレのときには眠っていた金が、デフレ脱出とともに目覚める。そのとたん、ハイパーインフレが起こる。
 たとえば、1000兆円の借金に対し、5%の金利が付けば、借金の返済だけで50兆円が必要だ。このくらいなら、何とか支払えないこともない。しかし、2000兆円の借金に対し、5%の金利が付けば、100兆円もかかる。これは支払いの限度ギリギリだ。さらに、3000兆円の借金に対し、5%の金利が付けば、150兆円もかかる。こうなると、支払いは非常に困難になる。「福祉を大幅に削減」(たとえば健保の個人負担率の大幅アップか健保の保険料の大幅アップ)という処置の上に、さらに、「年率 20%の物価上昇か、あるいは、消費税 30%か」という選択を突きつけられたら、暴動が起こるかもしれない。……しかし、借金を3000兆円まで増やせば、そういうことになってもおかしくないのだ。
 
 結論。
 「無から有を生む」という錬金術はありえない。借金だけで済む無税国家などはありえない。紙から紙幣を生み出すことは可能だが、そのとき同時に、紙幣の価値は低下する。それがインフレだ。
 「無から有を生む」と結論するのは、経済学ではなくて、エセ経済学だ。だまされてはいけない。それは木村剛のインチキと似ている。
( ※ 彼の場合は、「銀行が倒産しても、政府がペイオフで支払ってくれます」というもの。しかし、日本が倒産しても、日本をペイオフで救ってくれる世界政府などは存在しない。)


● ニュースと感想  (9月22日b)

 (1)
 日本テレビの24時間TVとカンボジア小学校は、いずれも慈善活動として知られているが、実は関係者がお金を自分のポケットに入れてしまう詐欺であるという疑惑がある。
  → Open ブログ 「24時間TVとカンボジア小学校」

 (2)
 エコキャップ推進協会の収支報告を示す。ワクチン団体に寄付されるのは4割で、残りの6割はエコキャップ推進協会が受け取っている。
  → Open ブログ 「エコキャップ推進協会の収支報告」

 (3)
 ヴェロキラプトルは、翼をもつ恐竜だ。これが鳥類の祖先だ、という仮説もあるが……
  → Open ブログ 「ヴェロキラプトルと鳥類」

 (4)
 プロトアビス protoavis は、始祖鳥に似ており、最古の鳥とも言われる。始祖鳥よりもずっと前に出現した。
  → Open ブログ 「プロトアビスと鳥類」


● ニュースと感想  (9月23日)

 iPhone が混雑して、つながらないそうだ。人気が出すぎて、利用者が増えすぎて、設備がパンクしたらしい。
  → Open ブログ 「iPhone がつながらない」


● ニュースと感想  (9月23日b)

 菅直人のブレーンとされる小野善康が、朝日にコラムを書いている。「公共事業でなく、政府の雇用によって、景気を回復せよ」という主張。
  → nando ブログ 「小野善康の主張」


● ニュースと感想  (9月24日)

 小野善康の主張の特徴は、「増税で景気回復」ということだ。これはどこがおかしいか?
  → nando ブログ 「増税で景気回復?(小野善康)」


● ニュースと感想  (9月24日)

 「中国のレアアース禁輸」について。
 中国がレアアースの対日輸出を停止した、という報道がある。
  → レアアースの対日輸出滞る
 未確認情報ではある。だが、この場合の対処法を示す。

