[付録] ニュースと感想 (140)

[ 2009.9.19 〜 2009.10.27 ]   

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● ニュースと感想  (9月19日)

 「民主党の問題」について。
 民主党の鳩山内閣の支持率が出た。各社共通で、70%程度。政権発足時としては、小泉内閣に次いで、細川内閣と同じか、やや上回る。史上二位の高支持率。
 では、民主党は、このまま高い支持率を続けるか? また、自民党のように、権力が腐ることはないか? それを考えよう。

 まず、細川政権のように、崩壊しやすいことはないだろう。細川政権は、群小政党の寄せ集めだった。自民党との議席差も小さかった。だから、小沢が社会党を蹴飛ばすと、社会党が離脱して、政権は崩壊してしまった。しかるに、今の民主党は、その恐れはない。

 次に、権力が腐る可能性は? 自民党みたいに利権体質になることを、自分たちが拒否しようとしている。その点では、立派だ。やがていつかは腐るかもしれないが、そう簡単には腐るまい。腐りそうなのは、小沢だけだ。あれは利権体質。しかしそれ以外は、貧乏に慣れているので、まだまだ当分は大丈夫だろう。

 残る問題は、頭の硬直性だ。これは、ある。具体的には、高速道路の無料化だ。どの世論調査でも、反対が6〜7割で、賛成の倍ぐらいある。なのに、あくまで高速道路の無料化に突っ走る。なぜ? 尋ねると、「公約だから」という理由。つまり、「国民がいくら反対しても、公約だから実行する」という発想。……これはつまり、頭が完全に硬直化しているということだ。老人ボケに似ているが、とにかく、頭が固すぎる。

 さて。ここで、頭の硬さを問題視したが、これは実は、日本のあらゆる場面にて生き要されるだろう。豚インフルエンザの場合も同様で、ひところは「一斉休校が正しい」と突っ走った。また、「過剰な検疫が正しい」とも。ワクチンがないと大変だ」という騒ぎもあった。そういうのがあった。また、今になってさえ、「どんどん休校しよう」というのもある。「最近では、「タミフルの乱用が正しい」というのもある。……これをまとめると、「豚インフルエンザ・パニック」だ。そのせいで、頭が硬直化して、溺れる者は藁をもつかむとばかり、「何が何でも手当たり次第に手を付けよう」というふうに暴走する。……ここでは、「 WHO や CDC の客観的な判断を聞く」ということができなくなってしまっている。

 要するに、高速道路の無料化という馬鹿げた方針を転換できない民主党も、豚インフルエンザで大騒ぎしてかえって「ウイルスのタミフル耐性化」という落とし穴に落ちようとする人々も、どっちも似たようなものだ。まともな思考力ができなくなっている。一つの想念に頭を縛られて、その想念から逃れられなくなっている。
 つまりは、「妄想にとらわれ続けること」だ。

 考えてみれば、「太陽光発電は素晴らしい」というのも、「地球温暖化は炭酸ガスのせいだ」というのも、あれもこれも、勝手な妄想に縛られて、暴走しているわけだ。そして、そういう暴走民族の正当として、民主党がある。
 民衆党は、世間の支持率が高くて、「素晴らしい」と思われているようだが、実のところは、頭が硬直化した、石頭にすぎない。その石頭が、まともな方向に向かっているときはいいのだが、ひどい方向に向かっているときは、誰も止めようがなく暴走する。
 民主というトラックが暴走するために、高速道路の無料化があるのか?   (^^);
 ともあれ、民主党の特徴を一言で言うなら、「国民の声を聞かないこと(勝手に暴走すること)」である。つまり、「非民主的」だ。……したがって、民主党の名前は、「非民主党」にするべきだろう。
( ※ ついでに言えば、自民党の名前は、「自由民主党」でなくい、「自由経済党」にするべきだった。その意味は、「会社は自由だが、そのせいで、国民には自由がない」ということ。)


● ニュースと感想  (9月19日b)

 「辻井伸行の広告」について。
 辻井伸行が TV-CM に出る、という全面広告が掲載された。(読売・夕刊 2009-09-18 )
 誰かが TV-CM に出るという広告、というのも、変な感じだが、まあ、辻井伸行ならば、話はわかる。確かに、これ自体が事件になる。
 スポンサーは富士フイルム。なかなか立派だ。私が前に「辻井伸行を広告に」と提案したのを、きちんと実行する。
  → 6月10日c
 この会社、頭いいですね。いまだに「フイルム」という名前を変えないのも偉い。私はこの会社、わりと好きです。
 どこかの会社も真似して、二番煎じになってくれるといいんだが。


● ニュースと感想  (9月19日c)

 簡易検査で「陰性」だからという理由で、タミフルやリレンザを処方しない、という例が多い。そのせいで、ときどき重症化して死ぬ患者が出る。
  → Open ブログ 「簡易検査はやめよ」


● ニュースと感想  (9月20日)

 「沖縄の基地の意味」について。
 社民党は「沖縄の基地の縮小」を主張していて、民主党も一応、その言い分をいくらか認めているようだ。
 ここで、考えてみよう。沖縄の基地はなぜ必要か? これが問題だ。
 「日米安保条約で日本をもらっているから」
 というのが模範的解答だろう。だが、これはピンボケだ。日本を守るためなら、沖縄に基地を置くのは意味がない。主としてロシアへの対策が問題となるのだから、北海道に基地を置く方がいい。また、北海道が行きの問題でダメだというのなら、関東に置く方がいい。
 実は、日本を守るためであるなら、基地は、関東か中部地方に置くのがベストだ。そうしてこそ、関東地方を守れる。日本を守るためなら、基地は日本の中心に置くべきだ。
 
 ではなぜ、米国は沖縄に基地を置くのか? そのわけは、地図を見ればわかる。日本地図を見れば、沖縄は日本のはずれにあるが、世界地図を見れば、沖縄は中国への最前線だとわかる。
 つまり、沖縄は、米国のアジア戦略の最前線なのだ。米国の狙いは、日本を守ることではなくて、中国やインドを含むアジア戦略の橋頭堡を確保することなのだ。そして、そのために、日本を犬のように利用する。
 はっきり言えば、米国の対外戦略の主力は、(イラクやアフガンや中国を対象とする)第7艦隊であり、その中継地として、沖縄が最重要なのだ。沖縄は、米国の世界戦略の要として重要なのであって、日本防衛のために重要なのではない。日本防衛のためであれば、沖縄なんかは不要で、むしろ、関東に基地を置く方がいい。

 結論。
 沖縄の基地は、日本を守ってもらうためにあるのではない。米国にとって、世界を支配する際に、踏みつける石や台として必要なだけだ。そして、その意味では、米国にとって必要不可欠なのである。
 「日本を守ってもらいたい。そのために、沖縄の基地を本土に移せ」
 というのは、もっともな理屈なのだが、米国はそれを受け入れないだろう。というのは、沖縄の基地は、日本を守るためにあるのではないからだ。というか、米国はもともと、日本を守るために米軍基地を置いているのではない。(日本を守るためだけなら、グアムの基地で十分だ。)
 日米安保条約とは、日本が米国の犬となるための一方的な片務条約だ、と言える。日本の植民地化に等しい。
 とすれば、読売あたりが「日本を守ってもらうために米軍基地を縮小するな」というのは、論理的にはまったくの妄想にすぎない。日本を守ってもらうだけなら、金を払えばいいのであって、沖縄の基地は不要なのだ。
 沖縄の基地は、あくまで、日本が米国の犬(植民地)であることを意味するだけだ。本当ならば、こんな基地など、追い払っても構わない。それで米国は大損するが、日本は別に困らない。ま、私が首相になったら、百年かけて米国には出て行ってもらう計画を立てる。(香港の自立みたいなものだ。中国人にはできたが、日本人にはできるか。……ちょっと疑問だが。日本人は中国人と違って、ヘタレばかりだから。)


● ニュースと感想  (9月20日b)

 「自衛隊の給油」について。
 自衛隊の給油をどうするか、というのが、問題となるらしい。民主党は「やめる」と言っていて、米国はそれを認めて「やめるなら代案を出せ」と言い出して、結局は、「民生支援」で落ち着くらしい。(各紙報道 2009-09-19 )
 さて。これについて読売は、「国際協調をせよ」とかねて主張してきた。(20日の読売・社説にもある。) しかし、「国際協調」とは、「対米協調」のことであり、「対米服従」のことだ。もちろん、「それが国益に適う」というのが読売の方針だろう。だが、そういう損得ずくの商魂とは別に、本質的に考えてみよう。

 まず、米国のイラク戦略は、完全に失敗だった。これを認めることが必要だ。
 米国のイラク戦争の理由は、「フセインの独裁による虐殺や戦争を懲らしめる」ことだった。しかし現実には、フセインによる被害の何百倍もの被害を、アメリカはもたらした。今のイラクの状況は、フセイン時代に比べれば、ほとんど地獄である。アメリカの戦略は、完全に失敗した。
( ※ ただし、「フセインによるクウェート支配と石油支配を阻止する」という意味でなら、成功した。しかし、それだけだったら、あんなに大げさな戦争をする必要はなかった。)

 米国のイラク戦略は、完全に失敗だった。そして、その失敗を継続するために、米国は今もイラクに駐在している。日本の自衛隊の給油も、その延長上にある。(アフガン問題もあるが。)……とすれば、イラク問題に関する限り、給油は「作戦の成功」を意味せず、「作戦の失敗を継続する」もしくは「失敗のあとの大破局を阻止する」ということぐらいしか意味はない。
 それでは、「最悪を防ぐこと」はできるとしても、「正しい方針」とはならないのだ。そして、なぜ正しい方針を取ることができないかと言えば、物事の本質を見失っているからだ。

 物事の本質は、何か? 私が思うに、それは、米国のイスラム敵視政策だ。米国はイスラム社会全体を敵に回している。これでは、何をしようと、平和などは訪れない。イラクで武力制圧をしようが、アフガンで武力制圧をしようが、そんなことが成功するはずがない。なぜならそれは、「イスラム敵視」という「悪」の政策だからだ。比喩的に言えば、「イスラムによるキリスト教圏の制圧」みたいなものである。制圧される側からすれば、根源的な悪であるから、徹底的に対抗されるに決まっている。平和という安定状態が訪れるはずがないのだ。

 では、米国のイスラム敵視政策は、どこから生まれたか? ご存じの通り、「パレスチナ弾圧」である。その意味は、「イスラムの聖地であるエルサレムを奪取すること」であると同時に、「パレスチナ人に対する民族粛正という大虐殺」である。……どっちみち、悪魔的な悪だ。
 米国は、イスラエルやユダヤ人に迎合したあげく、このようなイスラム敵視政策を取り続ける。そこに根源的な問題がある。
 そして日本は、そのことに気づかずに、「国際協調」という名のもとで、「対米協調」を実行し、「イスラム敵視政策」に協調しようとする。しかし、それは、いくらやったとしても、泥沼なのである。なぜか? それは、イスラムの側からすれば、テロだからだ。聖地を奪い取り、人間を虐殺し、建物を破壊する。そういうイスラエルのテロ活動に協力しているのが米国であり、その米国に協力しているのが日本である。日本もまた、イスラムを敵視するテロ国家なのだ。そして、テロが正義として勝つことなど、決してありえない。現実に起こるのは、テロとテロとの戦いだけだ。

 要するに、米国やイスラエルの愚かさに起因して、イスラム敵視政策が続いていることが、問題の本質だ。そして、このような問題(パレスチナにおける侵略の継続という問題)を放置して、自衛隊の給油などを論じても、あまりにも本質を逸らしている。それは、物事の戦略をまったく無視して、ほんの小さな局地的な戦術だけを論じているようなものだ。
 全体についての世界的・歴史的な視野もなしに、ちっぽけな海上ガソリンスタンドを経営することの是非を論じても、あまりにも滑稽なのである。

 [ 付記 ]
 参考記事。
  → 国連人権理事会:ガザ攻撃は戦争犯罪…調査団が報告書


● ニュースと感想  (9月21日)

 「核の先制使用」について。
 読売が社説で「核の先制使用」を主張している。
地域の安保環境を無視した先制不使用論は、日本の平和と安全を著しく害することになる。 ( → 読売・社説 2009-09-20
 ここで、歴史的に戦争がどうして起こったかを考えよう。
 戦争というものは、基本的には、誤算によって起こる。前に述べたとおり。
   → nando ブログ「戦争はなぜ起こるか?」
 
 ただ、それとは別に、次の原理がある。
 「戦争は、先制攻撃をした方が、圧倒的に有利だ」
 このことは、真珠湾の奇襲を上げるまでもなく、常識的だろう。相手が防備をしていないうちに攻撃すれば、優位に立てる。そのあと、優位を拡大することで、戦争に勝ちやすくなる。

 逆に言えば、次のことが言える。
 「戦争が起こりそうになったら、相手が攻撃をしてくるのを待っていては、不利になる。相手が攻撃をする前に、こちらから先制攻撃をした方が有利だ」

 このことは、次の錯誤をもたらしやすい。
 「『相手に先制攻撃をされたら大変だ』という理由ゆえに、相手は本当は攻撃するつもりはなくても、過大に怯えて、こちらから先制攻撃をする」

 比喩で言おう。誰か(A)がオモチャのピストルを取り出した。それはただの冗談か威嚇のためであって、実弾を発射できないオモチャであるにすぎない。しかし、それを見た人(B)が、「そいつで撃たれたら大変だ」と思う。そのせいで、怯えたBは、Aに向かって、先に銃弾を発射する。……こうして大事件が起こる。
 ここでは、「先制攻撃が有利」という事実と、「誤解・誤認・誤算」ゆえに大事件が起こることになる。

 実を言うと、以上のことは、多くの戦争に共通する。特に、第一次世界大戦は、これが典型的に当てはまる。第一次世界大戦は、なぜ起こったのか、理由が判然としていない。どこにも「合理的な理由」が見出されないからだ。そのせいで「わけのわからない戦争」とも見なされる。
 ただし、実を言うと、その理由は、上記の通りだったのだ。詳しい説明は、下記を参照。
  → 戦争はなぜ起こるか4 時刻表と第一次世界大戦Comments
  → 「戦争はなぜ起こるか」 1 フランス革命戦争の場合
 こういう事実がある。そして、こういう錯誤をなくすには、次のシステムを構築することが必要だ。
 「こちらからは先制攻撃をしかけない。ただし、相手が先制攻撃をしたら、相手に致命的な損失を与える報復能力をもつ」
 これは相互確証破壊という概念だ。この概念のもとで、次のような措置が取られる。
  ・ 先制攻撃を免れる、地下のICBM発射基地
  ・ 先制攻撃を免れる、原子力潜水艦に搭載の核ミサイル
 これらの措置が取られることで、相手の先制攻撃に対抗可能となる。それゆえ、おたがいの先制攻撃を防ぐ。……こうして、「誤解」による世界大戦の発想を防ぐ。

 ところが、読売は、そのことをまったく理解していない。世界中の各国が、読売の主張するような方針を取れば、ちょっとした疑心暗鬼から、たちまち世界大戦が発生するだろう。つまり、読売の方針は、狂気の沙汰だ。

