黄リン

H9.10.10

札幌星園高等学校 杉山剛英

赤リンと黄リンは同素体の例としてよく登場します。同素体はスコップ{S,C,O,P}という覚え方も有名です。黄リンは赤リンを乾留して作ります。赤リンはよくマッチの頭薬の方と思っている人がいますが、頭薬は塩素酸カリウムとガラスでマッチ箱の側が赤リンです。

黄リンは白リンの表面に赤リンの薄い層ができて黄色く見えるので黄リンとよんでいるそうです。確かに、乾留していく過程で白く細かい粒子が発生しているのが観察できます。分子式はP_4で四面体構造をしています。致死量0.1g。暗所で燐光も見えます。

赤リンは構造がはっきりしてなく紫リンと白リンの固溶体ではないかという事です。東書の図説では四面体の分子が無限に連結している様にかいてあります。

方法
1.赤リン耳かき1杯{少なくて良い}を乾いた試験管に入れる。
2.試験管を横にして、ガスバーナー{弱火}で穏やかに熱する。
3.すぐに赤リンが気化して白,黄色の煙を発生する。火がつくがすぐ消えるの で大丈夫。
4.20秒ほどで試験管壁に黄リンが付着する。
5.加熱をやめて試験管を空冷する。
6.酸素ボンベから酸素を試験管内に送る。
7.かなり明るく発火する。

注意点

黄リンは猛毒なのでこの実験は演示で行います。
マッチ箱を集めて乾留すればできるらしいのですが、やめた方がいいと思います。簡単に毒物が作れるという事は教えない方が良いと思います。ただ、この演示をすると生徒の中に「先生,じゃあマッチ箱の側を集めて同じ事をすれば黄リンができるんですか」と聞いてくるものが必ず出ます。「まぁ不純物も多いし、たいしてできないんじゃないか」とお茶をにごしましょう。

文献
いきいき化学アイデア実験{新生出版,盛口襄}

赤リンを入れる

加熱するとすぐにこんな風になる

フーフーと外側を吹いて空冷します。試験管内にストローが差し込んであります

ちょっと酸素を入れるとこの通り。ストローを長くして息を吹き込んでもよいと思います。

3.4回はできますが、時間がたつと発火しなくなります。