こんぶくろ池(小袋池)は、柏市北部にある国立がんセンター東病院に隣接する、自然度の高い森22ヘクタールに囲まれた池です。この池は、地表からしみ出る珍しいタイプの0.5ヘクタールの小さな湧水池です。森には、江戸時代の野馬土手も残っています。昔は、池は馬の水飲み場であり、また、農民の飲み水として使われていました。昭和40年代の工場団地の開発後も、森は地元住民や地権者によって保全や清掃活動がなされ、市民の憩いの場になっていました。伝説や言い伝えが文化財として残され、ヌマガヤ、ズミ、ハシバミ、タヌキ、イタチ、ノウサザなどが生息し、四季折々の景観も美しい所です。しかし、近年は、周囲の開発によって湧き水が減り、森の中には産廃処理場もあり、環境汚染が目立ってきていました。●常磐新線沿線開発の対象区域に最近になって、森とこんぶくろ池は、常磐新線建設に伴う沿線整備の対象区域にとりこまれました。一方、千葉県環境会議は、こんぶくろ池を含む森を貴重な自然度の高い地域と提言しました。こうした中で私たちは、地元の方々の活動も休眠状態だったため、1995年6月、新たに「こんぶくろ池を考える会」を結成しました。そして、柏市環境保全課主催のエコカレッジの参加者にもよびかけて、活動を開始しました。まず、こんぶくろ池と周囲の森の保全についての要望書を市長あてに提出することからはじめ、市議会や県知事、県議会にも陳情書や請願書を出しました。常磐新線沿線整備に関する柏市北部の都市計画案によると、現状では樹林地、草地、水田の割合は67.6%となっていますが、開発後は7.7%と、緑地が激減します。隣接するゴルフ場の湿地とつなげ、18.5ヘクタールの仮称「こんぶくろ池公園」をつくるという案が出されましたが、現状の森の7%は住宅複合用地とされ、削減されることになります。これに対して私たちは、環境影響評価基準書の縦覧について意見書を提出しています。●水脈・地脈・人脈づくり会の活動を紹介しますと、毎月第3日曜日に清掃観察会を行っています。会報も発行しています。また、こんぶくろ池の存在は新住民には知られていないため、絵葉書を作成して1500組を売ったり、市の文化祭や池に近い高校の文化祭に写真、押し花、和紙絵、タヌキの剥製、短歌などを展示し、こんぶくろ池の魅力を市民に知らせています。当面の課題は、将来の公園構想や当面の保全についてです。原案を示しながら、柏市役所北部整備部や都市緑政部とも懇談会を行っています。私たちは、柏市の自然保護について関心のある市民や専門家、研究者と連絡をとりながら、市民の望む自然豊かな公園づくりをめざしています。なお、会員は60名です。(1998年11月)
こんぶくろ池を考える会代表 大貫遵子〒277-0072 柏市つくしが丘4-9-9 TEL 0471-74-1712