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RIDER MOVIE WORLD
[Last update:08-07-03]

作品解説 | 脱線メモ


仮面ライダーシリーズの中で、劇場公開された作品をまとめました。
劇場オリジナル版とTVシリーズ版の編集版(そのままも含む)があります。
ここでは劇場公開された各作品について、簡単に解説しています。
本ページはエンタテイメント研究会MEICHIKUがG.I.A.の監修なしに、独自に執筆しています。
作品リスト(20作品公開中)

「ゴーゴー仮面ライダー」
1971/ 7/18封切り 24分
監  督:北村秀敏
原  作:石森章太郎
脚  本:伊上 勝
撮  影:篠原征夫、川崎竜治
美  術:高橋 章
編  集:菅野順吉
音  楽:菊池俊輔
出  演:藤岡 弘、小林昭二、千葉治郎、真樹千恵子、島田陽子、桂 ルミ、堀田真三、他
登場怪人:トカゲロン、再生怪人軍団
 記念すべき「仮面ライダー」の劇場版第一弾!とは言っても、本作は劇場用新作ではなくて、テレビシリーズの第13話を劇場版として上映したものでした。恒例の東映まんがまつりの一番組ということだったのですが、テレビ放送されたのは6/26のことで、それからわずか3週間後に劇場公開されたのですから、あまりにも早いと言えるでしょう。しかも当時は藤岡・本郷・弘氏のけが、2号ライダーの登場などでスタッフはバタバタしていた時期ですから、これは快挙と断言できます。
 ちなみに、東映まんがまつりの本作との同時上映作品は、「アリババと40匹の盗賊」「宇宙猿人ゴリ対スペクトルマン」「アンデルセン物語 おやゆび姫」「魔法のマコちゃん」です。
 ストーリーはここで述べる必要もないでしょうが、第13話といえば旧1号ライダー編のラストとなった作品で、これまでに登場した怪人たち全てが再生されて、新怪人トカゲロン(他の怪人たちとはイメージが違い、怪人というよりは怪物と言った方がいいデザインですね)の指揮の元、東洋原子力発電所を守るバリヤを破壊することが任務。尚、トカゲロンは一度はライダーに勝ったという強力怪人であることは皆さんご存じですよね。
 また、本作は主役の本郷猛を演じる藤岡弘氏が怪我をして出演不能になったために製作された話でもあって、怪奇性を重視した旧1号ライダーの作品を締めくくる作品でもあって、劇場版としてはとてもオイシイ作品となりました。後に東映作品の王道となる「再生怪人」が本作に登場するのも何かの縁なのでしょうね。それにしても、再生怪人たちが弱いこと。単なるショッカー戦闘員と替わりがないというのは...
「仮面ライダー対ショッカー」
1972/ 3/18封切り 32分 シネスコ
監  督:山田 稔
原  作:石森章太郎
脚  本:伊上 勝
音  楽:菊池俊輔
出  演:藤岡 弘、佐々木剛、小林昭二、千葉治郎、伊豆 肇、斉藤浩子、沖わか子、高見エミリー、杉林陽子、三浦康晴、宮 裕之、天本英世、他
登場怪人:ザンジオー、37体の再生怪人
 劇場用オリジナル新作としては、ライダーシリーズ初の作品です。何と言っても本作では、ダブルライダーの競演と、再生怪人37体というその数の多さが話題でした。これだけ多くの怪人が登場する作品は他にはないです。また、新怪人ザンジオーはショッカー日本支部が総力を結集して作り上げた怪人で、幹部タイプの怪人でもありました。
 地球物理学の権威・大道寺博士は人工重力装置GXの研究を完成させた。これを悪用すれば地球の地軸すら変えることが可能で、全世界を水没させることも可能であった。死神博士は博士の助手からGXの実験データを含めて奪ったが、肝心な方程式がなかった。助手に化けた蠅男が博士に近づいてきた。博士が危ない...
