マッターホルンブライトホルンコスミック山稜

マッターホルン登頂記(1995)

8/11 (金)東京(成田)11:55一17:40チユーリッヒ18:30−19:20 ジュネープ
8/12 (土)
ジュネーープ8:20→10:22ブ リ→ク10:39→12:03ツェルマット
8/13 (日)ツェルマット(ホテルカリ−ナ)7:30→8:40クライネマツターホルン9:00→ 10:30 プライトホルン10:45→12:00クライネマツターホルン→15:00ツェルマット

8/14 (月)ホテルカリーナ12:00→シュワッゼア14:00→15:30ヘルンリヒッテ(3260m)

8/15 (火)ヘルンリヒュテ4:50→6:50ソルペイ小屋7:00→9:50マツタールン頂上10:1011:50ソルペイ小屋12:00→14:20(ヘルンリヒュテ)5:30→16:50シュワッゼア7:10→7:50ツェルマット

8/16(水)カリーナホテル10:00→11:00ゴルナーグラード12:30→13:30リッフル湖14:00→15:00リッヘルベルグ駅15:30→16:30ツェルマット

8/17(木)カリーナホテル10:00→(ケ-ブルカー)→スネガー→(ロープウェイ)→ロートホルン(3103m)11:15→12:00オーバーロートホルン (3413m)12:30→15:30スネガー16:00→16:20ツェルマット

8/18 (金)ツェルマット9:10→ビスプ→13:30マルティニ→シャテロード16:30→シャモニィー

8/19(土)シャモニィー(パークホテル)6:30→7:00エギユーデミディー(3842m)7:30→8:30
コスミック山陵8:30→12:00エギユーデミディー12:30→13:00シャモニィー

8/20(日)パークホテル7:00→8:00ロープウェイー8:30→アンデックス山稜(雨のため中止)

8/21(月)シャモニー8:30→(登山電車)9:00→9:20メール・ドゥ・グラス氷河
       9:50→モンタンベール11:30→シャモニー(パークホテル)駅
       12:20→13:00バローチニ駅14:20→15:25マルティーニ駅15:35→
       17:12ジュネーブ(ホテルモンタナ)

8/22(火)ホテルモンタナ9:10→9:15ジューネプ空港10:55→11:45
       チュウリッヒ空港12:35

8/23(水)→7:30成田空港9:00→11:00保土ヶ谷駅→自宅

8/11(金)
成田空港に9:00ごろ着く、お盆の時期なので大変混雑しているとおもったが、以外とすいていた。スイスエアーのカウンターに行くと川瀬さんがいた.トランクと ザックのスタイルである。わたしのスタイルは、大きなザックのみである。ピッケルと荷物をあずける.チュウリッヒまで12時間の空の旅である.約2時間ぐらいでシべリア上空で下を見ると、凍土の原野でだれひとり見当たらない。やはりシベリアは広大であった。

機外の温度は−55度である.チュウリッヒからジュネーブまでは、小型のプロペラ機で約40人ぐらいで入口で頭を打つしまつであった.天気がよければアルプスが一望に見えたのに、残念であった.ホテルカリーナは、ジュネープの駅前で、駅前ホテルと言った感じで、こじんまりとしたビジネスホテルであった.窓を開けると、道行く人はみんな金髪で、自分が映画の主人公なった様な錯覚になり、ヨーロッパに来たのだと自分に言い聞かせた。

8/12(土) ジュネーブ発ブリ一ク行の急行に乗り込む.メンバーは、岐阜の高橋さん滋賀の青柳君、東京の川瀬さん、カイドの中山氏、私の5人のメンバーである.高橋さんは、女性で初めて穂高の滝谷のなんとかル−トを開拓したとか、日本山岳会のメンバーで東海支部の役員をしているとか、息子が、サガルマータをアタックしてきたとか、話をきいていると、びっくりしたり、驚く話ばかりであった.

青柳君は、(30才)製薬会社の営業社員で、もっぱら単独行で、北アルプスの北鎌尾根とか、前穂高岳の北尾根を、やってきたとの話で、私と川瀬さんの出る幕ではなかった.中山氏は、スイスフランスの公認山岳ガイドで、最近では、バラパウントの講師もやっている、なかなかやり手のガイドである. 列車は、レマン湖の脇を猛スピードで走り抜け、一路ブリークヘと向かった。

ブリーク駅からは、箱根登山鉄道と同じ登山電車で、線路が3本で真ん中にギアの付いたアプト式軌道車であった.両側は、急俊なX字谷渓谷の上部にへばり着いた家があり、よくこんな所に住んでいるのに驚いた。日本だと有名になりそうな岩壁が、そこらじゅう有りその規模の大きさに驚いた.