 (1) レアアースを含む部品の対米輸出を禁止する。特に、自動車排ガス装置。レアアースが中国から米国に直接来ているのであれば、そのレアアースを日本に回す。つまり、結果的に、米国の自動車生産を停止する。このことで、被害に米国を巻き込む。(そうすれば、米国から中国に圧力がかかる。)
 (2) 中国の通貨レートの引き下げを強要する。約 30%の通貨レート切り上げを要求し、そうしない場合は、ダンピング課税として関税を徴収する。そのことは、日本だけでやるのではなく、日本と米国で協調して実施する。(できれば欧州や韓国も。)
 これでまあ、対抗措置になる。
 なお、「屈服して、船長を解放する」という案は、絶対に駄目だ。私はこれまでは、船長を解放してもいいと思っていたが、圧力がかかった以上は、絶対に屈服してはならない。これは、テロとの戦いと同じだ。テロリストが何もしないうちは許してもいいが、テロリストが爆弾を破裂したあとでは絶対に屈服してはならない。さもないと、それが前例となり、再発が起こる。
 もし日本が屈服すれば、中国はかさにかかってくるだろう。それを防ぐには、全面対決しか、方策はない。ただし、屈服させるためには、国際協調が必要だ。日本だけで対抗しては駄目だ。(2ちゃんねらーあたりは、方針もなく喧嘩したがるが、それでは駄目だ。戦うときには、必ず勝てる方法で戦う必要がある。策なき戦いは、下の下なり。)


● ニュースと感想  (9月25日)

 「中国のレアアース禁輸・その2」について。
 よく考えたら、中国のレアアース禁輸は、ちっとも問題ない。昨日は記事を読んですぐ、いきり立ってしまった。恥ずかしい。
 第1に、在庫は二年分あるから、直接的な影響はない。中国だってずっと禁輸するわけにも行くまい。
 第2に、国際市場で売買できるから、日本だけで高騰することはありえない。日本で在庫が減れば、日本の市場価格が上がるから、外国で購入すればいい。結局、日本だけでなく、世界中で相場が上がる。そうすれば、自動的に、世界各国が文句を言う。自由貿易の世界では、特定国相手の禁輸は、意味がないのだ。
 第3に、レアアースは、世界中のどこにでもある。中国だけにあるわけじゃない。現時点では、中国ばかりが産出している(9割)のは、ダイヤモンドみたいに資源が偏在しているからではなく、中国では発掘の人件費が安いからだ。ちょっとお金をかければ、世界中の各地で産出できる。価格は倍増する可能性もあるが、資源そのものがなくなるわけではない。(この件、事実であり、新聞記事の受け売り。私の見解ではありません。)

 「レアアースがなくなると大変だ」と騒いでいる人(小沢?)もいるが、そんなことを騒ぐ必要はない。レアアースはたくさんある。ただ、中国以外ではコストがかかるだけだ。

 【 追記 】
 最新ニュースによると、検察が中国人船長を釈放した。政治的配慮による。
 この件は、司法の問題なので、私としては言及しない。


● ニュースと感想  (9月25日b)

 「池田信夫の支離滅裂」について。
 池田信夫がまた支離滅裂なことを主張している。小野善康土地勝手、簡単にわかる論理矛盾。
 その主張はこうだ。
 (1) 雇用を生み出すには、成長が必要だ。
 (2) 成長を生み出すには、生産性の向上が必要だ。
 (3) 生産性の向上を生み出すには、規制緩和が必要だ。
 (4) 福祉産業では規制のせいで、労働需要不足だ。規制緩和で需要を増やせ。
( → JBpress 「1に成長、2に規制改革」

 論旨が通っているようで、矛盾している。各項はそれぞれ単独では(多かれ少なかれ)正しいところもあるが、四つ合わせると矛盾する。
 (1)は完全に正しい。問題なし。
 (2)は、ほぼ間違い。これが正しいのは、供給不足のときのみ。一方、需要不足のときに生産性を向上させると、余剰労働力が解雇されるだけだ。企業は改善するが、国民は悪化する。小泉時代そのもの。国全体では経済は縮小する。完全な間違い。
 (3)は、間違い。(4)を参照。
 (4)は、間違い。福祉産業では需要不足だ。ということは、支払う賃金が低すぎるからだ。(普通の産業よりも大幅に低い。) ここで規制緩和をすると、労働者が増えるか? いや、賃金は低いままだから、労働者は増えない。むしろ、ただでさえ事業所が多すぎるところへ、さらに事業所が増えるから、求人ばかりが増えて、求人倍率はかえって高くなる。
 「特に需要の多い介護・保育などの福祉関係の免許を廃止すれば、労働供給は増える。」
 と述べているが、何を勘違いしているんだか。介護・保育は、資格を取るのが難しいから労働者が少ないのではない。賃金がものすごく低くて、重労働だからだ。単純にえば安月給の3Kだからだ。資格の問題じゃないんですよ。
 で、この状況で、さらに労働者を増やしたら、労働者が余って、賃金はさらに下がる。賃金が下がるということは、(金額レベルの)生産性が下がるということだ。つまり、規制緩和をやればやるほど、生産性は下がる。他の産業で働ける労働者が、低賃金の介護産業で働けば、賃金も生産性も下がる。
 要するに、これは、小野善康の主張の改訂版だ。彼と同じく、日本経済を劣化させようとしている。
 小野善康も池田信夫も、同じ穴のムジナ。韓国や中国の工作員かも。


