[付録] ニュースと感想 (139)

[ 2009.08.15 〜 2009.09.18 ]   

  《 ※ これ以前の分は、下記のページで 》


    2001 年
       8月20日 〜 9月21日
       9月22日 〜 10月11日
      10月12日 〜 11月03日
      11月04日 〜 11月27日
      11月28日 〜 12月10日
      12月11日 〜 12月27日
      12月28日 〜 1月08日
    2002 年
       1月09日 〜 1月22日
       1月23日 〜 2月03日
       2月04日 〜 2月21日
       2月22日 〜 3月05日
       3月06日 〜 3月16日
       3月17日 〜 3月31日
       4月01日 〜 4月16日
       4月17日 〜 4月28日
       4月29日 〜 5月10日
       5月11日 〜 5月21日
       5月22日 〜 6月04日
       6月05日 〜 6月19日
       6月20日 〜 6月30日
       7月01日 〜 7月10日
       7月11日 〜 7月19日
       7月20日 〜 8月01日
       8月02日 〜 8月12日
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       8月24日 〜 9月02日
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       10月14日 〜 10月21日
       10月22日 〜 11月05日
       11月06日 〜 11月19日
       11月20日 〜 12月02日
       12月03日 〜 12月12日
       12月13日 〜 12月24日
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    2003 年
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       4月07日 〜 4月14日
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       4月26日 〜 5月11日
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       8月15日 〜 9月06日
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       1月27日 〜 2月12日
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       2月27日 〜 3月08日
       3月09日 〜 3月13日
       3月14日 〜 3月24日
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    2007 年
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    2009 年
       1月01日 〜 2月16日
       2月17日 〜 4月18日
       4月19日 〜 6月01日
       6月02日 〜 7月19日
       7月20日 〜 8月14日
         8月15日 〜 9月18日






● ニュースと感想  (8月15日)

 「経済成長のための新産業革命」について。
 「経済成長のために、新産業革命を!」という朝日の社説があった。
 所得の合計でもある国内総生産(GDP)を増やさなければ、生活水準を保つことも難しい。
 経済全体のパイを効果的に増やし、閉塞(へいそく)感をぬぐい去るには、新たな国家的成長モデルが必要とされている。
 それには、直面する三つの課題に取り組む必要がある。中国など新興国との競争と共生。超高齢社会の克服。そして低炭素社会への改革だ。
 低炭素社会への対応はどうか。国際的な枠組みのなかで、温室効果ガスの大幅削減に取り組む。ものづくり国家の新たな試練だが、これも新しい技術や製品を育てるチャンスだ。
 たとえば太陽光発電。「日本の太陽電池工場はいわば『油田』。中東産油国からの誘致もある」とシャープの町田勝彦会長は言う。こうした世界最高水準の環境技術に磨きをかければ、低炭素社会の勝者になれる。
 試練を好機ととらえ、成熟時代の日本をつくり直す。新たな産業革命のための広い視野と構想力が、今ほど政治に問われている時はない。
( → 朝日・社説 2009-08-14
 これは、経済音痴の典型的な発想だが、「馬鹿」というよりは「夢想家」と言うべきだろう。夢と理想ばかりを見て、そのための現実を無視する。たとえると、「月に行けたらいいなあ」と夢想するだけで、そのための技術開発を全然やらないで遊んでばかり。そういう発想だ。(夢想家)
 朝日の発想はこうだ。
 「都合の悪いことはいくつもあるが、それを逆手にとって、マイナスをプラスに変えよう」
 これはまあ、「手品を期待しよう」というのと同じである。ま、夢想するだけならいいが、それを現実のごとく扱って本気で主張するのでは困りものだ。
 以下、各論。

 第1に、中国や途上国の市場がいくらふくらんでも、基本的には影響しない。日本の貿易収支は原則として輸出入が均衡するから、「外部に市場が増えたから、その分、日本が経済成長する」ということはありえない。日本は輸出も増えるが、輸入も増える。「輸出部門の生産拡大と輸入部門の生産縮小」があり、差し引きして、トントンだ。で、結果的に何があるかというと、「産業構造の改革」があり、それを通じて、日本の生産効率は少し向上する。(比較生産費説。)ただし、それにともなって、縮小する国内部門では失業の痛みが発生する。いずれにせよ、バラ色ではない。一般的には、若者は得をするが、中高年は損をする。
 第2に、超高齢社会は、差し引きして損をする。介護産業はふくらむが、介護産業に金を出すのは国民だ。なのに、「介護産業が増えるから生産拡大」なんて主張するのは、タコが自分の足を食って喜ぶのと同じ。馬鹿の発想。
 第3に、太陽電池。これが問題だ。太陽電池は現状ではコストが高すぎる。そんなものを促進すれば促進するほど、国全体の生産効率は悪化する。シャープは「日本の太陽電池工場はいわば『油田』」と語るが、冗談じゃない。油田は国に金をもたらすが、太陽電池は金食い虫だ。国民の金を奪うシャープが、「私たちは国民に莫大な富を差し上げます。油田のように」と語るなんて、ひどい詐欺。それをそのまま掲載する朝日も共犯だ。

 結論しよう。
 目的は何か? 経済成長であり、生産量の拡大だ。そのことは、社説も理解している。では、そのための方法は?
 朝日は主張する。「新産業革命が必要だ」と。なるほど、威勢がいい。しかしそれは、根本的に間違った方針だ。なぜか? 成長のために必要なのは、特定の新産業が伸びることではなく、産業すべてが伸びることだからだ。
 そもそも、不況とは何か? 総需要が縮小して、総生産が縮小していることだ。そこでは、あらゆる産業が縮小している。そして、それへの対策は、あらゆる産業が少しずつ成長することだ。つまり、国全体が健全化することだ。(そのためには総需要を増やせばいい。)
 ところが朝日は正反対のことを主張する。「産業全体が縮小していても、特定の新産業が伸びれば、全体としての生産量は増える」と。……しかし、このような方針は、まったくの誤りだ。
 自動車産業やパソコン産業や食品産業など、あらゆる産業が少しずつ縮小しているのであれば、これらの産業を少しずつ成長させることが必要だ。一方、そういう縮小状態を放置して、介護産業と太陽電池産業だけが成長しても、まったく意味がない。いや、意味がないどころか、有害である。なぜか? これらの新産業は、自力で高成長することは困難で、補助金をもらうことでのみ高成長できるからだ。国全体の産業が数十兆円も縮小しているときに、新産業が数十兆円も成長することができるとしたら、新産業に莫大な補助金をつぎこむ以外にない。そして、そんなことをすれば、国家経済はますます歪んでしまうのだ。(生産効率は大幅に低下する。赤字産業が補助金をもらって成長すればするほど、国全体の生産効率は低下する。)

 たとえば、高度な技術者が自動車部品の中小企業から解雇されたとしよう。これへの対策は、どうすればいいか? この人が介護産業や太陽電池産業に転職して、単純労働者として働けばいいか? それとも、この人は失業したまま、その息子が単純労働者として働けばいいか? いや、どちらもダメだ。高度な技術者は高度な技術者として働くべきだ。そして、そのためには、介護産業や太陽電池産業を拡大すればいいのではなく、元の職場が回復するようにすればいい。そのためには、日本全体でそうなるように、あらゆる産業を回復させればいい。そのためには、総需要を拡大すればいい。── これが正解だ。
 ひるがえって、「特定の新産業だけを拡大しよう」というのは、まったく見当違いの方針だ。朝日のような夢想家は、自分の正しいと思う夢想を主張することで、かえって日本全体を破壊してしまう。


● ニュースと感想  (8月15日b)

 「高速道路無料化とマスコミ」について。
 民主党の「高速道路無料化」という馬鹿げた政策について、マスコミもだんだん報じるようになった。前日の項目でも少し言及したが、読売は別途、この件を特集している。2009-08-14 の読売・朝刊に詳しい解説がある。ネットでは下記。(1番目が最も大事。)
  → マニフェスト点検「高速道」…通行料軽減の功罪
  → マニフェスト点検「高速道」…自民・民主の内容
  → マニフェスト点検「高速道」…公明・共産・社民など
  → マニフェスト点検「高速道」…30兆円債務も難題

 記事の内容は、特に目新しい情報はないのだが、少なくとも読売は、環境問題に着目することができている。「太陽光発電の推進が大事」とばかり唱えて、「自動車から莫大な炭酸ガスを排出する」というのを無逸する朝日と比べると、読売の方がよほどまともだ、とわかる。朝日は底抜け。
  ・ 太陽光発電により、炭酸ガスを1だけ減らす。
  ・ 高速道路無料化により、炭酸ガスを 100も増やす。
 こういうデタラメを推進しているのが、朝日である。馬鹿丸出しというか。

 [ 付記 ]
 民主党のどこがアホかというと、次のように考えている点だ。
 「高速道路を無料化しても、特に国の支出が増えるわけじゃない。単に道路公団の収入が減るだけだから、たいした問題じゃない」
 しかし現実には、次の問題がある。
 第1に、フェリーやJRなどは、大幅な収入源になっている。その分を補填する必要がある。さもないと、フェリーやJRが倒産する。また、道路公団では、料金所の職員(5千人)が解雇されたあとの再就職問題が発生する。……こういう問題が続々と発生する。(現実には、JRなどでは値上げの必要が出る。自動車利用者には大幅な補助金を与え、鉄道利用者には大幅値上げ。ひどい政策。)
 第2に、道路公団の借金を返済しなくてはならないから、その分、国庫負担が増える。国庫負担が増えるということは、壮大な無駄だ。民主党は「無駄をなくすことで財源とする」と主張しているが、自分自身が壮大な無駄を生み出そうとしている。「あちこちで無駄をなくします」と主張しているが、それで浮いた金で、はるかに巨大な無駄をなす。
 第3に、「無駄をなくす」という政策は、打ち出の小槌じゃない。朝日新聞の神奈川版によると、横浜市の中田市長は、「公務員削減」を実施したが、そのせいで、公務員はひどい激務になり、大変な状態らしい。うつ病みたいになる人が激増し、係長の昇進試験を受ける人がいなくなり、また、職場はつねにギスギスして、かえって能率低下になりがちらしい。……はっきり言うと、「医療崩壊」のような「行政崩壊」の寸前になっている。単に「人員を減らせ」という方針を取ると、医療崩壊になるのだが、それと同じことを行政でやったのが、横浜市の中田市長だ。「無駄をなくす」という政策は、打ち出の小槌じゃない。

 まとめて言おう。「特定の産業に国庫の補助金を投入して無料化する」というのは、共産主義政策だ。そんなことをすれば、市場原理によって最適配分された経済状況が、歪んでしまう。こういう馬鹿げた政策が、民主党の政策だ。( 8月02日b で述べたとおり。)


● ニュースと感想  (8月16日)

 「高速道路無料化の対案」について。
 高速道路の無料化は不適切だが、だからといって現状が最適だというわけでもない。独立採算性という現状には、それなりに難点がある。では、最善の策は何か? これを考えよう。
 ( ※ 本項の話題は、経済学というより、個別の政策です。一般性はないタコツボ的な話なので、興味のある人だけお読み下さい。面倒臭い話。)

 まず、独立採算性というのは、問題があることがわかっている。採算に乗る路線ならば問題ないが、アクアラインや本四架橋のような不採算の路線だと、最適価格が存在しない。(均衡点が存在しない。)このような不採算路線では、価格を上げても下げても駄目だ。特に、赤字だからという理由で、価格を高めにすると、ますます利用者が減って、高速道路が無用の長物となる。誰も通らない高速道路を放置するぐらいなら、赤字覚悟で補助金を出して利用率を高めた方がマシだ、という論理も成立する。(その場合、一般道路の混雑が改善されるから、それなりのメリットがある。)
 しかし、だからといって、無闇に補助金を投入する癖が付くと、アクアラインや本四架橋のような不採算の路線が今後もどんどん建設されてしまう。これでは国中で無駄な事業がどんどん発生する。……そして、それを止めようとするのが、小泉の「道路公団民営化」という方針だった。これはこれで、論理が成立する。
 一方、「あらゆる高速道路をすべて無料化するが、財源についてはほおかむり」という方針もある。民主党の方針。これは、論理が成立しない。馬鹿丸出し。( 2009-08-15 の朝日・夕刊の漫画でも、コケにされている。寿司屋で「大トロを食べたい、食べたい」と部下が上司にねだる。すると上司が答える。「きみたちの気持ちはわかった。では、大トロの財源について論じたい」と。  (^^); )
 要するに、民主というのは、これほどの馬鹿なのだ。(または嘘つきか詐欺師。)この件を、これまで何度か指摘してきた。
 ただし、正解は、これまで何も示さなかった。では、正解は? 