 一方、北朝鮮の方針は、たぶん、相互確証破壊だろう。「米国が北朝鮮を侵略したら、その反撃をする」というのが、最終目的だろう。日本に核ミサイルを先制的に発射する意図があるとは思えない。そんなことをすれば自殺行為だからだ。
 だから、その意味で、読売に比べれば、北朝鮮の方がよほどまともである。北朝鮮は、気違いだとも言えるが、読売に比べれば、よほどマシだ。
 とにかく、読売の言う「核の先制使用」という方針は、狂気の沙汰だ。それは第三次世界大戦を起こしかねない。はっきり言って、読売のナベツネは、ヒトラーと同類である。おのれの正当性を主張するために、世界を戦争に陥れようとする。
 こういう狂人は、精神病院に入れた方がマシだ。ブッシュはイラク戦争で世界を大混乱に陥れたが、ナベツネも同類である。……ま、ヒトラーは精神病だったが、ナベツネは老人性の呆けかもしれない。慎太郎とナベツネは、老齢になって、どんどん呆けが進んでいる。二人とも、老人施設に収容した方がいい。それが世界を救うだろう。   (^^);


● ニュースと感想  (9月21日b)

 「民主党のヒトラー化」について。
 民主党には期待している人々が多いようだが、私は民主党の危険性を考えたい。民主党は、ヒトラー化している、とも言える。
 その典型は、高速道路の無料化だ。世論調査では圧倒的に批判が多いし、マスコミもそれを政権に指摘しているのに、政権の側は、「断固、高速道路の無料化の実現」という方針である。鳩山は前原国交省に「やれ」と命じたし、藤井蔵相は「やる」と言い張っている。で、その理由は? 藤井蔵相の言葉によると、「マニフェストに書いてあるから」である。
 つまり、「いったん公約に入れておけば、国民にどんなに反対があっても断固実行する」というわけだ。他人の批判をまったく聞き入れない、唯我独尊の極み。……これは、ヒトラー時代のナチス・ドイツとそっくりだ。
 選挙で圧倒的支持を得て大勝したら、そのあとは、「国民のお墨付きを得たから」という理屈で、何でもかんでもやり放題。「世界に冠たるドイツ」という標榜のもとで、ユダヤ人を収容所に送ったり、周辺の小国を侵略したり、さらにはフランスを侵略し、ロシアを侵略し、欧州全体を支配下に置いた。まさいく、「世界に冠たるドイツ」という標榜を実行した。……しかし、その結果は、ドイツの破滅だった。
 まったく、ヒトラーのナチスドイツと、今の民主党は、よく似ている。ダムの中止ならば、「国民の声を聞いて」というふうに慎重だが、高速道路の無料化についいては、「国民の反対を断固押し切って、何が何でも実行する」という方針だ。
 まったく、ひどいものだ。自民党政府は、土建業界のバックアップで勝手なことをしていたが、民主党は、自動車産業のバックアップで勝手なことをしているだけだ。バックアップする産業が違うだけで、どっちも国民の金を勝手に使い放題にしている。……これじゃ、いくら無駄をなくしても、ガソリンの浪費に消えてしまうだけだ。要するに、無駄が消えて、(ガソリン浪費の)炭酸ガスが増えるだけだ。
 自民党は「公共事業をやると、経済波及効果が出て、景気が回復する」という理屈で、公共事業で道路・箱物・ダムを造ってきた。民主党は、「高速道路の無料化をやると、経済波及効果が出て、景気が回復する」という理屈で、ガソリン浪費・炭酸ガス増大を推進する。……どっちもひどいね。

 要するに、自民党から民主党に変わっても、本質的にはほとんど変わっていないのだ。彼らはしょせんは、利権によって動くだけで、ただの守銭奴にすぎない。いずれにしても、国民のためではなくて、利権団体のために動く。……ただ、自民党の方がいかにも田舎臭くやっていたのに、民主党は都会的に格好良くやっているだけだ。換言すれば、詐欺師として一枚上手であるだけだ。
 詐欺師と言えば、「構造改革」を唱えた小泉が抜きん出ていたが、民主党もまた、詐欺的であることには変わらない。ああだこうだと、うまいことを言っているようだが、彼らはしょせんは、自動車産業の手先にすぎない。(特に、労使協調の自動車総連の。)
 特に、自動車総連の直嶋正行は、経済産業大臣になってしまった。日本の経済政策は、自動車産業の手に握られたことになる。
 この分だと、鳩山の幽霊献金というのも、相当怪しい。あれは自動車産業の幽霊だったかもしれない。
 とにかくまあ、日本で一番金持ちの自動車産業は、まんまと日本政府を買収することに成功した。国民の反対を押し切って、自動車産業に莫大な金を投じることに成功しつつある。(暫定税率まで廃止するつもりらしい。ひどいものだ。)

( ※ ついでだが、小沢と鳩山は、菅直人を切り捨てつつあるようだ。どうやら、うるさい菅直人がいると、自動車産業に奉仕できない、と思っているようだ。まったく、小沢と鳩山ってのは、本当に腐った連中だ。特に小沢は、ヒトラー的。)
( ※ 国民は今は「民主党は素晴らしい」と浮かれているようだが、そのうち、泣きを見ることになりそうだ。今の国民の民主党賛美は、昔の小泉賛美に似ている。小泉も民主党も、「改革」を唱えて、国民に期待をもたせたが、最終的には、国家の破壊に至りそうだ。ヒトラーと同じで。……小泉はまさしく日本を破壊した。民主党もその二の舞か。亀井なんかが小泉の仕事をぶちこわすことに熱中しているところを見ると、この政権のいかがわしさがよくわかる。)

 [ 付記 ]
 ま、本当を言えば、民主党は思ったより、なかなか良くやっている、とは思う。以前のひどい自民党に比べれば、ずっとマシだ。
 しかし私の方針は、「世間と同じことは言わない」である。だから、世間が民主党に浮かれているときには、当然、苦いことを言う。特に、イヤミをね。  (^^);
( ※ 別に、「民主党政権をつぶして、自公政権に戻せ」と言っているわけではないので、念のため。)

 ただし、問題は、マスコミだ。民主党は、自動車産業に取り込まれているから、高速道路の無料化に突っ走る。なのに、その利権の関係を突かない。単に「高速道路の無料化をやるんですか」と質問して、「やるぞ」と答えられると、「はいそうですか」と素直に引き下がる。まったく、なめられたものだ。というか、無能だ。……民主党の薄汚いところを、ちゃんと突くべきなのだが。特に、鳩山の幽霊献金は、高速道路の無料化と関係がありそうだ。そこを突つくべきなのだが。おとなしくご意見伺いしかできない無能ぶり。


● ニュースと感想  (9月22日)

 「オバマの中東対策」について。
 オバマ大統領が中東対策に尽力している。イスラエルの入植地拡大を止めるよう、イスラエルを説得しているという。(朝刊 2009-09-21 )
 これは好ましい方針だ。「テロとの戦い」という口実でイラクと戦争を始めたブッシュとは全然違う。平和に至る正しい道だと言えよう。(9月20日b の「イスラム敵視政策」の話を参照。)
 もちろん、これで急に平和が実現する、というわけではない。とはいえ、長期的には、イスラム敵視政策を捨てて、平和政策を取ることが結実するだろう。
 イスラエルや米国保守派は、「敵を撲滅することが平和に至る道だ」と思い込んでいる。しかしオバマは、「相手との共存が平和に至る道だ」と理解している。この点、彼は歴代の米国大統領よりも、はるかに賢明だ。称賛に値する。

( ※ その点、日本のナベツネやネトウヨは、全然賢明ではない。憎い奴と喧嘩することが平和に至る道だと思い込んでいる。中国人や韓国人と同じレベルですね。ネトウヨたちは。)


● ニュースと感想  (9月22日b)

 「ソマリアの現状」について。
 ソマリアでは海賊活動が盛んだ。これはテロ活動とも見なせる。そこで、「自衛官を派遣せよ」という声が保守派からは盛んに出ているし、すでに実現済みだ。
 しかし、朝日に興味深い記事があった。
 という記事。(朝日・朝刊 2009-09-21 )
 これは、なかなか良い記事だ。「テロには自衛隊を派遣せよ」というのは、威勢はいいが、阿呆の発想である。それはただの対症療法にすぎない。一方、朝日の記事は、「なぜソマリアでは海賊が盛んになるか」という根源に迫ろうとしている。比喩で言えば、「熱が出たから、解熱剤やタミフルを」という対症療法ではなくて「なぜ熱が出たのか」を根源的に探ろうとしている。(真の病因を探ろうとしている。)

 ただし、惜しいかな、真の根源には達していない。ルポはできているが、その先の考察がストップしている。そこで、私が示す。
 このような問題は、一般に、歴史認識が必要だ。ソマリアは一朝一夕にして現状のようになったのではない。長い歴史があったのだ。その歴史から見る必要がある。すると、次のようにわかるはずだ。
 (1) 真の根源は、欧州の植民地政策にある。欧州がアフリカを植民地化したから、現状のような内戦状態になったのだ。(実を言うと、これは単に歴史を繰り返しているだけだ。無政府状態のあとで、部族間の戦争が起こるというのは、欧州の中世に等しい。シェークスピアの時代。マクベスやヘンリー4世などのいた時代。血なまぐさい戦争があった。あれを今になってやっているわけだ。)
 (2) 本来ならば、欧州が引き上げるときに、現地政府を構築するべきだった。といっても、現地人にはできないから、欧州が現地政府をつくって、そこで現地の人々を養成して、また、教育も普及させる、というふうにするべきだった。つまり、援助をするべきだった。……なのに、現実にやったのは、「あとは野となれ山となれ」という「ほったらかし」だった。そして、ほったらかしの結果として、(1) の内戦状態となった。要するに、現状の内戦状態は、欧州が(無為無策の形で)あえてもたらしたものなのである。
 (3) それでも、いくつかの国では、ちゃんとした政府ができるようになった。ただし、欧州撤退後も内戦状態の続いている国は、アフリカにはいくつもある。そのうちの一つがソマリアだ。
 (4) 内戦状態の国は、どこも貧しい。ソマリアもそうで、非常に貧しい。国民所得は 600ドル。最貧国の一つだ。とすれば、世界の各国はここに援助を注入して、政府が構築できるぐらいにはするべきだった。しかるに、それを怠っていた。欧州は無責任に放置したし、日本はアジアにばかり援助してアフリカはほったらかし。……そして、その結果として、(1) の事態になった。

 要するに、ソマリアで海賊が発生するのは、先進国の「自業自得」と言える。「放置すれば自然に最適状態になる」というのが市場原理だが、実を言うと、「無政府状態では、放置すれば犯罪が野放しになる」というのが歴史の示すところだ。
 ここまで見れば、結論は明らかだろう。海賊をなくすには、自衛隊を派遣して、海賊を取り締まればいいのではない。彼らには犯罪以外、生きるすべがないのだから、犯罪をしなくても生きることができるよう、状況を整えればいいのだ。国民所得が 600ドルというのは、ほとんど食事もままならない状況だ。となれば、海賊がのさばるのも、当然なのだ。
 なお、注意。国民所得が 600ドルの連中がいきなり海賊を始めるのではない。海賊をするには、初期投資が必要だ。だから、海賊を始める首謀者は、ソマリア以外にいるボスだ。そのボスが、資金を出して、手下に命じて、ソマリアで下っ端たちを集めて、命知らずの海賊をやらせる。下っ端たちには大金を与えるが、実は、身代金の大半をボスが独り占めにする。……これが常識。だから、案外、海賊活動で大儲けしているボスは、先進国の誰かかもしれない。(あるいは、アラブの誰かかもしれない。)
 とにかく、ソマリアの下っ端を逮捕しても、「テロとの戦い」にはなっていない。われわれが闘うべき相手は、ソマリアの下っ端ではなくて、どこかのボスでもなくて、ソマリアの貧困なのである。そして、そのためには、ソマリアに援助することで、ソマリアに政府を構築させ、内戦を停止させる必要がある。内戦を放置したままでは、どうしようもないのだ。内戦という地獄を放置して、自分たちだけは安全にソマリア沖を通過したいというのは、虫が良すぎる。
 情けは人のためならず。相手のためになることをして初めて、自分たちも共に平和の利益を得ることができる。自衛隊なんかを派遣するよりは、ソマリアのために何をできるかを考えた方がいい。

 [ 付記 ]
 その点、アジアでは、かなりうまく行った。日本は現地政府の構築にかなり尽力した。その意味では、大東亜共栄圏というのは、そう悪くはなかった。Wikipediaから引用しよう。
 オランダの植民地支配が1942年の日本軍の東インド一帯への侵攻によって瓦解し、東インドは日本陸軍の今村等中将率いる軍政下に置かれ、台湾支配のノウハウをインドネシアに応用した。日本はインドネシア人に対する緩和政策を基本とし、大東亜政略指導大綱にもとづき東インドを大日本帝国領土とし軍政を敷くものの、しかるべき後に独立させる方針を決定した。
 まず日本はオランダに囚われていたスカルノやハッタらを解放し、日本軍政への協力を求めた。スカルノ、ハッタは日本軍政当局による人員、資源などの動員に協力しながら、与えられた公的ポストを活用して民衆の民族意識を鼓舞し、またこれに対し日本軍政当局の一部も協力した。これに併せて日本はオランダ支配下で迫害されていたイスラム教の存在を認めた他、オランダによる愚民化政策を受けてこれまで行われていなかった、一般国民に対する初等教育から高等教育に至る教育制度の充実を行い、インドネシア語と日本語による教育を行った。
( → Wikipedia 「インドネシア」
 ここでは最初に、日本による統制があり、その後、民族政府になだらかに移行する、という方針が取られた。これは私が先に示したとおりで、理想的な方針だった。
 「植民地政策は悪だとわかったから、一切手を引いて、あとは野となれ山となれ」
 という欧州のアフリカ政策が、いかにダメであったか、よくわかる。
 一般に、欧州の方針は、理念的な「人道主義」ばかりがあって、実務的な措置が抜け落ちている。そのせいで、「理念だけは善良だが、結果は最悪」というふうになりがちだ。理想主義者の陥りやすい落とし穴。
 朝日はしばしば、そういう道に入りがちだ。太陽光発電であれ何であれ。……そう言えば、「地球温暖化阻止」というのも、同じ落とし穴だ。理想ばかりにとらわれて、現実を見失っている。今みたいなことをやっていると、破滅的な事態になるかもしれない。その意味は? 地球の砂漠化だ。(だから私が警鐘を鳴らしている。 → Openブログ「陸地温暖化説 (緑地減少説)」


● ニュースと感想  (9月23日)

 「ソマリア派遣の損得勘定」について。
 ソマリアに自衛艦を派遣することに、どれだけの金がかかるか? その金銭勘定を考えると、身代金を払うよりも、もっと金がかかりそうだ。
 身代金というのは、やたらと高額だと払ってもらえないから、それなりに上限はある。そこそこの金額だ。
 一方、ソマリアに自衛艦(護衛艦)を派遣すると、どうなるか? 一時的な派遣であれば、燃料費・食費・人件費などを計算するだけでいいだろう。しかし、何年間も恒常的に派遣し続けると、その分、艦船が必要になるわけだから、艦船の建造費も勘定に入れる必要がある。その分が、数百億円か? 
 あれこれ勘案すると、自衛艦の派遣には、百億円ぐらいはかかりそうだ。それで得られる利得が身代金の分だけだとすると、あっさり身代金を払った方が安上がり、……という計算も成り立ちそうだ。

