自然保護団体などが

「小櫃川河口・盤洲干潟を守る連絡会」を設立




トップページにもどります
「盤洲干潟」のページにもどります


 東京湾に残る日本最大級の砂質干潟である小櫃川河口・盤洲干潟(千葉県木更津市)は、いま、ホテルや大型レジャーランドの建設計画などで大ピンチを迎えています。
 同干潟は、「21世紀に残したい日本の自然100選」(朝日新聞社などが選考)に選ばれるほど、たいへん豊かな自然を誇ります。しかし、自然保護団体が県条例の自然環境保全地域に指定するよう再三にわたって要望しているにもかかわらず、千葉県は利権を優先させ、保全地域に指定しようとしません。
 すでに2000年7月、干潟の隣接地に大規模な温泉施設「スパ三日月龍宮城」がオープンしました。そして、ホテルやレジャーランドの建設計画ももちあがっています。同干潟の前面海域を埋め立てて、国土交通省が進める首都圏第3空港をつくろうという動きもでています。

 このままでは、同干潟は大打撃を受けるばかりか、消滅さえ危惧されます。そこで、多数の団体や個人が連帯し、同干潟を守る運動を大きく広げていこうと、6月23日に木更津市内で「小櫃川河口・盤洲干潟を守る連絡会」(略称:盤洲干潟を守る連絡会)の結成総会がひらかれました。
 設立総会には、盤洲干潟の危機的状況を心配する団体や個人が多数参加。「レジャーランドやホテルは盤洲干潟にはまったくふさわしくない。いろいろな活動を進め、なんとしてでもこれらの計画を中止させたい」「こうした連絡会がつくられることを待ち望んでいた。盤洲干潟の現状を心配している人がたくさんいるので、多くの団体や個人が参加できる活動を活発に展開してもらいたい」「以前干潟を訪れたとき、アシ原のうえを猛禽類のチューヒが5羽舞っていた。ハヤブサやオオタカもやってきた。それで、ここはすばらしい自然だと感じた。こんな貴重な場所はなんとしてでも守りたい」「盤洲干潟は木更津市民や千葉県民だけのものではない。全国民の貴重な財産だ。全国的な運動をすすめてほしい」「こんなすぐれた干潟が守れないようだったら、全国の湿地もいずれはダメになる」などの意見や提案が次々と出されました。
 総会では、会則を決めたあと役員を選出し、代表に小関公平氏、副代表に桐谷新三氏、事務局長に御簾納照雄氏が就任しました。
 以下は、設立主旨と会則などです。


設 立 主 旨



 木更津市に残る小櫃川河口・盤洲干潟が危機的的な状況にあります。
 現在、東京湾に存在する干潟は、三番瀬、谷津、盤洲、富津などがあげられますが、その中でも盤洲干潟は1400ヘクタールの広大な面積を持つ日本最大級の砂質干潟です。
 干潮時には、目の前に広がる広大な砂浜(前浜)と自然海岸の後背地には約43ヘクタールに及ぶ塩性湿地帯(後浜)があり、ここにはヨシが生い茂り、大昔から引き継がれた自然干潟を形成し、原風景を留めています。
 1998年、千葉県環境部の調査報告書によりますと、盤洲干潟・小櫃川河口域で確認された生物は、植物約350種、野鳥128種、魚類60種、底生動物約40種、特に今や地球上でこのアシ原のある局地的な場所にしか棲息しない昆虫も発見され、学術的にも貴重な財産といえます。
 しかし、東京湾アクアライン開通後、この地域に開発の目が向けうれ、千葉県企業庁が埋め立て、地元金田漁協振興のために払い下げられた土地は、ホテル業者が1999年4月買収し、5階建て温泉施設および11階建てホテル(高さ45メートル)の建設計画が発表されました。
 私たちは干潟環境と共生できる建設を求めて3回の話し合いをもちましたが、県の建設認可後、話し合いは一方的に拒否され、工事は進行し、2000年7月、温泉施設は営業を開始して現在に至っています。
 その温泉施設の排水の影響と思われることが、アサリ、バカガイや海苔、底生動物などに現れはじめています。計画中の11階建てホテルは、照明や排水が干潟にやって来る野鳥、底生動物などに計り知れない影響をおよぼします。そして昨年末、小櫃川河口直近に子供を対象とした広大な敷地を持つ遊戯施設の計画も明らかになりました。本来であれば、盤洲干潟に隣接するこの計画地は、干潟を守るための緩衝地帯であるべき地域です。干潟への大きな影讐として騒音(自動車、放送)、夜間照明、排水が予想されます。水はリサイクルして使用し、最後は敷地内の植物などに散水するとのことですが、いずれは干潟へ排水されます。
 計画の趣旨と骨子には「戦後の高度成長の中で忘れかけていた日本の良さを発見し……与えられることになれてしまった子供達に遊びを通じ体験しながら自らを創造し、自然な形で学ぶことのできる施設とする」と記述してありますが、日本随一といわれる貴重な自然空間を無視して与えられる人工遊離施設で、子供たちが自らを創造するという安易な発想は、私たち千葉県民の自然環境に対する根本理念と大きくかけ離れた考え方だといわざるをえません。
 また、最近、「海ほたる」の南側を首都圏空港にとの計画も持ちあがっており、干潟はまさに消滅の危機に瀕しています。
 このようなことから、先に述べた内容を広く県民や東京湾において湿地保全に取り組んでいる団体・個人と連帯しながら大きな輪をつくり、東京湾に残された特筆すべき貴重な自然「小櫃川河口・盤洲干潟」をできうるかぎり負荷なく残すために、千葉県に対して「自然環境保全地域」指定を求め、さらにはラムサール登録地をめざし、行政や関連団体に要請していくことを主眼に活動します。
以上  
 2001年6月23日
小櫃川河口・盤洲干潟を守る連絡会  




