■書籍・書評


岩佐恵美著『ゴミ問題こうして解決──循環型社会めざして


環境問題市原連絡会 片田 勇



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・著 者:岩佐恵美
・書 名:ゴミ問題こうして解決
      ─循環型社会めざして─
・発行所:合同出版
・価 格:1500円


 高速道路問題や環境問題、食品汚染など、数々の運動にとりくんでこられた参院議員の岩佐恵美さんが昨年(2001年)11月に新書を発行されたので、皆さんにご紹介します。
 岩佐さんは1999年10月23日、市原市の不法投棄を現地調査されました。市民集会にも参加されて、「この不法行為は、現行法の中でも取り締まることが可能です」と明確な発言をした初めての方でした。


●ゴミ問題への岩佐さんの想い

 本書の冒頭で、自分のゴミ問題へのとりくみが二十数年になること、その間、現地調査の後に住民の方々から「何もなかったですか? けがはありませんか…」と心配された、と書かれています。
 保健所職員なども野焼きをしている業者からネクタイを締めあげられるなどの暴力行為を受けて、指導どころなかったと報告があったとも言っています。  このような理不尽な状態を放置する行政や政治・警察の姿勢に強い憤りを感じ、この状態を絶対に許せないとの思いがその後のゴミ問題へのとりくみの原点となり、本書の出版につながったようです。


●総合的ゴミ問題への手引き

 第1章の「ゴミをめぐる深刻な実態」から第9章の「住民が自治体と協力してこそ、ゴミ問題の解決の道がひらける」まで、私たちが普段、何冊分もの資料から集めたような知識が、わかりやすく解説されたすばらしい内容です。
 とくに、第8章の「ゴミ問題をどう解決するか」では、ドイツの状況を紹介しながら、ゴミ問題の具体的解決策を提起しています。ドイツでは、1996年10月に「循環経済・廃棄物処理法」が発効し、「拡大生産者責任」が規定されました。ドイツにできて日本にできないないはずはありません。しかし、日本の経済団体連合会は、「循環型社会の推進にあっては、産業界の自主的とりくみが最大限尊重されることが重要である」とし、法律による産業界への規制を否定しています。
 ドイツの法律23条では、
  1. 「一定の製品」では「とくに包装容器は適正な再利用、処分の確保される一定の利用用途のもののみ流通が認められる。
  2. 「一定の製品は環境に調和した処理の確保ができないものは流通できない」
  3. 「一定の製品は反復使用または再利用が容易な物にかぎって流通できる」
  4. 「有害な成分をふくむ一定の製品の一定の第三者への返却の表示」(有害物に関してはどこに返却すればよいかを表示させる)
  5. 「デポジットの表示」
 とし、包装容器の廃止、制限と表示を明確にしています。
 本書を書こうとしてから2年過ぎたが、あまりにもひどすぎた日本のゴミ行政が、市民要求を高め、市民が行政をまきこんで、ゴミ問題をどう根本的に解決していったらよいかという方向性を具体的に提起できるもとで、本書が完成された、と述べています。本書を大いに役立ててみようではありませんか。
  

(2002年2月)  






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