 本作には、'70年代のヒーロー作品のほとんどの作品にゲストとして出演している斉藤浩子さんが出演しているのが注目です。
 尚、本作は東映まんがまつりの一番組で、「長ぐつ三銃士」「スペクトルマン」「さるとびエッちゃん」「ムーミン」が同時上映作品でした。
 尚、死神博士を演じた天本英世氏が2003/3/24に亡くなられました。ご冥福をお祈り致します。
「仮面ライダー対じごく大使」
1972/ 7/16封切り 34分 シネスコ
監  督:山田 稔
原  作:石森章太郎
脚  本:伊上 勝
音  楽:菊池俊輔
出  演:藤岡 弘、佐々木剛、小林昭二、潮 健児、沖わか子、高見エミリー、中島真知子、他
登場怪人:カミキリキッド、18体の再生怪人
 劇場用オリジナル新作の第二弾。再生怪人の数は前作の約半分に減りましたが、それでも18体という多さです。前が前だけに少なく感じてしまいますが、二桁の怪人が登場するというのは珍しいことです。この辺が「ライダーシリーズ劇場版」の特徴でもあります。
 東日本ロードレース選手権に出場していた本郷と滝がショッカーのヘリコプターに襲われた。これは富士山に築いた秘密要塞で進行しているスーパー破壊光線計画を邪魔されないための先制攻撃であった。が、東京支部に潜入されてしまい、二人を閉じこめたまま基地を爆破した。また、二人が生きていた場合を考えて立花レーシングチームの仲間を拉致した。本郷やおやっさんの運命は...
 尚、本作は東映まんがまつり・へんしん大会の一番組で、
「変身忍者嵐」「魔犬ライナー0011変身せよ!!」「超人バロム1」「国松さまのお通りだい」「魔法使いチャッピー」と共に6本立てで公開されました。
「仮面ライダーV3」
1973/ 3/17封切り 24分
監  督:山田 稔
原  作:石森章太郎
脚  本:伊上 勝
音  楽:菊池俊輔
出  演:宮内 洋、藤岡 弘、佐々木剛、小林昭二、小野ひずる、他
登場怪人:ハサミジャガー、カメバズーカー
 テレビシリーズの第2話を劇場公開した作品です。当然のことながら、恒例の東映まんがまつりの一番組でした。しかも本作もTV放送からわずか3週間後には劇場公開となるのですから、驚きます。更に、約2年続いた「仮面ライダー」の後番組として始まったV3の第2話ですから、無名の新人(続編という作品だから、そうでもないかも...)があっという間に劇場に登場という、現在では考えにくい快挙でした。
 同時併映作品は、
「飛び出す人造人間キカイダー」「パンダの大冒険」「マジンガーZ」「バビル2世」「ひみつのアッコちゃん」で、6本立て公開でした。
 ストーリーは新たに誕生したV3の最初の活躍を描いたものですが、1号、2号ライダーの活躍があったことも忘れてはなりません。また、本作によってV3がデストロンとの戦いに挑んでいく強い意志を持つことになる話でもあります。
「仮面ライダーV3対デストロン怪人」
1973/ 7/18封切り 32分 シネスコ
監  督:山田 稔
原  作:石森章太郎
脚  本:伊上 勝
音  楽:菊池俊輔
出  演:宮内 洋、小林昭二、小野ひずる、川口英樹、千波丈太郎、二瓶秀雄、森 桃江、石森 洋、田川恒夫、清水俊男、池上明治、他
登場怪人:タイホウバッファロー、ドクバリグモ、ギロチンザウルス、再生怪人軍団
 劇場用オリジナル新作で、V3としては初、ライダーシリーズでは3本目のオリジナル作品でした。また、ダブルライダーも駆けつけるなど、劇場用オリジナル作品としての要素は当然のこととして加味されています。
 舞台は四国が中心となり、デストロンの四国占領作戦が行われるなど、四国で大きなロケが行われました。
 原子物理学者の沖田は四国山脈の山奥で幻の超放射能元素(正確には、超放射線放射能力を有する元素、となるのでは...?)・サタンニュウムを発見した。これはウランの百倍の放射能を有する元素であった。沖田は悪用されることを憂慮して四国からの帰路、フェリーから捨てようとしたが人間に変身したドクバリグモに拉致され、デストロン基地に連れて行かれた。事件を知った風見志郎は藤兵衛と共に沖田の救出に向かった。
 尚、本作は東映まんがまつりの一番組で、同時併映作品
「ロボット刑事」「キカイダー01」「マジンガーZ対デビルマン」「バビル2世 赤ちゃんは超能力者」「魔法使いサリー」と共に6本立て公開でした。