● ニュースと感想  (9月25日c)

 (1)
 真鳥類のうちで古いものは、イクチオルニスやヘスペロルニスなどがある。これらは、現生鳥類を意味する新鳥類とは異なる。
  → Open ブログ 「真鳥類と新鳥類」

 (2)
 新鳥類ではない真鳥類(古い真鳥類)を紹介しよう。イクチオルニスなどだ。これらはすべて白亜紀末までに絶滅した。
  → Open ブログ 「古い真鳥類(イクチオルニス・他)」

 (3)
 恐竜と鳥の関係を示す、系統図を示す。
  → Open ブログ 「恐竜と鳥の系統図」


● ニュースと感想  (9月26日)

 (1)
 前項で示したとおり、「恐竜から鳥類へ」という系統には、2系統がある。この2系統は、どういうふうに区別されるか?
  → Open ブログ 「鳥型生物の2系統」

 (2)
 前項 では、鳥型生物に2系統があることを示した。  それぞれの系統において、どちらでも(翼のみならず)クチバシが生じている。それは、なぜか?
  → Open ブログ 「クチバシの理由」
 

● ニュースと感想  (9月26日b)

 ホメオパシーに染まっていた有名女性歌手の自宅が、全焼した。  ホメオパシーとは関係ないように見えるが、実は、エコ主義という点で、大いに関係がある。
  → Open ブログ 「エコ主義で火事」


● ニュースと感想  (9月26日c)

 「中国人船長の釈放」について。
 検察が中国人船長を釈放した。これについてどうするべきか? 釈放しても、しなくても、どっちみち難点がいろいろとある。簡単に「これがいい」と決断しにくい。
 そこで例によって私が名案をひねり出すと、以下の二点だ。

 (1)「船舶を証拠品として押収する。それを条件に、釈放を認めることもある」
 この場合、船長を釈放しても船舶は押収されたままだ。このことで「日本は全面屈服した」(韓国報道)みたいな解釈を避けられる。中国としても、「船長を今すぐ返せ」とは言うだろうが、「船舶を今すぐ返せ」とは言うまい。(みみっちい。)
 というわけで、これで「妥協」となる。政治的な喧嘩では、「妥協」が必要だ。その点、今回は、「一方的な屈服」となったので、まずかった。日本は「実」を取ったが、「名」を捨てた。カッコ悪い。
 今回はもう手遅れだが、次回以降は、船舶押収という方針を取ることが好ましい。(今回は、乗組員といっしょに船舶をすぐに解放してしまった。乗組員のための交通手段のつもりだったのだろうが、早計に過ぎた。)

 (2) 「釈放は、屈服を意味するのではなく、慈悲を意味する、と明言する」
 つまり、強者から弱者への憐れみだ。その趣旨を明言する。と同時に、「次に同じことがあれば、慈悲を加えない」と断固として宣言する。

 なお、このことを実証するために、次のことをしてもいい。
 「尖閣列島の海域を、海上保安庁(および海上自衛隊?)で、封鎖する。現状のように海上保安庁の1艦だけでなく、多くの艦船で海域を封鎖する」
 こうすれば、日本の領土であることが示され、日本の立場が立つ。また来たら? 前述のように、相手の船舶を没収する。船長どころか船員も拘束し、「中国の謝罪がなければ釈放しない」と宣言する。(謝罪があれば釈放する。)
 