 すでに述べたことを参考にすれば、正解は二つの主張の中間にありそうだ、と見当がつく。
  ・ 独立採算
  ・ 国による補助
 ただし、中間に正解があるとしても、その論理が見つからないだろう。単に「足して二で割る」という折衷主義もあるが、それではどんぶり勘定過ぎるし、論理になっていない。
 そこで、私が、きちんと論理を示す。すると、論理的に、まさしく正解は中間にあるとわかる。そしてまた、その中間点がどこにあるかもわかる。
 以下で説明しよう。

 (1)
 原則は、独立採算性でいい。ただし、現状の独立採算性は、不合理だ。なぜか? 
 一般道路の場合には、ガソリン税を財源として、道路は無料化されている。ここでは、ドライバーは、ガソリン税を払って、その金で道路を無料で利用できる。
 高速道路の場合は、どうか? ドライバーは、ガソリン税を払っているが、高速道路を無料で利用できない。
 この二つは、不公平だ。特に、高速道路の場合、ドライバーは金を二重に取られている。高速道路建設費と、ガソリン税である。二重取りされていることになる。
 こうして見ると、正しい措置は、次のことだとわかる。
 「高速道路の利用者は、一般道路を利用しないで高速道路を利用しているのだから、その分、免除されていいはずだ」
 具体的に言おう。高速道路の建設費が 1000億円かかったとする。現状では、1000億円をまるまる利用者が費用分担する(らしい)。しかし、ドライバーは一般道路を利用しないのだから、その分、ガソリン税から還元されていいはずだ。(さもなくば、ガソリン税を払い、高速道路利用料を払い、金を二重取りされる。)
 現実には、高速道路の建設時に、国から一定の補助金が出るようだ。しかし、正しくは、次の措置だろう。
 「高速道路の建設時には、国からは補助金を一切出さない。ただし、高速道路の完成後に、利用者の数に応じて、ガソリン税から還元する」
 たとえば、利用者が百万人なら、百万人分として 10億円ぐらいを払う。利用者が2倍になったら、その2倍を払う。(財源は、ガソリン税だ。つまり、ガソリン税の支出先を、一般道路と高速道路の双方にする。)
 このようにした場合、利用者が増えれば増えるほど、高速道路の管理者に入る金は増える。とすれば、値下げにもメリットがあることになる。また、利用者が増えれば増えるほど、一般道路の混雑は解消するから、一般道路の利用者にとってもメリットがある。
 こうして、最適価格は、現状の独立採算性の場合よりも、かなり低い価格になるだろう。つまり、「独立採算性の価格」と「無料」との中間点で、最適価格が存在する。
 
 (2)
 上の方針によれば、管理者は価格をどんどん下げたい。しかし、価格をどんどん下げると、高速道路の採算が乗らなくなるので、建設費を償還できなくなる。これは問題だ。(やたらと下げすぎれば事業破綻に至る、ということ。)
 この問題を解決するには、次のようにするといいだろう。
 「無料化のための財源は、国が提供するのでなく、それぞれの自治体が提供する。アクアラインならば、千葉県と神奈川県。高速道路ならば、その路線の通過する県」
 すると、どうなるか? 現状では、千葉県が「アクアラインを値下げしたい」と言って、千葉県と国とがともに財源を提供する。しかし今後は、償還などの資金管理の全額を自治体でまかなうようにする。
 要するに、アクアラインなどの建設はいくらでも自治体に任せるが、その費用分担も全額を自治体に委ねる。作りたければいくらでも作っていいが、その償還も自分でやってもらう。
 これはつまり、関西空港と大阪府の関係だ。大阪府は「関空を作ってくれ」と言って、作ってもらったが、その費用が巨額すぎて、財政が破綻してしまった。そのあげく、福祉などの事業にしわ寄せが行った。……こういうことを、すべての自治体に適用する。
 具体的には、アクアラインを千葉県と神奈川県に委ねる。同時に、ガソリン税の財源も与える。千葉県と神奈川県は、ガソリン税から莫大な金を得るが、その金を同数かは、自分たちで決める。アクアラインの大幅値下げに回してもいいが、その場合は、一般の地方道路の整備ができなくなる。アクアラインを大幅値下げしなければ、一般の地方道路の整備がそこそこできる。しかし、とにかく、アクアラインという不採算路線を得た時点で、その自治体は他の自治体よりはずっと苦しい状況になる。
 このようにすれば、アクアラインのような不採算路線がどんどん建設される、という困った問題がなくなる。


● ニュースと感想  (8月16日b)

 「民主党と構造改革」について。
 民主党、社会民主党、国民新党は、衆議院選挙に向けて共通政策を掲げた。そのなかで、次の一文がある。
小泉内閣が主導した市場原理・競争至上主義の経済政策は、国民生活、地域経済を破壊し、雇用不安を増大させ、社会保障・教育のセーフティネットを瓦解させた。
( → 原典
 言っていることは正しいが、それは「後出しジャンケン」である。今になってから批判するのでは意味がない。小泉が「構造改革」を唱えた当時、「その方針は不況をかえって悪化させる」と語るべきだった。実際、私はそう語ってきた。(ご存じの通り。)
 一方、民主党はどうかと言えば、構造改革の尻馬に乗った方だ。
 2005年の衆院選選挙では、民主党は「財政改革」を唱えて、財政の大幅健全化(黒字化)を主張した。
  → 簡単な新聞記事 (詳しくは他にいろいろ。)
 この民主党マニフェストには、「規制緩和」という方針も含まれている。(上の記事にはないが。)また、民主党は小泉の尻馬に乗っていた。これは大幅な緊縮財政であり、小泉の政策よりもさらにひどい。
 民主党は、4年前には「財政の大幅健全化」を唱え、今度は「大幅なバラマキ」を唱える。首尾一貫していない。
 要するに、冒頭で示したことは、小泉の批判にはなっていても、自分では正しい方針を出せずにいるのだ。頭の悪さは、どっちも同様。


● ニュースと感想  (8月16日c)

 「太陽光発電への過度な依存」について。
 環境省は太陽光発電を大幅に増やすという私案を示した。
 環境省は14日、生活水準を下げずに50年までに温室効果ガス排出量の05年比80%減を可能にする試案を公表した。
 太陽光発電容量を05年比で120〜140倍にする。
 エネルギー全体に占める割合は再生可能エネルギーが28%、原子力を26%にする。
( → 毎日新聞
 太陽光発電を全体の3割近くにまで増やしたら、雨や曇りの日にどうするんだ? 晴れていたあとで曇ったとたんに、3割の電力が一挙に消滅して、日本中で停電騒ぎか? 仮に、それを避けるとしたら、バックアップとして常に原子力発電や火力発電を稼働している必要があるが、だとしたら、太陽光発電が稼働中、それらのバックアップ発電の電力は無駄に垂れ流しとなる。とすれば、太陽光発電によって、何も有益な効果は発生していないことになる。(どっちみちバックアップ発電が稼働しているからだ。)
 あまりにも馬鹿げた方針。なお、この件は、前にも述べた。
  → Open ブログ 「太陽光発電のコスト計算」


● ニュースと感想  (8月17日)

 「セブンイレブンの公取委無視」について。
 コンビニの値下げ制限について、セブンイレブンは公取委の勧告を受諾した。
   → 時事通信 2009-08-05
 しかしその後、セブンイレブンは値下げを実行したフランチャイズ店との契約を次々と解除している。
   → フジ・ニュース 2009-08-13

 これでは、公取委の面目は丸つぶれだ。政府の行政命令にこうも逆らう会社があるとは驚きだ。
 では、どうすればいいか? 簡単だ。法律に則って処置すればいい。つまり、独禁法違反で摘発する。可能か? 可能である。ちょっと調べてみた。
   第8条 事業者団体は、次の各号の一に該当する行為をしてはならない。
 1.一定の取引分野における競争を実質的に制限すること。
 5.事業者に不公正な取引方法に該当する行為をさせるようにすること。
 第89条 次の各号のいずれかに該当するものは、3年以下の懲役又は500万円以下の罰金に処する。
 2.第8条第1項第1号の規定に違反して一定の取引分野における競争を実質的に制限したもの
 第101条 犯則嫌疑者若しくは参考人(以下この項において「犯則嫌疑者等」という。)に対して出頭を求め、犯則嫌疑者等に対して質問し、犯則嫌疑者等が所持し若しくは置き去つた物件を検査し、又は犯則嫌疑者等が任意に提出し若しくは置き去つた物件を領置することができる。
 第102条 委員会職員は、犯則事件を調査するため必要があるときは、公正取引委員会の所在地を管轄する地方裁判所又は簡易裁判所の裁判官があらかじめ発する許可状により、臨検、捜索又は差押えをすることができる。
 つまり、犯罪性ははあるし、公取委の排除命令も出ているから、犯罪の有無については問題とならない。セブンイレブンも受諾しているからだ。当然、「3年以下の懲役又は500万円以下の罰金」の対象となる。そして、セブンイレブンは受諾したにもかかわらず、これを無視しているのだから、社長に対して「出頭を求め」ることが可能だ。社長に対して出頭命令を出して、事情聴取を続けるべきだ。(麻薬の酒井容疑者の場合と同様の扱い。)また、社長は犯意を否定しているのだから、セブンイレブンの本社を家宅捜索して、犯罪高位を決定した会議録などを押収するべきだ。(ライブドアを捜索したのと同様。)
 公取委は、このくらいのことはやるべきだ。「今は解散中だから」というのは、理屈にならない。セブンイレブンはどうせそれを見透かして、お盆の時期にやっているのだ。悪質。とすれば、公取委は、さっさと摘発するべきだ。どうせ誰にも文句を言われないのだから。(首相だって止めはしないだろう。)

 公取委は、自分たちがコケにされたことを自覚するべきだ。顔にションベンをかけられて、平気でいるようでは、カワズよりもみっともない。おまえ、ヘソねえのか、と言ってやりたくなる。
 ついでだが、民主党は、この件を持ち出すべきだ。「わが党が政権を取れば、コンビニの値下げを実現します。そのために公取委を活用します」と。ま、これは、「単に法律を遵守します」というのと同じだ。何も問題はない。問題があるのは、顔にションベンをかけられて平気でいる、お馬鹿な公取委だ。


● ニュースと感想  (8月17日b)

 強毒パンデミックは、危険性は低いが、だからといって無為無策でいいわけではない。では、何をなすべきか? なすべき対策を示す。
  → Open ブログ 「強毒パンデミック 4 (対策)」


● ニュースと感想  (8月18日)

 「ケネディ暗殺の真相(自殺説)」について、若干の修正を加えて、修正案を示しました。
 マリリンモンローの不審死と、CIA の関与が話題。
   →  nando ブログ「ケネディ暗殺の真相(自殺説)」 (追記)

● ニュースと感想  (8月18日b)

 「景気判断」について。
 四半期の成長率がプラスになったということで、「景気回復」というふうにマスコミが騒いでいる。
 しかし、これは「前期比でプラス」であるにすぎない。また、物価上昇率の換算を経てのプラスであって、名目値は依然としてマイナスだ。さらには、外需による影響もあって数値が改善しているにすぎない。
 これほど「プラス」に寄与する条件が多すぎると、とても「景気回復」とは呼べそうにない。せいぜい「悪化が収まりかけている」という程度だろう。つまり、「急激な下り坂はようやく終わった」という程度。
 そして、それは、当然のことだ。なぜ? 昨秋の米国金融危機の悪影響がようやく収まりつつある、というだけのことだ。具体的には、在庫調整が進んだのだろう。あのとき、莫大な在庫が発生したから、その後、半年ぐらいは、在庫調整をする必要があった。つまり、実際の売上げ減よりも、さらに大幅に生産を縮小しなくてはならなかった。現時点ではようやく、売上げ減にふさわしい生産減になりつつある、ということだろう。そして、それは、生産増になるというのとは異なる。
 ま、悲観する材料が減ったとは言えるが、楽観できるにはほど遠い。病気の最悪期を脱したということは、死なずに済んだということを意味するだけで、健康になったということを意味しない。勘違いしてはいけない。


● ニュースと感想  (8月19日)

 「民主党の政策と世論」について。
 朝日新聞が世論調査をした。それによると、さまざまな政策のうち、民主党の「高速道路無料化」は圧倒的に評価が低い。引用すると、下記。
「高速道路を段階的に無料化し、建設の借金は税金で返済する」ことには、「評価する」は23%にとどまり、「評価しない」が67%に達した。民主支持層でも「評価しない」が54%と過半数だ。
( → 朝日の記事
 私がいちいち書くまでもなかったんですね。国民は私が思ってたよりもずっと賢明だった。
 で、その意味は? 二つ。
  ・ 「高速道路が安くなって嬉しいドライバー」というマスコミの報道は嘘・誇張。
  ・ 「高速道路が安くなって嬉しいドライバー」という民主党の思い込みは、ハズレ。
 
 つまり、マスコミも民主党も、国民の賢明さを理解できなかった。バラマキで買収しようと思った民主党は、逆に、評価を下げることになった。定額給付金(という小遣いバラマキ)で評価を下げた麻生よりも、もっと馬鹿だとわかった。
 情けないね。国民に馬鹿にされているのもわからない民主党。(小沢の魂胆もハズレたし、他の国会議員も国民の賢明さを理解できていない。)

 あ、私もだ。  (^^);
 いちいち書いたりすることはなかったんだ。国民はちゃんと理解しているんだから。……私も、ぺこり。

 [ 付記 ]
 お盆では高速道路が大幅に渋滞したという。さっそく、高速道路の無料化(でなく定額化)の効果。渋滞したんじゃ、意味がないと思うが。3000円ぐらい得して、3時間ぐらい渋滞だったら、差し引き、損じゃないの?