「仮面ライダーX」
1974/ 3/16封切り 24分
監  督:内田一作
原  作:石森章太郎
脚  本:伊上 勝
美  術:島田定信
編  集:菅野順吉
音  楽:菊池俊輔
出  演:速水 亮、美山尚子、小林昭二、田崎 潤、他
登場怪人:ヘラクレス
 春の東映まんがまつりの一番組として公開された本作は、TVシリーズの第3話をそのまま上映したのですが、TV放映から僅か2週間後に劇場で上映されるという早業でした。1、2話はXライダー誕生にまつわるエピソードであるので、それを再編集するという時間がなかったとは思いますが、電光石火の早業という凄いものです。まあ、元々フィルム撮影をしているので、ある程度は早く完成するでしょうが、全国の映画館で上映するために多数のフィルムを作ることを考えたら、とんでもない偉業です。
 同時併映作品としては、
「飛び出す立体映画 イナズマン」「きかんしゃやえもんD51の冒険」「マジンガーZ対ドクターヘル」「ミラクル少女リミットちゃん」「キューティーハニー」で、6本立ての公開でした。
 ギリシャ神話に登場する怪物をモチーフとした怪人と、深海作業用改造人間としてサイボーグ的な印象のあるXライダーの対比、しかも劇場の大画面での活躍。映画にとってはとてもいい時代だったと改めて感じました。
 ストーリーはテレビ放送と全く同じですが、日本から石油を失わせようとしてアダブ王国の特使を誘拐し、また同時に罪のない親子を特使の前で処刑しようとした。そして特使には日本が不利となる条件で石油協約条約を結ばせようとするのであった。(以前ならば、石油を満載したタンカーを襲撃するのでしょうが、この作戦からGODは少しは知恵のありそうな組織だと感じさせてくれました。)
「五人ライダー対キングダーク」
1974/ 7/25封切り 29分 シネスコ
監  督:折田 至
原  作:石森章太郎
脚  本:伊上 勝、海堂 肇
音  楽:菊池俊輔
出  演:速水 亮、早田みゆき、小坂チサコ、小林昭二、小塙謙士、水の江じゅん、富士野幸夫、新草恵子、小松陽太郎、山田芳一、森 裕介、和田久夫、他
登場怪人:コウモリフランケン、悪人軍団怪人、再生神話怪人
 劇場用オリジナル新作としてはライダーシリーズの第四弾。当然、歴代ライダーも登場します。また、本作には「人造人間キカイダー」のレギュラーだった水の江じゅんさんがゲストとして出演されています。
 東京中の水を枯らす「東京カラカラ作戦」を企むGODは、作戦の邪魔となるXライダーを消すために再生怪人を使ってXライダーの能力を研究し、創造した怪人コウモリフランケンを使ってXライダー打倒作戦と共に実行に移した。また、コウモリフランケンのエネルギー源は若い女性の生き血だったため、多くの女性の誘拐も行っていた。GODの本拠地が奇巌城だと言うことを突き止めた5人ライダーは現地へ向かった。
 尚、本作は6本立ての東映まんがまつりの一番組で、「フィンガー5の大冒険」「マジンガーZ対暗黒大将軍」
「イナズマンF」「ゲッターロボ」「魔女っ子メグちゃん」が同時併映作品でした。
「仮面ライダーアマゾン」
1975/ 3/21封切り 24分
監  督:内田一作
原  作:石森章太郎
脚  本:鈴木生朗
撮  影:川崎龍治
美  術:山口 熙、島田定信
編  集:菅野順吉
音  楽:菊池俊輔
出  演:岡崎 徹、小林昭二、松岡まり子、松田洋治、中田博久、他
登場怪人:ゲンゴロウ獣人
 春の東映まんがまつりの一番組(同時上映作品は、「アンデルセン童話 にんぎょ姫」「グレートマジンガー対ゲッターロボ」「これがUFOだ!空飛ぶ円盤」「がんばれ!!ロボコン」「魔女っ子メグちゃん 月よりの使者」)である本作は、テレビシリーズの16話を上映しています。この時期は東京地区でTBSとNETとの間で、毎日放送と朝日放送とのネット局変更事件(いわゆる腸捻転事件)の直前ということで、「アマゾン」は3月いっぱいで終了することが決定していて、新ライダー「ストロンガー」の準備が着々と進行していた時期です。ということから考えれば、無難な選択だったのでしょうね。しかし、春休みも後半になると(つまり4月になると)、「アマゾン」はストーリー上でも決着が付いてしまい、その一方で新ライダー「ストロンガー」が登場していたので、可哀想なアマゾンという印象は払拭できません。