 [ 付記 ]
 どうも、中国は、外部へ拡張していこうという意欲が強すぎる。つまり、侵略欲が強すぎる。東南アジアや南シナ海では、周辺諸国とトラブルを起こしすぎる。このままだと、いずれは、戦争が起こるだろう。
 中国が現在の方針を守る限り、戦争は不可避かもしれない。とすれば、争いが小さな段階で、強硬手段を取った方がいいかもしれない。尖閣諸島を軍事力で支配していることを示し、中国が対抗したならば、開戦するべきかもしれない。  (^^);

 ともあれ、現状のままだと、中国がどんどん増長する。そうなってからでは、中国は手を引くことができなくなる。現状のままでは、日本は完全に屈服するか、本格的な戦争をするか、どちらかになりそうだ。
 将来の本格的な戦争を防ぐ唯一の策は、現状で小規模な軍事措置を取ることかもしれない。

 [ 余談 ]
 ついでに言えば、軍事的な問題がある。日本には中国を攻撃する武器がないことが問題だ。
 この点では、ステルス爆撃機の配備が必須だと思う。ステルス爆撃機の開発と配備をすぐに国家方針とするべきだ。その代償として、戦車は全廃していいし、次期戦闘機も全廃していい。必要なのはステルス爆撃機だけだ。(これがあれば中国は怯える。)
 ただし……
 武器はあくまでも、見せるための道具だ。使う必要はない。
 実際に使うのは、「経済的な武器」だ。つまり、「中国通貨の切り上げ」だ。9月24日の項目の (2) で述べたとおり。これが最強の手段となる。
 日本はさっさと「中国通貨の切り上げの国際協調」を先導するべきだ。これが最も有効だろう。「屈服するな、弱腰になるな」と声をあげて喚くより、さっさと経済的に実効手段を取るべきだ。 


● ニュースと感想  (9月27日)

 「中国への対抗策」について。
 中国への対抗策として、「中国通貨の切り上げの国際協調」というのを、前日分で提案した。
 これにともなって、次のことも明言した方がいい。
 「中国のバブルを破裂させるため」
 中国通貨の切り上げがあれば、中国のバブルは早急に破裂する可能性がある。そこで、そのことをあらかじめ予告し、さらに、「それが狙いだ」とイヤミを言う。  (^^);
 これで中国は震え上がる。「好調な中国経済」というのが、一挙に「バブル破裂」へと落ち込むのだから。
 向こうが脅かすなら、こちらも脅かさなくては。しかも、こっちの方が、はるかに強力だ。
 2チャンねらーみたいに騒ぐよりは、「中国のバブルを破裂させる」と脅迫する方が、よほど強力だ。核兵器並みの威力がある。破裂するのは、爆弾か、バブルか、という違いはあるが。  (^^);

 [ 付記1 ]
 具体的な制度は次の通り。
 (1) 中国通貨の 20%切り上げ(現状比)を要求する。
 (2) それが実現するまで、中国からの輸入品に、20%のダンピング課税。(輸入課徴金。)実施は即時。
 (3) 中国への輸入品に 20%のダンピング課税をしていない国からの輸入についても、迂回輸出を避けるために、10%のダンピング課税。ただし、実施は3カ月後から。(対象は先進国。欧州や韓国や台湾を含む。)

 以上の措置を日米が同時実施する。できれば韓国や欧州にも協調を求める。協調しなければ、その国が (3) によって制裁対象になるから、否応なく、協調せざるを得なくなる。こうして中国通貨は否応なく切り上げに追い込まれる。その結果、中国にはバブル破裂が起こる。

 [ 付記2 ]
 実を言うと、以上の措置(中国通貨の切り上げの強制)は、いずれは必要になると思っていた。ただし、中国を怒らせるので、実施が難しいと思っていた。
 ところが、中国が、制裁に値することをやってくれた。そこで、これ幸いとばかり、中国を制裁してしまえばいいのだ。禍転じて福となす。これを千載一遇のチャンスとして、中国への制裁を実施するべき。(もともと中国が自国通貨を勝手に操作しているという行為が間違っているのだから。)
 なお、これによって中国の貿易黒字は大幅に減るはずで、それにともなって、先進国の貿易収支はすべて改善するだろう。米国も貿易赤字が減るはずで、それにともなってドルが強くなる。すると、相対的に円安効果が生じて、日本経済も一息つく。