 [ 参考情報 ]
 世論調査ふうのアンケート。読者の圧倒的多数が、無料化に反対。
  → 北海道のニュース

 [ 余談 ]
 民主党の失敗を、自民党は利用できるかもしれない。次のように主張すればいい。
 「高速道路の無料化とは、道路公団を国営化することです。そんなのは最悪の方針です。政府の金を食う、金食い虫です。自民党は逆に、道路公団を民営化します。金を無駄にしません。民主党のように無駄遣いをしません。」
 「民主党は炭酸ガスと排ガスとを増やして、環境を悪化させます。だから、世界の環境保護のために、クリーンな自民党に投票してください。環境改善のために、自民党に票を!」
 言っていることはいいけれど、自民党がクリーンで環境保護だなんて、誰も信じないかな?  (^^);


● ニュースと感想  (8月20日)

 (1)
 抗ウイルス剤をどんどん使え、という見解がある。しかし、薬剤を乱用すると、耐性が起こりやすい。  それについて、新たな危険の原理が示された。人体から排泄された薬剤が自然環境に蓄積して、まわりまわって人間に悪影響を及ぼすことになりそうなのだ。
  → Open ブログ 「薬剤乱用の問題」

 (2)
 豚インフルエンザの流行が拡大しつつある。これに対して政府は「対策を」と述べているが、逆効果である。
  → Open ブログ 「豚インフルエンザの流行拡大」


● ニュースと感想  (8月21日)

 (1)
 5月に大騒ぎしたと思ったら、ふたたび大騒ぎが起こりかけているようだ。しかし、大騒ぎをする必要はまったくない。
  → Open ブログ 「豚インフルエンザで騒ぐな」

 (2)
 タミフル、リレンザとは別の新薬として、ペラミビルが開発中だが、ラニナミビル( CS-8958 )も実用化が近い。
  → Open ブログ 「ラニナミビル( CS-8958 )」


● ニュースと感想  (8月21日b)

 「舛添とブッシュ」について。
 舛添とかけて、ブッシュと解く。その心は? 
 「どっちも戦争を始めて、自分の支持率を上げる」
 ブッシュはイランとの戦争を始めて、自分の支持率を上げようとした。
 舛添は豚インフルエンザとの戦争を始めて、自分の支持率を上げようとした。
 どっちにせよ、必要のない戦争を始めて、無駄なことをやって、国民に多大な損害をもたらした。最初からそんなことはしなければ、ずっと良かったのに。
 ただし、いずれにせよ、彼らはその時点で、自分の支持率を上げた。国を滅ぼしてでも、自分の支持率を上げることが、大事なのである。彼らにとっては。
 というわけで、彼らは常に、威勢良く「戦いの旗」を掲げるのである。
 舛添がマスコミの前でレクチャーをしていた写真を見てください。いかにもパフォーマンス。テレビの解説者みたいな真似をして、国民に訴える。そんなこと、大臣がやることじゃないんだが、何しろ、自分の支持率を上げることが目的ですからね。
( ※ 大臣のやることは、組織を統率すること。個別の事例で広報するのは、広報官のすること。)
( ※ なお、厚労省の該当ページでは、1カ月ぐらい新しい情報が掲載されていない。もちろん、今回も。……目的はあくまで大臣のパフォーマンスですから。)


● ニュースと感想  (8月22日)

 (1)
 豚インフルエンザのワクチンは、全国民に行き渡るほど多くはない。では、どのように優先順位を決めるべきか? 政府の方針が定まっていないようなので、私の考えを示す。
  → Open ブログ 「ワクチンの順位と意義」

 (2)
 若者には、ワクチンを接種するのでなく、別の方法で感染を予防すればいい。では、別の方法とは?
  → Open ブログ 「若者の感染防止策」


● ニュースと感想  (8月23日)

 豚インフルエンザの感染者が急激に拡大しているので、世間ではふたたび大騒ぎをしている。しかし、その対策は、間違いだらけだ。
  → Open ブログ 「間違いだらけのインフル対策」


● ニュースと感想  (8月23日b)

 「行政とITリテラシー」について。
 政府はひところ「電子政府」などという言葉でIT化を推進したが、それでできているのは「政府のホームページをつくること」だけであるようだ。肝心の行政の電子化は六に進んでいない。そして、その理由は、役人のITリテラシーが低すぎることだろう。
 「IT化とは、業務をIT業者に委ねることであり、そのための業者の選定こそが重要だ」
 とでも思っているのだろう。だから、いつまでたっても「処方箋の電子化」さえも進まない。
 もう一つ、新たな例が見つかった。「在外投票」だ。
登録するには本人確認のため、本人か家族が総領事館などの窓口に行く必要がある。さらに、外務省経由で申請を受ける国内の自治体が二重申請がないかなどを調べるため、終了までに2〜3か月かかる。先月21日の解散直後に登録を申し出ても、今回の衆院選の投票には間に合わないという。 ( → 読売新聞・夕刊 2009-08-21
 ここでは、次の二点がネックになっている。
  ・ 本人確認
  ・ 自治体への二重登録がないことの確認
 しかし、こんなことは、ただの情報処理にすぎない。IT化すれば、一瞬で済むことだ。
  ・ 本人確認 → パスポートとの照合
  ・ 自治体への二重登録がないことの確認 → 登録の照合
 ここでは、「照合」という作業が必要だが、そこではコンピュータによる番号のチェックをするだけで済む。たとえば、パスポート番号が「1234567890」であるならば、そのパスポート番号が二重登録されていないことをチェックすればいい。そして、二重登録されている例があれば、そのデータ(たぶん封筒入りの投票)だけを排除すればいいが、二重登録されている例はほとんどないはずだから、結果的にはその作業は省略できる。(二重登録した人には高額の罰金を科することにすれば、二重登録を排除できる。)
 
 要するに、ITリテラシーさえあれば、行政は大幅に能率化する。なのに、ITリテラシーがないから、「2〜3か月かかる」というほどの莫大な手作業をやっているわけだ。ここでは、やらなくてもいい手作業をさんざんやっていることになる。コンピュータで番号を照合すればいいだけなのに。
 結局、IT化の意味を、政府も役人もまったく理解していない。
 では、その対処策は? 一人一人の役人がITリテラシーを持つことか? いや、それは無理だ。
 どうすればいいかというと、「会計検査院による経理チェック」みたいな形で、「IT検査院によるIT化チェック」みたいなことをやればいい。トヨタでは「カンバン方式のプロ」が、あちこちの業務でカンバン方式の品質改善運動を推進しているという。それと似たようなことを、IT化のプロが推進すればいい。
 これが本当の「政府のIT化」だ。
 ( ※ 小泉の「構造改革」や「 e-Japan 」という掛け声倒れとは違う。ところで、「 e-Japan 」なんて、誰も覚えていない?  (^^); お暇な人は、Wikipedia でも読んで思い出してください。)


● ニュースと感想  (8月24日)

 インフルエンザの患者が病院に来たら、看護師が簡単に問診する、……という制度がブラジルで実施されている。
  → Open ブログ 「診断前の簡易問診」


● ニュースと感想  (8月25日)

 (1)
 重症者・虚弱者以外(普通の人)は、抗ウイルス薬は不要だ。  ……これが私の主張だが、この主張を WHO もまた明白に打ち出した。
  → Open ブログ 「抗ウイルス薬の不要性」

 (2)
 国のワクチン政策は遅れている。ここで「ワクチンが不足するから大変だ」と騒ぐ人々もいる。しかし、騒ぐ必要はない。
  → Open ブログ 「ワクチン不足で騒ぐな」


● ニュースと感想  (8月26日)

 (1)
 豚インフルエンザで、普通の人は大騒ぎをする必要はない。  ただし重症者については、あらかじめちゃんと対策を取っておく必要がある。(現在、重症者対策は、ろくにできていないが。)
  → Open ブログ 「重症者対策を急げ」

 (2)
 クルーグマンの「インフレ目標」の核心を示す。それは、
 「中央銀行が嘘をついて、人々がその嘘を信じれば……」
 という仮定の話だ。
  → nando ブログ 「クルーグマンの「インフレ目標」」


● ニュースと感想  (8月27日)

 強毒パンデミックについて、これまでの4項目で述べてきた。
 それらをまとめた上で、結論を出したい。
  → Open ブログ 「強毒パンデミック 5 (結論)」


● ニュースと感想  (8月28日)

 (1)
  歌舞伎座の改築の最終案が示された。
 以前の案を全面的に改めて、従来のデザインに近いものにするという。
   → 歌舞伎座の改築 【 後日記 】

 (2)
 景気回復のために政府紙幣を発行しよう、という案がある。しかし、たいていの人は、根本的に勘違いしている。そこで正解を示す。
  → nando ブログ 「政府紙幣の意義」


● ニュースと感想  (8月29日)

 強毒パンデミックシリーズの最後に、オマケふうの小さな話題を述べる。
 ( ※ 特に読む必要はない。)
  → Open ブログ 「強毒パンデミック 6(蛇足)」


● ニュースと感想  (8月29日b)

 「失業率の悪化」について。
 失業率がどんどん悪化している。過去最悪レベル。
   → 毎日新聞ロイター
 その一方で、株価は大幅には下がらない。
   → 毎日新聞

 この二つは、一見、矛盾するように見える。では、これはどういうことか? こうだ。
 「経済が縮小均衡に近づきつつある」
 その意味は二つ。
  ・ 経済規模(GDP)は縮小する。 → 失業者の増加 (失業率アップ)
  ・ リストラの拡大による業績改善 → 企業の収益性の向上。(株価アップ)
 というわけで、マクロ的に考えれば、不思議でも何でもない。その本質は、次のことだとも言える。
 「景気悪化のババ(損)を、企業から労働者に押しつける」
 で、これは、状況の改善か? 企業にとっては「改善」だが、労働者にとっては「悪化」だ。……そして、そういう二重性を持つのが「縮小均衡」というものだ。

 一般に、景気悪化が起こると、そのあとしばらくは、(逆方向の)乗数効果によって、縮小均衡に至る道が続く。その過程では、上の二つのことが続く。

 以上のようにして、景気の変動の意味はわかる。このことは、私が何度も示してきたとおり。
 一方、ヤマカンによる予測もある。次のような。
 「景気が悪化したら、そのあとは揺り戻して、景気は改善するだろう。2008年の秋に悪化が起こったら、そのあと半年ぐらいは悪化が続くが、そのあとは反転して、2009年の末には景気はちゃんと回復しているだろう」
 実はこれは、今年の1〜2月ごろのエコノミストの予測だった。あのころ、新聞は景気予測の記事をさんざん掲載して、「2009年の末には景気回復」という予測をしたエコノミストの顔をずらりと並べていたものだ。もう一度、あのころの記事を引っ張り出して、検証してみてほしいものだ。  (^^); イヤミ。