 内容は「東京火の海作戦」という派手な作戦を実行しようとするゲンゴロウ獣人との戦いです。(TVシリーズ16話そのものです。)
「仮面ライダーストロンガー」
1975/ 7/26封切り 20分
監  督:折田 至
原  作:石森章太郎
脚  本:伊上 勝
音  楽:菊池俊輔
出  演:荒木 茂、岡田京子、小林昭二、浜田 晃、他
登場怪人:奇っ械人ワニーダ
 夏の東映まんがまつりの一番組(同時上映作品は、「ちびっ子レミと名犬カピより 家なき子」「グレートマジンガー対ゲッターロボG 空中大激突」「野生のエルザ」「宇宙円盤戦争」「がんばれロボコン ゆかいな仲間」「秘密戦隊ゴレンジャー」)である本作は、テレビシリーズの第7話を短縮編集して上映しました。短縮しなくても24分なのに、4分を短縮するというのは何か理由があったのでしょうか?(手間を考えたらそのまま上映した方が楽なのですがねぇ〜)
 尚、ライダーシリーズはこの後も多数の劇場公開作品がありますが、本作以降の劇場公開作品は全てオリジナル新作となります。テレビ作品そのままというのが無くなったのはある面では寂しく感じますが、ビデオが普及していったということを考えれば、当然のことでしょう。(これも時代の変化というやつの一つです。)
 ストーリーはTVシリーズ7話の通りで、ドライブインを占拠した奇っ械人ワニーダは、そこにやってくる人間たちを奴隷にしようと企んでいた。(せこい作戦だなぁ)人々を救出しようとした茂は罠に落ちて催眠スプレーで意志を失う。また、ユリ子も捕らえられ(彼女はテレビシリーズでも本当によく捕らえられていました。)、ワニーダの企みは成功しようとしていた。が、茂には大逆転の考えがあった。
「仮面ライダー 8人ライダー対銀河王」
1980/ 3/15封切り 45分 ビスタ
監  督:平山公夫
原  作:石森章太郎
脚  本:高久 進
特撮監督:矢島信男、佐川和夫
総 監 督:石ノ森章太郎
音  楽:菊池俊輔、武市昌久
出  演:村上弘明、舟倉たまき、中 庸助、中村ブン、塚原実樹、二瓶秀雄、中屋敷鉄也、福岡康祐、生江和夫、吉沢 勝、山形政彦、内田修司、他
登場怪人:銀河王、ジャガーバン、サドンデス、アルマジーグ、怪人U世部隊
 復活したライダーシリーズの劇場版はオリジナル新作として製作されました。アマゾンとストロンガーではオリジナル作品の劇場版がなかったため、Xライダー以来のオリジナル第五弾と言うことになります。また、タイトルの通り、歴代全ライダーを含む8人ライダーが登場するというように、豪華な作品です。また、ゲストには
「デンジマン」のデンジ姫こと舟倉たまきさんの名前もあります。今では着物の似合う女優さんとなっていますが、ヒーロー作品や「燃えろ!アタック」などに出演されているということを考えるとうれしく思います。
 羅門博士の開発した新エネルギー・シグマを研究中の人工衛星・天界が銀河王に襲撃された。間一髪、シグマの秘密を脱出させた博士だったが、潜んでいたアリコマンドによって秘密を知ったネオショッカーは博士の娘を襲ったが、銀河王の宇宙船に連れ去られた。が、地球征服の目的を同一する銀河王とネオショッカーは結託することとなった。一方、ライダーたちは地球を守るために世界から集まってきた。
 尚、本作は5本立て興行の東映まんがまつりの一番組で、「森はいきている」「ゼンダマン」「銀河鉄道999 ガラスのクレア」「花の子ルンルン」が同時上映作品でした。
「仮面ライダースーパー1」
1981/ 3/14封切り
監  督:山田 稔
原  作:石森章太郎
脚  本:江連 卓
特撮監督:矢島信男
音  楽:菊池俊輔
出  演:高杉俊介、塚本信夫、幸田宗丸、加地健太郎、マキ上田、大西徹哉、汐路 章、中屋敷鉄也、不知火艶、宍戸久一郎、藤栄智子、近藤克明、杉本浩一、遠藤美絵、他
登場怪人:サタンホーク、ヘビンダー、ストロングベア、ゾゾンガー、クレージータイガー、再生怪人軍団
 東映まんがまつりの一番組で、劇場用オリジナル新作です。併映作品は「白鳥の湖」「オタスケマン」「一休さん 春だ!やんちゃ姫」で4本立てでした。
 再生怪人はネオショッカーの怪人3体も含んでいますが、指揮官格の黄金ジャガー以外はドグマ怪人として再生されています。