 というわけで、ソマリアへの自衛艦派遣は、ただの無駄かもしれない。何だか、十億円の損失をなくすために、百億円のコストをかける、というふうになっている。無駄と浪費。

 [ 付記 ]
 「自衛艦を派遣すれば海賊がいなくなる」と思い込んでいる人もいるようだが、そんなことはない。自衛艦を派遣しても、いまだに海賊はあとを絶たない。
 で、何が言いたいか? 要するに、武力と武力で対抗するようなことをやっていては、何も生み出さない無駄のために金ばかりがどんどん食われてしまう、ということ。教育などの援助はプラスをもたらすが、軍事活動はただの無駄しか生み出さない。(炭酸ガスも増えるし。)
 教訓。喧嘩ばかりが好きだと、損するばかり。人生すべて同様。ネットでもね。

( ※ 余談だが、シージャックされた船の会社は、勝手に身代金を払えばいい。一方、どうしても身代金を払いたくない会社は、その船にゴルゴ13みたいなのを乗せておけばいい。ちょっと荒唐無稽のようだが、私としてはそれがお勧めだ。民間の船に傭兵でも乗せておけば、デカい自衛艦で対処する必要はない。どうしても自衛艦に守ってもらいたい船舶があれば、自衛艦がボディーガード料を要求するべきだ。)


● ニュースと感想  (9月24日)

 「民主党の盲点」について。
 民主党は、子供手当や高速道路などに熱中しているが、自民党の野中が、「恥知らずの買収政策」というふうに批判している。
  → 朝日新聞 2009-09-23 (孫引き)

 ごもっとも。  (^^);
 ただ、それはそれとして、民主党の目に入っていないことを指摘しよう。今なすべきことは、そういう買収じゃない。景気対策というのは、当たり前すぎるからここでは言わないが、次の問題がある。
 「医療崩壊の阻止」
 ここにきちんと金をかけてほしいですね。ダムをストップするのはいいが、それで浮いた金をきちんとまともな方面に使ってほしい。ダムの無駄をやめて、高速道路の無駄に注入するというのでは、何をやっているんだか。
 必要な分野は、医療だ。ここが全面的に金不足なんだから、ここにきちんと金を入れてもらいたいものだ。
 特に、現状では、冬になると、医療機関に豚インフルエンザの患者が殺到しそうだ。専門家は「軽症でもタミフルを飲め」なんて言っているから、患者がやたらと殺到して、医療機関がパンクしかねない。
 とにかく、金を出すべきところは、医療機関だ。特に地方の拠点病院は、赤字のせいで、次々と廃止の危機にある。病院というのは、みんな赤字になりつつあるのだから、赤字にならないように、きちんと金を注入してもらいたいものだ。現状のままだと、あらゆる大病院が赤字でつぶれかねない、とさえ言える。
 ちゃんとしてもらいたいものだ。元はと言えば、小泉時代の福祉削減・医療費削減という措置が、根本的に間違っていたのだから、それを是正してもらいたいものだ。……必要なのは、子供手当じゃないですよ。もっと大事なものがある。


● ニュースと感想  (9月24日b)

 感染症学会が新たな指針を示した。「重病化しやすい人だけでなく、普通の軽症の人にも、タミフルを投与するべし」という方針。  この方針について批判する。2回連続の予定。 
  → Open ブログ 「感染症学会のタミフル推奨 (1)」


● ニュースと感想  (9月25日)

 「八ツ場ダム」について。
 八ツ場ダムへの私の見解は、先に示したとおり。つまり、「中止が妥当」である。( → 9月14日
 一方、読売は次の見解を示した。
 ダム建設の総工費は4600億円だ。うち約3200億円は関連工事などに投入済みである。1都5県も多くを負担しており、国の都合で中止すれば、これを返還しなければならない。
 前原国交相は、中止の場合、自治体の負担分を返還する考えを示しているが、その財源は貴重な国民の税金である。
 一方で、地元での環境整備事業などは継続するとしており、これにも相当な資金が要る。結局、ダムの完成より、中止した方が余計にお金がかかる計算だ。
( → 読売・社説 2009-09-24
 これは妥当ではない。「ダムの完成より、中止した方が余計にお金がかかる」ということはない。ダム本体の建設費は、千数百億円だが、それをやめれば、その分の金が浮く。一方、中止による費用は、地元対策費ぐらいだから、ほとんどかからない。差し引きして、千億円以上の得である。
 なお、「中止の場合、自治体の負担分を返還する」という点も考えれば、国庫の負担は二千億円ぐらいになるだろう。その意味では、国庫にとっては、「ダムの完成より、中止した方が余計にお金がかかる」ということは成立する。しかしながら、それで国庫が払った分、ちょうどぴったりの額が、自治体には新規に金が入る。東京都などには、千億円以上の金がタナボタで入ることになる。自治体にとってはありがたいことだろう。その金を見せれば、東京都などもあっさり態度を覆すに決まっている。(その金を理解できないから、東京都は反対しているが。馬鹿丸出し。数百億円をもらえるのに、もらいたがらない阿呆。)
 ともあれ、日本全体では、千億円以上の大金が国から自治体へ移動するだけであり、損得はない。ただの帳簿の問題にすぎない。一方、ダムの建設をすれば、ダム建設費の千億円以上がまるまる無駄になる。
 こういう全体的な視点が必要だ。国庫の帳簿だけを見ている読売の発想は、全然ダメだ。

( ※ なお、中止が妥当である理由は、先の項目に詳しく示しておいた。そちらを参照。)

 [ 付記1 ]
 前原はさすがにこの問題の専門家で、さらに詳しい論点を述べている。ダムによる海岸浸食への対策など。
  → 朝日 9月19日

( ※ 前原って、外交と国防でタカ派の主張をするだけのアホかと思ったら、まともなこともできるようだ。見直した。頭いい。将来、首相になれるかも。……だけど、首相になったら、戦争を始めるかもね。「自衛隊をアフガンに派遣して戦闘活動をせよ」とかね。

 [ 付記2 ]
 よく考えると、前原の言っていることは正しくとも、語り方は稚拙だと思う。対象となる村民との関係がこじれてしまった。こんなふうになるのでは、政治家として未熟だ。政治家というのは、やたらと威勢のいいことを言って対決すればいいのではなく、相手をうまく丸め込む必要がある。老練に。……しかるに前原は、あまりにも青臭い。
 私ならば、次のように言いたい。
 「莫大な金を無制限に投入する無駄はできません。何千億円も寄越せと言われても、そんな無駄遣いはできません。だから、選択してください。ダムに金を使うか。あるいは、移転関係などの民生支援に金を使うか。二つに一つです。どちらも寄越せと言われても、それはできません。どっちかに決めて下さい。どうします? ダムを造るのはいいが、その場合は、もうこれ以上は民生支援はできません。それでもいいというのなら、ダムを造りますけど」
 こうなれば、相手はぐうの音も出るまい。どっちみち、相手がほしいのは、ダム建設そのものではなくて、ダム建設にともなう民生支援だけなのだ。そこのところを突けばいい、というのが物事の本質。
 なのに、前原は単にけんか腰で押しつけるだけ。政治家として未熟ですね。


● ニュースと感想  (9月25日b)

 「米国へのシッポの振り方」について。
 米国の忠犬として、日本はシッポをどう振るべきか? 
 鳩山とオバマの会談で、鳩山は「アフガンへの民生支援」という方針を打ち出し、オバマは謝意を示した。つまり、これにて一件落着。
 しかしながら、日本の保守派(読売など)は、「民生支援はダメだ。海上給油が大事だ。それが日米協調の道だ」とシッポを振り続けた。では、今、オバマが「給油でなく民生支援」という道に合意したあと、彼らのような忠犬はどうふるまうのか? 今になって「民生支援」と言い出すのか? それならば自説に矛盾する。また、「民生支援はダメ」と自説にこだわるか? それならば小浜に反対することになる。  (^^);

 まったく、忠犬というものは、どうしようもない。ご主人様の方針が変わるたびに、まごついてしまう。それというのも、自分の意見というものをもたないからだ。情けない。

 実を言うと、米国にとっては、給油よりも民生支援の方がありがたい。なぜか? 米国の本音は、「テロ対策」じゃない。「麻薬対策」だ。世界の麻薬の 90%ぐらいを占めるのがアフガンであり、その麻薬が米国に流入して米国を苦しめる。そして、それを阻止するには、アフガンの民生支援が重要だ。(ケシ畑の栽培から、普通の農業への転換。)一方、海上給油なんか、別に必要ない。民間の給油船を使ってもいいし、どこかの国の給油船をレンタルしてもいい。必要なのは、金だけだ。逆に言えば、日本の給油船がやっていたのは、無料ガソリンスタンドとなって金を浮かせることだけだ。軍事的には何の意味もない。実際、海上給油をやめたからといって、各国の給油が途絶するわけでもない。かわりのものが必ず現れる。(ただし金がかかるが、それだけだ。)

 ともあれ、忠犬というものは、みっともない。イラク戦争のときでも、「イラクは大量破壊兵器があるから、イラク攻撃をするべきだ」などと言っていたが、それも忘れてしまったようだ。「フセインは大量虐殺をしたから」という理由もあったが、その何十倍も米軍が殺しているということも見て見ぬフリ。どうせなら、「米軍はイラクで大量虐殺をしているから、米国と戦争をするべきだ」と主張するなら、まだわかるのだが。   (^^);
 自己矛盾に気づかない保守派ほど、戦争が大好き。で、オバマが中東和平に尽力すると、「それに協力せよ」とは決して言わない。なぜなら保守派は、平和より、戦争が好きだから。ただの軍事オタク化も。ガンダムをいじって遊ぶガキと同じレベル。ガキならガキで、お台場にでも行って遊んでいればいいのに。


● ニュースと感想  (9月26日)

 「自衛艦による給油の代案」について。
 自衛艦による給油をするかどうかというのは、あくまで「日本が軍事行動に参加するか否か」という象徴的な問題である。軍事的な実益は関係ない。この点に留意しよう。(給油なんかやったって、軍事的な効果はたいして大きくない。ゼロではないが、大きな影響はない。)
 ただし、象徴的な問題とは別に、軍事的にどうのこうのという実益を論じる人もいる。軍事オタクに多い。彼らは、軍事的な実益を論じているが、本音は「日本も戦争ごっこをしたいよ〜」という子供じみた軍隊ごっこが根っこにある。
 そこで、こういう実益の発想から見て、「実益を満たし、かつ、象徴的には平和的政策」という代案を示そう。それは、こうだ。
 「自衛隊の補給艦を、米国または英国に売却する。米国または英国の旗の下で、給油する」
 これなら別に問題はあるまい。給油活動は従来通りで、自衛隊の給油艦が行なう。ただし、その自衛艦の所属(つまりは国旗)が、日の丸からユニオンジャック(または星条旗)に代わるだけだ。また、当面は、軍事指導員として、日本の自衛隊員が乗艦してもいい。(移行期間を経て、英国か米国の人々に移行する。)
 お金の問題は? ま、維持費は大したことがないから、考えなくてもいいだろう。場合によっては、自衛艦を無償供与してもいい。その場合、相手国は維持費を負担するが、自衛艦をタダでもらえるのだから、文句はあるまい。
 ともあれ、これによって、軍事的な実益は維持したまま、日本は「海外の戦争活動には直接参加しない」という基本原則を維持できる。読売みたいな米国の犬は、「それじゃ対米協力にならないし、シッポを振れない」と文句を言うだろうが、「そもそもシッポを振ることが目的なじゃない」という点を理解すれば、上記の提案で何も問題はないはずだ。ちゃんと給油活動は維持できるのだから。

 結局、論争となる問題の本質は、次の二点だ。
  ・ 読売のような保守派がシッポを振りたがる。
  ・ 日本の軍事オタクが戦争ごっこのつもりで参加したがる。
 これが本質であるわけだ。そのことが、上の提案から、明らかになるだろう。(ついでだが、軍事オタクに対しては、「志願制の軍隊」みたいなのを実現して、連中を鍛錬してアフガンに送って、実戦に参加してもらえばいい。うるさい連中は、アフガンに送ってしまえば、日本でも軍事オタクのうるさい声が静かになる。


● ニュースと感想  (9月26日b)

 感染症学会の指針の問題点を示す。前出の「耐性化」という点以外の問題点。
  → Open ブログ 「感染症学会のタミフル推奨 (2)」


● ニュースと感想  (9月27日)

 豚インフルエンザに対して、「初年度だけタミフルを乱用する」という案がある。
 「初年度だけ被害が大きくなるから、初年度だけ乱用する」というわけだ。
 これは、「やたらと乱用」とうい感染症学会の方針とはいくらか異なる。デメリットは比較的小さく、メリットは比較的大きい。  では、そうするべきか?
 ( ※ 本項は専門家以外、読まなくてよい。)
   → Open ブログ 「初年度だけのタミフル乱用」


● ニュースと感想  (9月27日b)

 「三菱のMRJ」について。
 前原 国交相は、自民党政権時代の無駄の削減に熱心だが、ついでに、三菱の小型ジェット機 MRJ の開発費支出も、やめた方がいいだろう。MRJ は、全日空が発注したと報道されているが、実は正式契約はしていなくて、つまるところ、現時点で受注台数は実質ゼロらしい。(全日空を含めても 25機でしかない。)
   → 検索
 今は不況だし、この先 売れる見込みはほとんどないですね。となると、無駄の象徴の八ツ場ダムを途中で停止するように、MRJ もさっさと撤退した方が賢明というものだ。国は三菱に「開発中止」を命じるべきだろう。ついでに、開発費も半分ぐらいは返してもらおう。どうせまだ開発は途中なんだから。
 このまま開発すると、莫大な不良債権となり、三菱そのものが倒産してしまいそうだ。日航も三菱も、とんでもない状態。さっさと撤退した方が賢明だろう。

( ※ なお、25機しか生産しないとしたら、1機あたりのコストはものすごい額になる。頭がクラクラしそうだ。)


● ニュースと感想  (9月28日)

 タミフルを予防投与すると、耐性ウイルスが出現しやすくなる。だから、予防投与をするべきではない。  WHO は、そういう指針を示した。しかし日本の感染症学会は、それと反対のことを主張している。彼らは何を誤認しているのか? 
  → Open ブログ 「タミフルを予防投与するな」


● ニュースと感想  (9月29日)

 (1)
 米国 CDC が タミフルの乱用について警告している。私の指摘と同じで、感染症学会とは正反対。引用する形で紹介する。 (本項は、記事の紹介のみで、私の考えはない。)
  → Open ブログ 「CDC がタミフル乱用を警告」

 (2)
 季節性インフルエンザのワクチンを接種すると、豚インフルエンザに感染しやすくなってしまう、という調査がある。
  → Open ブログ 「季節性のワクチンで豚インフルに感染? 」


● ニュースと感想  (9月29日b)

 「入試とインフルエンザ」について。
 豚インフルエンザの騒ぎで、「入試をどう乗り切るか」と大学が頭を悩ませているという。欠席者が大量に出そうなので、追試をしたいが、今になって追試の問題を新たに作るのは手間が大変すぎる、という。また、欠席者には返金することも考慮中という。(朝日・朝刊 2009-09-28。紙の新聞のみ。ネットにはない。)
 そこで私が名案を出そう。
 「追試の分は、他の大学の入試に、相乗りする」
 たとえば、A大学の入試の追試を1週間後にやるとして、1週間後に予定されているB大学の入試を、A大学の追試として扱う。A大学の受験者は、B大学の入試問題を受験する。その答案を受け取ったB大学の関係者は、その答案をA大学の関係者に渡す。採点は、A大学の関係者がやる。
 こうして、A大学では、問題を作る手間がなくなり、新たに受験施設を準備する必要もなくなり、採点だけをすればよくなる。
 A大学としては、A大学の受験者に、「欠席したので受験料を返金します」ということもなくなり、損害を減らせる。
 これで万事OK。