 なお、今では、次の予想が出ている。
 「失業率は年末には6%台に達するとの指摘もある。」( → 日経
 まあ、そうなるかもしれないし、ならないかもしれない。何とも言えない。とはいえ、年初の楽観論はもはやすっかり影をひそめた、という点は、今の時点で指摘しておきたい。

 [ 付記 ]
 とにかく、本質は、上に示したとおり。
 (誤)景気は波のように、上がったり下がったりするものだ。
 (正)景気は、いっぱんバブルが破裂したら、そのあとはどんどん悪化していく。ただし、奈落の底に落ちていくのではなく、収束点(縮小均衡の点)に向かって、悪化する速度を下げながら、少しずつ下がっていく。そして、それには、かなり長い時期がかかる。景気の悪化は、バブル破裂のあとは、かなりしばらく続く。たったの半年ぐらいで収束する、ということはありえない。


● ニュースと感想  (8月30日)

 (1)
 マイケルジャクソンはひどい病気を患っていた。それが彼を薬物摂取に向かわせた。(「ケネディ暗殺」との関連。)
  → nando ブログ 「マイケル・ジャクソンの死」

 (2)
 3人乗り自転車が解禁された。しかし、いずれも出来映えは不十分だ。そこで私の改定案を示す。
  → Open ブログ 「3人乗り自転車 2」

 ──

 「つまんない話題だなあ」と言うなかれ。  (^^);
 30日は、総選挙なので、あえて政治的な話題を避けます。本サイトは選挙には中立です。


● ニュースと感想  (8月30日b)

 厚労省は、豚インフルエンザの「流行シナリオ」を公表した。10月ごろにピークを迎えて、年内には終息する、というもの。……しかしこれは、まったくのデタラメだ。
  → Open ブログ 「厚労省の「流行シナリオ」の嘘」


● ニュースと感想  (8月31日)

 豚インフルエンザ・ウイルスに、タミフル耐性のものがまた検出された。国内5例目。  となると、タミフル耐性のインフルエンザの流行は、必ず起こるだろう。(もし乱用すれば。)
  → Open ブログ 「タミフル耐性ウイルス 3」


● ニュースと感想  (8月31日b)

 「取るべき景気対策」について。
 景気対策について、朝日新聞や民主党の方針を論じよう。

 まずは引用から。朝日の社説が、景気対策について提言している。「デフレ阻止のために、新産業を育てよ」という趣旨。
 《 失業率最悪―デフレとの連鎖を止めよ 》
 このままでは、失業の増加が個人消費を低迷させ、物価の下落を招いて企業収益をさらに悪くし、それがまた投資や雇用の削減を生む、というデフレの悪循環に陥りかねない。
 失業に陥る人々を救う当面の措置と同時に、なんとしても、雇用増につながる新しい産業を育て、需要を作り出さねばならない。
 たとえば、高齢社会の柱となりつつある医療・福祉の分野では人手不足が目立つ。とくに介護事業では、給料が安いために職員が定着しにくい。職員の給料を引き上げるために、新たな税金の投入や介護保険料の引き上げといった思い切った政策を打ち出す政治の決断が欠かせない。
( → 朝日・社説 2009-08-30
 しかし、このような発想は、根本的に間違っている。このことは何度も指摘したとおり。ちなみに nandoブログから引用しよう。

 ───── 以下、引用 ─────

 しかしながら、マクロ経済学を理解できない人は、「総消費の不足」という根本原因を認識できない。そこで、かわりに、「部分消費」や「部分投資」を積み重ねようとする。次のように。
  ・ 環境分野の産業成長
  ・ 介護分野の産業成長
  ・ オタク分野の産業成長

 しかし、このように部分的な成長をいくらやっても、効果はほとんどない。なぜか? 総消費が一定であれば、その産業が増えた分、他の産業が減るからだ。
 たとえば、人々が太陽電池やエコカーを買えば、その分だけ総需要が増えるのではない。人々は同じ所得のなかで、太陽電池やエコカーを買うから、その分、他の産業の売上げが減ってしまうのだ。たとえば、家電やパソコンや外食費などが減ってしまう。それらの産業で働く人々にとっては、かえって売上げ減少が起こる。
 だから、たとえおこぼれ効果があっても、「他分野に金を食われる」というのと相殺しあって、効果はほとんどない。もしくは、効果はマイナスになる。
 政府が太陽電池やエコカーを推進すればするほど、他の産業はますます貧しくなりかねない。

 ──

 では、どうして、こういうことが起こるのか? それは、政府にマクロ政策が欠けているからだ。
 不況のときには、個別産業を(公共事業ふうに)伸ばせばいいのではない。全産業を伸ばす必要がある。
 そして、その方法は、「特定の産業への補助金」ではなくて、「全産業への補助金」なのである。そして、それを意味するのが「減税」だ。
 政府は太陽電池やエコカーのために補助金を出せばいいのではない。何を買っても構わないような「全分野への補助金」を出せばいいのだ。それが「減税」だ。

 ──

 マクロ経済学的には、こういうふうに正解は判明している。しかし人々は、それを理解できない。物事を「全体の視点」からとらえることはできず、「個別のものの足し算」としてしか認識できないからだ。
( → nandoブログ

 ───── 以上、引用 ─────

 つまり、「特定の産業を伸ばす」という方針はダメなのだ。全産業が縮小しているときには、全産業を伸ばす必要があるからだ。このことは、下記で述べた。
 上の引用元の項目を読めばわかるが、朝日の主張は、麻生の主張(今年4月)とまったく同じである。陳腐きわまりない。そして、その欠陥は、上で述べたとおり。

 実を言うと、朝日の方針に似たことを、別の立場から述べる提言もある。それはケインズ流の「公共事業」だ。しかし、このような方針もダメだ。理由は、先と同じ。つまり、両者には、次の違いしかない。
  ・ 麻生・朝日流 …… 新産業の拡大
  ・ ケインズ流   …… 建設業の拡大
 産業分野が「新産業」か、「建設業」か、という違いがあるだけで、どっちみち、特定産業だけを推進する。それでは、全然ダメなのだ。
 最近では「緑の公共事業」というのもある。これは、麻生・朝日流の発想を、「ケインズ流」で表現したものだろう。マクロ的な立場はケインズで、サプライサイドの発想という点では古典派。両方の折衷だ。
 しかし、足して二で割る発想をしても、ダメである。なぜなら、もともとどっちもダメなものだからだ。ダメなもの同士をまとめても、ダメなものにしかならない。
 では、なぜか? 特定産業だけを拡大してもダメだという理由は、上記項目に記してある。「緑のジャイアン」というような比喩で。そちらを参照。

 民主党は、今のところ新たな景気対策をきちんと示していないようだが、朝日や麻生の方針を取らないでほしいものだ。
 なお、「子供手当」というのは、悪くはないが、景気対策にはならない。なぜなら、景気対策ならば、次の方針が必要だからだ。
  「最初の年だけに巨額に支出して、以後は支出しない」
 これは、「最初にドカン」という政策だ。
   → 景気回復の方法は? (総需要の拡大) の (7)
 民主党の「子供手当」は、福祉政策としては成立するが、景気対策としては成立しない。毎年毎年支出するならば、財源が必要だし、財源の分、景気拡大効果は消えてしまう。また、財源がなくて、赤字国債に頼るのなら、持続的なインフレが発生する。……だから、どうしても、「デフレのときだけにインフレ効果をもたらす」という方法が必要なのだ。それが「最初にドカン」という政策だ。

 最後に一言。
 「景気が悪化したから新産業の育成」
 というのは、ダメだ。この件は、別項で述べた。
  → nando ブログ 「新産業の育成はダメ」
 ( ※ もともとはここに書いておいたのを、移転したもの。)


● ニュースと感想  (8月31日c)

 「民主党の勝利」について。
 民主党が勝利したが、私の方からは特に大声で言うことはありません。しいて言えば、……
 (1) 景気対策をしっかりしてくれ、という意味では、本日別項に記してあるとおり。
 (2) 予測としては、次の三つ。
  ・ 公明党は、惨敗したので、自民党から離れて、民主党とくっつきたがる。
   だけど民主党は、袖にしそうだ。(参院で連立過半数を維持できる限り。)
  ・ 民主党は次期の参院選のために、一票の格差を是正しそうだ。
  ・ 高速道路の無料化は、実現しそうにない。(国民に評判が悪いので。)


● ニュースと感想  (9月01日)

 「読売の社説と景気対策」について。
 民主党が勝利したあと、各社が社説を書いている。読むと、日経は中身がなくて空っぽだし、朝日は自分勝手なことばかり書いて自惚れているだけ。いずれも、読むだけ無駄だ。その点、読売の社説は、中身があった。部分的に引用しよう。(番号は引用者による。)
 (1) 小泉内閣の市場原理主義的な政策は、「格差社会」を助長し、医療・介護現場の荒廃や地方の疲弊を招いた。
 (2) 構造改革路線の行き過ぎ、指導者の責任放棄と力量不足、支持団体の離反、長期政権への失望と飽きが、自民党の歴史的敗北につながったと言えよう。
 (3) 民主党は、こうした自民党の行き詰まりを批判し、子ども手当や高速道路無料化など家計支援策、多様な候補者を立てる選挙戦術で有権者の不満を吸い上げた。
 (4) 最大の課題は、大不況から立ち直りかけている日本経済を着実な回復軌道に乗せることだ。雇用情勢の悪化を考えれば、切れ目のない景気対策が欠かせない。
 (5) 民主党は、「官僚政治からの脱却」も目標に掲げている。だが、首相直属の「国家戦略局」を設けたり、多数の国会議員を各府省に配置しさえすれば、官僚を動かせるというものではない。
( → 読売・社説 2009-08-31
 (4) で、核心的なことを述べている。これは偉い。朝日や日経はここに留意しないのでダメだが、読売はちゃんと気づいている。
 (5) は、民主党の方針への批判だが、これも立派だ。朝日みたいなお追従とは違って、問題点をきちんと指摘している。
 (1)(2)(3) は、(4) に対する処方の問題だ。書いてあることはもっともだが、難点もある。自己批判がないし、本質もわかっていない。そこで、以下で記そう。

 第1に、自己批判の問題。
 小泉の「市場原理主義」や「構造改革」が失敗だったことは、今日では判明している。しかし、それを他人事のような顔で批判するのでは、ダメだ。だいたい、マスコミはこぞって、それを支持していたはずだ。小泉は決して、民意に反して、「市場原理主義」や「構造改革」を推進していたのではない。民意に添う形で、それを実施していたのだ。当時の朝日や読売の社説がそうであったことは、当時の本サイトの社説批判を読めばわかるはずだ。
 マスコミは、今になって他人事のような顔で批判するのでなく、当時の自分自身を批判するべきだ。小泉批判といっしょに。

 第2に、経済学の問題。
 上の問題は、マスコミだけの問題ではない。というのは、経済学者のうちの大半も、やはりそれを支持していたからだ。「古典派経済学の支持」という形で。
 実際、経済学者の大半は、古典派経済学者だ。それは大別して、サプライサイドとマネタリストに分かたれるが、どっちみち古典派経済学者だ。
 だから、「市場原理主義」や「構造改革」の失敗は、とりもなおさず、古典派経済学の失敗でもある。このことを、古典派経済学者は理解するべきだ。(自己批判の形で。)

 さらに言おう。もう一つ、別の問題として、ケインズ経済学の問題がある。これは、今のところは発生していないが、民主党はこの路線を取りそうだ。「公共事業の拡大」とか、「高速道路の無料化」とか、「子供手当」とか、「農家への所得補償」とかの形で。……いずれも、財政政策であり、ケインズ経済学の発想に従う。
 これは将来的に、財政赤字を通じて、国民経済に損失をもたらす。たとえば、高速道路の無料化をやれば、その財源の分、一般国民に負担がのしかかる。
 だから、自民党が「古典派経済学で失敗した」ように、民主党は「ケインズ経済学で失敗する」という運命にある。どちらも誤った経済学を取ることにより、結果的に失敗に至るわけだ。
 ただ、その時点では、人々は「誤っている」ことに気づかない。構造改革のときには、人々はそれを支持した。今回の選挙では、「子供手当」や「高速道路無料化」を公約する民主党の方針があり、人々はそれを支持した。だが、人々の指示するものは、やがては失敗に至るのだ。……このことを理解する必要がある。

