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EKOEKO AZARAKU's WORLD
[Last update:08-07-03]

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 昭和50年代前半(1970年代後半)に「週刊少年チャンピオン」に連載され、また、'90年代に入ってから「サスペリア」で連載が復活したホラー・コミックの映画化作品である本シリーズは、続編のみならず、テレビドラマとしても製作されるという人気シリーズとなりました。原作であるマンガの方も、「エコエコアザラク」と「エコエコアザラクU」の他に、「チャンピオン」などに読み切りで掲載された作品もあり、「魔女黒井ミサ」「魔女黒井ミサ2」として単行本も出版されています。コミックスは30冊弱あます。(「エコエコ」と「エコエコU」では多少の設定の違い(中学生か高校生)はあるものの、「週チャン」連載時のイメージを周到しながら、より恐怖が増しています。また、ミサのキャラクタも連載当初よりも今風になりました。)
 主人公・黒井ミサは悪魔に魂を売った魔女。黒魔術を操り、転校を繰り返している中学生(原作「エコエコアザラク」)/高校生(原作「エコエコアザラクU」)である。彼女の現れる所には今日もまた何かが起こる...
 本作の製作が決定したとき、原作マンガの持っている独特の雰囲気を映像化するのは難しいと思われ、しかも主人公黒井ミサを誰が演じるのか、と言う点に話題が集まりました。吉野/佐伯の2人のミサ、あなたはどちらのミサがお好みですか?
また、3代目"黒井ミサ"には「燃えろ!ロボコン」でロビーナちゃんを演じた加藤夏希さんが決定、ということで、新たな作品が製作されました。(筆者としたら、吉野/佐伯の二人よりは原作マンガのイメージにより近い感じだと思いますが...)
作品解説
「エコエコアザラク」WIZARD OF DARKNESS
1995年 81分 ギャガ・コミュニケーションズ
監督:佐藤嗣麻子
原作:古賀新一
原案:佐藤嗣麻子
脚本:武上純希
撮影:須藤昭榮
美術:坂本亨大
音楽:片倉三起也
出演:吉野公佳、菅野美穂、高橋直純、角松かのり、高樹 澪、周摩、 田村美保、柴田実希、前園樹里、平林達樹、奥澤祐太、織原かおり、南 周平、須藤丈士、平山美花、沼田秀樹、梛野素子、大沢一起、他
 20年近く前に少年マンガ雑誌に連載され、連載が復活したことで再び人気を博したホラー・コミックの映画化作品。最新のSFXを投入して描いたホラー作品で、イギリス映画「ヴァージニア」で監督デビューした女流監督・佐藤嗣麻子の第2作でもある。
 キャスティングもなかなか良く、原作マンガのイメージをどこまで出せるかが不安感をさそう所であったが、吉野・ミサは、まずは合格といって良いでしょう。
 また、そのほかのキャストでは、菅野美穂さんの凄みに注目です。彼女の前では、
「ウルトラマンティガ」のイルマ隊長(高樹澪さん)もタジタジといった感じでした。
 聖華学園高校に一人の美少女が転校してきた。彼女の名前は「黒井ミサ」。普通の女子高生を装っているが、彼女の真の姿は黒魔術を使いこなす魔女である。ある日、担任の教師である白井響子の噂を告げようとした学級委員長のみずきが突然苦しみだした。それを見たミサは、学園の中に黒魔術を使う者がいることを察知する...
「エコエコアザラクU」BIRTH OF THEWIZARD
1996年 83分 ギャガ・コミュニケーションズ、円谷映像
監督:佐藤嗣麻子
原作:古賀新一
脚本:佐藤嗣麻子
撮影:須藤昭榮
美術:坂本亨大
音楽:片倉三起也
出演:吉野公佳、四方堂亘、白鳥智恵子、大谷 朗、天本英世、三橋貴志、斎藤 暁、鈴木絵里香、北川悠仁、藤枝真琴、石倉民雄、福家美峰、冨永アミナ、他
 人気同名コミックの映画化第二弾。ヒロイン・ミサの出生の秘密を最新のSFXを用いて明らかにしていく。黒井ミサは前作に続いて吉野公佳が演じ、好演している。2作目と言うこともあって、違和感を感じることなく、最初に安心感を持って見ることができる。
 明治13年、魔術を操る斎呀一族は、凶悪な魔女・霧江の大量虐殺によって消滅した。それから100年が経過した現代。斎呀一族の村と思われる廃村から、霧江のミイラが発見された。彼女は100年の封印から息を吹き返し、強力なパワーを得るために黒井ミサの肉体を乗っ取ろうとして動き始めた。霧江はミサの身近な人間に乗り移ってミサを襲ったが、間一髪の所を斎呀一族の生き残りによってミサは助けられる...