● ニュースと感想  (9月29日c)

 「ドイツの政権交替と原発」について。
 ドイツの政権交替があり、保守派が勝利した。その結果、原発も「脱原発」から「原発維持」に方針転換される見込み。
 このように「政権交替にともなって原発政策が変更されるだろう」ということは、前々から予想されていた。(ネットで検索すればたくさん見つかる。)それが現実化したわけだ。
 ところが朝日新聞を初めとする日本のエコ信者たちは、「ドイツでは脱原発(原発廃止)が社会的コンセンサスだ。ドイツはエコで素晴らしい」とさんざん称賛してきた。本当は、ドイツは「いざとなったらフランスの原発の電力を輸入する(実は今でもしている)」というのが事実なのだが、それを隠して、「ドイツは世界に冠たる環境先進国だ」と唱えてきた。
 しかし今回の政権交替で、その夢は泡と化した。ドイツもまた原発維持に転じたのである。「ドイツの真似をして原発を廃止しよう」なんて唱えるのは、やめてもらいたいものだ。(やたらと欧州かぶれだと困る。)

 [ 付記 ]
 ドイツが脱原発をしたのは、緑の党という少数政党が連立の条件として「脱原発」を要求したからだ。日本で言えば、亀井の政党が「郵政民営化廃止」は「借金の徳政令」を条件に連立したようなものだ。国民の総意とは関係ない。むしろ、シッポが本体を振り回すという、反民主的な行為だ。
 こういう現実をきちんと理解して、それをきちんと報道してもらいたいものだ。

 [ 参考 ]
 原発廃止の話題については、前にも似た話を述べた。
  → Open ブログ「原発とエコ」 [ 付記2 ]


● ニュースと感想  (9月30日)

 「亀井と鳩山」について。
 亀井が勝手に暴走して、「総理は私を更迭できっこない」とほざいている。思い上がりも甚だしいが、これを放置している鳩山も情けない。鳩山はこう言うべきだ。
 「あんたがそんなことを言ったら、私としては否応なしに更迭せざるを得なくなる。記者会見をして、頭を下げて、前言をひるがえしなさい。これは総理命令だ。わかったか? 言うことを聞かないとどうなるか、わかっているんだろうな」
 「わかりませんね。教えてもらいましょうか」
 「では、教えてやろう。国民新党が命脈をもてるのは、来年の参院選までなんだよ。そのあとはポイ捨てされるんだ」
 「で?」
 「今のうちに言うことを聞いておけば、参院選では国民新党の候補者を支援してやる。しかし、言うことを聞かなければ、対抗馬を立てて、落選させる。つまり、参院選の候補者は、全員落選だよ」
 「私は衆議院だから、関係ないね」
 「まだわからないのか。参議院の議員はみんな、民主党の言うことを聞かざるを得ない立場にあるんだ。彼らは全員、民主党と完全提携してもらう。だから、今後も、民主党に従わざるを得ない。いやならば、落選だ」
 「で、私とどう関係するんです?」
 「参議院の国民新党がこっちに着けば、衆議院の国民新党は不要なんだよ。いつでもポイ捨てできる」
 「まさか。われわれは一衣帯水だ」
 「国民新党の参議院議員は、みんな私の言うことを聞かざるを得ないんだよ。みんながあんたに従うと思ったら、大間違いだ。もしあんたに従えば、国民新党の参議院議員はみんな落選だからな。落選してまであんたに従うと思ったら、大間違いだよ」
 「私の議席は盤石だ」
 「しかし誰もあんたといっしょにはならない。あんた以外はみんな、民主党が一本釣りするからな。そのあと、一人だけで脱殻の国民新党にしがみついていればいい」
 「え……」
 「もういっぺん言ってみろ。総理は私を更迭できっこない、と」

 ま、鳩山が、こんなことを言えるわけがないが。彼の得意なのは、ギョロ目でにらみつけることだけ。だから亀井になめられる。みっともない。

 [ 参考 ]
 アメリカ人の日本政治研究家による判断。
  → 亀井静香の暴走を止める方法
  → そのアメリカ人の紹介
 傑出した判断ではないが、凡庸なマスコミ記事よりはマシ。私と同じ点(問題点)に着目しているのは偉い。日本のマスコミとは視点が違う。
 ま、日本は政治もマスコミも二流ですからね。外人の方がまともなのかも。(日本の政治についての報道でさえ。)

 [ 付記 ]
 以上の話を書いたあとで、ニュースを見たら、こんな記事もあった。
   → zakzak
 何だか、いろいろと紛糾しているようだ。私の話が現実に追いつかなくなる。どうなることやら。


● ニュースと感想  (9月30日b)

 「死刑判決の破棄」について。
 死刑判決の破棄が破棄され、無期懲役となった。これは妥当だ、と私は考える。
   → 長崎市長射殺2審、死刑破棄し無期懲役判決(読売新聞)
 判決では死者が一人だったという点が強調されているようだが、それはともかく、この犯人はもともと死刑には値しないと思える。というのは、頭が弱すぎるからだ。ただの馬鹿が、怒って、粗暴になって、武器を使っただけだ。こんな馬鹿を死刑にしても、遺族はちっとも慰められないと思う。死刑にするのも惜しいような馬鹿なので、無期懲役が妥当だろう。
 死刑に値するのは、知能のある人間がしっかりと意図的に殺人をした場合である。その場合には、「悪」と言えるので、「悪」を厳重に処罰するのが妥当だろう。
 しかし今回の場合は、あまりにも頭の弱い人間が、暴発しただけのことだ。これは「悪」というより「馬鹿」なので、馬鹿をいくら死刑にしても、遺族は癒されない。その意味で、この犯人は、死刑に値しない。

 なお、一審では「民主主義への挑戦」という点を重要視したようだ。それはたしかに重大なポイントであるが、「民主主義への挑戦」は絶対に死刑にはならない。そんなふうに政治犯を重罰にするのは、道理が通らない。ゆえに、社会的にはどんなに重大な事件であっても、社会的な問題であるがゆえに、死刑は回避される。
 死刑に値するのは、社会を脅かすことではなく、人を殺すことだけだ。そこを見誤っている点で、一審は不当判決と言えるだろう。

 [ 付記 ]
 なお、私のことを「死刑賛成論者」だと思っている人もいるようだが、そんなことはないので、念のため。私は「人間の愛や悲しみこそ最も大切だ」と考えるだけだ。金や理性や合理性なんか、二の次である。大切なのは愛であり、他人の愛と生命を壊すことが最大悪だ。そこがポイント。
 そのあと、悪をなした人の責任の取り方がどうなるかで、いろいろと紛糾するが、そこは、もともと私の意図するところではない。私は別に「何が何でも復讎してやれ」という発想ではない。「殺した奴を殺してやりたい」と言っているのではなくて、「殺してもさしてお咎めなし」という形で生命を軽視するのを阻止したいだけ。死刑囚の命を軽視しているのではなく、被害者の生命を重視しているだけ。
 ま、そこのところを、逆にとらえる人が、けっこう怒り狂うようだが。「おまえは死刑囚を殺そうとしているから、おまえは人殺しだ!」なんてね。話が逆だと思うんだが。   (^^);


● ニュースと感想  (10月01日)

 統計データを取るとき、そこにあるデータを単純に処理するだけだと、結論が歪むことがある。つまり、統計から嘘が出ることがある。その例を示す。
  → Open ブログ 「統計の嘘(豚インフル)」


● ニュースと感想  (10月01日b)

 「政治家の命」について。
 前項の死刑判決について、読売の夕刊コラムが、文句を言っている。「政治家の命を奪うのはけしからん。死刑にするべきだ」という趣旨。( 2009-09-30 )
 これはどうも、「政治家の命は一般人の命よりも重い」ということらしい。社会的な意義によるらしいが、いかにも保守派の読売らしい、とも言える。しかし、私は反対に考える。
 政治家の命は、一般人の命よりも軽い。どうせ死ぬなら、一般人が死ぬよりも、政治家が死ぬべきだ。なぜなら、政治家自身が、その覚悟があるはずだからだ。
 「国のために一命を捧げよう。国民の福利のために、おのが命を差し出そう」
 そういう覚悟があるから、政治家になったはずだ。逆に、そうでなければ(たとえば利権のためであれば)政治家になる資格はない。そんな人間は、暗殺でもされた方が、かえって社会の福利にかなう、とすら言える。(皮肉ですけど。  (^^); )
 まともな政治家なら、「板垣死すとも自由は死せず」とか何とか言いそうなものだ。暗殺犯に殺されたとしても、「これも覚悟の上だ」と思うだろう。だいたい、そのくらいの覚悟がなければ、政治家になんかなるもんじゃない。そもそも、政治家というのは、金を得るためにやる仕事じゃないのだ。まして、キャバレーで散財するのが目的じゃない。  (^^);

 何だか話が逸れてしまった。ともあれ、政治家というのは、命を賭ける覚悟ができているんだから、暗殺されたからといって、一般人が殺されたときほど騒ぐ必要はない。政治家というのは、もともと死を覚悟した職業である。軍人と同様。警察官や消防署員と同様。彼らは命を賭けて仕事をするがゆえに尊い。そして、警察官が犯罪者に殺されたときには、「警官を殺すような奴は極悪人だ!」とは思わないだろう。「一般人に銃を向けるくらいなら、おれたちに銃を向けろ」と思うだろう。それが立派な警官というものだ。
 政治家もまた同じ。政治家は死を覚悟しているのである。板垣でなくとも。……それゆえ、政治家を殺した殺人犯が、一般の殺人犯よりも、罪が重くなる、ということはない。読売のような発想は、「権力者は偉い」という保守派の思想に凝り固まりすぎだ。
 ついでだが、何事であれ、リーダーというものは、率先して犠牲になろうとするものだ。このホームページを読んでいる人には、社会的なリーダーになっている人も多いだろうが、そういう人々は、「おれは偉いから恵まれるべきだ」と思うべきではない。むしろ、「おれは責任があるから率先して苦労を引き受けよう」と思うべきだ。そうしてこそ、部下の敬意を受けることができる。逆に、偉ぶれば偉ぶるほど、部下には軽蔑されるものだ。
 「ふうん、あんたも苦労していますねえ」
 とは言わないでほしい。   (^^);


● ニュースと感想  (10月01日c)

 「アフリカ共同体の勧め」について。
 ソマリアについて「自衛隊の艦隊を派遣」という話を先に何度か述べたが、より根源的な解決案がある。「アフリカ共同体」という超国家を構築することだ。これは「欧州共同体」に似ているが、いっそう権限を強くする。(ただし過渡的には、弱い形でもいい。)
 ソマリアは、実は、単一の国家ではなく、内部に「ソマリランド」という自治国家(というか国際的には未承認国家)を含む。ソマリランドは実質的には別の国である。この事情は、Wikipedia に説明がある。
政治的には安定していて、なおかつソマリアとは全く別の国家として機能しているにもかかわらず独立国家と承認されないのは、ほとんどのアフリカ諸国が抱えている自国内の民族独立運動への先例を与えかねない恐れがあるからである。 ( → Wikipedia
 このような未承認国家や自治国家について、一挙に「アフリカ共同体」という超国家に吸収する形で、政治的な位置を与えるといいだろう。
 その場合、「アフリカ共同体」では、先進国の援助を受ける形で、民主主義が実現され、独裁は認められなくなる。独裁国家はアフリカ共同体から排除される。このようにしてアフリカの近代化が進んでいく。
 逆に言えば、アフリカ共同体への加盟を認める形で、民族を超国家の内部に吸収することで、民族独立問題を一挙に解決できる。国家の枠を越えることで、アフリカの民族間対立という宿年の問題を、一挙に解決できる。
 こうしてアフリカの近代化が進めば、当然、ソマリアの海賊のような問題もなくなるはずだ。

 結論。
 日本や欧州は、「アフリカの近代化」を目標とするべきだ。そのために、「アフリカ共同体」の設立と、各国をそこに加盟させることとを、ともに推進するべきだ。そして、アフリカ共同体に対して、先進国は教育などの援助を投入するべきだ。
 現実にはどうかというと、アフリカは各民族が対立して、内戦状態になっているところが多い。また、民族間の奪い合いや紛争も絶えない。その延長上で、外国との紛争もなしやすくなって、ソマリアの海賊も出現する。その海賊対策で、先進国は莫大な金を投入している。……つまり、現状は、アフリカも先進国も、まったくの無駄な軍事活動のために大量の金と労力を費やしている。無駄な消耗ばかり。
 だから、無駄な消耗をやめて、アフリカの近代化をめざして、先進国は努力するべきなのだ。そして、そのことは、アフリカにとって利益があるだけでなく、先進国にとっても利益がある。それは「砂漠化の阻止」である。アフリカではどんどん砂漠化が進行している。そのせいで地球温暖化も進みつつある。鳩山は「温暖化ガスの25%削減」なんていう馬鹿げたことに、ものすごい拒否を投入しようとしている。そんな馬鹿げたことをするくらいなら、アフリカ共同体を設立することに尽力するべきなのだ。……きちんとした理念がないから、善をなそうとして、莫大な浪費をすることになる。

 [ 付記 ]
 「東アフリカ共同体」という国家連合はすでにあるが、これはただの国家連合で、弱体なものにすぎないので、本項で言う「アフリカ共同体」とは別のものである。
 ただし、これを発展させる形で強化すれば、うまく行くかもしれない。いずれにせよ、先進国の援助が必要だ。放っておいては、何も進まない。


● ニュースと感想  (10月02日)

 「アフリカ共同体・その2」について。
 前項(前日分)では「アフリカ共同体」をお勧めした。だが、実はすでに「アフリカ連合」というものがある。(読者からのご教示で知った。)
  → Wikipedia「アフリカ連合
 これによると、
ソマリアから一方的に独立を主張するソマリランドは、アフリカ連合加盟国からも国家承認されておらず、非加盟である。
 ということだから、私の言う「アフリカ共同体」(超国家)とは全然別で、ただの国家連合であるようだ。主体はあくまで国家であり、国家が寄せ集まったのにすぎない。つまりは、威張っている暴力団の親分たちの連合であり、「暴力団を解消して、まともな国家を作る」というのとは、正反対である。私としては、このような形の国家連合は有害無益だと思う。国家を解消するのが目的なのに、国家を強化する形の存在があっては、無意味だ。
 とはいえ、過渡的な形としては、こういうのがあってもいい。それでも、ソマリランドの加盟を拒否するような連合ならば、現状では無益かもしれない。

 ともあれ、前項(前日分)の狙いを示すと、こうだ。
 「アフリカ共同体を構築することで、既存の国家を解体する。既存の国家は、部族間の違いを無視して、欧州各国が勝手に線引きをしたものであるため、部族間の対立が絶えない。人工的な国境(たいていは経度や緯度で引かれた国境)は、欧州の置き残した「負の遺産」である。そんなものは解体するべきなのだ。そしてまた、「国家の形を借りた、部族による他部族支配」という紛争をも、解消するべきだ。そのためには、国家を解体することが必要であり、そのために、超国家としてのアフリカ共同体が必要となる」
 アフリカ共同体そのなかでは、部族ごとの自治体がいくつかできる。そこでは限定された自治が可能となる。民生レベルの自治はあるが、軍事レベルの自治はない。軍事については、超国家が統一的に責任をもつ。……こういう形で、民族自治を生かし、かつ、紛争を解消する。
( ※ ここでは国家の解消が必要となるので、国家を生かす国家連合はダメ。そもそも、目的が正反対。)


● ニュースと感想  (10月02日b)