 [ 付記3 ]
 実を言うと、米国も不動産バブルの破裂の後遺症がひどい。2010-09-26 の朝日新聞に出ていた。
 中国経済もバブルであるのだから、中国のバブルもさっさと破裂させた方がいいのだ。大きくふくらんでから破裂するよりは、小さめのうちに破裂する方が、被害は少なくて済む。


● ニュースと感想  (9月27日b)

 「ナッシュ均衡とタカ・ハトゲーム」について。
 中国との領土紛争について、池田信夫がまたトンチンカンなことを言っている。
 「ナッシュ均衡に従えば、政府の融和策は正しい」
 という主張。
  → 船長釈放は「合理的」な判断である  
 彼はここでもっともらしく述べているが、間違いだ。
 だいたい、用語からして間違っている。彼は「ナッシュ均衡」だの「パレート最適」だのの用語を使っているが、(完全な間違いだとは言えないまでも)この場では不適切だ。この場に適しているのは「タカハトゲーム」である。
  → タカハトゲーム
 上の項目の配点表を見ればわかるように、
 「勝敗が決まった場合は一方が全部取り、妥協すれば半々で、双方が戦えば双方が損失」
 というふうになる。池田信夫の配点表は狂っている。

 また、彼の結論も狂っている。
 「中国が強硬に攻めてきたら、屈服が正しい」
 というのであれば、
 「中国が強硬に攻めてきたら、日本全領土を譲り渡せ」
 となる。これじゃ冷戦期に想定された一方的な侵略だ。こんなのを認める人は、「売国奴」と呼ばれても仕方あるまい。
 
 ま、今回の事例に限り、「政府が譲歩した」という対処は、間違いではなかろう。ただし、単純な譲歩は、間違いだ。「船長を釈放する」という一点に限っては、譲歩してもいいが、そのかわり、中国に代償を払ってもらう。一方的な譲歩はありえない。
 一方的な譲歩をするのは、禍根を残す。そのような方針だと、今回は危機を免れても、中国を増長させ、最終的には、大戦争に至りかねない。

 【 追記 】
 よく考えると、今回の事例は、「ナッシュ均衡」ではない。ナッシュ均衡ならば、双方が「自分にとっては不利な行動」を取ることで、「双方が有利になる」ということがあるはずだ。しかし、今回の事例は、日本が一方的に屈服し、中国が一方的に優位に立った。これは、「均衡」ではなく「不均衡」である。したがって「ナッシュ均衡」では説明されない。
 考え方は「ナッシュ均衡」の考え方によく似ているが、モデルとしては、今回の事例はあくまで「タカハトゲーム」であり、中国がタカとなり、日本がハトとなり、日本が一方的に屈服した、という結果になっている。
 この場合には「ブルジョワ戦略」が有効であることが判明している。つまり、「自分が絶対に譲れない範囲では譲歩しないが、相手が絶対に譲れない範囲ではこちらが譲歩する」というもの。今回の場合は「船長」が相手にとって譲れないから、これは日本が譲ってもいい。しかし、その代償を、他の点で求めるべきだ。つまり、中国に代償を払ってもらうべきだ。

 [ 付記 ]
 「中国に代償を払ってもらう」というのは、どういうことか? それは、本日別項で述べたとおり。(「中国への対抗策」の項。)
 また、その一つ前の 9月26日c も参照。

 タカハトゲームと戦争との話題については、下記に詳しく記したことがある。
  → Openブログ 「戦争とタカ・ハトゲーム」


● ニュースと感想  (9月27日c)

 懐中電灯と言えば、重くて使いにくいという印象があったが、LED を使うことで軽量化した懐中電灯がある。しかも価格がこなれてきた。
  → 書評 ブログ 「LED 懐中電灯」





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「泉の波立ち」
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