「エコエコアザラクV」脱線メモへ
1997年 95分 ギャガ・コミュニケーションズ
監督:上野勝仁
原作:古賀新一
脚本:七月鏡一
撮影:西久保維宏
美術:石毛 朗
音楽:鈴木大介
出演:佐伯日菜子、七海彩夏、萩原由紀、高橋あゆみ、三輪ひとみ、藤村ちか、山本エレナ、梅津 栄、滝村裕子、趙 方豪、他
 深夜枠で放送されて人気を博したTVドラマ「エコエコアザラク」のキャスト、スタッフによって製作された劇場版第三弾。ミサは映画版・前作までの吉野公佳に代わって、TVシリーズと同様に佐伯日菜子が演じている。TVシリーズと同様に、佐伯・ミサの持ち味が十分に出ている点は評価できる。また、上野監督(TVシリーズでは何本か監督を務めていた。)の劇場映画デビュー作品でもある。好みの問題もあるでしょうが、佐伯・ミサも独特のイメージを醸し出している。(原作マンガでの明るいミサのイメージとは異なるが、彼女の演じたミサの持つイメージのマンガも一部にはあったので、合格点である。)
 尚、本作は、いい味を出している趙方豪の遺作となった作品でもある。
 黒魔術を駆使して数々の怪事件を解決する女子高生・黒井ミサ。ある日、街中で一人の少女が、ミサの名前を叫びながら焼死した。彼女の遺体に残された刻印から、これは魔術が絡んだ争いであることを察知したミサは、事件と関わりがありそうな聖セイレム女学院の演劇部に潜り込んだが...
「EKOEKO AZARAK エコエコアザラク」脱線メモへ
2001年 ギャガ・コミュニケーションズ、東映ビデオ 90分
監督:鈴木浩介
原作:古賀新一
脚本:小林弘利
音楽:北里玲二、笠松広司
撮影:橋本尚弘
照明:後藤謙一
録音:滝澤 修
美術:橋本 優
製作:田中和彦、黒澤 満
出演:加藤夏希、大谷みつほ、高野八誠、光石 研、遠藤憲一、小島一慶、諏訪太朗、津田寛治、水木 薫、飯島大介、伊藤洋三郎、他
 黒井ミサが魔女として覚醒するまでの経緯を描いている作品である。これまでは、ミサは既に魔女として覚醒した後の物語(過去3作の映画、およびTV版)しか描かれておらず、また、原作マンガでも描かれたミサは既に魔女として覚醒されていただけに、全く新しいストーリーとして描かれている。
 その主人公。黒井ミサを演じるのは3代目・ミサとなった加藤夏希。彼女は「燃えろ!ロボコン」でロビーナちゃんを演じて注目を集め、しかも「仮面ライダー龍騎」の劇場版である「仮面ライダー龍騎 EPISODE FINAL」では女性ライダー・ファムに変身する霧島美穂を演じている。本作は、そんな彼女の初主演作品でもある。また、「ウルトラマンガイア」の高野八誠、「忍者戦隊カクレンジャー」の貴公子・ジュニアを演じた遠藤憲一という顔ぶれも、特撮ファンには嬉しい顔ぶれである。(東映が製作に係わっているので、ファンを意識した配役になっているとも言えます。)
 人気のない森で猟奇殺人事件が発生する。死体は奇妙にねじれて、内蔵は凍り付いていた。そして現場には茫然自失となった一人の少女・黒井ミサがいた。警察の捜査が始まるが、ミサの意識は錯乱したままで手掛かりはない。一方、マスコミは現場に残されていたねじれたナイフから「魔女」というキーワードを手にし、魔女狩りが始まる。そして、事件の犯人=魔女=ミサと報道され、ミサは周囲の人たちから疎外されるようになっていく...