会  則



1.名称
  この会は「小櫃川河口・盤洲干潟を守る連絡会」といいます。

2.目的
  この会は、小櫃川河口・盤洲干潟の自然を保護することを目的として活動します。

3.基本方針
  この会は、その目的を達成することと、連絡会であることに基づいて、つぎのこ
 とを活動の基本方針とします。
 (1) 小櫃川河口・盤洲干潟の自然を、できうる限り負荷のない状況で保全します。
 (2) 目的と(1)の方針に基づくかぎりにおいて、各団体・個人の自主性と独自な活動
  を尊重します。
 (3) この会は、いかなる党派・宗派に偏ることなく、また、いかなる党派宗派であ
  ろうと、人々の生命と平和を尊重し、この会の目的を達成するために民主的に活動
  する団体・個人とは、強く連携します。

4.活動内容
  この会の目的を達成するためにつぎのことを行います。
 (1) 行政機関、そのほか、他団体への働きかけ。
 (2) 機関誌などの発行による県民に対する広報活動、加盟団体との情報交換。
 (3) 調査、観察会など各種の自然とふれあい、楽しみ、知る活動。
 (4) その他、目的達成のために必要な活動。

5.会 員
  この会は、目的・基本方針など、この会の趣旨に賛同し、会費を納入する団体・個
 人を会員とします。

6.運営・組織
 (1) 総会
   年1回定例会をもち、活動・決算報告、活動方針・予算提案、役員の選出を行い、
  会則のうちの1.名称、2.目的、3.基本方針以外の部分を改定することができ
  ます。
   会員の3分の1の賛同または幹事会または会長の要請により、臨時総会を開催す
  ることができます。
 (2) 幹事会
   役員をもって構成します。そしてこの会の中心となって行動します。
 (3) 役員
   つぎの役員をおき、この会の中心となって行動します。
   代表1名:この会の活動を総括し、各種会議の議長を務めます
   副代表1名:代表を補佐します
   事務局長1名:この会の事務を統括します
   幹 事:各加盟団体選出1名と個人若干名を候補とし、総会で選びます

7.会 議
  会議の議長はその参加者の互選とします。 
  この会の会議は、すべて出席者の過半数で決します。同数の場合は議長が判断しま
 す。

8.会 費
  この会の経費は、会費その他によってまかないます。
  年会費は、団体2000円、個人1000円とします。

9.この会則は、2001年6月23日から効力を発します。








設立総会には、盤洲干潟の危機的状況を心配する団体や個人が多数参加。「レジャーランドやホテルは盤洲干潟にはまったくふさわしくない。なんとしてでもこれらの計画を中止させたい」「こうした連絡会がつくられることを待ち望んでいた。干潟の現状を心配している人がたくさんいるので、多くの団体や個人が参加できる活動を活発に展開してもらいたい」「盤洲干潟は木更津市民や千葉県民だけのものではない。全国民の貴重な財産だ。全国的な運動をすすめてほしい」「こんなすぐれた干潟が守れないようだったら、全国の湿地もいずれはダメになる」などの意見や提案が次々と出された。








代表に選出された「小櫃川の水を守る会」の小関公平氏。








副代表に選出された「金田の海を守る会」(木更津市)の桐谷新三氏。氏は、長年にわたって、東京湾や盤洲干潟の環境保護にとりくんでいる。









★関連ページ

このページの頭に戻ります
「盤洲干潟」のページに戻ります

トップページ | 三番瀬 | 産廃・残土 | ニュース | 自然・環境問題 | 房総の自然 |
環境保護団体 | 開発と行財政 | 催し物 | 自然保護連合紹介 | 書籍・書評 | リンク集 |