タムのチューニング

昨年の12月に当掲示板でえっこさんより

「最近ドラムセット全体のチューニングがうまくいきません。何が悪いのか分からないので、あまりはっきりとは言えませんが、もしかするとヘッドが悪いのか、リムが痛んでいる気がします。・・・何か、いい解決法はないでしょうか??」

という質問があったのでその答えと共にこちらに転載させて頂きました。


A.えっこさんの書き込みは毎回ドラムネタ満載でいつも楽しみです。
さて質問の回答ですが、実際そのセットを見てないしそれだけの説明では状況がよくわかりません。
(どううまくいかないのでしょうか?)
とりあえず解決方法を書いてみます。
(主にタムについて解説します)

(注:ここでお答えしている内容は私管理人のやり方であって実際チューニングは様々な方法があります。これが正しいという訳ではありません)

1.「いい音」にチューニングする

ドラムをチューニングするということは「そのドラムがいい音になればよい」のであって必ずしも
「全てのボルトが均一に張れたらいいチューニング」というわけではありません。

いい音で鳴ってくれるポイント、バランス等があるのです。

その見つけ方ですが、まずタムだったらタムのボルトのどれか1つを極限まで緩めて下さい。
そして次にヘッド(の中心)を叩いて音を聞きながらそのボルトを少しずつ締めて行き、自分が「いい音だな」と思う所まで締めていきます。
「いい音だな」と思うところになったら、今度は他のボルト(対角線上にあるボルトがいいと思います)で同じことをします。
全てのボルトで同様のことをすれば、もうそのタムのヘッドは(必ずしも均一に張られてないかもしれないけど)「いい音」の状態になっています。
念のため3周ぐらいやれば完璧になります。

表ヘッド、裏ヘッド共同様のことをした後、次に「表と裏のバランス」を考えます。
表ヘッドでは「そのタムのピッチ」、裏ヘッドでは「そのタムの音色」を決めます。
ピッチとは音程のことで、他のタムも一緒に叩いて音程差をうまくとるようにして下さい。
音色とはサスティン(要するに音の伸びのこと)の伸び具合、ベンドダウン(叩いた後にそのピッチが下がること)させるかまたその逆か、など音のキャラクターを決めます。
バランスをとるために表ヘッドと裏ヘッドを何度もチューニングし直していては時間がかかりすぎるので、表ヘッドのピッチが決まった後、裏ヘッドはどれか1本だけボルトを締めたり緩めたりして好きな音を探して下さい。裏は1本だけいじればいいので簡単でしょ?!

経験上口径が大きくなるほど裏を強めに張った方がいいみたいです。
つまりフロアタムは裏をハイピッチ気味にすればいいということになりますね。

2.ミュートしてみる

ミュートをすると倍音が押さえられるため、初心者の方でもある程度いい音に聞こえる音を作れます。

その方法ですが、ガムテープを適当な長さに切ってヘッドに貼るだけでいいのですが、その
ガムテープを少し折って貼ってみたり、まるめたものを貼ってみたり、ティッシュペーパー
を間に挟む等色んな方法があります。
(もちろんガムテープ以外にも色々なミュート素材があります)
貼る場所はリム寄りがいいと思いますが、表ヘッドだけでなく裏ヘッドにも試して見て下さい。

ミュートするということは「音を殺してしまう」ということなので全くしないのが理想です。
多様しすぎると音が小さくなりますのでほどほどに。
ちなみに自分の場合はバスドラムに新聞紙ミュートをするぐらいで、タムやスネアには基本
的にミュートはしません。
(パットの場合はバスドラに毛布ミュート、タム・スネアはノーミュート)

3.タムを減らしてみる

普通スタジオにある2タム1フロアのセットは12,13,16インチと上2つのタムが1インチ違いしかなく、周波数が共振しやすいためにうまくチューニング出来ないことがあります。
各タムをせっかく「いい音」のポイントにチューニングしても1インチの違いしかないために周波数成分が似てきて「音程差がつけにくい」、「ヌケが悪い」等の症状が出てきます。
(自分の場合2タムにする時は10インチを使います)
もしそのようなセットで演奏されているのなら、試しにタムを1つにしてパットのように3点セットで叩いてみてはどうでしょうか?

4.ヘッドとリムを交換してみる

チューニングを試行錯誤してみてもなかなかうまくいかない場合は、えっこさんの書き込みにもあるようにヘッドかリムに原因がありそうです。

ヘッドは消耗品なのでやがて死んできます。
古いヘッドはハイピッチ気味にチューニングすれば何とか使えますが、それでもダメなようであればスタジオの店員さんに言って新しいヘッドに交換してもらいましょう。

またボルトの1部がはずれたまま叩いていると力が不均等にかかり、リムが歪むことがあります。
もしそのようであればこれも交換してもらいましょう。
(リムが歪むとやがてシェルも歪む恐れがあるのでお早めに!シェルが歪むともう取り返しがつかないですよ!!)

もしこういったことを申し出ても対処してくれないスタジオはいいスタジオとはいえません。
他のスタジオに行きましょう。