 「アフリカと欧州」について。
 鳩山は欧州でオリンピックの招致演説なんかをしている。しかし、せっかく欧州に出向いたら、欧州の愚をはっきりと指摘するべきだ。それはアフリカの問題だ。
 アフリカを現状のような混乱状態に陥らせたのは、欧州に全面的に責任がある。(過去の植民地政策。)その愚を指摘して、アフリカを立ち直らせるよう、欧州が努力するべきだ。
 「日本はアジアを侵略してけしからん」
 「日本は慰安婦があったのでけしからん」
 なんて下らない話題(今さらどうしようもない過去の問題)を騒いでいるぐらいなら、今現在の問題であるアフリカの問題をきちんと解決するべきだ。そして、そうしないでほったらかしにしている愚を、きちんと指摘するべきだ。
 アフリカは混乱状態にあり、砂漠化もどんどん進んでいる。サハラ砂漠は毎日のようにどんどん拡大している。長期的にはアフリカのすべてがサハラ砂漠になってしまうかもしれない。地球環境の破壊はアフリカでまさしくどんどん進んでいる。なのに、そういう環境破壊も見ないで、「炭酸ガスがどうのこうの」と騒いでいるのは、あまりにもお気楽すぎる。

 実を言うと、炭酸ガスの問題は、まったく気にしなくていい。というのは、たとえ炭酸ガスが温暖化の主因だとしても、解決は可能だからだ。というのは、「炭酸ガスの地中閉じ込め」という方法が、中期的には可能であり、それによって、炭酸ガス濃度はいくらでも低コストで下げることが可能になるからだ。
  → 炭酸ガスの固定
 世間では鳩山の「25%削減」というのを聞いて、「大変だあ」と騒いでいる人も多い。しかし、騒ぐことはない。「排出量を削減する」ことは困難だが、「排出してから地中に閉じ込める」というふうにすれば、あっさり可能になる。心配無用。
 心配するべきことは、「25%削減」じゃない。「25%削減をしても、温暖化には止まらない」ということだ。なぜなら、温暖化の理由は、炭酸ガスの増加ではなく、緑地減少(砂漠化の拡大)だからだ。
 そして、それを阻止するには、アフリカの砂漠拡大などを止める必要がある。なのに、それに目を止めないで、欧州の「炭酸ガス抑制」なんかに迎合していても、無意味なのだ。欧州はアフリカを荒廃させて、それに少しも反省しない。そういう現状を指摘してやるべきなのだ。「アフリカ問題でも、炭酸ガス問題でも、あんたたちは妄想を抱いている」と。
 ともあれ、欧州の喝采を求めて、「25%削減」とか何とか、あれこれウケ狙いのことを言っていると、かつての「アフリカの破壊」の二の舞みたいなことになりかねない。血なまぐさい欧州人に喜ばれようと思うのは、馬鹿を主人とする猿になるのと同じだ。いくらご主人様に褒められて得意になっても、しょせんはエテ公の曲芸みたいなものだ。

 [ 付記 ]
 実を言うと、炭酸ガスは、抑制するより、増やした方がいい。その方が植物にとってはありがたいからだ。  (^^);
 「炭酸ガスを増やすと、植物が増えて、そのおかげで、地球の温暖化が抑制される」
 ということは、あるかもしれない。
 実際、地球温暖化の歴史を見ると、1900年以後に急激に温暖化が進んだあとで、1950年以降では温暖化が停滞している。これは、ひょっとしたら、炭酸ガスが増えたからかもしれないよ !?  (^^);

    warming.jpg
     (この図の出典は、 → これ。他にもあちこちにある。)



● ニュースと感想  (10月02日c)

 「鞆の浦埋立て架橋」について。
 鞆の浦の埋立て・架橋という公共事業に「ダメ」という判決が下った。(各紙報道 2009-10-01 )
 どういうことかと思ったら、次の説明でだいたいわかった。
  →  Wikipedia
 景観という環境問題が主題となっているようだが、本当は金の問題であるらしい。地元住民の過半数が賛成しているということだが、その理由は、こうだ。
 「住民は 5000人。公共事業費は 55億円。うち 国庫負担が 20億円。地元には一人あたり 110万円の事業費が落ちる。それがほしいので、県と国に負担してもらいたい」
 金が欲しいという欲がからみの方針だ。仮に、次のようにしたら、どうか? 
 「ポニョのふるさとという触れ込みで、観光事業の振興に、10億円をかける」
 これなら、わかる。コストも安いし、喜ぶ人も増える。
( ※ なお、交通の便などは、あまり考えなくていい。交通の便が悪いから、昔のものが残っていて、観光価値があるのだ。交通の便が良くなって、近代化したら、かえって観光価値はなくなる。)
( ※ 県や地元は「土木事業で、こぼれ金をもらおう」なんて一時的な金を当てにするより、永続的な観光事業を振興した方がいい。一時金はかえって地元を滅ぼす。そんなこともわからないのだろうか? 金の卵を生むダチョウを殺して焼き鳥を作るのと同じ。頭、悪すぎ。)

 私の予想では、このあたりで決着しそうだ。民主党政権だから。
 それにしても、自民党政権の利権体質というのは、どうしようもないね。自分が金を食い物にしたいから、55億円を浪費させたがる。住民もグルで、県や国の金をぶんどりたがる。腐った政治家と腐った住民。

( ※ ま、それを言うなら、太陽光発電を唱える民主党や朝日だって、同じ穴のムジナだが。)

 結論。
 八ツ場ダムでも何でもそうだが、一般に、公共事業というものは、その事業自体の必要性から言われるのでなく、国の金をその地域に投入したいという泥棒主義から言われる。「地方の活性化のため」というのが名分だが、それは「貧しいから国の金を盗んでいい」というのと、同じ理屈だ。勝手な犯罪者の理屈。
 ま、こういう犯罪者の理屈が堂々とまかり通りのも、経済学者が「公共事業による乗数効果」なんていう泥棒の理屈を堂々と主張するからでもある。
 「政府が国民の金を盗んで、公共事業をすれば、国民が自分で金を使うより、経済効果が高い。ゆえに、減税よりも、公共事業の方が、経済学的には有効である」
 これは「政府が国民の金を盗むことは正しい」ということであるが、多くの経済学者がこう言う泥棒行為を正当化する。(ダムができれば、その分、金を奪われた国民は貧しくなるのだが、まるきり無視する。)
 公共事業を正当化するのは、地方の泥棒だけじゃなくて、経済学会の学者たちも同様なのだ。
 だからこそ、公共事業というものは、泥棒の理屈を排する必要がある。すなわち、こうだ。
 「どうしても公共事業をやりたければ、その地域の住民が自腹でやれ」
 今回も、55億円の公共事業をやりたければ、国や県の金を当てにせず、その町の 5000人が各人 110万円を払えばいい。あるいは、町の財政からその金を支出して、その分、教育や福祉の金を削ればいい。それなら、道理が通る。
 とにかく、他人のフンドシで相撲を取ろう(人の金で公共事業をやろう)というのは、ただの泥棒行為にすぎない。泥棒行為について、損得を論じて、「公共事業をした方が町にとっては有利である」なんて論じているのでは、ただの泥棒の理屈にしかならない。
 公共事業については、この点から見るべきだ。
( ※ 物事の本質を見るべきだ、ということ。表面上の経済効果の計算なんかをする経済学者にだまされてはダメだ。)
( ※ ついでに言えば、「古い景観を守ることの是非」というのは、二の次だ。それはそれで大事だが、「 55億円の金を盗み取る」という大犯罪に比べれば、はるかに罪は小さい。……ついでだが、八ツ場ダムでは、4000億円の大泥棒だ。げげげ。どうも、日本人の大部分は、泥棒行為について金銭麻痺状態になっている。4000億円なら、1世帯あたりどのくらいになるか、考えてみるがいい。しかもそういう例が、たくさんある。げげげ。)

 【 補説 】
 何だか、いろいろ書き足しているうちに、話の筋道がごちゃごちゃしてしまったようだ。そこで、改めて整理して書こう。核心は、こうだ。
 今回の判決では、「景観が保護に値する」というふうに結論が下された。新聞もその趣旨で報道している。しかし、本質は、「景観が保護に値する」ということではない。なぜか? 「景観か、公共事業か」という対立は、もともとないからだ。
 なるほど、「景観か、公共事業か」という対立は、形の上ではある。しかし、「自腹で金を払ってまで公共事業をする」と思っている人は、一人もいない。実際、「公共事業でもいい」という判決が下っても、公共事業を自分でやろうとする人はいないのだ。
 本質は、「景観か、公共事業か」という対立ではなくて、「国の金をぶんどるか、ぶんどらないか」ということだ。公共事業は、国の金をぶんどるための名分にすぎない。仮に、「景観保護のために 55億円を出す」と言えば、誰もが全員、景観保護に賛成する。また、「公共事業は自腹にして、町民から一人あたり 110万円を徴収する。家族四人ならば 440万円を徴収する」と言い出したら、誰もが公共事業に反対する。その意味で、問題の本質はあくまで、「国の金をぶんどるか、ぶんどらないか」ということであり、「景観か、公共事業か」という対立ではない。
 したがって、「景観か、公共事業か」という対立だというマスコミ報道は、全然ピンボケであるわけだ。
( ※ 裁判所はあくまで形式論で論じているだけであり、実質的な内容[つまり町民の本音]は論じていない。それをそのまま報道しても、物事の本質は見えない。)

 [ 付記1 ]
 ちょっと調べたが、この地域は、Google の地図で写真表示ができない。できることはできるのだが、画像が粗すぎて、何が何だかわからない。この地域だけフィルターがかかっているようなものだ。不思議に思って、Yahoo に行ったら、少しはマシだったが、やはり画像が粗い。どうしてでしょうね。秘密の米軍基地でもあるのかな? 
 あちこち探したら、ようやく、goo で見つかった。
  → goo 地図
 ただし、表示がすごく遅い。

 [ 付記2 ]
 この写真を見て、わかったことがある。
 「海を埋め立てる必要は、ない。かわりに、そばの民家に立ち退いてもらうだけでいい」
 55億円もかけて埋め立てなんかしなくても、その隣にある陸上で民家に立ち退いてもらうだけで、道路はできる。だから、道がほしければ、それだけで済むのだ。立ち退き料をいっぱい払っても、55億円にはならない。また、どうせ人口は半減しつつあるのだし、土地は余っているはずだ。立ち退きも簡単。
( ※ とするとやはり、狙いは、公共事業費を食い物にすることなのだろう。)

 ただし、こうやって立ち退きをすれば、立派な道路はできるだろうが、現地は近代化されてしまって、観光価値はなくなってしまう。観光産業は成立しなくなるだろう。
 やはり、観光地として、「交通の便の悪い秘境」という形で生きながらえるのが賢明だ、と思うのだが。
 そして、そこまで考えたとき、ようやく「景観が大事」ということの意味がわかる。景観が大事なのは、ただのエコではなくて、地域の活性化のための真の方法なのだ。逆に、公共事業なんて、一時の振興策になるが、その後は廃村をもたらすだけだ。 55億円をかけて、風光明媚な土地を、ただの廃村にしてしまう、という愚策。
 景観を考えるのもいいが、やたらとエコだの環境だのを唱えるよりは、景観の持つ経済的な価値にも気づいた方がいい。


● ニュースと感想  (10月02日d)

  (1)
 津波の動画。津波がいかに恐ろしいかを示す衝撃の映像。逃げまどう人々を、高速の海水が次々と呑み込んでいく。
  → Open ブログ 「津波の動画」

 (2)
 医者はタミフルの予防投与をするより、さっさと感染するべし(そうすれば免疫を得られる)……という話を、加筆した。
  → タミフルを予防投与するな 【 追記 】

 (3)
 学校でもエコキャップをやっているが、これに参加するのは犯罪行為だ、という話。
  → 学校のエコキャップ


● ニュースと感想  (10月03日)

 「参院選挙の判決」について。
 参院選の「一票の格差」が5倍弱であることに、「とりあえず合憲」との判決が出た。ただし、是正が強く求められている。(朝刊各紙 2009-10-01 )
 是正すれば民主党が得になるんだから、さっさと是正するのだとばかり思っていたが、そうでもないらしい。「間に合わない」というのが理由。(朝日の記事。)
 なるほど。選挙区の候補者はすでに立っているから、今さら変更すると大変だ、ということなのだろう。そこで私が、手っ取り早く実現できる方法を示そう。
 「選挙区は現状のまま、各区の定員に上積みする。その分、比例区の定員を減らす」
 たとえば、鳥取や島根は、現状のまま。その一方で、神奈川や東京の定員を大幅に増やす。現状では定員は数人程度らしいが、数十人ぐらいまで定員を増やす。つまり「小さな県では小選挙区、大きな県では大選挙区」という併用だ。(というか、小選挙区でも大選挙区でもない。)
 現状で比例区の候補になっている人は、新たに定員の増えた県に回ってもらう。たとえば、東京や神奈川の候補になってもらう。
 これで完全解決するわけではないが、一票の格差はかなり大幅に縮まるはずだ。しかも、制度の改変は、少しで済むし、混乱も小さい。
 来年夏の参院選に限定しての制度変更なら、これが一番現実的だろう。

 [ 付記 ]
 一票の格差の現状は、下記。
  → Wikipedia


● ニュースと感想  (10月03日b)

 グッドデザイン賞の各商品が選定された。お台場の「ガンダム」や「美人時計」など。(各紙報道。)
 しかし、グッドデザイン賞というのは、国家公認の詐欺である。この件は、ちょうど一年前に論じているので、一年前の話を参照。(去年は初音ミク。)
  → Open ブログ 「グッドデザイン賞」

 そもそも、巨大ガンダム、美人時計、初音ミク、そのいずれも「デザイン賞」の対象にはならないはずだ。「グッドビジネス」「グッドアイデア」の賞ならともかく、「グッドデザイン」の賞を与えるなんて、どうかしている。何でまたこんな奇怪なことが起こるのか……ということは、上に説明してある。
 それにしても、「美人時計」がグッドデザインだとはね。呆れる。女の子が美人なのは、デザインなんですかね? 誰のデザイン? (リアルな女の子を、2次元キャラと混同しているのかも。現実の女の子を見て、「この萌えキャラ、かわいくね?」と思っているオタクが審査員。)
 
( ※ よく考えると、この団体は、役人の天下り団体だ。だから「権威づけして、労せずして金をむさぼる」ということをやらかす。天下りを禁止すれば、この団体も、もっとまともになるかもしれない。)
( ※ ちなみに、欧州の「モンドセレクション」は、最初に出品料金を取られるだけ。受賞したからといって、追加で高額の金を取られるわけじゃない。)


● ニュースと感想  (10月03日c)

 ほぼ最古の人類(ラミダス猿人)の化石が見つかった。樹上生活と二足歩行ができたという。これは、「草原への進出で二足歩行」という従来の説(草原説)を否定するものと言えるだろう。
  → Open ブログ 「最古の人類」


● ニュースと感想  (10月04日)

 鳥類の進化を示す化石が見つかった。二つの例がある。
  ・ 羽毛をもつ最古の恐竜 (始祖鳥以前)
  ・ クチバシのある恐竜
  → Open ブログ 「鳥類の進化」


● ニュースと感想  (10月04日b)

 「マクラーレン本社」について。
 カッコいい自動車と、その背景の建物。(画像。クリックで続きページへ。)
   → マクラーレン
 あまりにも素敵な建物なので、調べてみたら、これ。
   → マクラーレン本社(動画)