脱線メモ
「エコエコアザラク」作品解説へ
 本作が公開された1995年は、学校を舞台にしたホラー映画がブームになった年である。7月には松竹が「トイレの花子さん」、東宝が「学校の怪談」公開し、学園ホラーの激突となった。因みにその前年、両社は「忠臣蔵外伝 四谷怪談」「四十七人の刺客」で忠臣蔵激突をしたばかりであり、「学校の怪談」の企画を先に発表した東宝は、そのメインキャラクターでもある"花子さん"をタイトルに冠する松竹作品に対して激怒したとも伝えられている。
 本作を含む3作とも生徒が学校に閉じ込められるというシチュエーションは同じではあるが、本作が大人向きにショッキングなシーンやどんでん返しを用意し、「学校の怪談」が多彩なお化けキャラと学校の噂話をうまく絡めながらエンターテインメントとしてまとめあげ、「トイレの花子さん」が子供のいじめ問題と親子の情愛、そしてやはりゾッとさせられる恐怖イメージを用意するなどそれぞれに特色があり、楽しめる作品に仕上がっている。
 本作主演のひとり、菅野美穂はこの作品の後にも「富江」「催眠」とショック度の高いホラー系作品で印象に残る演技を見せ、このままホラー道を極めるかと思わせておいて、「守ってあげたい!」では自衛隊に入隊する等身大の女の子をコミカルに、そして石ノ森章太郎原作の「化粧師 KEWAISHI」では椎名桔平扮する小三馬に恋心を寄せる役柄を好演するなど女優道を邁進している。
「エコエコアザラクV」作品解説へ
 TVシリーズの黒井ミサ・佐伯日菜子を主演に据えた第3作。佐伯日菜子は金子修介監督作「毎日が夏休み」で“オードリー・へプバーンの登場を思わせる”と絶賛されたデビューを飾り、伊丹十三監督作「静かな生活」で物語の語り部となる重要な役を演じきり実力を見せた。清水厚監督作「ねらわれた学園」あたりからオカルトチックな演技に冴えを見せはじめ、TVシリーズ『エコエコアザラク』で開花した。本作の監督・上野勝仁もTVシリーズを何作か担当していた。
 そのTVシリーズで1エピソードを監督したHiguchinskyの劇場用第一回作品が、伊藤潤二原作の「うずまき」。とある町がやがて“うずまき”の脅威にさらされていくという奇想天外な怪奇譚。作品の構造自体も実験映画的である。佐伯日菜子も、少女漫画もビックリというクルクルうずまきヘアーを披露し、見るものをのけぞらせてくれる。
「エコエコアザラク」作品解説へ
 これまでのシリーズを完全にリセットし、新たな魔女誕生の物語を描いた本作は、やはり哀しく残酷な結末を迎える。ところで、本作でTVディレクターを演じているエンケンこと遠藤憲一は、同年公開作「ビジターQ」(三池崇史監督)でもTV関係者(キャスター)を演じ、こちらでは本作以上にメチャクチャなことをしている。本作同様、残酷ではあるが、本作とはまったく異なり最高に笑えるクライマックスを迎える。
 主人公黒井ミサを演ずるのは、漆黒の長い髪がイメージにぴったりの加藤夏希。同年公開の嶽本野ばら原作「世界の終わりという名の雑貨店」(濱田樹石監督)では主人公を取り巻く友人たちのひとりを演じていた。2002年公開作「羊のうた」(花堂純次監督)では、人の血を吸わねば生きていけない遺伝性の病を持つ主人公の姉を演じている。世界でたった二人だけ同じ病を持つ姉おとうとであるため、緊密なそれゆえ近親相姦的な雰囲気の漂う難しい役柄を演じきり、女優としての成長を見せた。
 あの、首筋に牙を突き立て・・・という通常のイメージとは異なるものの、吸血鬼という役柄を、魔女に続いて演じた加藤夏希さんは、しかし「羊のうた」公開時の舞台挨拶では、それらのイメージとは打って変わって、ソバージュをかけた髪に、黒のノースリーブのドレスで登場。快活な挨拶振りを見せてくれました。

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