★産業廃棄物と残土が房総半島を覆う



産廃の不法投棄は許さない!

〜住民パワーが行政を動かした〜


写真撮影  片 田 勇(環境問題市原連絡会)




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 市原市古敷谷(こしきや)地域では、産業廃棄物の不法投棄が大問題になっています。不法投棄された産業廃棄物の山が崩れ、飲み水が汚染される恐れも出ています。
 こうしたなか、同地域の住民は、「産廃の不法投棄ノー」「豊かな自然を守ろう」などをかかげてたちあがりました。悪徳業者などの妨害や脅しに耐え、勇気と結束力をもってさまざまなとりくみをおこないました。その結果、行政や警察を動かし、ついに不法投棄を食い止めました。しかし、産廃の山は残ったままです。








残土で覆い隠した産廃が、大雨によって次々と顔を出した。






 市原市民の水源となっている高滝ダムの上流に位置する古敷谷地域では、今年(2000年)1月から、大型ダンプが次々と林道を行き交うようになった。外見では何を積んでいるのか分からない状態で激しく砂埃をあげ、林道深く進入していく。そのうちに、昼間ばかりでなく夜間も運行をはじめた。「産廃を運んでいるらしい」と、住民の間に不安が広がった。
 住民は、警察や地元・市原市、県に連絡し、搬入物の調査や林道へのダンプの通行止めを依頼した。しかし、行政は、現地調査には来るものの、対策は講じなかった。業を煮やして住民がダンプを止め、「搬入物を見せてくれ」などの行動をとると、逆に、「なぜ車を止める」「営業妨害だ」などのいやがらせや脅しを受けた。町会長などへの個人的攻撃もあった。
 それで、「地域全体の問題としてたたかわなければいけない」と、3月に「古敷谷環境対策委員会」を結成し、行政への働きかけを強めた。しかし、行政はなかなか動かなかった。
 住民は、報道機関へ情報を提供しつづけ、不法投棄の実態が新聞紙上などでたびたび取りあげられるようになった。また、市議会での質問により、ひどい実態が広く市原市民に知られるようになった。
 こうした動きによって、半年後の6月、ようやく警察が動いた。不法投棄をつづけた業者が廃棄物処理法違反の疑いで事務所などの家宅捜索を受け、現場検証も行われた。この警察の動きによって、市議会へ提出された住民請願が全会派の一致で採択された。7月3日には、不法投棄現場に通じる林道への大型ダンプ進入をストップするため、林道の入口に杭が設置された。これで、やっと産廃の搬入は止まった。市と市議会は、「不法投棄の絶滅宣言」もおこなった。
 しかし、不法投棄が半年つづいたため、産廃の山は高さが25メートルにもなり、これがそのまま残ってしまった。表面を残土で覆い隠した産廃からは、いつ、何が流れ出し、市原市民の飲み水である高滝ダムをどのように汚染するのか、大きな不安を残している。
 その不安が的中するように、7月7日の台風で表面の土砂が流されて産廃が流出し、現場一帯は異臭が漂い、ホタルの幼虫のエサとなるカワニヤやサワガニなど貴重な水生生物の死骸が大量に発生した。
 こうしたなか、住民は7月17日、「産廃の不法投棄を許さない古敷谷地区住民集会」を地元小学校体育館で開いた。この集会には、会場いっぱいの200人が参加。会場からは、「台風後に現場を見たが、鼻をつく異臭がすごい。大きなゲンジボタルがいたのに。自然豊かな古敷谷を取り戻したい」「不法投棄は割に合わないというような法律をつくることが必要」などの声がだされた。
 集会では、「環境を守り、不法投棄を許さない運動を広げていこう」と確認しあった。

(2000年7月)







露出した産廃から流れ出る汚水を指さす住民。
黄色や黒の水が流れ出し、市原市民の飲み水である高滝ダムに向かって流れ込んでいる。
汚水が流れ込んでいる小さな流れでは、オタマジャクシが動かなくなった。








台風で産廃の汚い姿が露出し、辺りは、鼻をつく異臭がたちこめている。










不法投棄の現場見学会



 市原市古敷谷の産廃・残土不法投棄の現場見学会をおこないます。
 古敷谷の問題は1月ごろから耳にしていたのですが、その産廃まじりの残土の不法投棄はすさまじいものです。台風の豪雨によってパックリあらわれた産廃とその異臭。たまりかねた住民が市原市に訴え、ついに市議会が超党派で動きました。
 流れ出る汚水が小動物を殺し、市原市民の飲み水となっている高滝ダムにそそぐのではないかと心配したすばらしい住民の結集が、ついに行政を動かし、業者をストップさせました。この住民のパワーは、産廃業者がうごめく市原市に一つの契機をつくりました。この実行を私たちは学びたいと思います。



●日 時   2000年8月13日(日)

●集 合   JR内房線 八幡宿駅 海側階段下 午前9時
          (千葉駅発 8:31 または 8:42)

●行 程   八幡宿駅 → 古敷谷 → 高滝ダム休憩所(昼食。持参、店あり)
       → 米原・石神ほか → 八幡宿駅(17:00着。解散)

        (注)古敷谷では、現場見学と状況説明会。
          説明者は地元町会役員など。

●主 催   残土・産廃問題ネットワーク・ちば





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