 TVシリーズでは9人ライダーが揃うということはなかったのですが、本作映画では歴代ライダーが勢揃いして9人ライダーが実現しています。しかし、こうして考えると、戦隊でも5人(最近の作品では6人というのもありますが...)それ以上の人数となると、一見したところ、多人数で少人数をいじめている、という印象を与えることにならないのかと心配です。その一方で、Fanの方にしてみれば歴代ライダーが揃う姿は是非とも見たい、と思うでしょうし、判断が難しいところでしょう。(それよりもアクションを行う俳優さんの数がたくさんとなってたいへんでしょう。)
 地図にも記されない隠れ里(こんなのって本当にあるの?)山彦村がメガール将軍率いる地獄谷五人衆に襲われ、空飛ぶ火の車が奪われた。スーパー1は直ちに現地に向かった。
「仮面ライダーBLACK 鬼ヶ島へ急行せよ」
1988/ 3/12封切り 25分
監  督:小西通雄
原  作:石森章太郎
脚  本:上原正三
撮  影:村松文雄
特撮監督:矢島信男
音  楽:川村栄二
出  演:倉田てつを、井上明美、田口あゆみ、吉田 淳、好井ひとみ、益田哲夫、荒木 路、有騎美穂、木村 修、速水昌治、今井洋平、渡辺美恵、湯原弘美、石ノ森章太郎(特別出演)、他
登場怪人:カメレオン怪人
 再び復活したライダーの劇場版はまたまたオリジナル新作でした。(ウルトラ・シリーズと違い、こういう点は嬉しいものです。但し、最近になってウルトラシリーズの劇場版もようやくオリジナル新作になりました。)登場する新怪人・カメレオン怪人は五体に分身することが出来ますが、今までのシリーズではこういう怪人は登場しませんでした。これもやはり映画版だからということなのでしょうね。やはり、7年ぶりのライダー作品の劇場版ということで、力が入ったということでしょう。
 子供たちが次々とカメレオン怪人によってさらわれた。光太郎はカメレオン怪人を追ってゴルゴムのいる鬼ヶ島に向かった。そこでは三神官によって子供たちが怪人になるためのテストが行われていた。不合格となった子供は餌になってしまうのだ。光太郎は子供たちを救うため、ゴルゴムの基地に潜入した。
「仮面ライダーBLACK 恐怖!悪魔峠の怪人館」
1988/ 7/ 9封切り 25分
監  督:小笠原猛
原  作:石森章太郎
脚  本:鷲山京子
撮  影:村松文雄
特撮監督:矢島信男
音  楽:川村栄二
出  演:倉田てつを、井上明美、田口あゆみ、山本貴浩、高橋利道、好井ひとみ、賀田裕子、滝沢幸代、東城美帆、中田 悠、石濱 朗、中田鉄治、高幡淳子、他
登場怪人:ツノザメ怪人、亡霊怪人軍団
 春休みに続いての夏休み用の劇場版もオリジナル新作です。また、本作製作のためには夕張ロケが行われましたが、夕張を舞台にしたストーリーもテレビシリーズではちゃんとありました。(37話です。)が、本作とは全く別のストーリーです。(念のため)こういう所は上手く製作していますが、流石は東映さんです。
 地下に膨大なエネルギーを秘めた夕張。シャドームーンはその夕張にゴルゴム帝国を築こうとする。帝国都市を守るためには戦闘ロボットを必要とするため、牧野博士に作らせようとするゴルゴム。しかし、ロボットの悪用を恐れた博士は逃げ出して光太郎に救われた。事情を知った光太郎はゴルゴム基地となった夕張に向かった。
「仮面ライダーZO」
1993/ 3月 封切り 62分
監  督:雨宮慶太
原  作:石ノ森章太郎
脚  本:杉村 升
制  作:山科 誠、渡邊亮徳
音  楽:川村栄二
撮  影:松村文雄
アクション監督:金田 治
製  作:東映、東映ビデオ、バンダイ
登場怪人:ドラス、クモ女、コウモリ男、ネオ生命体

出  演:土門 廣、森永奈緒美、大葉健二、山下 優、榊原伊織、柴田翔平、佐々木功、犬塚 弘、他
 劇場用オリジナル新作で、東映ヒーローフェアーの一番組ですが、この興行の看板作品でした。ちなみに同時上映作品は、「特捜ロボ ジャンパーソン」「五星戦隊ダイレンジャー」です。ヒーローフェアーと銘打っているので、全3本が全て特撮ヒーロー実写作品でしたが、こういうことは初めての試みでもありました。
 ZOの意味は?と疑問に思うこともあります。20号ライダーでもないし、生誕20周年でもないので、20を捩ったというのはおかしいですし、一体何なのでしょうか?(ご存知の方がおられれば、教えて下さい。)
