無惨! 盤洲干潟

〜盤洲干潟学校に参加して〜


小櫃川河口・盤洲干潟を守る連絡会 北沢真理子



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 (2002年)9月23日、小櫃川河口・盤洲干潟を守る連絡会の干潟学校に参加しました。千葉県野鳥の会の定例観察会のメンバーとも合流し、30人ほどで歩きました。
 金木橋から畔戸に向かっていくと、いつも富士山が見えるはずのところに龍宮城のホテルがあって、まるで城壁のように視界をさえぎり、これが手はじめのショックでした。

 干潟の防人、桐谷さんの説明を聞きながら河口を歩きます。台風の残した雨雲の間から空がのぞき、八丈菜の花の黄色も鮮やかです。クコの花はしみじみ見ればフランス風の洒落た紫でした。気持ちの良いいつもの干潟です。でも何かが違います。
 私はパソコンの壁紙にこの河口の1年前の写真を使っています。毎日見ている写真と違うのは、岸辺にあったハママツナ、シオクグがなくなってしまっていたことです。砂地になってしまったところに「ハママツナを大切にしよう」のメッセージが、墓標のように立っていました。
 この急激な変化は、龍宮城から出る洗剤まじりの多量の排水からではないか。素人の私にはそうとしか思えません。

 続いて桐谷さんがウラギクの咲く場所に案内してくれました。一面のウラギクの写真を見たことがあります。桐谷さんの資料によれば、万葉集に「植えてみるところのなにも似ぬものはくろとに咲ける白菊の花」という歌があるそうです。
 昭和60年5月にブルドーザーの進入によって一面が破壊されました。
 ウラギクはやっと少し増えて、毎年10月の半ばすぎ、5日間ほど咲いて綿毛となって散っていくそうです。桐谷さんは、その綿毛のほとんどが風向きの関係で川に落ちて流されてしまう。反対側の風が吹けば種が落ちてもっと増えるのにと、残念そうでした。
 この場所も反対側の護岸工事によってボートなどの波が強く当たり、砂が洗われてどんどん後退しています。

 さて、小櫃川河口・盤洲干潟を守る連絡会は、この隣接地に子供用遊戯施設「童謡の里」の建設計画を知り、木更津市の仲介のもと、建設および住民対策を請け負った東急建設と、着工主の市川商工会議所会頭佐藤フジエ氏と話し合いを続けてきました。県の自然保護課とも、この地域を保全する方向で合意してきました。
 ところがその話し合いの途中で木更津市の宅地課が建設認定をし、この施設はこどもたちを自然に触れさせる、情操教育の場として建設されることになり、運営に関わるという自然保護団体まで表れてきました。

 この日、無惨にも枯死寸前の夥しいハママツナ、シオクグの群落を目の当たりにし、羽を休めるシロチドリや群れになって元気に飛ぶカワウたちの姿に、この遊戯施設が開設された場合の自然に対する負荷を思うと、心配でたまらなくなりました。
 盤洲干潟を守るために、この場所が直面している危機を広く知らせる必要を感じます。あらゆる方法で守っていきましょう。
(2002年9月)




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