山砂採取問題の審議事項を要請
〜鬼泪山国有林保全3団体〜
富津市の鬼泪山(きなだやま)国有林の山砂採取をめぐる問題で、採取に反対する市民団体は(2010年)1月7日、土石採取対策審議会(土石審)で審議してほしい事項として10項目を県(保安課)に要請しました。
■ちばぎん総研の報告書は環境影響を無視
提出したのは「鬼泪山『国有林』の山砂採取に反対する連絡会」(藤原寿和代表)、「鬼泪山の国有林を守る市民の会」(岩崎二郎代表)、「安房・鬼泪山国有林を守る会」(真魚長明代表)の3団体です。
この問題については、山砂採取6業者でつくる「きなだ国有林同業会」による土石審開催を求める請願が2008年9月の県議会で採択されたため、これまで審議会が2回開かれています。
しかし、審議会に提出されている資料は、業者側の委託を受けてシンクタンク(ちばぎん総合研究所)がまとめた報告書です。この報告書は、鬼泪山からの採取による多額の経済波及効果を強調しています。しかし、環境や住民生活におよぼす影響は無視です。
そこで、経済効果に偏った資料だけではアンフェア(不公正)だとして、環境面などの問題も解明するよう、申し入れたものです。
■10項目を要請
土石審で解明してほしい事項としてあげたのは次の10項目です。
- 鬼泪山山系の地質構造と地下水の流れ、および関山湧水の湧出量の変化とその原因
- 佐貫地区の深井戸の水源の推定、および深井戸の水位の変化と原因
- 骨材としての山砂の今後の需要見込み、および予想される公共事業
- 山砂採取によって浅間山(せんげんやま)や周辺の山が消えたことによる気候、降水量の変化(突風による内房線の運行停止など)、降雨時の雨水流出状況、地盤の変化など
- 鬼泪山国有林の自然環境面で果たしている役割、および資産価値
- 仮に山砂採取によって、鬼泪山が消滅した場合、
- 降水量、地下水、湿度、風、動植物などの環境変化およびCO2排出量のシミュレーション
- 環境変化が住民に及ぼす影響
- その影響を回避するために必要な費用
- 再度植林して現在の様子まで復元するのに必要な時間、人件費、および資源循環林が失われている期間の損失額
保安課と話し合った結果、この要望を土石審の渡邉勉会長(千葉工業大学教授)に3団体の名で提出することになりました。


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