 ところで、本作にはとんでもない強力な道場が登場します。師範代がアニー(シャイダー)で、ギャバン、ファイヤー(WSP)、キース(SRED)がいます。こんな顔ぶれがいる道場があれば、逆に恐ろしく感じます。この道場は何があっても破られるようなことはないでしょう。(この部分はファンサービスという部分なのでしょうか。)役柄は上記ヒーロー、ヒロインとは全く関係ありませんが、長いことヒーロー作品に接していると、どうしても印象の強い役柄とだぶってしまいます。(*^_^*)
 また、クモ女の造形は実に見事で、CGと共に本作の見所の一つです。昔からよく用いられた手法の一つに違いないのですが、ハイテク技術と結合したクモ女の動きはリアルで迫力があります。一方、CGの方は本作公開時よりも一段と技術が進歩しているので、今見ると「何だ?」と思う所もあるでしょうが、ライダーシリーズでこれだけのCGが見られるようになったと思えば、「仮面ライダー」の歴史の重みを感じます。
「仮面ライダーJ」
1994/ 4/16 封切り 47分
監  督:雨宮慶太
原  作:石ノ森章太郎
脚  本:上原正三
撮  影:松村文雄
美  術:高橋昭彦
音  楽:川村栄二
製  作:東映、東映ビデオ、バンダイ
登場怪人:フォッグマザー、ガライ(コブラ男)、アギト(トカゲ男)、ズー(ハチ女)
出  演:望月祐多、野村佑香、神威杏次、栗原 敏、万里洋子、内田修司、永野百合香、岡元次郎、他
 前年に続いて「東映ヒーローフェアー」第二弾の一番組として製作されたオリジナル新作。同時上映作品は「ブルースワット」「忍者戦隊カクレンジャー」でした。(BSはテレビ版1、2話の再編集版、KRは劇場用新作でした。)
 本作の目玉は、何と言っても「ライダーが巨大化する!」という点。いままでのライダーは全て等身大のヒーローでしたが、本作のライダーJはなんと巨大化します。(まるで戦隊シリーズの敵怪人のように大きくなる。)ライダーでは禁じ手のはずだった巨大化というのを目にしてショックが大きかったことをはっきりと覚えています。(但し、ライダーが巨大化するというのは、オリジナルビデオ作品「ウルトラマンVS仮面ライダー」でウルトラマンの力を借りて巨大化するというものがありましたが、これは東映=円谷競作の特別版と考えて、お祭りという風に捉えることができます。)
 本作に登場する3怪人は全て現代風にアレンジされていて、「仮面ライダー」に登場した怪人と同じ名前ではありますが、完全に別の怪人として、しかもそれぞれの特徴を前面に出したバトルが見ることが出来ます。これも特撮技術の進歩のお陰ですね。
 Jの意味ですが、これは「jambo」のJであることはすぐにお分かり頂けることでしょう。また、演じた望月祐多氏は、
「恐竜戦隊ジュウレンジャー」(ティラノレンジャー)やミュージカル「セーラームーン」(タキシード仮面)でもお馴染みです。
 巨大化したライダーの次に来るものは...?という質問に対しては、今のところ何も回答がありませんが、本当に何でもありになってしまったライダーということで、賛否両論ある作品でもあります。次のライダーは原点に戻るのが妥当なところだと思います。(2000年になって新ライダー「クウガ」が登場しましたが、原点回帰ではなく新たな世界観の下による作品としたことは評価できる。)
「仮面ライダーアギト PROJECT G4」 脱線メモへ
2001/ 9/22 封切り 70分
監  督:田崎竜太
原  作:石ノ森章太郎
脚  本:井上敏樹
撮  影:松村文雄
美  術:大嶋修一
音  楽:佐橋俊彦
出  演:賀集利樹、要 潤、友井雄亮、秋山莉奈、升 毅、唐渡 亮、小沢真珠、藤田瞳子、山崎 潤、渡辺典子、藤岡 弘、他
登場怪人:クイーンアントロード(フォルミカ・レギア)、アントロード(フォルミカ・ペデス)、アントロード(フォルミカ・エクエス)
 7年ぶりにスクリーンに戻って来た「ライダー」は、テレビシリーズとはパラレルワールドで物語が展開する作品となっています。サブタイトルのとおり、「G4」という新しいライダーが登場しますが、このG4は禁断のライダーであった。G3、G3-Xの開発者・小沢澄子の残した設計図を盗み出して生まれたG4と、アギト、ギルス、G3-Xと、四人のライダーがアンノウン・アントロードたちと闘う物語ですが、G4には超能力者の力が必要で、真魚が使われた。翔一は真魚を助けるために立ち上がるが...
