はしがき


 このホームページは、私が生まれ育った地元千葉県・房総で出会える淡水魚たちをテーマに紹介しています。 千葉県の魚と言えば、県魚である「真鯛(マダイ)」をはじめとする海の魚をイメージされる方も多いと思いますが、 太平洋及び東京湾に注ぐ大小の幾つもの河川や、 印旛沼を代表とする各所の湖沼、水田やその脇を流れる用水路など、 実に様々な種類の淡水魚が千葉県にも生息しており、 その数は汽水魚等を含めると100種類以上にも上ることで知られています。 このホームページでは、千葉県に生息する淡水魚について私的なエピソードを交えながら紹介すると同時に、 今の魚たちを取り巻く水環境の問題などを皆様に考えていただければと存じます。

 私は地元の千葉県の淡水魚が好きです。私が千葉県の淡水魚及びその水辺にこだわった情報発信をするのは、 地元への「郷愁」の念、或いは「郷土愛」かもしれません。 その地方にはその地方独自の歴史・文化があるのと同様に、 魚の世界にもその地域によって独自の生活様式を備え、また遺伝的分化を遂げています。 関東地方及び千葉県では、他の地域に比べて特に小型のものが多いシマドジョウや、かつて房総型とも呼ばれていたことで知られる流れの緩やかな泥底を好む第一背鰭の棘が伸張しないトウヨシノボリ偽橙色型などの生息例が挙げられます。 彼らは、この地で、長い年月を経て、今このように私達に地方独特の変化を現すに至っているのです。

 生物は、たとえ同一の種であっても遺伝的分化が地域によってそれぞれ異なっています。 種はその地域で幾年もの歳月をかけて独自の分化を遂げているのです。 安易な魚の放流は、その放流先の水域で長い歳月かけて遂げた種の遺伝的分化が 放流魚との交雑によって失われてしまう結果に繋がり兼ねない事を、ぜひ皆様に理解していただきたいと存じます。 昨今の環境意識の高まりの中、様々な市民団体および環境団体がフィールドで活動しています。 河川を例に挙げてみても、河川規模の大小を問わず一つの河川に一団体以上の市民・環境団体が活動している場合が少なくありません。 その中には、安易に魚を放流して成長した個体を観察して、 あたかも川が綺麗になって魚が住めるようになったと勘違いしている団体が少なくないのです。 大切なのは今ある生息地を保全することであり、他の地域の魚を形が同じだからといって放流することではないのです。

  私は魚類の専門家ではありません。 このホームページは、開設当初「淡水魚養玩草」(1999年1月22日)というタイトルで、主に淡水魚類の飼育に関する話題を取り扱っていましたが、 千葉県内各所の水域やそこに棲む魚類を見てまわるうちに、 それらフィールドに関する写真やエピソードの方が増えていきました。 私はそれらを記録としてWeb上で公開し、様々な方にご覧になっていただきたく現在に到っている次第です。 撮影技術は稚拙なもので、魚類に関する専門知識もありませんので、記述や表現はあくまで私個人の主観的な考えに基づいています。 そのため、事実と異なる箇所があるかもしれません。もしそのような箇所を発見された場合には、お手数でも メール等でお知らせ下されば幸いと存じます。多くの方々のご教授を賜りたいと切に願っております。

房総の淡水魚
 私の地元である千葉県で出会った淡水魚たちについて、実際の採集や見聞等を通じて私的なエピソードを交えながら記しました。写真の魚はすべて千葉県内で採集および水中撮影したもの(陸上からの撮影も含む)を載せています。詳細な生息地については野生生物保護の観点により記載致しませんので予めご了承下さい。

魚探索記
 房総の水辺に棲む淡水魚を中心に、水中写真や魚採集のエピソードを記しました。

干潟の随想(2005年5月〜2006年9月)
 房総の干潟に棲む生き物たちをブログで紹介した記録です。

茶話(更新休止)
 私が訪れたことのある河川・湖沼などの水辺や、魚に関する随筆を記しました。

房総の潮汐表
 千葉県内の主要17地点の潮汐予測表です。汽水域や下流域などの感潮域へのお出掛けの際にも参考にしていただければ幸いです。

関連リンク
 千葉県の自然に関するサイトや日本の淡水魚に関するサイトを厳選したリンク集です。ぜひお立ち寄り下さい。尚、当ホームページのリンクはご自由に貼っていただいて構いません。事前・事後の連絡等は不要です。連絡いただければこちらからも貼ります。

 タイトル「琉璃の魚篭」の「琉璃(るり)」とは、「美しい青色の宝石」の意、又は「ガラス」の古称で、「魚篭(びく)」は「釣った魚を入れておくかご」のことです。趣は伝わりましたか?

―自己紹介―

・製作者:あいざわ ブログ(テスト配信中)
・千葉県浦安市出身、柏市在住
・妻と子供3人(長男・次男・三男)の5人家族
・職業:会社勤め

 ドビュッシーのピアノ曲に「月の光」という曲があります。
 詩人ヴェルレーヌの詩に曲をつけたフォーレの歌曲「月の光」のイメージはここでは置いといて、ドビュッシーのピアノ曲「月の光」は、私のイメージするところ「幻想的な月夜の水辺」といったところでしょうか。「和らかな風に揺られる木々の音や清涼に流れる水の音が心身に響く、月夜の幻想的な水辺の情景・・・」、この曲を弾いた後に夜や夜明け前の魚採集に出掛ける際など、ふと頭の中でこんなイメージが沸いてきます。
 ベートーベンにも幻想曲風ソナタ「月光ソナタ」という曲があります。この曲の第一楽章について、詩人レルシュタープが「スイスのルツェルン湖の月光の波に揺らぐ小舟のよう」と形容しているのですが、曲調がとても重々しく月夜の楽しい魚採集にはイメージが合いません。敢えてイメージするならば、「魚を採集中に誤って大切な物を水底深くに落としてしまって、波に揺らぐ小舟の上で悲しみに打ち拉がれ立ち竦んでいる・・・」といったところでしょうか。
 いずれも私にとって幻想的な「水辺」のイメージの曲に違いありませんが、曲調とそのイメージする内容が全く違うのがまた面白いところです。


〜2010年9月17日追記(2011年9月22日改訂)〜

 2006年9月から2010年8月までの約4年間、このホームページは更新ができませんでした。2006年は仕事と生活ペース等の問題を抱え、同年8月の市民団体の催し会での三番瀬に関する発表を最後に魚やフィールドから離れ、ホームページによる情報発信の意欲も完全に無くなっていました。

 しかし2008年頃になると自分を取り巻く状況が好転し、2009年に初めての式根島で久々の水中写真を撮って魚への感動が蘇り、また同年に4年近く止めていた魚飼育も再開して日常的に魚と接することによって魚の魅力を再確認しました。そして2010年の伊豆旅行で水中写真を撮ってホームページの更新を再開し、現在に至っています。

 しかしながら、約4年の空白期間を経て、昔だったら文献を収集して魚の事を調べることは楽しみの一つだったのが、今ではそのような知的探究心も無くなり、またフィールドに積極的に出掛けるほどの自然に対する探究心も今はかつてほどありません。このようにホームページで情報発信している以上、今まで記述している内容には責任を伴っていますが、今では知識もまったく無く知的探究心も無いので、今後は有益な情報発信は出来ないとの考えに至っています。このようなホームページでも宜しければ、今後とも末永くご覧になっていただけると幸いです。(この追記は、今後の状況や心境の変化によっては改定或いは削除する可能性もあるかと思いますので、ご了承下さい。)

〜追記以上〜