 かつて人々は熱狂的に構造改革路線を支持して、自民党に300議席を与えた。今度は人々は熱狂的に民衆党を支持して支持して、民主党に300議席あまりを与えた。……だが、自民党であれ、民主党であれ、いずれの政策も、根本的に間違っているのだ。そして、その理由は、彼らが愚かだから選択を間違えたのではなくて、経済学そのものが愚かだから彼らに正解としての選択肢を与えられないからである。
 「二者択一です。AとBのどれを取りますか? Aは古典派経済学、Bはケインズ経済学」
 こういう選択肢そのものが間違いだった。ここに気づかないと、4年後にはふたたび逆の意味の大変動が起こるだろう。4年後には自民党が300議席を取るかもしれない。民主党に対する失望のせいで。

( ※ なお、正しい選択肢が何かと言えば、中和政策だと言える。その経済学的な根拠は、タンク法である。)


● ニュースと感想  (9月01日b)

 「民主党のバラマキの財源」について。
 民主党は「子供手当」などのバラマキ施策を実行する見通しだ。これはたぶん修正されないだろう。また、来年度予算から、早くも実行されそうだ。
  → 産経「概算要求仕切り直し 財源に課題」
 そこで、その政策の問題点を指摘しておく。

 (1) 継続性
 民主党の「子供手当」のように、毎年一定額を拠出するのであれば、財源が必要となる。なぜなら、「景気回復後も実施」するからだ。仮に、財源を手当てしなければ、景気回復後にはインフレになる。たとえば、年率 10%の物価上昇。
 これをやめるには、次のいずれかにしなくてはならない。
  ・ 財源を手当てする。
  ・ デフレ期だけに実施する。
 私としては、後者がお勧めだ。この場合には、財源の手当は必要ない。景気回復後には子供手当をやめるだけでいい。(ただし、物価上昇はいくらか起こる。それをやめたければ、増税が必要となる。)

 (2) 非連続性
 今年からいきなり子供手当を実施するのでは、政策の連続性がない。だから、「毎年一定額を拠出する」というタイプであれば、子供手当は少しずつ実施するべきだ。次のように。
  ・ 1年目は3分の1
  ・ 2年目は3分の2
  ・ 3年目は3分の3(全額)
 これなら、不公平感が減る。……ただ、本当は、5年ぐらいかけて、少しずつ実施した方がいい。
 現状では、大学生がやたらと割を食う。子供手当をもらえないし、大学への補助金や助成金は全然足りない。その意味で、不公平感が強い。
 このような問題点をなくすのであれば、「子供手当」という政策自体は、好ましいと言える。それは一種の「所得再配分」であり、福祉政策だからだ。

( ※ 福祉政策としての所得再配分には、賛否両論ある。ただ、私としては「子供は親の所得の影響を受けるべきではない」という立場から、子供への福祉を支持する。子供はみんな無職だからだ。……働かないでサボっている大人への福祉とは全然違う。)

 以上で、子供手当の「あるべき姿」を示した。現実には、それらは実現しそうにない。ただのバラマキになりそうだ。となると、民主党の「子供手当」には、私としては、賛成はしない。ただし、反対もしない。少なくとも、高速道路無料化なんていう馬鹿げた政策に比べれば、ずっとマシだ。

 [ 付記1 ]
 高速道路無料化の馬鹿らしさについては、猪瀬直樹が詳しく述べている。
  → 猪瀬直樹の時評コラム
 なるほど、と思わせる詳しい事情が書いてある。さすがは、この問題の専門家だ。……だけど、高速道路無料化の馬鹿らしさについては、国民の大部分が理解している。いちいち大騒ぎしなくても、民主党はたぶん撤回するだろう。

 [ 付記2 ]
 本項の意図は、「子供手当をするか否か」というよりは、「所得再配分の政策の正しいやり方」を示している。最適なのは、「全員一律の一時金」である。これに対して「子供だけ」というのは、不公平感が強いので、次善だ。また、「一時金」でなく「継続的」というのは、非常にまずい。……そういう点を、本項では指摘している。


● ニュースと感想  (9月02日)

 「雇用と椅子取りゲーム」について。
 「雇用は椅子取りゲームのようなものだ」というネット記事が散見される。
   → Google 検索

 話のネタ元は、下記らしい。
   → 「年越し派遣村」村長の湯浅誠の講演、という紹介 ,典拠

 ただし、である。「雇用は椅子取りゲームのようなものだ」と述べたのは、私が最初であるはずだ。たぶん。少なくとも私はその時点で、自分の頭で考えた。
 そこで調べてみると……ここにあった。
  → 私の記事 ( 2009-05-28 )
  → 私の記事 ( 2003-01-08 )
 
 一方、湯浅誠の講演は、2009-05-30 だ。
 彼は、以前からこの比喩を使っていたということだが、ひょっとして、私のページを読んで、真似したんじゃないのかな?
( ※ 彼は「貧困の問題というのは、昔から椅子取りゲームの比喩で語られます。」とも述べている。とすると、私以外の人が言っていたのかもしれない。「昔から」といっても、私だって 2003年に書いていたから、ちょっと昔だ。)
( ※ ま、この件、あまり強くは主張しません。どっちでもいい。)

 [ 付記 ]
 ついでだが、この「椅子取りゲーム」の比喩は、「労働における市場原理主義」の否定を意味しており、「マクロ的な考え方の必要性」を意味している。
 こっちが結論なんだから、こっちをちゃんと論じる必要がある。比喩だけ聞いて、面白がっていては、ダメだ。本質を示すために比喩があるのであり、比喩だけ語っても仕方ない。
 学問をちゃんと理解しないと、何を言いたいのかわからなくなってしまうだろう。

  → 経済学的な話


● ニュースと感想  (9月02日b)

 前々日に書いた話を、独立させて、次の項目にまとめた。独立させることで、見通しをよくした。
  → nandoブログ「新産業の育成はダメ」
  ( ※ 「景気が悪化したから新産業の育成」という経済政策があるが、これは、一種の国家社会主義的な政策なので、ダメだ、という話。)

 最後の [ 付記3 ][ 付記4 ][ 付記5 ]は、新たに加筆した。


● ニュースと感想  (9月02日c)

 豚インフルエンザについて、「特に若者が感染しやすい」という報告があった。しかし、これは誤りである。  年齢別の感染を考えるなら、豚インフルエンザは、季節性インフルエンザとさして違わない、というのが正しい。
  → Open ブログ 「豚インフルエンザと年齢 2」


● ニュースと感想  (9月03日)

 インフルエンザによる休校がひろがっている。しかし、やたらと休校するべきではない。さもないと、ずっと休校が続くことになる。休校して、休校解除して、また休校して、また休校解除して、……の繰り返し。ずっと続く。それでは、滅茶苦茶だ。
  → Open ブログ 「なるべく休校するな」


● ニュースと感想  (9月03日b)

 「裁判員制度と性犯罪」について。
 裁判員制度で性犯罪が扱われる。「被害者は嫌がるだろうに」と思って、ちょっと調べてみたところ、意外なことがわかった。
 そもそも、裁判員制度で扱われる事件は、全体の3%程度でしかないのだ。「あらゆる犯罪が裁判員制度で」というのならば、性犯罪が扱われるのも仕方ないと思ったのだが、そういうではない。当然ながら、大部分の犯罪(97%)は、裁判員制度では扱われない。なのに、性犯罪は、よりによって3%のなかに入ってしまっている。
 これはどういうことかというと、裁判員制度で扱われるのは、
 「死刑・無期懲役・無期禁固」
 となり得る犯罪だからだ。つまり、「懲役20年以下」となる大部分の犯罪は扱われない。たとえば、麻薬販売も、轢き逃げも、酔っ払い運転も、単純な泥棒も、扱われない。
 したがって、次のような矛盾は放置されたままだ。
 「10円を賽銭箱から盗んだ泥棒は懲役3年の実刑だが、脱税によって国の富を10億円も奪った脱税犯は(執行猶予で)実質無罪」
 「痴漢冤罪で、無実の人が(女性の勘違いの偽証により)有罪になってしまう」
 こういうデタラメは是正されないままだ。

 この問題を解決するには、次のようにすればいい。
 「被告または原告が特に裁判員制度を望んだ場合には、裁判員制度にする。また、特に裁判員制度を嫌がった場合には、裁判員制度にしない」

 性犯罪も同様に扱える。被害者側が「裁判員制度はいやだ」と表明すれば、裁判員制度を忌避できるようにすればいい。それだけのことだ。
 今の裁判員制度は、「制度のための制度」というふうになっている。もっと「国民のため」というふうになってほしいものだ。

( ※ 本項のための出典は、Wikipedia や法務省などの記述にしたがった。)


● ニュースと感想  (9月03日c)

 「民主党の優先順位」について。
 民主党は、あれやれや渡航薬を掲げた。では、そのうち、どれから優先して実施するべきか? 私の考えを言おう。
 私の考えでは、何よりも重視するべきは、(お金でなく)命にかかわることだ。子供手当や、高速道路無料化や、農家の所得補償などは、お金にかかわることだが、もっと大事なのは、命にかかわることだ。
 では、命にかかわることとは? 豚インフルエンザ対策か? 違う。医療対策だ。
 今では医療が崩壊の危機に瀕している。国民の生命が危険にさらされている。しかも、いったん崩壊したら、再建は時間がかかる。だから、崩壊しないうちに、きちんと対処しておく必要がある。
 その具体策は? 簡単だ。「診療報酬の引き上げ」だけである。つまり、制度と予算案を変えるだけでいい。
 特に、救急医療などの外科や、産科は、状況が厳しい。そこで、これらについては、診療報酬を大幅に引き上げるといい。
 すると、どうなるか? 病院はせっせと、救急医療、外科、産科などを充実させる。そのために高給を払う。すると、医者がそこに引き寄せられて、医者の数が増える。……こうして、その診療科では、人手不足が解消して、医療崩壊が防げる。
 その他、全体としての医者不足は、一部作業を看護婦などに任せるといい。それにともなって、看護婦の給与も引き上げるといい。そのためには、看護婦の診療報酬も引き上げる。ついでに、助産婦も。(ただし、それぞれ、資格は厳しくした方がいいかも。)

 とにかく、金の対処だけで、問題は解決する。これをきちんとやってもらいたいものだ。最優先で。
 ついでに言えば、マスコミも、下らないことを報道しないで、「医療崩壊は民主党政権で解決するか」というテーマで報道してもらいたいものだ。

 [ 付記 ]
 「子供手当を出す」という案には、「産科を充実させる」という案が含まれていない。赤ん坊を産むための金を削って赤ん坊を死なせながら、子供手当を出す、という矛盾。


● ニュースと感想  (9月04日)

 豚インフルエンザについて、オーストラリアの感染状況を見ると、「例年の季節性インフルエンザと比べて、大差なし」と結論できそうだ。
  → Open ブログ 「オーストラリアの感染状況」


● ニュースと感想  (9月04日b)

 「小沢幹事長」について。
 鳩山が小沢に幹事長就任を要請するという。発表したからには、内定済みなのだろう。よほどのことがない限り、実現するだろう。
 そこで、私の予想。
 「小沢は壊し屋だから、民主党は分裂する」
 かつて細川政権のとき、社会党を追い出して、連立政権を崩壊させたが、その二の舞になるだろう。

 予想ストーリー。
 小沢は常に権力を握りたがる。社民党や党内左派の意向を無視して、右派の路線を突っ走る。「あいつらの言うことを聞くくらいなら、追い出してしまえ。そのあとは、自民党の一部と提携すればいいさ」と思う。(昔もそうだった。ちゃんと Wikipedia にも書いてある。当時は海部や渡辺ミッチーと連携したがった。)
 今回も同じ。「自民党の一部と連携すればいいさ」と思って、民主党を分裂させる。民主党は分裂。その後、分裂した民主党は、村山・社会党と同様に、自民党に担がれる。そのあとで、吸収される。かくて、自民党は復活する。
 で、これを防ぐ唯一の方策は、小沢を党首にすることだ。そうすれば、彼は解党しようとはしないだろう。しかし、小沢が党首になるのは、当分の間は無理だ。となると、彼はやはり、民主党をぶちこわす。