 とにかく、TVシリーズとは独立した物語であり、シリーズを見ていない方にも十分楽しめる内容になっています。それにしてもここまで質が高い物語がライダーで見ることが出来るとは、嬉しい限りです。
「仮面ライダー龍騎 EPISODE FINAL」
2002/ 8/17 封切り 78分
監  督:田崎竜太
原  作:石ノ森章太郎
脚  本:井上敏樹
撮  影:松村文雄
美  術:大嶋修一
音  楽:丸山和範、渡部チェル
特撮監督:佛田 洋
アクション監督:宮崎 剛、金田 治
出  演:須賀貴匡、松田悟志、杉山彩乃、加藤夏希、涼平、萩野 崇、弓削智久、菊地謙三郎、久遠さやか、栗原 瞳、津田寛治、角替和枝、沢向要士、蛭子能収、ベンガル、賀集利樹、要 潤、友井雄亮、秋山莉奈、藤田瞳子、山崎 潤、柴田明良、他
 (準備中)
「仮面ライダー555(ファイズ)パラダイス・ロスト」
2003/ 8/16封切り 81分
監  督:田崎竜太
原  作:石ノ森章太郎
脚  本:井上敏樹
撮  影:松村文雄
美  術:大嶋修一
音  楽:松尾早人
登場怪人:ライオンオルフェノク、エラスモテリウムオルフェノク、バタフライオルフェノク、ジラフオルフェノク、ロングホーンオルフェノク、ペリカンオルフェノク、ワイルドボアオルフェノク、スラッグオルフェノク、モールオルフェノク、ムースオルフェノク、ライオトルーパー
出  演:半田健人、芳賀優里亜、溝呂木賢、村上幸平、泉 政行、加藤美佳、唐橋 充、栗原 瞳、ピーター・ホー、速水もこみち、黒川芽以、大高洋夫、村井克行、角替和枝、田口主将、津田寛治、納谷悟朗、加藤精三、飯塚昭三、他
声の出演:納谷悟朗、加藤精三、飯塚昭三
 (準備中)
「仮面ライダー剣(ブレイド) MISSING ACE」
2004/ 9/11封切り
監督:石田秀範
原作:石ノ森章太郎
脚本:井上敏樹
撮影:いのくままさお
美術:大嶋修一
編集:長田直樹
音楽:三宅一徳
出演:椿 隆之、天野浩成、森本亮治、北条隆博、江川有未、竹財輝之助、梶原ひかり、石田未来、黒田勇樹、三津谷葉子、杉浦太雄、山口香緒里、山路和弘、他
 (準備中)
「仮面ライダー響鬼と7人の戦鬼」
2005/ 9/ 3封切り
監督:坂本太郎
原作:石ノ森章太郎
脚本:井上敏樹
撮影:いのくままさお
美術:大嶋修一
編集:大畑英亮
音楽:佐橋俊彦
出演:細川茂樹、栩原楽人、蒲生麻由、神戸みゆき、森絵梨佳、松尾敏伸、渋江譲二、松田賢二、山中 聡、北原雅樹、湯江健幸、川口真五、秋山奈々、水木 薫、梅宮万紗子、村田 充、芦名 星、下條アトム、安倍麻美、他
 (準備中)
「仮面ライダー THE FIRST」
2005/11/ 5封切り
監督:長石多可男
原作:石ノ森章太郎
脚本:井上敏樹
撮影:田中一成
美術:和田 洋
編集:須永弘志
音楽:安川午朗
出演:黄川田将也、高野八誠、小嶺麗奈、ウエンツ瑛士、小林涼子、津田寛治、板尾創路、宮内 洋、風間トオル、並樹史朗、北見敏之、石橋蓮司、本田博太郎、佐田真由美、辺土名一茶、天本英世(デジタル出演)、他
 (準備中)

海外公開作品

「閃電騎士大戦地獄軍団」THE SUPER RIDERS WITH THE DEVIL 98分 日本・台湾
 台湾との合作で、日本での「ライダー」の2本の作品と台湾での新撮部分とを編集した作品である。物語は2号ライダーの誕生から1号ライダーとの出会い、地獄大使と死神博士との対決を描いている。尚、死神博士の正体は「イカデビル」ではなくて「千面王女」というのは注目点です。
「閃電騎士V3」THE SUPER RIDER V3 91分 日本・台湾