家々の屋根には、日本では瓦もしくはトタン屋根であるが、スイスではほとんど石の屋根.(雲母片岩)ばかりであった.ログハウスがほとんどで窓には、鉢植えの花が咲き乱れどこを見ても絵ハガキの様であり、こんな所で何も考えずに住めたらいいなと思う.ツェルマットの一つ手前の駅で、車を置いて電車でしかツェルマットに入る事が出来ずツェルマット内では、許可を受けた電気自動車しか走れず自動車公害とは無縁の街である。

さすが世界の観光地だけあって、世界中の観光客がカメラ、ビデオをぶら下げてうろうろしていた。特に日本人観光客の一団が特に目についた。ホテルカリーナから天気が良ければ、憧れのマツターホルンが見えるのだがガスにかかって何も見えず残念であった。

8/13(日)ホテルカリーナの朝食は、バイキング形式でパンとチーズ、ヨーグルト、コーン  フレークなどたいした料理ではなかった.しかしフランスパンだけは、さすが本場だけあって外側は堅いが柔らかくて美味しかった.昨日ガスに隠れていた憧れのマッターホルンは、ソルペイ小屋付近のみガスがあるだけで、その全容を私の目の前に現わしたのである。

初めてみる岩壁は、天を刺すそのピークは、だれも寄せ付けようとしない巨人であった.今日は、高度順応の為プライトホルン(4160m)を登るのだ.クライネマッターホルンまでロープウェイで行き(3884m)そこから約2時間の登りである.ハーネスを装着してトップが、中山氏、川瀬氏、高橋さん、青柳君ラストが私の順番であった.見上げると遥か彼方に、白くおおわれた雪山がこれから目差すプライトホルンである.

なんのへんてつもない雪山だが、雪に覆われた見えないクレパスがいたる所に隠れていて、我々を迎え入れようとしているのだ.高度差約300m程であるが、これが中々大変である。 一定時間内に登らないと、マッターホルンに登れないからである.始めは全員調子良くハイピッチで登って行ったが、その内、高橋さんが遅れだし、私のピッチとあわないからザイルを解くといったが、ガイドの中山氏はがんと高橋さんのことを聞かず、彼のペースで登っていった。

  約1時間30分ほどでプライトホルン(4160m)の頂上に着いた.五月の輿穂岳のダイテングレードより楽であった.頂上よりの展望は、すぐ目の前にマツターホルンの東壁が追っていた.ツェルマットから見るよりも登る角度が急でなく、平均角度39度と言う話に納得して、私にも登れる自信が湧いてきた。回りを見るとモンテローザ (4634m)、リスカム(4527m)、カストーレ(4226m)アラリンホルン(4027m)などの山が手に取る様に見え、さすが本場アルプスだけあって日本アルプスと比べも のにならないとつくづく思った。

ロープウェイのあるタライネマッターホルンの方に 目を向けると、アリの行進の様に、次から次と、アンザイレンした登山者が登って来るのが目に入った。彼たちも、明日のマツターホルン登頂のための高度順応なのかみんなガンバッテいた。 下山は、私がトップで、青柳氏、高橋さん、川瀬さんラストに中山氏の順番で下山を開始した。下山も明日のマッターホルン登頂の訓練と思い飛ばして下山はじめた。

はじめは、調子良くハイペースだったが、そのうち青柳氏と高橋さんが遅れだし私がザイルを引っ張る用になりガイドの仕事も楽ではないことを痛感した。

8/14(火)ホテルカリーナの窓から見るマッターホルンはガスがかかっていて、目を凝らすと何とか見える程度であつた。今日はヘルンリヒュテまでなのでホテルの出発を12時とする。この様な天気だとこの先が思いやられるがとにかく出発した。ロープウェイを3つ乗り継いでようやくシュワッゼアに到着した。いままでガスていたマツターホルンがみるみるガスが晴れ、私の目の前にその巨大な岩壁を現したのである。

この岩壁を明日登るのかと思うと私の鼓動は激しく脈打つのであった。シュワッゼア湖を右下にみながら、これから約2時間半のコースである。はじめは、みんなゆっくりと歩いていたが、そのうちペースが乱れだし、私も自分のペース登り始めた。明日のことを思うと、ちんたら歩いていられなくなりハイペースで登る。約1時間半でヘルンリヒュテに着いてしまった。

後のメンバーは約20分遅れで到着した。ヘルンリヒュテ小屋は(3260m)思っていたよりリッパで3階建ての木造建築であった。小屋の前にはリッパなテラスがありテーブルが15個程度置いてあった。さっそく登山のメンバーと明日の登頂の成功を祝ってビールで乾杯としやれこんだ。
夕食時にガイドの紹介があり、私のガイドはフランスのシヤモニイーから来たj.pさんで歳は32才とのことであった。

頭の毛が少ないが、その体つきは、痩せているが筋肉もりもりで、足も長くスタイルも良い彼であった。彼はフランス語と英語だけ、私は日本語とほんの少しの英語だけだったが、目的が登山だったのでなんとか意味が通じそうである。フランス人はどビールよりワインが好きで食前、食後我々が飲む水と同じぐらいワインを飲んでいた。やはり日頃の食文化が違うのか、我々には真似ができない。j.Pさんは、19時頃明日の登山準備をして、私にハーネスの付け方を指導して床に入ってしまった。

