県外の残土を持ち込ませない条例を!

〜「残土・産廃問題ネットワーク・ちば」などが県に署名提出〜


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 千葉県は、かつては自然豊かで、きれいな水がいたるところで流れていました。しかし今は、良質の砂が首都圏に大量に奪いとられる一方で、首都圏から残土や汚泥が大量に持ち込まれ、あちこちの谷津田や沢がかたっぱしから埋められつつあります。県内で埋め立てられる残土の9割以上は県外からのものであり、その大半は船で運ばれてきて東京湾岸の各港で陸揚げされています。

 こうしたことから、「残土・産廃問題ネットワーク・ちば」(残土ネット)と「おびつ川の水を守る会」は、県外の残土を受け入れないための条例制定を求める署名にとりくみ、5月2日、1万2847人の署名を千葉県知事(窓口は産業廃棄物課)に提出しました。

 知事からはなかなか回答がきません。たび重なる督促により、1カ月後の6月12日に堂本知事名の回答文が送られてきました。
 ところが、回答の内容は、現在の残土条例は「土砂の埋め立てそのものを規制するものではないので県外からの土砂搬入を規制していません」というもので、要望事項について何一つ答えていません。

 そのため、6月21日、残土ネットの井村弘子さんが知事あてに、「回答の内容には失望いたしました。これはほんとに堂本知事からのものでしょうか」「他県残土の処理が関東地域でワーストワンでは、千葉県はもう人間の住めないところになってしまいます」「直接お会いくださり、残土・産廃・残土条例改正についての各地からの要望をお聞きください」などとしたためた手紙を送りました。

 以下は、署名文と知事回答文、そして井村弘子さんの知事あて手紙です。


 

 

署名(陳情)



2002年5月2日  

千葉県知事 堂本暁子 様

残土・産廃問題ネットワーク・ちば
おびつ川の水を守る会


県外の残土を持ち込ませない条例を!

 千葉県はかつて自然豊かで、深い森があり、きれいな水がいたるところ流れていました。今は良質の砂が首都圏に大量に奪い取られ、首都圏からは残士や汚泥が大量に持ち込まれ、あちこちの谷津田や沢が埋められています。
 また、大量消費・大量廃棄の社会構造のもと、廃棄物も大量に発生し、その捨て湯としても千葉県の谷津由や沢が格好の場となっています。
 谷津田や沢が残土で埋め立てられ、豊かな自然が破壊され、ダンプによる騒音・振動・事故・道路破損、また汚染残土や礎土に混じって廃棄物が捨てられ、水質や土質が汚染されています。
 千葉県内で埋め立てられる残土の9割以上は県外からのものであり、大半は船で運ばれてきて内房の各港で陸揚げされています。
 なぜ千葉県はこれほどまでの県外の残土を受け入れ、自然が破壊されるのを甘受しなければならないのでしょうか。
 現行の残土条例では極めて不十分ですので次のことを条例に求めます。


 私たちは県外の残土を受け入れないための条例の制定を求めます。
 あわせて県内発生の残土埋め立てに対しても強い規制を求めます。

  1. 千葉県外で発生した残土は千葉県内に持ち込ませないこと
  2. 上記を実効あるものとするため、千葉港袖ケ浦埠頭・木更津港・館山港・その他県内の港を残土陸揚げに使用させないこと
  3. 残土埋め立ての許可条件に隣地地権者並びに周辺住民の同意を必要とすること
  4. 残土埋め立て場に地元市町村、地権者、隣地地権者並びに周辺住民の自由な立ち入り権、および水・土の検査試料の持ち出しを自由に認めること
  5. 残土のマニュフェスト制度を取り入れること


 

 

知事からの回答



産 廃 第311号
平成14年6月12日

残土・産廃問題ネットワーク・ちば 様
おびつ川の水を守る会       様

千葉県知事 堂本暁子


県外の残土を持ち込ませない条例の制定について(回答)

 陳情書について拝見いたしました。
 千葉県のいわゆる残土条例については、平成9年7月に制定し、ご存知の通り、平成10年1月1日より施行しているところです。また、平成12年6月から「千葉県土砂等の埋め立て等に関する指導指針」により事前協議制を取り入れ、より慎重に埋立事業の許可を行っています。
 私も「菜の花県民会議」に出席すると建設発生土や産業廃棄物の問題が意見としてよく出ます。多くの意見は環境破壊、地下水源の汚染等が訴えられます。
 建設発生土の全てが悪いわけではありませんが、建設発生土は建設工事に伴って必ず発生するものでありますので、循環型社会を実現するためには資源としてのリサイクルも必要です。
 現在の残土条例では、汚染された土砂を埋立事業場に搬入させないことにより土壌の汚染防止、また、たい積構造を規制することにより土砂流出等による災害の未然防止を目的としており、土砂の埋め立てそのものを規制するものではないので県外からの土砂搬入を規制していません。また、隣接者・周辺地域住民の同意については、残土条例では直接規定していませんが、これに代わるものとして「指導指針」により埋立事業者へ、近隣住民の方々への説明会の開催や環境保全協定書の締結を指導しています。
 なお、立ち入り調査権については埋立事業の許可条件に関係者が立ち入りを求めたときは埋立事業区域内に入れるようになっており、また、平成13年9月21日からは地元市町村職員にも付与しています。
 マニュフェスト制度の導入については、県外排出事業者への直接的な規制をこの残土条例で行うことは難しいため、土質検査や施工監視を強化することで対応しています。
 残土条例については、いろいろな機関、さきに申し上げたように県民の皆様からもさまざまな意見が寄せられています。県では、これらの意見を取り入れながら残土条例の改正・検討を行う準備を進めているところです。
 今後とも、残土条例の適正な運用を図り、県民の安全確保に努めていきたいと思います。