( ※ 本当にそうなるか? 当たるも八卦、当たらぬも八卦。……とはいえ、鳩山はあえて、壊し屋に「幹事長」という党分裂の権力を与えた。鳩山がこれほど馬鹿なんだから、分裂してもおかしくない。自殺しやすい道をあえて選ぶ党は、自殺してもおかしくない。)
( ※ 自民党の皆さん、よかったですね。雌伏する期間は短い。果報は寝て待て。   (^^); )


● ニュースと感想  (9月05日)

 (1)
 情報整理のツール。マルチメディア対応。
  → Open ブログ 「Evernote」

 (2)
 ちょっとお勧めのブログとして 269g というブログがある。2009-08-21 にモデルチェンジした。  機能は Seesaa とほぼ同じだが、冒頭の1行広告がない。
  → Open ブログ 「お勧めのブログ」


● ニュースと感想  (9月06日)

 (1)
 日本のワクチン対策が欧米に比べて遅れている理由は、技術的に遅れているから。アジュバントや細胞培養法などの新技術がない。
  → Open ブログ 「日本のワクチン対策」

 (2)
 高齢者の肺炎防止の方法がある。若者はともかく、高齢者で肺炎になる人が多いので、それを防ぐ方法。
  → Open ブログ 「高齢者の肺炎防止」


● ニュースと感想  (9月07日)

 (1)
 タミフルもリレンザも効かない重症者には、注射薬のペラミビルを処方するといい。(現時点では未承認なので臨床治験の扱いだが。)
  → Open ブログ 「重症者にはペラミビルを」

 (2)
 風邪の予防(もしくは治療)のための食品がある。ネギ と ショウガ が古来有名だが、他に、ニンニク と マイタケもある。
  → Open ブログ 「風邪の予防の食品」


● ニュースと感想  (9月08日)

 (1)
 「ペットボトルのキャップでワクチン」という運動を、イオンが企業レベルで実施している。これについて、過去記事に加筆した。
  → Open ブログ 「リサイクル詐欺(エコキャップ)」

 (2)
 渋滞解消の方法というのが、ネットで紹介されていた。混み始めたら、車間距離を取ればいい、という。逆に、込んでいるからといって、追い越して割り込むと、あっという間に渋滞が生じる。
  → Open ブログ 「渋滞解消の方法」

 (3)
 自動車のエコ減税について、「現状では、重たいものほど優遇される」と述べたが、そのせいで、(同一車種では)燃費の悪いモデルの方が減税になることがある。エコ減税でなく、浪費減税。この点、注意しよう。
  → Open ブログ 「エコ詐欺の減税2」


● ニュースと感想  (9月09日)

 (1)
 「温室効果ガスを 1990年比で 25%削減」という目標を、民主党の鳩山が表明した。これについて産業界が「無理」「コストがかかりすぎ」と反発している。
  → Open ブログ 「温室効果ガスの 25%削減」

 (2)
 雲量は気温と関係がある。  ある一地域で、直射日光が遮られると、気温が上がらない。  同様に、地球全体でも、雲量と温暖化は、関連がありそうだ。
  → Open ブログ 「雲量と気温・温暖化」


● ニュースと感想  (9月10日)

 普通の健康な人は、豚インフルエンザにかかっても、タミフルは必要ない。このことは私も何度も述べたが、CDCがあらためて指針を示した。
  → Open ブログ 「CDC:「タミフルは不要」」


● ニュースと感想  (9月10日b)

 「社民党と米軍基地」について。
 連立政権が合意に至ったが、それまで社民党がさんざん注文を付けた。「ミニ政党のくせに駄々をこねているな、けしからん」とは思ったが、よく考えてみると、社民党の言い分に理がある。
 在日米軍基地を減らせ、というのは、社民党のわがままだろう。とはいえ、「沖縄にばかり負担をかけるな」というのは、道理が通る。沖縄県民の気持ちを考えれば、まことにもっともだ。
 私としては、次のようにすることを、提案したい。
 「沖縄の米軍基地を、閉鎖する。そのかわり、羽田と関西の空港(伊丹や神戸)を米軍基地とする」
 これなら、公平だ。また、米軍基地を削除することにもならないから、米軍だって文句を言わないはずだ。
 で、それで困るのは、東京や大阪の人々だ。頭の上を米軍の戦闘機が通り、いつもうるさい爆音を鳴らし、ときどき故障して墜落して、市街地に被害をもたらす。もう、踏んだり蹴ったり、というありさまになる。
 しかし、それは仕方ない。今まで沖縄にばかり押しつけているのを、自分たちでも分かちあう、というだけのことだ。「米軍基地を維持する」というのであれば、東京や大阪で維持すればいい。そして、その分、東京や大阪の人々は、不便と被害で悩めばいい。(私もまた悩む一人になるが。……)
 そして、そうなったとき初めて、「米軍基地を維持するべきかどうか」という問題が話題になる。私としては、米軍基地なんて、北海道と離島にあれば十分、という立場だが、多くの人々がそう思うのであれば、それに越したことはない。
 とにかく、「沖縄にばかり押しつける」という現状は、あまりにも無責任だ。読売みたいな保守派は、「米国との協調が大事」とばかり主張するが、それだったら、読売本社の隣にでも基地を作ればいい。そこで爆弾を破裂させて、ときどき練習の弾薬が読売の社内に飛び込むようにすればいい。……そのときようやく、沖縄の人々の気持ちがわかるだろう。
( ※ 米兵にレイプされて泣き寝入り、なんて事件は、近年でもしばしば起こっている。日本は植民地扱いだ。……どうせなら、裁判員制度で「懲役15年」にでもすればいいのだが、現実には、犯人は本国に帰ってしまって、処罰されないこともある。何しろ、植民地ですからね。そして、それを歓迎するのが、読売みたいな保守派だ。)
( ※ ここまで考えると、「植民地になるのは反対!」と言う社民党の方が、よほどまともだ、とわかる。)
( ※ 不満がある人は、自分の娘か妻を、沖縄にやって、夜間、米軍基地のそばで何度も歩かせるといい。特に、人のあまり通らない道で。……そのときようやく、植民地の住民であることの恐ろしさを、理解するはずだ。)

 [ 付記1 ]
 なお、誤解を避けるために、一言。
 以上のことを読むと、私が社民党を支持しているように見えるかもしれないが、そんなことはない。社民党は、もともとは社会党なんだし、あんなに頭の固い連中は大嫌いだ。世間の支持も得ていないくせに、自分の方針をゴリ押しする、という頭の硬さには辟易する。自民党の捕手はの方がまだ常識がある。
 しかし、彼らの主張は自分勝手だとしても、彼らは世間一般の人々の思い込みを浮き彫りにする、思いもかけぬ光のような効果がある。その光を受けないうちは、人々は自分たちの姿に気づかないのだが、その光を受けると、自分たちの足元にあった暗闇に初めて気づく。
 今回の例で言えば、「対米協調」という話題ばかりを考えている人々の頭に、「沖縄にばかり負担をかけている本土の人々のわがままさ」という暗闇を、はっきりと教える。
 たとえて言うと、保守派の意見は、こうだ。
 「植民地として、米国に貢ぎたいと思います。ただし、貢ぐための金は、時部員の財布からは出さずに、他人(沖縄の人々)の財布から出します」
 これはもう、泥棒の発想である。人の財布から金を払って、自分で払っているつもりになる。利益は自分たちが受けるが、負担は他人に回す。……そういうひどいわがままさがある。
 読売は対米協調の理由として、しばしば「国益、国益」というが、嘘八百だ。正しくは、「国益」ではなく「本土益」である。本土ばかりが利益を得て、沖縄は大損をしているからだ。連中が本当に国益を言うのであれば、その利益のために自分たちで負担をすればいい。つまり、羽田や関西に米軍基地を招けばいい。それができないのであれば、「国益」を口にする資格はないのだ。もし「国益」を口にすれば、泥棒と同じだ。恥を知れ。

 [ 付記2 ]
 発表された合意文書を引用すると、下記の通り。
主体的な外交戦略を構築し、緊密で対等な日米同盟関係をつくる。日米協力の推進によって未来志向の関係を築くことで、より強固な相互の信頼を醸成しつつ、沖縄県民の負担軽減の観点から、日米地位協定の改定を提起し、米軍再編や在日米軍基地のあり方についても見直しの方向で臨む。 ( → 合意文書
 別に騒ぐほどの内容ではない。ただし読売あたりは、社説で「日米関係に悪影響を及ぼす」と文句を言いそうだ。
 だったら、次のように提案したら? 
 「沖縄の米軍基地を削減して、その分、皇居に米軍基地を招く」
 皇居だけで足りなければ、日比谷公園も銀座もつぶして、東京湾までつなげて、米軍基地にしてしまえばいい。
 これなら、米軍は大喜びだろう。米国の犬である新聞社は、そういうふうに主張して、ご主人様の歓心を買えばいいのだ。
( ※ これはメチャクチャな案に思えそうだが、沖縄 はもっとひどい。一等地は米軍基地に奪われ、余った残りを日本人が利用できるだけだ。おまけに、米軍があるせいで、鉄道もほとんどない。米軍基地を東京に招いたら、沖縄の真似をして、JR や地下鉄をほぼ全廃してしまえばいい。そうすれば、沖縄県民の苦しみがわかる。)(なお、皇居周辺をすべて米軍が没収すれば、山手線は米軍基地に寸断されてしまうし、地下鉄も大部分の路線が運行停止になる。読売新聞社の居場所もなくなるので、夢の島 に移転してもらう。)

 [ 補足 ]
 安保条約を維持するためには米軍基地が必要だ、という主張があるが、これは思い込みにすぎない。注意。
 米国が日本に期待しているのは、米軍基地の存在自体ではなくて、日本による金銭的援助だ。いわゆる「思いやり予算」というやつ。そして、その金銭的援助を出すための名分として、米軍基地があるだけだ。……ここのところを勘違いしないようにしよう。
 だから、たとえ米軍基地がなくても、以前同様の金銭的な援助をすれば、米軍としては何も文句はないはずだ。ただ、それだと、日本が金銭的な援助をするための名分がなくなる。それが問題となるだけだ。
 とにかく、「安保条約を維持するためには米軍基地が必要だ」という思い込みには染まらない方がいい。米軍基地がグアムに移転しようが、韓国に移転しようが、北方領土に移転しようが、竹島に移転しようが、日本が巨額の金を支払い続ける限り、米国は日本を大切にする。「米軍基地がなくなると日本は米国の庇護を受けられなくなる」という不安神経症からは脱した方がいい。
 ま、だからといって、「米軍基地を追っ払え」というわけではないのだが。それはまた別の問題。(元の社会党はそういう意見だったが、私は別にそういう意見ではない。)


● ニュースと感想  (9月11日)

 フェアトレードという運動がある。途上国の人々から品物を高く買い上げることで、途上国の人々の福祉に貢献しよう、という運動。しかしこれは、詐欺である。
  → Open ブログ 「フェアトレード(詐欺)」


● ニュースと感想  (9月12日)

 豚インフルエンザのニュース。2件。
 (1) タミフル耐性ウイルスの感染が発生。
 (2) 9月の感染者数は微増。
  → Open ブログ 「豚インフル・ニュース(9/11)」


● ニュースと感想  (9月12日b)

 「公取委の強化」について。
 社民党がどの大臣になるか話題になっているが、私としては「消費者庁」と「少子化問題」担当の特命大臣になってもらいたいものだ。(環境相を要求している、という報道もあるが、さてどうなることやら。)
 ただ、そのついでに、公取委もいっしょに扱ってもらいたい。そして、公取委を強化してもらいたい。
 日本の独禁法は、あまりにも甘くて、企業寄りだ。そのせいで、次の問題が発生している。
  ・ カルテルなどの独禁法違反の課徴金が少ない。
  ・ 食品偽装の罰金も少ない。
  ・ コンビニの値引き販売禁止を命じても、セブンイレブンに無視される。
   (セブンイレブンは「受諾」と回答したが、面従腹背。公取委を無視。)
  ・ サントリーとキリンの経営統合で、シェア5割のガリバー企業の出現?

 もう、滅茶苦茶だ。こんなに企業寄りの国は、他にはないだろう。おかげで、競争が進むどころか、独占状態などの不公正な競争阻害が起こる。自由経済ならぬ、不自由経済。
 これは、公取委の力が弱いからだが、そのまた根源には、公取委にはろくに権限を与えられていないことがある。つまり、公取委がサボっているのではなく、法律が不備なのだ。
 そして、この問題を解決するには、ただの行政機関である公取委には任せず、政治が主導する必要がある。とすれば、担当大臣が必要だし、政党の後押しも必要だ。
 社民党あたりが頑張ってくれるといいのだが。……淡い期待か? 

