カニの多さに歓声

〜盤洲干潟の観察会〜




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 盤洲干潟(小櫃川河口干潟)の観察会が(2006年)8月12日に開かれました。
 主催は、2007年1、2月に千葉県立博物館で「千葉の干潟展」を開く実行委員会と県立博物館など。これと「千葉県野鳥の会」の合同観察会でした。
 観察会の世話役は「小櫃川河口・盤洲干潟を守る連絡会」。参加者は親子連れなど約40人でした。
 木更津市の小櫃川河口に広がる盤洲(ばんず)干潟は、東京湾の原風景を残した貴重な干潟です。千葉県が世界に誇れる1400ヘクタールにおよぶ日本最大級の砂質干潟です。


■カニだらけ

 塩性湿地帯(後浜)にある中洲に行くと、カニがたくさんいました。カニだらけという感じです。
 とくに、アシハラガニとチゴガニはメチャクチャ多いという感じです。ヤマトオサガニ、カクベンケイガニ、コメツキガニもいました。
 子どもたちは大喜びです。アシハラガニをバケツに何匹も入れていました。
 大人からも、「こんなにたくさんのカニを見たのは初めて。テレビ番組を見ているようだ」という声がだされました。


■めずらしいハマガニに「ラッキー!」

 案内人の桐谷新三さん(金田の海を守る会)に、雄と雌2匹のハマガニを初めて見せてもらいました。
 かなり大きなカニです。泥地に大きな巣穴を掘って生活するそうです。夜になると活発に活動するので、昼間はなかなかみることができません。数も少なく、年に1回見られるかどうかという、それくらいめずらしいカニです。
 そんな話を聞き、「ラッキー!」の声もあがりました。
 ハマガニは、2日前の夜、桐谷さんが発見し、捕まえました。
 みんなが見終わると、アシ原のなかに入っていきました。


■貴重植物が壊滅の危機

 中洲にあるハママツナやシオクグの植物群落も見ました。県立博物館の方がこんな説明をしてくれました。

 「貴重植物のハママツナは、塩水と淡水が混じる環境の泥の湿地で育つ。小櫃川河口には、かつてたくさんあった。しかし、今はかなり少なくなり、他方でヨシが増えた。ハママツナのような植物は微妙はバランスののうえで育つ。この場所が洪水がみまわれると、また増えるのではないか」
 「この場所は、内陸の汽水域の特徴がよくでている。しかし、ハママツナがわずかになり、また、シオクグも少なくなるなど、かなり悪化している」
 ハママツナが壊滅状態になり、またシオクグが3割も減ったのは、盤洲干潟の隣接地で大型温泉施設(スパ三日月龍宮城)やホテルが開業してからです。
 2000年7月に開業した温泉施設の排水は、日量500トンです。02年7月開業のホテルの排水を合計すると日量1000トンに達します。この2つの施設は、盤洲干潟に大きな影響をおよぼしているのです。
 さらに、小櫃川上流のダム建設によって土砂流入が激減したことも、大きな影響を与えています。


■広大な干潟が現れた

 前浜に行くと、はるか遠くまで潮が引き、広大な干潟が干出していました。  干潟をスコップで掘ると、ニホンスナモグリなどがでてきました。いろいろな生き物を見たり捕まえたりして、子どもたちは大喜びでした。


■さまざまな野鳥に感激

 鳥もいろいろな種類を見ることができました。
 ダイサギ、アオサギ、セイタカシギ、ウミネコ、コサギ、トビ、ミサゴ、カワウなどです。ダイサギやセイタカシギなどは初めて見たという人も多くいました。また、カニを食べるウミネコなども見て大感激でした。


■危機に瀕する盤洲干潟

 盤洲干潟はアサリがほとんどいなくなっています。温泉施設の前に養貝場があり、たくさんの人が潮干狩りを楽しんでいましたが、ここは他の場所からアサリを持ってきて撒いているものです。
 地元の人は、アサリがいなくなった原因についてこう話してくれました。  「かつてはアサリがたくさん採れた。しかし、東京湾アクアラインができてから盤洲干潟の環境はかなり変わった。アサリがいなくなったのも、そのせいだと思っている」

 盤洲干潟は、東京湾随一の自然干潟であり、1400ヘクタールにおよぶ日本最大級の砂質干潟です。しかし、そんな大切な干潟は、乱開発により危機に瀕しているのです。


■盤洲干潟にかかわる市民団体や学者は増えたが…

 盤洲干潟にかかわる市民団体や学者はかなり増えました。盤洲干潟を紹介する書籍やパンフなども数多く発行されています。
 しかし、盤洲干潟に大きな影響を与える隣接地開発に異議を申し立てたり、自然環境保全区域指定やラムサール登録を県や市に働きかけている団体は、「小櫃川河口・盤洲干潟を守る連絡会」などほんの一部です。
 盤洲干潟にかかわる学者も、ほとんどが危機的状況を目をつぶり、その打開に無関心です。

(2006年8月)

























塩性湿地帯(後浜)にある中洲にて。アシハラガニ、チゴガニ、ヤマトオサガニ、カクベンケイガニ、コメツキガニなどたくさんのカニに出会えて、みんな大喜び。








ハマガニ。年に1回見られるかどうかという、めずらしいカニです。








前浜で野鳥観察。ダイサギ、アオサギ、ウミネコ、コサギなど、いろいろな種類の鳥を見ることができました。
ダイサギやセイタカシギなどは初めて見たという人も多くいました。また、カニを食べるウミネコなども見て大感激でした。









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