 日本の自動車会社も、こういう建物を建設すれば、独創性のあるデザインができるんですけどね。実際には、ひどい建物ばかり。安物の建物から、安物のデザインが生じて、安物ばかりを売る。
 経営とは何かを理解できない、馬鹿経営者ばかり。経費を削減することしか考えられない経営者が多すぎる。

 そう言えば、日本の首相も、「財源を生み出すために無駄をカットしろ」と大号令。ま、それ自体は悪いことではないが、それしか考えられないようでは、日本は安物国家になるだけだ。

 [ 付記 ]
 参考サイト。
  → マクラーレン本社の探訪記同 紹介記事


● ニュースと感想  (10月05日)

 (1)
 言語の発生について、重要なことを示す。それは、土器を見るとわかる。
  → nando ブログ: 土器と言語 (言語の発生)

 (2)
 アイルランド国民投票で、EU新基本条約が批准されることになった。
 この件は、前に「否決」されたときに、言及した。そちらを参照。
  → nando ブログ: リスボン条約とは
 ( ※ これは解説記事。今回新たに加筆したわけではない。昔のまま。それを読めばわかる。)


● ニュースと感想  (10月05日b)

 「鳩山の幽霊献金」について。
 鳩山の幽霊献金について、検察が捜査に着手した。(各紙報道)
 これで世間は「鳩山は法律違反かどうか」ということで騒ぐだろうが、私は別の観点から物事を見たい。
 鳩山は「幽霊献金ではなくて、鳩山自身が自己資金を貸し付けた」と、申告を修正した。しかし、この申告は、既存の幽霊献金の問題を解決するが、いっそうひどい問題を引き起こすはずだ。(小さな問題を回避しようとして、いっそう大きな問題に衝突する、ということ。)
 仮に鳩山が本当に自己資金を貸し付けたのであれば、問題はない。ただし、それが嘘だったら? 次のようになる。
 「別の大口献金者(たとえば自動車産業)が鳩山に賄賂を贈った。鳩山はその賄賂を隠すために、小口献金だと偽装した。そのあと、偽装がバレたので、鳩山は自己資金の貸し付けだと修正した。これなら、自分が告白しない限り、嘘だとはバレないはずだ、と思った。しかし、である。その嘘が通って、真相が隠蔽されたら、どうなる? 大口献金の賄賂が、鳩山の自己資金に転じてしまったことになる。最終的には、自己資金が返済されるという形で、鳩山のポケットに入る。つまり、政治資金に使途が限定された賄賂が、鳩山の財布に入る」
 これはつまり、献金の私物化である。賄賂の着服。私腹を肥やすわけだ。……昔、田中角栄が御殿を建てた頃には、政治資金を私物化することが許されていたから、派閥のボスは高級車に乗って、御殿を建てたりした。その後、政治資金を私物化することは禁止された。しかるに、鳩山の手法を使うと、賄賂の私物化が可能になる。
 鳩山がどうしても「自己の潔白」を唱えるのであれば、自己資金を出したということを、銀行口座で証明する必要がある。しかし、そんなものはあるまい。「現金でやったんです」と弁明するだろう。そして、その弁明が通るのであれば、「献金の私物化」がいくらでも可能になる。
 ま、鳩山の有罪性が明白に証明されたわけではない。だから、法律的に逮捕と稼働とかいうことにはならないだろう。しかし、相当にやばいところに足を突っ込んだことには、間違いない。「これなら有罪性は証明されないだろう」というところに足を突っ込んだが、そこはあまりにも危険なところなのである。
 政治資金の偽装ならば、形式犯なので、大きな罪にはならないだろうが、「政治資金の着服」となると、金を盗むのにも等しいから、大犯罪だ。こんなことをやっていていいんですかね、鳩山さん。私の考えでは、あなたは大泥棒ですよ。(証明されてはいないが。)


● ニュースと感想  (10月06日)

 「冤罪と裁判員制度」について。
 足利事件の DNA 誤認による冤罪について、謝罪がなされた、と報道された。
 同時に、読売の夕刊1面( 2009-10-05 )には、「裁判員制度で被告が無罪を訴えている事件も」という記事。
  → 裁判員裁判これから本格化、無罪主張事件も
 二つの記事を会わせて読むと、次のように期待される。
 「これまでは、冤罪が続出した。被告が無罪を訴えても、裁判所はどんどん有罪にした。しかし今後は、裁判員制度があるから、被告の意見を聞くようになり、冤罪は大幅に減るだろう」
 しかしながら、残念でした。そうはなりません。今後も冤罪は続出する。理由は、次の二点。
 (1) 裁判員制度の対象となる罪は、無期刑以上になりうる罪のみ。最大でも有期刑になる罪は、扱われない。当然ながら、痴漢冤罪は、これまで通り。( → 9月03日b
 (2) 無期刑に以上になるような罪でも、全員が裁判員制度で審理されるわけではない。従来通り、職業裁判官によって審理されることも多いはずだ。

 特に問題なのは、「被告が無実を訴えている場合」だ。この場合こそ優先して、裁判員制度で扱うべきなのだが、現状ではそうなっていない。
 少なくとも、「被告が無実を訴えている場合」には、裁判員制度で扱うべきだろう。というか、被告が希望した場合には、そうするべきだろう。さもないと、裁判員制度を導入した意味がない。
 なぜか? 被告が無実を訴えていないのならば、被告は有罪を認めている。とすれば、検察も被告もともに有罪を認めているのだから、裁判員制度は最初から必要ないのだ。せいぜい、量刑に葉々が出る、というくらいのことだろう。しかし、そんな若干の裁量のためなら、裁判員制度など、最初から必要ない。
 現状では、「裁判員制度は何のためにあるのか」という理念がまったく欠落している。「裁判員制度が必要なときには裁判員制度を使えないで、裁判員制度が必要ないときには裁判員制度が使われる」というようなシステムは、まったくの欠陥システムだ。
 あまりにも馬鹿げている。物事の本質を見失っている。


● ニュースと感想  (10月06日b)

 進化というものは、逆行するはずがない。しかしたいていの進化論学者は、「鳥類だけは例外で、鳥類だけは進化が逆行する」と考えている。これはおかしい。
  → Open ブログ 「進化の逆行? (鳥類で)」


● ニュースと感想  (10月07日)

 ハリナシバチというハチは、ミツバチに近縁のハチだ。ただし、ミツバチの働きバチは不妊だが、ハリナシバチの働きバチは不妊とは言えない。原則は不妊なのだが、不妊でない働きバチも、かなりの割合でいる。
  → Open ブログ 「ハリナシバチ (針なし蜂)」


● ニュースと感想  (10月07日b)

 「ノーベル賞と西沢潤一(その1)」について。
 ノーベル物理学賞が決まったが、わけがわからないという評判。西沢潤一が基礎を確立したという偉大な業績を上げたあとで、オマケみたいな小さな業績を上げた人がいる。なのに、西沢潤一でなく、オマケの三人が受賞してしまった。
 ノーベル財団は、西沢潤一の業績を紹介しながら、あえて賞を与えない。露骨な人種差別か? 
   → 毎日新聞の解説
( ※ 技術的な話は Wikipedia にある。英語版 Wikipedia を見ても、西沢が圧倒的に重要だということがわかる。)

 ……と思ったのだが、実はそれほど大差があったわけでもないようだ。「生みの親と育ての親」と表現されている。基本原理は西沢が発明したが、それを実用レベルにまで引き上げたのは今回の受賞者であったらしい。詳しくは下記。
  → 説明ページ
 読んでみるとわかるが、何やら特許権の問題が絡んでいるようだ。アメリカが光ファイバー技術を独占するために、届け出ていない特許技術まで何でもかんでも奪って、日本の特許権を認めない、という方向。メチャクチャな法解釈で日本の特許権を奪っている。
 背景には米国の会社の薄汚い損得勘定があるのかも。日本は特許権を盗まれただけでなく、ノーベル賞まで盗まれた、ということか。


● ニュースと感想  (10月08日)

 「ノーベル賞と西沢潤一(その2)」について。
 西沢潤一がもらい損ねたノーベル賞は、今回の分だけでなく、他にもあるらしい。
 また、青色 LED で有名な中村修二も、西沢潤一と同じ理由で、ノーベル賞はもらい損ねそうだ。
 なぜ? 他の米国人がノーベル賞を盗んでしまったから。詳しくは下記。
  → 説明のページ


● ニュースと感想  (10月08日b)

 進化の本質は何か? 次の二つの説が知られている。
 (1) 進化とは、環境への適応だ。
 (2) 進化とは、遺伝子の自己複製だ。
 しかしいずれも現実に合致しない。では、正しくは?
  → Open ブログ 「進化の本質」


● ニュースと感想  (10月09日)

 (1)
 Winny に無罪判決が出た。(2審で。)  これは、物事の是非とは関係なく、法的な上手・下手だけで結論が出たものだ。つまり、裁判では法的に下手な方が負ける、ということ。
  → Google and Me ブログ 「 Winny 2審無罪」

 (2)
 小進化の蓄積は、大進化をもたらさない。そのことは、犬の小進化(品種改良)を見るとわかる。犬には、小さいのや大きいのや、実に多様な品種がある。だが、いずれも亜種であって、犬という一つの種に留まる。つまり、品種改良でどんなに形質の差が大きくなっても、犬は別の種にならない。
  → Open ブログ 「犬の小進化(品種改良)」


● ニュースと感想  (10月10日)

 (1)
 人類進化について、草原説(サバンナ説)のかわりに、水生説(アクア説)というものがある。私はこれを修正して、半水生説というものを提唱したい。(水生説の半分ぐらいを取るが、ただの折衷案ではない。)
  → Open ブログ 「人類進化の水辺説(半・水生説)」

 (2)
 P2P のうち、Winny は悪玉だ。では、善玉 P2P は可能か?
  → Google and Me ブログ 「 善玉 P2P は可能か?」


● ニュースと感想  (10月10日b)

 「競馬でボロ儲け」について。
 競馬で 160億円のボロ儲け、というニュースがある。
  → ZAKZAK
 脱税して、トンズラしたということだが、馬鹿ですね。脱税しなければ、そのままずっと儲けることができたのに、トンズラしたから、もう儲けることができない。正直に税金を払っている方が得だった。

 ま、それはさておき。どうやってボロ儲けしたのか、ということを考えてみよう。
 記事によると、「必勝法」ではなくて、「負ける確率を下げる」という方法。利幅は小さくとも、確実に勝てる方法を取ることで、巨額の資金を投入することにより、儲けの絶対額を大きくできる。160億円の儲けとなると、延べ 1000億円ぐらいの資金を投入したのだろう。(回転させながら。)
 ま、それはそれで、その人の勝手。
 問題は、競馬ファンの方だ。この会社が儲けたということは、競馬ファンは損をした、ということになる。ま、損をしても自業自得であるから、事の善悪は論じないでおこう。ただ、それが社会的にどういう意味を持つか? 
 彼らが損をすると、彼らはどんどん貧しくなる。そのあげく、家庭が崩壊したり、犯罪に走ったりして、ツケが社会に回る。生活保護やら、母子手当やら、犯罪被害の救済やら、社会にツケが回る。
 こういう問題があるから、かつて美濃部都知事は「ギャンブル廃止」という方針を打ち出した。それはそれで、理屈は通る。ただ、いきなり「廃止」というのも、強引すぎる。
 どちらかと言えば、「馬券購入を 10万円ぐらいに制限をかける」とか、「当たり馬券でもらう配当金に課税する(源泉徴収する)」とか、そういう方法の方がいいだろう。では、その理由は? 

 今回の会社のやったのは、三連単という特殊な馬券だ。めったに当たらないが、当たれば高額配当。……こういうのは、純粋な競馬ファンが買うというよりは、自暴自棄になったファンが一攫千金を狙って買うものだ。「今日はみんなハズレだな。元を取るには一攫千金を狙うしかない。最終レースでは三連単を買おう」そして「やっぱりハズレたか。これで今日は十万円の損だ。どこかで帳尻を合わせなくちゃ」と思ったあとで、犯罪に走ったり、家庭崩壊になったりする。
 とすれば、三連単という特殊な馬券は、廃止した方がいい。これは競馬を楽しむための馬券じゃない。およそ人間の遊べる範囲のものではない。損をしないで買うとしたら、今回の会社のように、広い範囲で莫大な資金を投入するするしかない。そして、それはもはや、遊びとしての競馬の範囲を超えてしまっている。そんなものは、廃止するべきなのだ。
 競馬会は、「当たり馬券の配当が多いとファンが増える」という狙いで三連単を導入したが、それは、純粋は競馬ファンよりも、自暴自棄なファンを増やす策だ。それは結果的に、社会を荒廃させ、社会に損失をもたらす。
 競売界のエゴイスティックな判断のツケが、社会に回る。……そして、そういう愚かな競馬会の隙をついたのが、今回の会社だろう。

 ちなみに、英国では、このようなボロ儲けは不可能なはずだ。私的なブックメーカーが賭金を受けて、配当を返すが、どこかの客がボロ儲けしているという噂が立つと、すぐに賭けの引き受けを拒否する。何億円もかけて、何億円も儲ける客がいたら、それだけで、どのブックメーカーからも引き受けてもらえなくなる。
 今回の会社が儲けたということは、競馬会がその金を払ったということだ。馬鹿すぎる。彼らは競馬ファンに莫大な損害を与えて、競馬ファンを減らしているのも同然だ。そして、その損失のツケは、社会にも回る。
 三連単を廃止するべし、というのが、私の結論だ。(そもそもこいつを導入したときから、私は批判的だったが。ともあれ、そうすれば、同じことをする連中が出現しなくなる。その分、競馬ファンは損をしないで済む。その分、競馬ファンの家族は、ひどい目に遭わずに済む。)(競馬で損をするのは本人の勝手、と言う人もいるだろうが、その本人の子供のことも考えてほしいですね。)

 [ 付記 ]
 競馬の小説なら、ディック・フランシスがいいですね。実に素晴らしい。単なる競馬小説を越えているところがいい。(読むために競馬の知識は不要。競馬の騎手が主人公になるだけだ。)


● ニュースと感想  (10月10日c)

 「ダム中止の損得」について。
 9日の夕刊は各紙とも、「国交省のダム中止」という話題。ま、それはそれでいいが、これに関連して、経済学的なデタラメが相も変わらずに出回っているようなので、注記しておく。
 ダムを中止すると、国が自治体にそれまでの投入資金を返還する。そのせいで国の支出は、ダム中止の方がダム続行よりも多額になる。「何も作らない方が作る方よりもかえって高くつく」というふうになる。(ここまでは事実。)
 「だからダム中止は経済学的には非合理的である」
 と結論する人もいる。しかし、これはとんでもない勘違いだ。この件は、前にも述べたとおり。再掲しよう。
 国庫にとっては、「ダムの完成より、中止した方が余計にお金がかかる」ということは成立する。しかしながら、それで国庫が払った分、ちょうどぴったりの額が、自治体には新規に金が入る。東京都などには、千億円以上の金がタナボタで入ることになる。自治体にとってはありがたいことだろう。その金を見せれば、東京都などもあっさり態度を覆すに決まっている。(その金を理解できないから、東京都は反対しているが。馬鹿丸出し。数百億円をもらえるのに、もらいたがらない阿呆。)
 ともあれ、日本全体では、千億円以上の大金が国から自治体へ移動するだけであり、損得はない。
( → 9月25日
 右のポケットから左のポケットへと、千億円を移動させる。すると、右のポケットでは、千億円が消えてしまう。「千億円が消えてしまった、大損だあ!」とお騒ぎする。しかしその千億円は、左のポケットにそっくりそのままあるのだから、「千億円が消えた!」などと騒ぐ必要は全然ないのだ。
 右のポケットは国家財政。左のポケットは自治体財政。金がポケット間を移動しただけであり、持主の「国民」にとっては損得はない。単に金がポケットを移動しただけだ。
 なのに、「金が消えた!」「経済学的には大損だ!」と騒ぐ人が多すぎる。もうちっとまともな経済学的な発想をしてもらいたいものだ。