他のガイドは、まだ食堂で話込んでいた。夜中トイレに行った時窓から外を覗いてみたのであるが、なんと屋根に白い物が目についた。それは紛れもなく雪が5センチ程度積もっていた。マッターホルンの岩壁もガスに覆われていて何も見えないしまつであった。この状態では、登れそうもないのでふてくされて又ベッドに潜りこんだ。

8/15(火)4時頃窓の外を見ると何と、雪が止みマツターホルンの岩壁の上には、神々しい三日月が輝いていた。でもこれじゃあ東壁に雪が付いていて危ないので、良く登ってソルペイ小屋だろうと思っていた。私と川瀬さんは、予備日を3日間取ってあるので今日登れなくても又明日があると思うと、じゃかん気が楽であつた。

しかし、青柳氏、高橋さんは1日しか予備日がないので心配で仕方がないのではと思う。4時半頃食堂に行くともうみんな、席に付いて今か今かと、食事の来るのを待っていた。早く食べて早く出ないと、登山ルートが一本しかないので、ルートが混んで時間待ちばかりで、頂上に着く時間が遅くなると雷が発生してガスも発生して非常に危険な状態になる可能性があるからである。





















4時50分、ハーネスにカラビナを付けヘルメットにヘッドランプを付けガイドのj.pさんとザイルを結びあっていざ頂上に向けて小屋を出発した。歩いてすぐに、岩壁の登りが始まった。もうそこで順番待ちの状態であったのでj.pさんは違うルートを登りはじめ、私もその後をついて登っていった。ほとんど水平な道は無く、ただ急な登りがあるのみであった。川瀬さん、青柳氏のガイドも同じ仲間なので、たがいに譲り合い前後して登っていった。登りのペースは思った程きつくはなく、この調子だと何とかガイドのペースで着いて行けそうだと自信を深めた。

休みらしい休みも無くガイドペースで登っていった。6時頃ようやく東の空が明るくなり、太陽が顔を出し始めたので、j.pさんに写真を撮るため休んでもらった。すると彼もカメラを取りだし写しはじめ、お互い写真の写し合いをした。何度もマツターホルンに登っているのに珍しいと思ったが‥‥‥ひょっとして余りマツターホルンに登っていないのではと思う。

だいたい岩登りの技術としては3級程度であるが、少しコースをはずれると難度が上がりなかなか登るのに苦労した。ソルペイ小屋直下50mの所が4級程度あり、なかなか岩登りの技術がないと登れなかった。小屋は7〜8人しか入ることが出来なくて、北壁を登る避難用の小屋だという意味がわかった。

来る前に読んだ報告書にどこかの山岳会のバカが一般ルート(ヘルンリルート)を登っていて時間が無くなったので、早々と小屋を占領していたとの記事を読んだ。地元のガイド協会からすごく非難の声が上がったのにはうなずける。

ソルペイ小屋からすぐに、急な岩壁があったがホールド、スタンスがしっかりしていたので安心して登ることができた。これからまだ2時間半ぐらいこの様な登りが続くとなると、はたして高橋さんのペースでは登ることが出来るのかと心配する。本当にきつくなるのは、フックスロープから上で、足だけでは駄目で腕も使わなくてはならない。

小屋からアイゼンを着けたので非常に登りづらく、ときたまバランスを崩しガイドのお世話になる始末であった。フィクスロープの所は完全に雪が着いていて、左手でロープ、右手で雪の中に手を突っ込んでバランスをとりながら登って行った。フィクスロープの上からは、角度がだいぶん緩くなり、一面雪壁でピッケルが必要としたが私は持ってこなかったが、ガイドのj.pさんはしっかりと持ってきて私をうまくリードしてピークまで導いてくれた。

山頂に9:50分到着。雲一つ無くアルプスの山々が手に撮るように見えた。山頂は幅50cmぐらいで、長さ10mぐらいのナイフリッジであった。約50mぐらい先にイタリア側のピークがあり鉄製の黒い十字架が建ててあり、すぐ行けそうであったがそこまで行かしてくれなかった。スイスとイタリアなのでパスポートが必要だったのだろうか?

私とガイトのj.pさんとお互い写真を撮り合う。途中からコキジをしたくてガマンをしていたがj.pさんにザイルで確保してもらいながらイタリア側の谷底に向けてコキジを撃った。こんなに気持ちのいいものはなかった。でもこれから5時間急な岩稜を下ることを思うとぞっとする。パラグライダーで一気にツェルマットまで飛んで行きたい気持ちになった。

 8/19(土)シャモニィー(パークホテル)6:30→7:00エギユーデミディー(3842m)7:30→8:30コスミック山陵8:30→12:00 エギユーデミディー12:30→13:00シャモニィー

シャモニーより、ロープウエィで、エギュゥデ・ミディまで行き。雪稜を30〜40分下り、コスミック山稜を、登り返し、エギュデ・ミディまで帰ってくる。所要時間2:00程度。カイド登攀でしたが、なかなか面白いコースでした。ここから見る、モンブランもなかなか迫力ある山でした。




















8/20(日)パークホテル7:00→8:00ロープウェイー8:30→アンデックス山稜(雨のため中止)
















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