( ※ それにしても、環境相になりたがるというのは、センスがないね。名前と格好はいいが、すぐに実績を上げることはまず無理。その点、消費者庁なら、過大が山積みだから、すぐに実績を上げることができる。そうすれば社民党の票もぐんと増えるのだが。……理想ばかり追っていて、浮世離れしているのは、社民党の特徴だから、仕方ないか。この分だと、何も業績を上げられないまま、使い捨てにされそうだ。)


● ニュースと感想  (9月12日c)

 「人事院の問題」について。
 人事院でトラブルが続いていたそうだ。詳しくは
   → Wikipedia 谷公士
 つまり、「公務員にスト権を与えるかわりに、人事院を縮小・廃止する」という方針。これで人事院の無駄な役人を削減できる、というわけ。
 ただし、そんなことをすれば、公務員はストのやり放題だ。だから公務員の労働者たちは、「スト権寄越せ!」と騒いでいる。昔は日教組が騒いでいた。
 ところが今では、小泉行革の延長で、「人事院を廃止するために、スト権を与えよう」という方針。何だか、滅茶苦茶ですね。

 ネットを調べると、「ILOの勧告」というのが見つかった。ILOが日本政府に勧告している。一部抜粋すると、こうだ。
 (*) 国家の施政に直接従事しない公務員に結社の自由原則に従って団体交渉権及びストライキ権を付与すること
 (*) 団体交渉権及びストライキ権またはそのどちらか一方が結社の自由原則のもとで正当に制限または禁止されうる労働者に関しては、みずからの利益を守る根本的手段を与えられないこれら職員を適切に補償するために国及び地方レベルで適切な手続及び機関を確立すること
 つまり、普通の事務員にはスト権を与えるが、軍人・警官・消防員・医者などについては、スト権を剥奪するかわりに人事院みたいなものを作る、というわけ。

 なるほど。ILO の方針は、ごもっとも。これだと、「足して二で割る」ふうの解決案にもなっている。(人事院は縮小されるが、廃止はされない。)
 最終的には、これで落着してほしいものだ。


● ニュースと感想  (9月13日)

 「米軍基地の撤収」について。
 社民党は米軍基地の縮小を求めた。これについて、先に論じた。( → 9月10日b
 私は米軍基地の縮小に賛成したが、これを書いたときには、実現の可能性は低いという気がしていた。しかし、これは早くも実現可能になりそうだ。というのは、日本が提案するまでもなく、米国(オバマ大統領)が米軍基地の縮小を日本に打診していた、という事実が判明したからだ。
 米政府がことし四月初旬、米軍三沢基地(青森県三沢市)に配備しているF16戦闘機約四十機すべてを早ければ年内から撤収させるとともに、米軍嘉手納基地(沖縄県嘉手納町など)のF15戦闘機五十機余りの一部を削減させる構想を日本側に打診していたことが分かった。複数の日米関係筋が十一日、明らかにした。
( → 東京新聞 2009-09-12
 読売は社説で、社民党の「基地縮小」に大反対していた。
  現実的な代案もないまま、米側も地元自治体も納得している計画の見直しを提起することが、政府として責任ある態度だろうか。日米同盟の信頼関係も傷つく。
 民主党は今後、連立政権の維持を優先するあまり、国家の基本にかかわる外交・安保政策などで、社民党に安易に妥協することを繰り返してはなるまい。
( → 読売・社説 2009-09-12

 さあ。読売は、どうするのか? 米国自身が基地縮小を言い出したのだ。困るんじゃないの? 
 いや、困らないか。米国が「右向け」と言えば右を向く。米国が「左向け」と言えば左を向く。つまりは、米国の犬だ。それが読売の立場。昔から一貫していますね。
 どうせまた、シッポを振るんだろう。


● ニュースと感想  (9月13日b)

 「一票の格差」について。
 一票の格差を解消する、画期的な方法がある。こうだ。
 「地方区で生じた格差(歪み)を、比例区の分で解消する」
 たとえば、神奈川県のように一票の重みが軽んじられている県があるとしよう。その県については、比例区の票に重みをつける。たとえば、神奈川県の比例区の票の重みは、通常の5倍にする。すると、その分、多くの比例区議員を決めることができるから、一票の格差は実質的に解消する。(少なくとも政党単位では。)

 もちろん、こういうのは、計算の処理が大変だ。だから、人手では無理だ。しかし今はコンピュータの時代なのだから、計算は容易だ。だから、このように計算処理によって一票の格差を解消する、というのが、ベストだろう。

 [ 付記 ]
 現実には、その前に、次の方式を採ることが好ましい。
 「選挙区の議員定数は、ドント式で決める」
 「ドント式で死票がたくさんできてしまう県は、隣接県との合併を認める」
 たとえば、ドント式では、島根県と鳥取県は(人口が少なすぎて)それぞれ議員定数がゼロとなる。しかし、両者が(選挙区として)合併すれば、議員定数が1となる。そこで、島根県と鳥取県の知事が「合併」を申し出て、「島根・鳥取」という選挙区ができて、そこの議員定数が1となる。
 このようにして各県の定数が決まる。一票の格差は最大でも2倍以下だ。それでも、いくらかの格差は生じる。そこで、その分を、比例区の重みによって、解消する。


● ニュースと感想  (9月13日c)

 「高速道路の土日千円の廃止」について。
 高速道路は「土・日は千円」というのが現状だが、この現状の制度を廃止するといい。そうすれば、「無駄の解消」となって、民主党の福祉の財源ができる。
 これにかかる費用は、五千億円。一人4千円程度。一家4人なら、1万5千円程度。それだけの金が浮くので、それを福祉財源の一部に回すといい。
 
 民主党は「高速道路無料化」を公約して、さんざん批判を食ったが、「公約とは逆のこと」をやれば、何もしないよりはかえって褒められるだろう。公約違反で、かえって支持率が上がるかも。   (^^);

 [ 付記 ]
 ついでだが、「無駄の廃止」を言うなら、「東京五輪の招致は反対」という態度を示すといいだろう。東京五輪なんて、無駄の極み。慎太郎が、石原銀行のあとで、石原競技場を作りたがっているだけ。

( ※ ……と書いたあとで、「東京は不利」というニュースが出た。 → 記事


● ニュースと感想  (9月14日)

 「八ッ場ダム」について。
 八ッ場(やんば)ダムについて、「無駄な公共事業の典型」として民主党が建設中止の方針を打ち出している。これについて私なりの見解を示す。

 まず、政府の見解は、「治水」と「水源」である。ただしこれには、批判がある。
  ・ 治水のためなら、堤防の方がいい。
  ・ 水源は、すでに足りている。
 これに対して、政府の反論もある。
 こういう対立は、Wikipedia にある。
  → Wikipedia
 そこで、私なりにいろいろと考えたのだが、次のように考えたい。

 まず、上記の点について、ダムの是非について論じよう。

 第1に、「治水」というのは、意味がない。特定の地域だけにダムを造っても、その隣の流域で豪雨が起これば、ダムを造ったのがまるまる無駄になる。どうせ治水をするのであれば、上流でなく下流で堤防を作る方がいい。
 さらに言えば、緊急の事業として、「地下鉄の防水隔壁」という問題がある。
   → 地下鉄の水害
 これが現状では不十分なのだから、こちらを十分に整備するべきだろう。金をかけるにしても、かける場所と順序を間違えている。(ついでだが、防水隔壁の方がコストはずっと安いはずだ。)
 
 第2に、「水源」というのは、いちいち気にするほどのことはない。水が必要だと言っても、そのうちかなり多くの部分は、農業用水である。仮に干ばつになったら、農業用水の分を、すべて転用すればいい。農産物は全部枯らして、人間様に水を回せばいい。それだけのことだ。……この場合、農家には、水を取り上げた分、金銭補償する。それでいい。百年にいっぺんの干ばつなら、対策のためにダムを造るよりは、干ばつのときだけに補償金を払う方が、ずっと安上がりである。(そもそも農家の所得なんて、たいして多くないのだから、補償したって、たいした金額にはならない。キャベツが都会で 200円するが、農家に入る金は 20円ぐらいだ。そのくらいは簡単に補償できる。)

 さて。自民党政府は次のようにも反論する。
 「今さら中止したら、自治体に負担金を返済する必要があるので、かえってコストは増えてしまう」
 ここで、物事の本質を考えよう。本質的に言うならば、こうだ。
 「そのダムがもともと本質的に無駄なものであるならば、帳簿にかかわりなく、中止するべきだ」となる。
 つまり、「今さら中止したら、自治体に負担金を返済する必要があるので、かえってコストは増えてしまう」というのは、帳簿の理屈だが、無視していい。日本全体で無駄がなくせるのであれば、国と自治体の帳簿の問題など、どうでもいい。国が千億円を損して、自治体が千億円を得するとしても、日本全体では損得がないから、ただの帳簿の問題にすぎない。たとえば、国が千億円を損して、自治体が千億円を得するとしたら、そのあとで、国は自治体の地方交付税を千億円減らしてしまえばいいのだ。それで帳尻が付く。だから、大事なのは、「本質的に無駄があるかどうか」ということなのだ。国の帳簿のことだけを見ても、非本質的である。
( ※ 帳簿の問題であれば、名目を「建設の中止」でなく「建設の凍結」にすれば、自治体に返済する必要はなくなるので、解決する。)

 なお、大事な点がある。ダムを中止した場合、既存の支出(地元対策)は、無駄にならない。たとえば、国道を建設したりした分は、一種の開発事業だから、それはそれで無駄にならない。(移転世帯の移転費用の負担は、たいした額にならないから、無視してもいい。)
 肝心のことは、ダム本体の建設の是非であり、それは、明らかに無駄であるので、やめた方がいいだろう。
 
 最後に、結論を言おう。
 私としては、「ダムは不要」というふうには、必ずしも言わない。治水や水源のために必要なこともあるし、水力発電のために必要なこともある。その一方、環境破壊という問題もある。
 となると、結局は、「金の問題」となる。ダムが百億円ぐらいで建設できて、千億円ぐらいの経済効果をもたらすのであれば、建設するべきだと思う。
 しかし現実には、逆だ。4000億円以上の金をかけて、赤字産業である農業を振興するだけだ。(水源の問題とは、農業の問題であるにすぎない。ここが重要。)
 生産額がゼロというふうに、「効率が0%」というのであるならまだしもだが、「赤字を生産するためにダムを造る」というのでは、たとえ建設コストが1円であっても、無駄である。
 そんなものは、経済学的に、やめた方がいいだろう。特に、治水の点では、「地下鉄の防水隔壁の費用がなくなる」という問題もある。これでは本末転倒も甚だしい。

 [ 付記 ]
 自民党政府がどうしてこういう馬鹿げたことをするかと言えば、ご存じの通り、公共事業の利権のためである。政権交替のときの記事にあったが、「自民党の議員秘書の仕事とは、利権の分配」だそうだ。つまり、政治献金をもらって、公共事業を割り当てること。公共事業を食い物にして、自分が政治献金をもらうこと。……これが自民党の体質。だから、ダムなどを造りたがるわけだ。
 こういう自民党の体質の一つとして、「IT振興のために、へき地の老人家庭に光ファイバーを敷設するために 500万円をかける」という無駄政策もある。
  → 朝日新聞 2009-09-12


● ニュースと感想  (9月14日b)

 (1)
 台風による破損を防ぐため、「倒せる風車」が導入されるという。
  → Open ブログ 「倒せる風車」

 (2)
 豚インフルエンザの感染拡大にともなって、「休校(休園)するべきか」と悩んでいる学校・保育園が多いという。悩んでいるところが多いのならば、マスコミは正解を教えるべきだ。正解は知られているのだから。
  → Open ブログ 「休校(休園)するべきか?」


● ニュースと感想  (9月15日)

 (1)
 フェアトレードは、すべてがダメなのではない。次の二通り。
  ・ NPO のフェアトレードは、(非効率なので)ダメ。
  ・ 大手企業のフェアトレードは、(効率的なので)問題ない。
  → Open ブログ 「大手企業のフェアトレード」

