ペルチェ素子による温度差発電

H9.7.6
札幌旭丘高等学校 杉山剛英
ペルチェ効果とは1834年にフランスのペルチェが発見したもので、2種の導体や半導体の接点に電流を流すと電導率の違いから熱の移動が起こるという現象です。P型とN型の半導体で作った場合、P→Nの部分では電子が流れにくいため熱を吸収して{元気になって}通過しようとし、N→Pの部分では電子が流れやすいため熱を放出して{元気をなくして}通過するため熱の移動が起こると考えられます{私の解釈です}。言い替えれば、1本の導線中を流れる電流はどこでも同じはずですから、流れにくいところでは電子が熱をもらって馬力を上げ、流れやすいところでは電子が熱を放出して馬力を下げようとするために熱の輸送が行われるという事です。
今回使ったペルチェ素子はP,N型半導体がそれぞれ127個直列につながったものです。P−N接合はダイオードの様に密着しているわけではありません。また、17Vの電圧をかけても、1個の素子当たり0.07V位の電圧しかかからないので障壁が発生せず、順方向・逆方向とも電流が流れると思います。
さて、自然界には逆も真なりという事が多く存在します。発電機=モーター,マイク=スピーカー,電流を流して温度差が発生するなら、温度差を与えてやれば電流を発生するのではないか{熱起電力・ゼーベック効果}と生徒に質問し、この実験です。
なお、この素子は乾電池を1個つないで両面を指で持っているとはっきり温度差がわかります。極性を反対にすれば吸熱面と発熱面が逆転します。ゼネコンを使っても大丈夫。一生懸命回しても切れることはありません。

材料‥ペルチェ素子{4cm角,最大17V,9A,最大温度差76℃,サンド イッチ状に重ねると性能UP}}1500円

CPUテープ{4cm角,熱伝導大}2枚で200円
銅板{電池用の極板,中村理科等,10枚で1700円}
ペルチェ素子とCPUテープの入手先は
〒158 東京都世田谷区瀬田5-35-6 秋月電子通商通販部{03-3251-1779}
送料は何個たのんでも600円,消費税なし,前金{現金書き留め,郵便為替}領収書必要と書けばつけてくれます。「トランジスタ技術」の後ろに広告あり

写真1{ペルチェ素子}

方法
(1)ペルチェ素子にCPUテープをつけ、銅板を曲げて写真のように作れば完成。
(2)極性は気にしなくてもよい。反対の熱勾配を与えれば反対向きの起電力を発生。
(3)一方を熱湯に他方を氷水につける。太陽電池モーターがゆるゆると回り出す。

0℃,80℃につけた場合

太陽電池モーター接続時=0.3V,18mA,手で触るだけでも発電します。
発光ダイオードに光を当てると発電します。エネルギーの実験でどうぞ。こういうものは、何種類かまとめると1時間の実験になります。
PN接合とは何と偉大なものでしょう。そのうち、常温PN接合核融合炉なんてのができるかも(^^;)

写真2{発電中}