 ついでに言えば、地方自治体も馬鹿ですね。国が「何百億円も返してくれる」と言っているのだ。自治体がやらかしたトンデモ事業の尻ぬぐいをして、不良債権をそっくりそのまま現金に治してくれるというのだ。だったら、ありがたく何百億円もちょうだいすればいい。
 なのに、今さら、「金は返してもらわなくてもいい、事業を続けてくれ」というのは、不良債権をもらうのと同じである。何百億円も無駄にしている赤字会社(という不良債権)を、数百億円もの現金よりもまともだと思っている。「この会社には数百億円も投入したのだから、数百億円もの価値がある」と思い込んでいる。馬鹿じゃなかろうか? (ま、石原銀行で大赤字を出した前歴のある石原さんなら、そういう発想をするのも当然か。)
 
 八ツ場ダムは、最悪の不良債権だ。これまで 3200億円も投入しながら、いまだにダム本体は未着工。これまで投入した金は、その大半が無駄に消えてしまったも同然だ。あまりにもひどい不良債権。ゴミ同然か。石原銀行並みか。
 「これまではゴミでしたが、ここにあと千億円程度を駆ければ、たちまち素晴らしいダムができるんです。 3200億円を駆けてもできなかったことが、あと千数百億円の金をかけるだけでできるんです。すばらしいでしょう? だから、あと千数百億円を出してくださいね」
 こうやって金を巻き上げる。そして1年後、2年後、3年後にも、同じ工場を用いて、何度も千数百億円を巻き上げる。詐欺師の手口。
 ま、石原銀行と同じか。最後は亀井式に、利子だけ払って、無期限延期にして、借金を踏み倒すつもりか。
 経済音痴というものは、詐欺師にとっては、打ち出の小槌も同然だ。「こちらの方がお得ですよ」という言葉に引っかかって、際限なく金を奪われる。
 というわけで、「中止にした方がかえって金がかかりますよ」なんていう詐欺師の言葉に引っかかってはならない。ご注意あれ。

( ※ というのは、ブログ界でもあちこちの人が、この詐欺師の言葉に引っかかっているからだ。孫引きで到達したのだが、このブログはかなり有名らしいのに、あっさり詐欺師に引っかかっている。この分だと、日本中の大半の人が、だまされっぱなしだろう。)


● ニュースと感想  (10月11日)

 「無料ゲームで高額請求」について。
 「無料」と宣伝して勧誘した携帯ゲームで、数万円の高額請求。暗証番号の入力が不要なソフトバンクで被害が多発。
  → 読売新聞 2009-10-10
 だいたい、「無料です」というのは、たいてい怪しい。誰もが無料にしている商品ならともかく、特定の業者だけが無料なら、大いに怪しい。うまい話を丸ごと信じる人が詐欺に遭う。
 しかも、前にも述べたように、ケータイ会社はみんな詐欺師とグルだ。ここが根源。
  → ケータイ料金の詐欺2
 上の項目に詳しいが、今回の事件は、その一端にすぎない。
 特に、今回の場合、ソフトバンクというのがひどいですね。ドコモと au はいくらかマシらしいが。
 とりあえず、ソフトバンクに加入している人は、さっさと解約しましょう。この会社はとんでもないですね。昔からそうだけど。「安いですよ」と言って釣ってから、大金を徴収する、というのが体質。
 他の二社も、根っこは詐欺的だから、大いに警戒するべし。


● ニュースと感想  (10月11日b)

 (1)
 言葉を発声できるようになったのが、人類の特徴である、という説がある。  しかし、それが正しいとすれば、言葉を発声できるオウムやインコだって、人類並みに脳が進化したはずだ。
  → Open ブログ 「言葉と人類 (動物も?)」

 (2)
 前日分では、「半水生説」を唱えた。人類進化は水辺で起こった、と。  この水辺とは、「境界領域」にあたる。この境界領域について詳しく説明する。(前項の補足)  【 重要!】
  → Open ブログ 「人類の進化の場(境界領域)」


● ニュースと感想  (10月12日)

 小進化と大進化は、どう違うのか? (重要な話。発想の転換を示す。少し前の「進化の本質」を引き継ぐ話。)
  → Open ブログ 「小進化と大進化」


● ニュースと感想  (10月13日)

 ダーウィン説に従えば、進化は「小進化の蓄積」という形で起こるのだから、化石は連続的な変化を示すはずだ。しかし現実の化石は、断続的な進化を示す。理論が現実に矛盾する。
  → Open ブログ 「断続進化 (断続平衡説)」


● ニュースと感想  (10月13日b)

 「天下り問題」について。
 公務員の天下りのあっせん禁止が話題になっている。ま、それはそれでいいが、この問題の根本は、そういうことじゃない。そもそも、天下り自体じゃなくて、天下り先の団体があることが問題だ。独立行政法人やら公益法人やら。……ここに官僚が天下って、会長や理事になって、高給をもらって、それだけで事業費の大部分を食いつぶしている。こういう組織そのものをつぶすことが大事だろう。
 考えてみれば、根っこには「小さな政府」というのがある。公務員の数をどんどん減らそうとしたが、事業規模は減らないから、外部の法人に委託する。そのせいで天下り先がどんどん増える。……何やっているんだか。公務員を減らせば減らすほど、かえって無駄な人件費は大幅に増えてしまう。
 そもそも、さまざまな事業を外部でやるとして、ひとつひとつ別個に独立させる必要はない。全部まとめて、「政府下請け会社」というのでも作るといい。それが外部の企業に業務を委託すればいい。その委託先を決めることだけが事業となる。
 で、そのためには、いちいち会長や理事は必要ない。部長や課長クラスの人間がいればいい。それが当り前。政府や自治体はどこだってそうしている。たとえば、清掃事業であれ、水道事業であれ、その担当の事業部や部課があって、その部課長が仕事を担当している。これらの部課長が「会長」になって、ウン千万円の年収をもらうなんて、言語道断だろう。しかるに、今の独立法人では、清掃事業や水道事業よりもはるかに小規模な事業について、会長みたいなのがいて、高給をもらっている。馬鹿馬鹿しい。
 というわけで、馬鹿馬鹿しさの指摘と、何をすればいいかという提案とを、上に示しておいた。


● ニュースと感想  (10月14日)

 「温暖化ガスの削減」について。
 鳩山は「温暖化ガスの 25%削減」を述べて、世界から拍手喝采を浴びた。では、それは、すばらしいことなのか?
 読売に興味深いコラムが掲載された。温暖化ガスの削減は、基準年を 90年とするか 95年とするかで、結果が異なるという。欧州は 90年の排出量が多かった。その後、努力で炭酸ガスを減らせた。そこで、基準年を 90年にすると、それだけで以後の削減目標は楽々達成となる。そこで、欧州は自分たちが何もしないでも削減目標を達成できるように、基準年を 90年にしろと強硬に主張したという。(読売・朝刊・コラム 2009-10-12 )
 興味深いので、ネットに情報を求めたら、下記の話があった。これがネタ元らしい。
 これに対して、80年代までの省エネ努力が日本よりも劣っていたEUは90年から95年の間に省エネと再生エネルギーの開発を進め、温暖化ガスの排出量を大きく削減した。それを十分に計算し、97年の京都議定書策定を巡る交渉で基準年を90年にすることにこだわった、といわれる。 ( → 日経
 で、私の言いたいことは? こうだ。
 「日本が世界から拍手喝采を浴びたということは、日本が猫に鈴をつけるネズミになろうとしている」
 他のネズミは拍手喝采をして日本というネズミを送り出す。日本は拍手喝采を浴びて、大得意になって、世界のために先頭を切る。……ただし、その結果、日本は猫に食い殺されてしまう。そして、猫が日本を食い殺している隙に、他のネズミたちはうまく逃げることができる。
 「ええかっこしいの阿呆をだまして、われわれはうまく助かった。しめしめ」
 というわけだ。

 世界中から拍手を浴びて喜んでいる阿呆は、誰ですか? ポッポッポ、と声を出して喜んでいますね。


● ニュースと感想  (10月14日b)

文明が次のように移動したことがわかる。
   中国 →(インダス)→ メソポタミア → エジプト → ギリシア → ローマ
 つまり、古代の文明は西進した。
  → nando ブログ 「文明の西進」


● ニュースと感想  (10月15日)

 (1)
 文明の西進に関連する話題として、アンデス文明の話もしておく。(特に重要な話題ではなくて、補足的な話題。)
  → nando ブログ 「文明の東進」

 (2)
 保守派は、「テロとの戦い」を主張する。しかし、これは嘘だ。というのは、テロはもはやほとんど消えているからだ。存在しないものを相手に戦うことはできない。
  → nando ブログ 「「テロとの戦い」の嘘」

 (3)
 史上最大規模の超大進化は、かなり短期間に起こった。  これは「小進化の蓄積で大進化が起こる」という説を、完全に破綻させる。
  → Open ブログ 「超大進化」


● ニュースと感想  (10月16日)

 (1)
 インフルエンザの予防として、うがいをすることが推奨されている。  しかし学校では、うがいをしたくても、物理的に不可能であるとわかった。蛇口の数が足りないのだ。
  → Open ブログ 「うがいは学校で不可能」

 (2)
 インフルエンザを根絶する道が見つかった。インフルエンザの宿主となる鳥に抗インフルエンザ薬を飲ませればいいのだが、そのための方法がある。
  → Open ブログ 「インフルエンザの根絶 」


● ニュースと感想  (10月16日b)

 「ダビンチの新発見」について。
 ダビンチの絵画が新発見された。報道はあちこちにあるが、画像はこれがいい。(クリックで拡大。)
  → ドイツのサイト
 指紋がどうのこうの、という記事が多いが、私の見解を言えば、指紋を見るまでもなく、これはダビンチの真性の作品である。つまり、本物。なぜなら、これはまがうかたなく、天才の作品であるからだ。しかも、タッチが完全にダビンチふうだ。ダビンチふうの作風をもつ天才が二人もいるわけがないから、これはまさしくダビンチの作品である。
 しかし、これが 150億円の価格がつくとかどうだとかは、どうでもいい。ダビンチの作品が現れたことが素晴らしい。ダビンチの作品は、ほとんど残っていないので、天才の作品が遠い過去からよみがえったということが、涙が出るほどありがたい。
 この作品は本当に素晴らしい。完成度という点では、モナリザには及ばないが、若々しい新鮮さがある。
 ま、それはそれでいいが、とにかく、天才の力業というのがどれほど素晴らしいかを、まざまざと見せてくれる。ひところ話題になったフェルメールなんかとは雲泥の差だということがわかるだろう。この水準に達した画家は、史上、他にいないと思う。かろうじて、レンブラントが、これに近い水準にある。強いていえば、ゴッホには別のすごみがあるが、あれは狂気のすごみだ。
 やはり、ダビンチはすごい。モーツァルトやゲーテ並みだ。天才中の天才。指紋がどうとか、値段がどうとかは、関係ない。天才が過去からよみがえったということが大切なのだ。その価値を噛みしめよう。

( ※ 記事には「150億円」という予想価格を付けているのが多いが、冗談じゃない。そんなに安くない。それはゴッホの逸品の価格。今回のは、価値だけでも 300億円にはなる。ダビンチの真作が他にはほとんどないことを考えると、500億円を越えても不思議ではない。……私の予想では、これを買いたがる人がいる。ゲイツ君です。彼なら 500億円出すかも。)
( ※ ……と思ったけど、彼は出さないな。彼にはダビンチの画力のすばらしさはわからないと思う。ダビンチの天才性はわかっても、それは「万能の天才」と思うだけで、彼の絵画にある美を感じ取ることはできないと思う。……それができるくらいなら、Windows なんか出すわけないでしょ。いつもデザインがカッコ悪いし。)


● ニュースと感想  (10月17日)

 「橋下と暴言」について。
 橋下・大阪府知事が部下を処分した。「愚痴はブログに書いてください」というメールを出したのは非礼に過ぎる、という理由。(各紙)
 実際のメールがどのようなものかは知らないが、朝日の声欄(2009-10-16 )によると、テレビで放映された全文を見ると、特に非礼と思えるほどではないという。
 そこで思い出したのが、別のテレビ番組だ。橋下は一回の記者会見で、「馬鹿」という言葉を何回も語ったという。相手は政府(および大臣?)だったと思う。国の事業に自治体が金を出すのが気に食わなくて、政府を何度も「馬鹿」呼ばわりする。
 ま、これも非礼だが、相手は個人でなく政府という組織だから、いちいち目くじらを立てる人もいないのだろう。しかし、公僕たる府知事の語る言葉じゃないね。
 そこで、私だったら、彼にこう言ってやりたい。
 「公僕たる府知事は、記者会見で馬鹿という言葉を使うな。悪口は個人のブログで書け」
 しかし、これじゃ非礼すぎるな。「あなたは馬鹿という罵詈雑言を使っていますが、それは非礼です」というふうに、あからさまには書くのは、まずい。礼儀のある人ならば、そうは書かない。むしろ、オブラートにつつんで、こう書く。
 「愚痴はブログに書いてください」
 あれれ。最初に戻っちゃった。   (^^);
 さて。非礼なのは、誰でしょう? 



