赤岳 西壁(主稜)
                                                    2002年3月9日〜10日
(コースタイム)

(3/9)   美濃戸13:20〜15:00赤岳鉱泉(泊)

(3/10)  赤岳鉱泉6:40〜7:10行者小屋7:40〜8:40西壁(主稜)取付9:00〜13:00赤岳頂上小屋13:40〜

       行者小屋〜15:00赤岳鉱泉15:40〜16:40美濃戸17:00〜20:30川瀬宅〜21:30自宅

3月9日(土)
 この土、日、天気が良さそうなので、八ヶ岳の主峰、赤岳 西壁に向かう。
本格的な、冬山、バレーションルートで、前回、小同心クラックを、アタックしたが、ルートが分からず、撤退したことがあるが、今回は、川瀬さんが、桑原さんと、以前登ったことがあるので、ルートの間違いが無いと思うが、何せ二人のみの、本チャン、クライミングであるので、それなりに緊張する。
















中央高速(小淵沢IC)を降りても、殆ど道路に雪が無く、暖かい。美濃戸口あたりにて、ようやく、道の両脇に、雪を見ることが出来た。ここまで、タクシーを、飛ばして来る登山者が、何名かいたが、我々は、美濃戸まで、4WDの、車に、タイヤチエーンを付けて、突き進んで行った。積雪は、以外と少ないが、林道は、凍りついていて、わだちが深いので、マフラーと、雪面とが、接触しそうで、心配であったが、なんとかクリアすることが出来た。美濃戸には、立派な駐車場があり、4WDの、車でいっぱいであった。(1000円/1日)

登攀準備をして、赤岳鉱泉に向かう。砂防ダムまで、立派な林道で、積雪もあまりなく、踏み固められていたので、夏道より、あるきやすかった。ダムより、上部が本格的な登山道であるが、沢沿いの、良く踏まれた雪道で、へたな、丹沢の山より、よっぽど歩きよい。何度か沢を渡るあたりより、横岳の、大同心、小同心の岩壁が姿を現し、以前行こうとした、小同心クラックを、確認しあう。

美濃戸より、赤岳鉱泉まで、約1:40程度で、来れたが、夏時間と殆ど変わりない。小屋の周りには、何パティーかのテントがあったが、以外と少ないのに驚く。以前は、この時期、もっと多かった様な気がするが、生活が豊かになったのか、小屋泊まりが多くなったのか。
早々に小屋にて、受付をしたが、人の多さに驚く。九州から来た、26名からの団体客や、各それぞれの、登山ツアーの客で一杯であった。

この時期に、他の小屋が閉鎖している為なのか、この小屋に、200名以上の登山客が、宿泊している。それも中高年ばかりなので驚く。夕食の豪華さにも驚く。昔は山小屋の飯は、まずくて当たり前だったのであるが、この小屋の食事は、普通の旅館の晩飯と殆ど変わりなかった(カレーライス食べ放題と、チャンとした鍋料理、サラダとフルーツなど)(小屋一泊二食7700円)。

3月10日(日)
 朝食は、5:30頃から、食事ができたが、早い者順なので、早々に席に付き、早飯、早クソを済ます。しかし、あまり早く行っても、西壁のトレースが、無いと心配なので、若干遅めに出発する。外は雲一つ無い、快晴で、横岳の岩壁、赤岳、阿弥陀岳が、手に取様に見える。外気温度は、思ったほど寒くはない。行者小屋までは、中山峠を越えて30分程度であるが、雪が良く絞っていて、歩きよい。昨夜宿泊していた登山客は、何処へ行ったのであろう。硫黄岳か、下山客か、赤岳方面に行く登山客は、以外と少なかった。