 

 

井村弘子さんの手紙



2002年6月21日  

千葉県知事 堂本暁子 様

残土・産廃問題ネットワーク・ちば
井 村 弘 子


 お忙しい毎日に又お願い事で申し訳ございません。
 この度は、私どもでとりまとめました、「港から残土を入れるな」の署名にたいしてご回答を頂きありがとうございました。5月2日に1万2847名の署名を堂本知事にお届けしてほしいと産廃課に持ってまいり、それとともに私どもの要望へのご返事をいただきたいとお願いしたわけでした。1カ月あまりがたってもお返事がないので、産廃課に催促しましたら、それから4、5日でこの回答がきました。(別紙同封いたします。)
 待望のご回答でしたので、おびつ川の会にまた残土の会の皆さんにおみせしようと、どんなことが書いてあるかと期待して開いた文書でした。

 でも、この回答の内容には失望いたしました。これはほんとに堂本知事からのものでしょうかと私どもは疑念を持ちます。この回答には私どもが伺っていることに対しての問題の核心には何にも触れておりません。知事は私どもがなぜ残土条例を変えたいのか、そのことをお会いしてお話申し上げたいと何度もお願い申しましてこの1年3カ月、私どもあえて私の会「残土・産廃ネット」から申し上げますが、会ってくださったことがありますか。お忙しいでしょうが、私ども皆の陳情を聞いていただきたいと何度もお願いいたしました。夜でも朝早くでも何時でもよいと申し上げましたが、お返事をいただけませんでした。お忙しい? でも、このあとに残土条例改正の番がきっとくると、私どもは待っておりました。今回の議会の冒頭に漸く残土条例改正取り組みについて御発言がありました。
 いよいよと思っておりますが、なぜ今まで私どもとの話し合いをなさって下さらないのか。そのうえに今回のようなご回答をいただくと、何か腕に落ちない気持ちでいっぱいです。例え、市町村長からの意見を重視と言いましても、3000平方メートル以上は県が許可するとなれば、県の姿勢がどこにあるかは私どもが一番伺いたいところです。
 「菜の花会議」で君津、富津などその他の現地の視察もしていただき、いろいろ地元民の話も聞いておられるようですが、その後どうなるのか、地元の方々は、知事さんがみてくださったのだからきっといい方向に展開するだろうと、なおその期待が高まります。そのあとの地元の方々との対話をしていただきたいのです。銚子、海上のように折角お会いくださっても、あんなにつきはなされて、地元の方々をこれからどうされるのですか。ほんとの話し合いを、とことんまでやっていただきたい。そうでないと、皆、堂本知事は何にもやってくださらないと思ってしまいます。今までと一部分は変わったかもしれません。これからも変わるかもしれません。でも地元の人達が、残土でまた産廃でどんなに業者から痛めつけられているか、それは勿論地元の首長にも話はするでしょうが、やはり知事にもお願いすることは当然のことではないでしょうか。今の県の姿勢は業者は決まりどおりにやっているから許可せざるを得ない。これはもうきまりを、条例を変えていかなければ、が先決問題です。しかし、どんな条例ができても、住民の心に手が届く県政であってほしいです。

 残土埋立てが土採取をして産廃を埋め、その上に残土を盛る。しかも崩落を防ぐために有害化学物質を含む鉱滓(こうさい)をまぜる。今、地下水がどんどん汚染されています。
 残土も積んで、3、4年はまだ地下水を汚さない。しかし、数年後には放置されている残土の山から地下水の汚染が始まります。現に、私どもの調査ではものすごい基準を上回った結果が出ております。残土はよいものと今までは「検査結果には異常がありません」でしたが、地下水の汚染はもう始まっております。

 ですから、私どもは「他県の残土は持ってくるな」と言っているのです。産廃課の方々ですら「今に千葉県は茶色の台地になってしまう」といっておられました。黙ってこの緑滴る水の代わりに利根川の水をまぜた水道水を、南房総の果てまで飲みなさいとなっているようですが、これにもたくさんの問題があります。

 この4月、福島県では他県の汚染土壌を搬入するなと「福島県汚染土壌処理指導要綱」をつくりました。千葉県の実態はどうですか。他県の残土の処理、関東地域でNo.1では千葉県はもう人間の住めないところになってしまいます。そして水源はどんどん残土で埋められていく。産廃処理場もまた水源の側にできる。どうやって、千葉県民はこれから生きていくのでしょうか。鴨川の産廃処理場問題。富津も業者が訴訟を起こしてきました。

 そしてあのエコテック処分場です。そのそばのD.S興業が火災をおこし、そうでなくてもダイオキシンが降っているところに、なおまたダイオキシンが降り注ぐ。県は住民のために検査もしてくれない。産廃課と話し合っても、上層部からの指導がなければ何もできないとのお答えでは、私どもはどなたにお願いすればよいのでしょうか。住民に開かれた県政、官・民一緒になって千葉を変えていかなければと言うお気持ちは十分に分かりますが、まだ道は遠いです。
 家の脇に高く土が積まれ、この下には産廃が埋まっているのですよ、と言いながら井戸水を飲んでいる人達に明るい未来を与えてください。

 日取りを決めていただいての会合には、この度、新たに職務につかれた方々も沢山おられることですから、環境部長を始めとして産廃課、林務課、水質保全課、大気保全課、自然保護課、保安課(土壌関係)の方々とも一堂に会して、残土・産廃・残土条例改正についての各地からの要望を、多岐にわたると思いますが、お伺いが出来たらよいと考えております。お忙しい中を申し訳ございませんが、お会いできる日程をお知らせください。
 お返事をお待ちします。




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