       ( ※ 南堂だよ、というのが正解?   (^^); )


● ニュースと感想  (10月17日b)

 (1)
 豚インフルエンザの感染した幼児が、タミフルを飲んでも死亡した。これは医療が間違っているせいで殺されたようなものだ。
  → Open ブログ 「タミフルを飲んでも感染死」
 (2)
 私は前に、「今のうちにさっさと豚インフルエンザにかかるべし」と述べた。  その方針が妥当であったことが判明した。米国の調査。
  → Open ブログ 「感染すれば免疫効果」


● ニュースと感想  (10月18日)

 人間の特徴は何か? 「道具の使用だ」という説もある。しかし、猿だって道具を使う。
  → Open ブログ 「道具と人間」


● ニュースと感想  (10月18日b)

 「石油と小麦の暴騰:後日談」について。
 石油と小麦の暴騰があったが、あれから1年余りを経て、現状ではどうなっているかを調べた。
  ・ ガソリン …… すっかり元通り。
  ・  小 麦  …… 2〜4割高。(元はブッシェル 3〜4ドル。今は4.6ドル。)
 小麦価格が上がっているのは、中国が輸入しているなどの事情があるので、仕方ない。ともあれ、一時的な(投機による)暴騰は、すっかり収束した、と言えるだろう。
 ただ、小麦価格が思ったよりも上がっているのが、ちょっと不思議だ。もっと増産できるはずで、供給過剰になって暴落するかと思ったのだが。
 とはいえ、相場はともかく、供給過剰感は出ているらしい。
   → シカゴ小麦が続落 供給過剰が相場圧迫
 だけど、英文ニュースを見たら、そのあとでまた上がりだした。……ううむ。相場というのはよくわからん。上がったり下がったりだ。

 ……という話を書いたあとで、新聞を見たら、世界の食糧事情について特集記事があった。(読売・朝刊 2009-10-16 )
 小麦やトウモロコシの暴騰は半分にまで下がったが、前よりは3割ぐらい高いまま、という話。バイオ・エタノールの需要や、中国の需要などが理由。供給はどんどん増えているが、需要の急増に追いつかないらしい。
 問題はどうやら、アジア・アフリカにおける増産があまり進んでいないことであるようだ。供給増加の余力はまだまだ大きいという話を聞いていたが、実はそうでもないらしい。
 ただ、アジア・アフリカの農業は非常に原始的なところが多いから、日本が農業指導をすれば、どんどん増産できると思う。特に小麦に限らず、イモでも何でも、どんどん増産すればいい。特に、フェアトレードなんかのコーヒー豆なんかよりは、まともな穀物でも増産すればいい。
 そこで、私の結論を言うなら、こうだ。
 「炭酸ガスの現象なんかにとらわれているぐらいなら、世界各国で農業生産の技術援助をせよ」
 ここに金を使った方がいい。少額の金を使うだけで、莫大な増産効果が出る。そのことで過価格低下による莫大なメリットを得られる。

 [ 参考 ]
 参考記事がある。食糧にならない植物からバイオエタノールを作る、という記事。
 キャッサバはデザートのタピオカの原料で、家畜飼料としても使われているが、育ちやすく簡単に増産できるという。このため、食用や家畜飼料向けの供給を減らさずに、バイオエタノール原料に振り向けることが可能という。
 出光は、食料需給に影響を及ぼさない植物を使ってバイオエタノールを製造する方針を採っている。キャッサバ以外では、食用には適さない熱帯の樹木「ヤトロファ」の実からバイオディーゼルを生産する技術も開発済みだ。
 ( → 読売新聞「出光、バイオエタノールで東南アジア進出」)


● ニュースと感想  (10月19日)

 ネアンデルタール人が滅亡したのは、なぜか? それを考えることにより、初歩的な言語の発生した時期を推定できる。
  → Open ブログ 「ネアンデルタール人の滅亡」


● ニュースと感想  (10月20日)

 (1)
 「言葉と人類」の話にからめて、「火と人類」という話をする。  人類の進化の歴史において、火は重要だったか? 火そのものよりも、火を扱う能力が大切だった。つまり、脳の能力が。
  → Open ブログ 「《 余談 》 火と人類」

 (2)
 休校・学年閉鎖・学級閉鎖がひろがっている。しかし、そんなことは やめるべきだ。やればやるほど、死者が増えるからだ。
  → Open ブログ 「休校・学級閉鎖をするな」


● ニュースと感想  (10月21日b)

 Windows 7 を評価しよう。簡単に言えば、次のようになる。
 「 Vista よりは明らかに良い。初心者にとっても最善。ただし従来から XP を使っている人にとっては、互換性について、注意を要する」
( ※ 従来のアプリをうまく使えなくなることがあるかもしれない、ということ。)
  → Open ブログ 「Windows 7 評価」


● ニュースと感想  (10月22日)

 青いバラをサントリーが開発した。しかしこれは、青っぽいだけで、水色か薄紫というべきだ。本当に青いわけではない。本当に青いバラは、とっくの昔からできている。
  → Open ブログ 「真青なバラもある」


● ニュースと感想  (10月22日b)

 「日本郵政の新社長」について。
 日本郵政の新社長が決まったようだ。旧大蔵省の元事務次官で東京金融取引所社長の斎藤次郎という人。この人は、小沢ととても仲が良くて、彼といっしょになって、細川内閣をたったの半年でつぶした張本人だ。この件は、下記にも述べた。
  → 8月10日
 改めて上記箇所に当たったところ、リンク先に次の記述が見つかった。
―― 細川さんは真夜中の記者会見で消費税に代えて税率7%の国民福祉税の導入を発表しましたが、すぐ撤回に追い込まれました。政権への打撃は大きかった。
 細川 内閣支持率の高さを利用しようという大蔵省の魂胆が、たしかにあったとは思います。私が福祉税の中身を聞いたのは記者発表の数時間前。与党で決めるというので、政府はほとんど関与していなかった。
 ―― 与党代表者会議で決めて、細川さんのところに持ってきた?
 細川 そうです。それもその日の夕方に。政治改革がずれ込んだあおりで本予算もできていなければ、補正予算も組めない。日米経済協議のための訪米も迫っていて、身動きとれない時期でした。国民に十分説明する時間がとれないまま、ばたばたと決められた。
 ―― 小沢さんと大蔵省の斎藤次郎事務次官が組んだとも言われましたが。
 細川 小沢さんだけじゃないでしょう。「霞が関」が与党代表者会議と一体になって攻めてきた。
( → 朝日新聞
 いやはや。(自民党政治に初めて終止符を打った)初の非自民政権が細川内閣だが、それをぶっ倒した張本人を、わざわざ(以前の)郵政大臣にも匹敵する椅子に着けるとは。この分だと、民主党政権も、半年でつぶれるか? 
 まったく、鳩山の考えていることは、わけわからん。宇宙人。


● ニュースと感想  (10月23日)

 成人は豚インフルエンザにはかかりにくい、というデータが出てきた。これをもって、「成人は季節性インフルエンザで免疫ができている」という説が有力となった。しかし、その理屈はおかしい。
  → Open ブログ 「季節性で免疫がつく?」


● ニュースと感想  (10月24日)

 「核の先制攻撃」について。
 米国に「核の先制不使用」を民主党政府は要望しているが、米国はこれを拒んでいるという。
 来日した米軍制服組トップのマレン統合参謀本部議長は23日、都内で記者会見し、先制核攻撃を受けた場合を除いて核兵器を使わない「核の先制不使用」構想について、核の傘を中心とする「拡大抑止」の「柔軟性を相当損なう」と指摘、受け入れられないとの考えを示した。
( → 時事 2009-10-23
 先制不使用とは、先制攻撃をしないことだ。そこで、先制攻撃という概念で語ろう。
 核の先制攻撃とは何か? 読売あたりは、先制攻撃に賛成している。その根拠は「通常兵器で不利になったときに有利に立つため」だという。米国も自民党政府も、同じ考えであるようだ。しかし彼らは、「先制攻撃」という概念を、まったく誤解している。軍事的な知識の欠落。
 先制攻撃とは、何か? 先制攻撃をした時点では、先制した側が圧倒的に有利に立つことを意味する。しかし、そのあとでは、どうなるか? 圧倒的に有利な状態がいつまでも続くわけではない。最初の有利な状態から、「戦争」状態へと変わる。これが真相だ。
 具体的には、太平洋戦争が当てはまる。日本が真珠湾を攻撃したことで、「先制攻撃の有利さ」は見事に結実した。だから、この時点だけを見れば、先制攻撃は妥当である。
 しかし、そのあとはどうなったか? 敗戦を迎え、莫大な数の国民が死んで、広島と長崎には原爆が落ち、東京は大空襲で焼け野原となった。つまり、最悪の結果となった。……そして、その理由は、「先制攻撃は有利だ」と独断した軍部の判断にある。

 現在ではどうか? 米国は核による「先制攻撃」を唱える。なるほど、それによって、圧倒的に有利な立場に立つ。しかし、相手国も、そのことはわかっているから、地下や原潜に核兵器を隠している。そして、先制攻撃を受けたあとは、自動的に報復措置が発動して、米国や日本には原爆が落ちる。つまり、核戦争となる。

 米国は何か勘違いしているようだが、「先制攻撃」は「一方的攻撃」ではない。相手が核をもたない国ならば、「米国の側からの一方的な核攻撃」は可能だが、「先制攻撃」というのは、「先んじて攻撃すること」だから、やがては相手の反撃を招く。特に、米国が仮想的としている国(米国が通常兵器で劣勢になると想定される国)は、中国とロシアだから、どちらも核兵器を持っている。当然、核による報復はある。特に、中国の場合、ミサイルはあまりたくさんないかもしれないから、とりあえずは日本に原爆をいっぱい落とすだろう。
 「米国本土まで届くミサイルは少ないが、日本の米軍基地に届くミサイルならいっぱいある」とか、「米国は広すぎて、ボロなミサイルでは砂漠に落ちるかもしれないが、日本ならすぐそばだし、人口密度も高いから、確実に大被害をもたらすことができる」と思って、日本に原爆を落とすだろう。……ま、それも仕方ない。日本は米国と一蓮托生なんだから、米国が核ミサイルを発射したら、日本が原爆の報復を受けるのは当然だ。それが「安保条約」というものだ。(安保条約というものを、「日本が守ってもらえる」ことだと思っている人も多いようだが、「日本が攻撃される」ということでもあるのだ。)

 というわけで、「先制攻撃」という言葉の意味を、ちゃんと理解しよう。それは、「先に攻撃する」ということだが、同時に、「そのすぐあとで報復を受ける」ということだ。特に、目には目を、核には核を、だ。
 米国が今の方針を変えない限りは、日本にもたくさん核シェルターを用意しておいた方がいいだろう。(でも、気休めかもね。核シェルターごと蒸発してしまうかもしれないし。  (^^); )

 [ 付記1 ]
 こんな方針を維持するオバマ大統領にノーベル平和賞を贈るなんてけしからん……と思ったが、同じような批判はすでに上がっているという。
 また、一方で、オバマ大統領は「核の先制不使用」を実現する方向で努力するらしいという報道もある。
  → 先制攻撃戦略見直しへ
 その一方で、ロシアは「先制攻撃」の方針を拡大するという。
  → ロシア:核先制攻撃の条件緩和を検討
 もしオバマが方針を転換して、「先制不使用」を唱えたら、読売みたいな保守派は、「米国に逆らえ」と主張するべきだ。そしてまた、ロシアの「先制攻撃」の方針を「すばらしい」と歓迎するべきだ。……きっとロシアは、日本に原爆で先制攻撃してくれるだろう。読売のお望み通り。   (^^);

 [ 付記2 ]
 なお、読売(のような保守派)は、次のように主張するかもしれない。
 「日米は先制攻撃をしてもいいが、ロシアは先制攻撃をしてはいけない」
 この場合は、事態は最悪となる。ロシアもまた同様に、
 「ならば、ロシアは先制攻撃をしてもいいが、日米は先制攻撃をしてはいけない」
 と思うだろう。そして、双方が疑心暗鬼になったあげく、
 「少しでも先に先制攻撃をした方が有利」
 という状況になるから、即時全面核戦争が発生する。つまり、第三次世界大戦だ。最悪。
 一方、米国が遠慮して、
 「日米は先制攻撃をしないが、ロシアは先制攻撃をしもいい」
 というふうにすれば、問題は少なくなる。ロシアは第三次世界大戦を起こす決定権が自分の手で握っている。自分が先制攻撃すれば、有利だが、第三次世界大戦で地球絶滅。自分が攻撃しなければ、有利も不利もなく、平和の継続。したがって、先制攻撃をしない。
 というわけで、「有利」であるはずの先制攻撃をしない方が、ロシアの得になる。軍事的には有利な方法を取らない方が、かえって自国の利益になる。(これは旧日本軍で言えば、真珠湾攻撃をしないことに相当する。不利な道を選ぶことで、かえって利益を得る。)
 ここには、一種の逆説が成立する。こういうのは、頭のいい人でないと、理解できない。現実には、読売のような馬鹿が多いし、米国のマレン統合参謀本部議長のような馬鹿も多い。
 オバマはお利口なので、そのような馬鹿に伝染しないでもらいたいものだ。


● ニュースと感想  (10月24日b)

 タミフルの予防投与を推奨する感染症学会は、トンデモだ、という話。タミフルの公式な医療方針(使用方針)に反しているので。
  → Openブログ 「タミフルを予防投与するな」【 追記2 】


● ニュースと感想  (10月25日)

 (1)
 豚インフルエンザには、季節性インフルエンザによる交差免疫の効果はあるのか? 厚労省の専門家会議では「ある」という見解を出した、だが、米国の研究ではそれを否定する調査結果が出ている。
  → 「季節性で免疫がつく?」の 【 後日記 】

 (2)
 豚インフルエンザは、季節性インフルエンザよりも死者は少ない、という報告がある。ただし、死者はゼロにならない。(タミフルの有効性は限定的であり、死者をなくすことはできない。)特に子供の死者が問題だ。
  → Open ブログ 「季節性よりも死者は少ない」

 (3)
 米国では豚インフルエンザの死者が 1000人を突破した。これは大変なことか? いや、たいしたことはない。
  → Open ブログ 「米国での死者」


● ニュースと感想  (10月26日)

 (1)
 豚インフルエンザの患者への治療として、タミフルを処方することが当然視されている。  では、「タミフルでは異常行動が起こるから、十代への処方をやめる」という方針との整合性は、どうなるのか?
  → Open ブログ 「異常行動との関連は?」

 (2)
 (幼い)子供用のタミフルは、苦くて、飲みにくい。大人用と違う。飲ませるには、注意が必要だ。
  → Open ブログ 「タミフルの飲み方(子供用)」


● ニュースと感想  (10月26日b)

 「人類の四足歩行」について。
 「人間が四つ足で走る」という記録がギネスブックに載る。18秒あまり。(朝日・朝刊 2009-10-25 )
 動画を検索したら、YouTube にあった。
  → 動画
 オマケで、面白い動画。
  → 猿に負けたライオン
  → タイガーをおちょくる猿
 
 森林にいれば、猿は虎やライオンよりも有利なのだ、とわかる。猿が草原に出れば、たちまち虎やライオンに食い殺されてしまうだろうが。
 「猿が草原に出たら直立二足歩行する」
 という説の馬鹿らしさが、この動画からわかる。


● ニュースと感想  (10月27日)

 「鳩山首相の所信表明」について。
 鳩山首相が所信表明演説をした。
   → 演説全文
 感想を述べよう。

 これは、エッセーですね。政治家の所信表明にはなっていない。「友愛が大切です」ということを述べた一般市民の政治演説。なるほど、これを書いた人は、心の優しい善人なのだろう。だけど、それだけ。書いた人の気持ちはわかったが、一国の首相が何をするという具体的な施政策はろくに書いていない。
 ひるがえって、一年前の麻生の所信表明演説は、ずっとまともだった。私も褒めたことがある。
  → 昨年9月30日
 ここには政治をどうするという施政方針が示されている。現実にやったことは、その後の一年を見れば、羊頭狗肉にすぎないが。  (^^); ともあれ、「一年の計は元旦にあり」みたいな感じで、最初の一歩における方針を示すにしては、なかなかよくできていた。(小泉の構造改革は、最初から方針が正反対だった。)
 点数を付ければ、構造改革はマイナス 80点。麻生は 80点。鳩山はないよう空虚なので零点。
 それにしても、所信表明で、首相としての施政方針を示さず、個人的な政治エッセーを書くとはね。まさしく宇宙人。
 ま、この人には何も期待できない、ということは、わかりました。あとはすべて部下次第。自分では何もしないで、部下任せにするのが、最善か。
 あとはまあ、菅直人がどう舵取りするか、という問題かも。


● ニュースと感想  (10月27日b)

 (1)
 豚インフルエンザのワクチンを接種された人が、重い副作用で、満足に歩けない障害者になってしまったという。25歳の美人チアリーダーが、人生を失ってしまった、という悲劇。
  → Open ブログ 「ワクチンの犠牲者(米国)」

 (2)
 ペラミビルの緊急投与を、米国が許可した。私がかねて提案していたことを、日本政府も専門家も無視していたが、米国はきっちりと実行したわけだ。米国は偉い。
  → Open ブログ 「ペラミビルの緊急投与」





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「泉の波立ち」
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