行者小屋にて、ハーネス、アイゼンを付け、一路、赤岳西壁(主稜)の取付きに向かう。途中まで、文三郎道を、登って行く、右手方向に、真白な、中岳、阿弥陀岳を見ながら、急坂を登っていった。中岳方面に、大きく曲がるあたりより、左ルンゼに少し、下降して、トラバースして、西壁に取付いた。そこで、ザイルを装着して、スリング、ヌンチャクをセットして、川瀬さんトップで、登攀開始した。この頃から、風が強くなり出し、上部より、チリ雪が、落ちてきて、これからの先行きに、若干の不安を感じる。

チムニー状の、傾斜の強い凹角が、最初のピッチであった。出足、少し登りづらかったが、雪が詰まっていたお陰か、以外と登りやすかった。15m程登ったところで、川瀬さんの、ビレー地点に到着した。下を見ると、なかなか迫力ある所で、絵になる。その上は、少しの雪壁と、岩と雪のミックスした岩場を乗り越えると尾根に出た。岩の露出した、雪稜を登っていくと、急な雪壁にぶち当たったが、雪が良く絞まっていて、アイスバイル、ピッケルが良く効いた。凹角状の岩場に、ビレーポイントがあり、そこまで登って、下を見下ろすと、なかなか高度感ある、迫力ある景色であった。

先行パーティの、二人組がいて、彼らの後に続くが、風が強くなり出し、目を開けていられない状態であった。しかし、風に息が、あるので、まだましであるが、無ければ、そうそうに、退却したかも、、、、。ようやく、先行パーティが、行ったので、川瀬さんトップで、岩稜を登っていった。ザイルが、50mと長いので、30m程度にして、残ったザイルは、肩に掛け、セットして、ビレー体制に入った。

始め、順調に、ザイルが、延びていったのであるが、この西壁の核心部の、凹角状のチムニーの所で、急にザイルの流れが悪くなり、急に川瀬さんの、動きも止まってしまった。ザイル30m、正味25mがいっぱいであった。叫んでも、この強風、声が届くわけもなく、対処に苦慮する。ザイルを、緩めるため、少し岩壁を、登ろうとしたが、ここで私が、足を滑らしたら、二人ともヤバイので、ビレーポイントにて、何とか、肩のザイルを緩めることに成功したが、相変わらず、川瀬さんは、凹角状のチムニーの所で、苦戦していた。

この時、川瀬さんは、ザイルを引っ張っても、延びないので、ヤバかった事を、後で知る。右上のリッジにて、ビレーしてもらい、登って行った。岩と雪ノミックスした、岩稜帯の上部に、凹角状のチムニーが左右あり、左側の付根に、ハーケンが打込んであり、ヌンチャクが、架けてあったが、右のルートを行ったので、ザイルが、岩に引っ掛かり、解くのに、苦労した。それを乗越えると、川瀬さんの、必死のビレー姿が飛び込んできた(ザイルが引っ掛かって非常に重かったとの事)。

この、核心部の上部にて、若干、風も収まりかけたので、ポーズを取って、記念写真を撮る。ここより、上部は、岩と雪のミックス岩稜の、傾斜も緩くなり、トップも入れ替わり、下から登ってきたパーティと平行して、登攀を続けた。左右に分かれる凹角の岩場を越すと、もう頂上は近く、雪に覆われた、赤岳頂上小屋が、視界に入った来た。頂上小屋の展望休憩所にて、簡単な昼食を摂り。赤岳の頂上に向かった。

そこからの、展望は、風が強いが、360度遮るものが無く、最高の展望であった。眼下には、今しがた、登ってきた赤岳西壁の稜線を望むことが出来、二人して感激した。記念写真をお互い撮り終え、地蔵尾根に向けて出発したが、ここから赤岳展望荘まで、雪の急坂を下山するが、強風にあおられ、飛ばされそうになるが、踏ん張って下山した。地蔵尾根から、行者小屋までの、ルートもなかな、大してもので、高度感があり、一歩踏み外すと、一貫の終わりであった。樹林帯に入ると、今までの強風が嘘のように収まり、穏やかな春山になった。赤岳鉱泉にて、やっとまともな食事(特製ラーメン)をして、帰路についた。

  追加一覧に戻る   国内登山に戻る  検索一覧