千葉県公共事業評価監視委員会の

 追原ダム建設中止判断について

 追原を歩く会が声明




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 公共事業の見直しを検討する千葉県の事業評価監視委員会が(2000年)9月21日に開かれ、千葉県などが計画していた「追原ダム」の建設について、水需要が伸びないことなどを理由に「中止が妥当」との判断を下しました。この判断について、「追原を歩く会」が声明を発表しましたので紹介します。
 なお、君津市と天津小湊町にまたがる追原ダムは、洪水調整や水道水確保などの多目的ダムで、千葉県と君津広域水道企業団が計画していたものです。貯水量744万トン、総工費は260億円で、2003年度の完成を目指していました。1995年度に国の補助事業となり、これまでに県と同企業団で地質調査などに約11億9000万円をつぎ込んでいます。


声  明



     千葉県公共事業評価監視委員会の
     追原ダム建設中止判断についての声明


追原を歩く会


  1. 2000年9月21日に開かれた千葉県公共事業評価監視委員会(黒坂正則委員長)は「追原ダム」の建設事業について“中止が妥当”との判断を下しました。
     これは昨年8月に同委員会が裁定した“2年間程度の休止”判断を更に踏み込んだもので、千葉県が進めた追原ダム建設計画の不合理性が厳しく評価された結果、事業中止が裁断されたものです。

  2. 今回のこの判断を、600万県民はもとより「追原、七里川を含む各地の自然環境の保全」を求める人々は高く評価するものです。
     同時にこの無謀な計画を立案し、推進してきた千葉県に対し、この判定に従い、“事業の完全中止”の決定をすることを要求します。
     併せて、1995年に国に補助事業を採択させ、それ以降11億9000万円もの公費を注ぎ込んできた千葉県の無責任さを、私たちは今後の県政の問題として追及します。

  3. 今回の中止判定の主な理由は、多目的ダムである追原ダムの「今後の水需要の伸びが期待できない」とのことですが、正にそのとおりで、計画の主体者である「君津広域水道企業団」も、計画立案人口予想を“下方修正”せざるを得ない状況で、ダム建設中止を求める私たちは第一の理由として、この現実を指摘してきました。
     一方、この計画地域一帯は奥清澄県立公園であり、東京大学の演習林もあり、貴重な自然環境が現存している県民共有の財産です。この渓谷は“みどりと生きものにふれるいやしの水辺”として君津市民に親しまれてきた所です。そして、追原やキンダン沢は、山深い里に住む先人たちの“生活の知恵”を識る文化遺産でもあります。
     私たちはこの場所を次代の人々に残すことを大きな目的にして、追原ダム建設反対の運動を広げつつ、この地を広く知らせる活動も続けてきました。
     私たちの展開してきた様々な運動が“建設中止”として実ったものと確信し、運動に参加し協力してくれた多くの方々に、このことを報告できることを喜びあいたいと思います。

  4. 追原ダム建設中止の確定後に、私たちは更に次のことをめざし、地元関係住民とも一致点をつくり、運動を続行してゆくものです。
    • 地元住民の永年の願いである国道465号線(黄和田〜亀山)の拡幅改良工事を進め、県道市原〜天津小湊線(黄和田〜四方木)の二車線化改良工事を、自然と景観をそこなわない工法で実現させること。
    • 七里川沿いのクリーン作戦を更に進め、ゴミひろい、不法投棄の防止、バイオトイレの新設などの活動をすすめること。
    • 農村と都市の交流をすすめ、渓谷美、農林産物、温泉等を活用することを提案し、地元住民とともに“村おこし”をすすめること。
    • 東大演習林関係の国家予算をふやさせ、大学関係者と話し合いをすすめ、“森の教室”“県民ハイキング”などの公開講座をふやし、演習林100年にわたる貴重な財産を、県民に広く公開すること。

  5. 私たちは、追原ダム建設反対の運動を通じて、三番瀬や盤洲干潟のこと、里山保全と産業廃棄物のこと、そして地球温暖化のことなどの環境問題を学びました。
     さらに、国民一人ひとりが“ことの本質を知れば、正義の力を発すること”も学びました。ムダな公共事業をおし進める政治のゆがみも学びました。
     これらの経験を活かし、政治を国民本位のものとし、これからも私たちのふるさと房総の自然を守ってゆくことに、微力をつくすことを誓うものです。
   2000年9月22日





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