 (2)
 通常のフェアトレードの商品をいくら購入しても、搾取された人々は救われない。  彼らを救うには、フェアトレードよりも、ユニセフへの募金の方がいい。   → Open ブログ 「フェアトレードは無効」


● ニュースと感想  (9月15日b)

 「米国の金融界」について。
 「リーマン・ショック1年…懲りないウォール街」という読売の記事があった。
   → 読売・朝刊 2009-09-14
 なかなか面白いテーマ記事だ。読むといいだろう。(ただ、これを1面トップに持ってくるのはどうかと思うが。ニュースじゃない。)
 一部抜粋。
 米国では、住宅バブルを背景に、住宅ローン会社やブローカーが返済能力のない低所得者に高金利の住宅融資「サブプライムローン」を貸し込んだが、2006年夏を境にバブルが崩壊。ローンが次々と焦げ付き、金融危機の火種となった。
 保護庁は、こうした金融商品が二度と出回らないよう目を光らせることになる。
 だが、金融業界や産業界は強く反発している。タルボット氏は「行き過ぎた規制で普通の金融商品しか売れなくなれば、金融機関のもうけが減り、米金融業界の国際競争力が低下してしまう」と訴える。
 最後の結論は、
 「リスクを軽視し、目先の利益を優先した経営が、バブルとその崩壊を招いた。その反省がウォール街では早くも薄れようとしているかに見える」
 ということだが、これは勘違い。「リスクを軽視し、目先の利益を優先した経営」というのは、一般企業の問題だ。実体経済の問題だ。一方、「バブルとその崩壊を招いた」のは、金融の問題だ。両者は関係ない。
 この記事を読んだなら、結論は、上記のことでなく、次のことだ。
 「ウォール街の金融界というのは、お金を操作してお金を生み出すという、錬金術のことである。何もしないで、ただ金を動かして、金を生み出す」
 こういうことが昔から、ウォール街の伝統だった。では、「金を動かして金を生み出す」という錬金術は、どうして可能なのか? 無から有を生み出すのか? 違う。「無から有を生み出すと見せかける」だけだ。そして、その本質は、詐欺だ。
 「無から有を生み出すと見せかけて、儲かりますよと口先で告げて、出資を仰いで、そのあと、出資金もろとも、トンズラする」
 これは詐欺である。あらゆる詐欺に共通する、とすら言える。そして、それを合法的にやっているのが、ウォール街だ。
 連中はそれをめざす。当局はそれを規制しようとする。連中は規制に反対する。規制は尻抜けになる。最後に破綻して、国が税金で補填する。……そういうが、繰り返された。
 ついでだが、日本のバブルも、まったく同じである。「日本経済は世界最強だ」と吹聴しつつ、株や土地のバブルをどんどん膨張させて、手数料をさんざん稼ぐ。そのあとは、トンズラする。あとの赤字は、国に任せる。(小林慶一郎が「不良債権処理こそ大事だ」と述べて、国による尻ぬぐいを正当化する。それにクルーグマンまでだまされる。 → 不良債権処理の総括

 結論。
 ウォール街というのは、基本的には、「錬金術ができます」と言って金を集める詐欺師連中のことである。それが本質だ。その本質を見抜くことが必要だ。
 だから、そういう連中を規制して、まともな誠実な金融業だけができるように制御するべきだ。しかし、まともな誠実な金融業では、薄利しか得られない。それでは巨万の富を得られない。そこで、連中は反対する。
 換言すれば、連中が巨額の富を得ようとする限り、この世には詐欺師が跋扈する。そして、それを見て、日本の経済マスコミが「米国の金融業を真似して儲けよ」と主張する。
 だから、「マスコミにだまされるな」というのが、本項の結論だ。

 [ 付記 ]
 マスコミにだまされると、どうなるか? 金融業者は儲かるが、だまされた被害者は続出する。たとえば、日本の学校法人で、デリバティブで大損をした学校がたくさんある。打ち首を並べた、というひどい状態。
  → Google 検索
 欲を掻くと、こういうふうになる。だから、マスコミは、そういう被害が出ないように警告するべきなのだが、朝日は「デリバティブは素晴らしい」と書いていたし、読売は今になっても「ウォール街は詐欺師だ」という本質をつかめないでいる。
 詐欺師を見て、「詐欺師です」と教えずに、「立派な紳士です」と書くマスコミがあるから、いつまでたっても被害者は続出する。

( ※ そう言えば、「エコキャップ」や「フェアトレード」もまた、同様だ。)


● ニュースと感想  (9月16日)

 「民主党の内閣」について。
 民主党の内閣がおおよそ決まったらしい。
 「社民党の福島瑞穂党首は消費者・少子化・男女共同参画担当相、国民新党の亀井静香代表は金融相と郵政問題担当相」
 とのことだ。

 (1) 社民党の福島
 消費者・少子化・男女共同参画担当相というのは、けっこうなことだ。私が前にも論じたとおり。実績を上げやすいのだから、きっちり仕事をしてほしい。特に望むのは、独禁法の強化だ。公取委と連携して、公取委を強化してもらいたいものだ。

 (2) 国民新党の亀井
 選挙で勝者の側に付いたからといって、「郵政民営化の中止」というのは、早計だ。そもそも、先の小泉選挙では、小泉の「郵政民営化」が圧勝したのだ。国民新党の側は完敗した。その生き残りがいまだに存続しているだけだ。
 民意で圧倒的に批判された構想が実現されるというのでは、民主主義もへったくれもない。そもそも国民新党の当選議席は、たったの3議席ぐらい(?)だったはずだ。3議席が勝手に権力を握るなんて、とんでもないことだ。
 高速道路の無償化であれ、郵政民営化の中止であれ、「勝てば官軍」とばかり、好きなことをやっているのでは、自民党の横暴政治とまるで同じである。冗談じゃない。「民主主義とは民意を聞くことだ」という本質を理解してもらいたいものだ。「選挙で勝てば独裁政治をしていい」という意味ではない。勘違いしてほしくないね。
 なお、そもそも国民新党は、「勝てば官軍」と名乗る資格さえない。綿貫民輔も、亀井久興も、あっさり落選したのだ。民主党の支持・推薦を受けていながら、だ。国民新党は、自民党と同じで、国民からは否定されたのである。ただ、たまたま民主党と連立しているから、与党の側に回れただけだ。勘違いしてほしくないね。

 [ 付記 ]
 それとは別に、「郵政民営化」の是非そのものを論じよう。
 小泉の「郵政民営化」というのは、確かにいろいろと問題はあった。しかし、だからといって、「小泉のやったことをすべてチャラにする」という国民新党の方針は、滅茶苦茶すぎる。私としては「半民営化」ぐらいがいいと思う。(公社ふう。)
 小泉は、市場原理主義だったが、民営化というのは、ベストとは限らない。たとえば、放送局なら、民放ばかりという状況は最悪で、NHKみたいな公共放送があった方がいい。一般に、公共サービスを負担する公的な会社は、あった方がいいのだ。
 郵政事業も同様だ、と思える。何でもかんでも民営化するよりは、公的な会社があった方がいい。ただし、国営というのも、問題がある。(NHKを国営放送にするのも問題がある。)
 だから、「半民営化」というのが、私のお勧め。国民新党の「国営化」みたいなのは、困ったことだ。そんなことをしたければ、共産党の政府に委ねるべきだ。

( ※ ついでに言えば、郵政民営化で大切なのは、郵政事業を民営化すること自体ではなく、競争者を参入させることだ。具体的には、クロネコヤマトが郵便事業をできるようにすることだ。……ところが、小泉は、郵政公社の民営化ばかりに熱中して、民間の事業参入を阻害してきた。……こんなことだから、ダメなのだ。本当は、その逆が好ましかったのだが。)


● ニュースと感想  (9月16日b)

 エコキャップを称する団体とは別の団体が、「ペットボトルのキャップでリサイクル」を推進している。これも詐欺だが、読売新聞が称賛している。
  → Open ブログ 「別のエコキャップ(詐欺)」


● ニュースと感想  (9月17日)

 フェアトレードは逆効果である。特に、中進国を対象としたフェアトレードは、そうだ。フェアトレードをやればやるほど、かえって後進国の状況を悪化させる。狙いとは逆の効果になる。
  → Open ブログ 「フェアトレードは逆効果(中進国で)」


● ニュースと感想  (9月17日b)

 「JAL救済と高速道路無料化」について。
 日本を代表する航空会社である JAL が倒産の危機だということで、大騒ぎになっている。米国の会社の傘下に入るらしいが、そうなったらもはや日本の航空会社ではなくなる。植民地ふう。困ったことだ。

 さて。ここで、「高速道路無料化」のことを思い出そう。このコストは、どのくらいか?
民主党は無料化には年1兆3000億円程度が必要と見積もる。
( → 読売新聞
 年1兆3000億円。国民一人あたりで年1万円。家族4人で4万円。これだけの金を財源として取られる。実質増税。その一方、高速道路無料化によって浮く高速道路代は、9000円程度らしい。(あまり走りすぎても、ガソリン代が大変だ。)……つまり、差し引きして、年3万円ぐらいの損。その3万円は、トラックなどの業界に移る。彼らが高速道路代として得をする。

 さて。ここで私の提案。
 「高速道路無料化をやめて、飛行機と鉄道を無料化する」
 無料化が厳しいなら、「飛行機を1回だけ半額、または、鉄道をすべて半額」でもいい。あるいは、「国民1人ずつに1万円の鉄道・航空無料券を進呈」とする。とにかく、そのくらい、割り引く。
 
 で、その効果は? 
  ・ 航空会社は、倒産の危機を免れる。(国庫から莫大な補助金をもらうのに相当する。)
  ・ 鉄道会社も同様で、大儲け。
  ・ 自動車が減り、飛行機や電車が増えるので、高速道路の渋滞が減る。
  ・ ガソリンの消費量も減って、エコになる。省資源。炭酸ガス排出の削減。
   ( ※ 鉄道も飛行機も、車より燃費が良い。 → 出典1出典2

 というわけで、高速道路無料化よりは、「鉄道・航空の割引券」の方が、ずっといい。
 ただし、どうせなら、「定額給付金」ないし「定額減税」の方がずっといいんですけどね。  (^^);
 定額給付金を否定したくせに、高速道路の無料券をばらまく民主党の狂気。気違いが政権を取るわけ。ま、「高速道路無料化で炭酸ガスの 25%の削減」なんて言っているんだから、計算ができないことは間違いない。今度のは、理系首相という話だったが、算数もできない人だとはね。


● ニュースと感想  (9月18日)

 「キヤノンの画期的新製品」について。
 キヤノンが画期的な新製品を、9月29日に発表するという。ネタ元は海外だが、信頼性は高い。
   → 紹介サイト
   → キヤノンの前宣伝
 画像からして、あまり大きくない箱に入っている。しかも、縦置きだ。この点、横置きのプリンタではない。また、サイズからして、カメラにしては大きすぎ、テレビにしては小さすぎる。
 「 SED だろう」という予想があるが、SED はもはや市場がない。液晶が天下を取ったあとで SED を出しても、市場が存在しない。(価格が高すぎる。)また、SED は技術開発が止まっている。
 私の予想は、「有機ELディスプレー」だ。根拠は、これ。
   → キヤノンとトッキ
 たぶんパソコン用の 15インチ・ディスプレーだろう。(テレビにもなるが。)予想価格は 10万円。

 なお、これはキヤノンとしては画期的だが、世界的に見ればトップというわけでもないらしい。韓国メーカーの方が先んじて発表している。
  → LG、15インチ有機ELテレビを11月に発売

 実を言うと、昔、キヤノンはやはり「画期的な新製品」を出したことがある。それは「光磁気記録 MO」というやつで、アップルに搭載した。……ただし、世界最初ではあったが、自社の独自規格であったため、他社の標準機格式の「光磁気記録 MO」にあっけなく敗れ去った。
 つまり、その時点では確かにキヤノンは世界最先端だったのだが、同程度の技術は世界の各国も開発していて、すぐに追いつける態勢だった。技術というものは、世界各国で、ほぼ同じぐらいの速度で技術開発が進むものだ。キヤノンと LGは、有機ELテレビ(ディスプレー)を、ほぼ同時期に開発できたのだろう。

 [ 付記 ]
 以上は、あくまで、私の個人的な予想です。本当に 有機ELかどうかは、当日にならないと判明しません。お楽しみ。





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「泉の波立ち」
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