 前作と同様に台湾との合作である。本作のベースは劇場版V3。V3の誕生からライダーウーマン(姿はライダーマンだが、女性が変身する!!←注目です)の登場と、ドクトルGとの対決を一気に見せてくれる。
「閃電五騎士」THE FIVE OF SUPER RIDER 97分 日本・台湾
 台湾との合作であるのは前作と同じ。今度は「五人ライダー対キング・ダーク」をベースにしているため、五人のライダーたちが登場する。Xライダーの誕生からキングダークとの死闘を描いている。注目点は、キングダークが巨大な魔神に変身するところである。ライダーたちも五人ということで、戦隊シリーズを思い出してしまいます...

オリジナル・ビデオ作品
「真・仮面ライダー 序章」
1992/ 2/20レンタル開始
企    画:吉川 進
プロデューサ:鵜之沢伸、久保 聡、堀 長文、白倉伸一郎
監    督:辻 理
原    作:石ノ森章太郎
脚    本:宮下隼一、小野寺丈
撮    影:瀬尾 脩
美    術:内田欣哉
音    楽:宇崎竜童
出    演:石川功久、石浜 朗、野村裕美、片岡弘貴、原田大二郎、高嶋政伸、塚田きよみ、安藤麗二、石ノ森章太郎、小野寺丈、山浦 栄、大内陽子、矢野明仁、寺杣昌紀、他
登 場 怪 人 :改造兵士レベル2、改造兵士レベル3
 オリジナルビデオ作品として製作された本作は、タイトルにある「序章」ということで製作され、その後の展開が図られる予定でありました。が、実際はその後の作品は全く製作されていません。しかも風貌はヒーローというよりは怪人(バッタ怪人)と言った方がよく、そのため認知度の低いライダーでもあります。ZOやJの様に劇場公開作品ならば、ある程度知れ渡りますが、OVだけではねぇ...ということで、歴代ライダーの中で、最も知名度の点で低い、哀しいライダーです。
 敵は財団、その財団が生み出した改造兵士(サイボーグソルジャー)に立ち向かって行くライダー・シン。ストーリー的にはこれから始まる財団との激しい戦いを予感させるものでした。が、「ライダー」という名前こそもっているものの、初期1号ライダーの世界観を更に深めて怪奇性を出そうというストーリーは、「ライダー」とは全く別の世界観を築き上げてしまったと言っても過言ではないでしょう。「ライダー」というからには、やはりバイクに乗って颯爽と風を切って欲しいものです。こういう点でクリアできなかったために、序章(プロローグ)だけで終わってしまったのではないでしょうか。
 その姿がヒーローらしくないということもあって、展開されるであろう世界に期待したのですが、原作の石ノ森先生も亡くなられた今となっては、二度と製作されることはないのでしょうね。(少し残念な気もします。)

脱線メモ(3作品公開中)

「仮面ライダーアギト PROJECT G4」 →作品解説へ
 東映50周年記念作品であり、仮面ライダー30周年記念作品である(つまり、仮面ライダーは東映創立20周年の年に誕生したことになるが、当時これほど長きに渡り支持されるヒーローになると予想した東映首脳はいなかったのではないか)。
 本作は子供をメインにした番組では珍しく、学校の長期休みの時期でもゴールデンウィーク(GW)の連休時期でもなく9月に公開された。なお、「仮面ライダーZO」「仮面ライダーJ」などをメインに据えた東映スーパーヒーローフェア(1993~1995)は、GW番組であった。ちなみに2001年GWに公開された東映映画は「バトルロワイアル 特別篇」である。この年の正月作品として予想を越える大ヒットとなった「バトルロワイアル」に追加撮影したシーンなどを加えた、この映画は宣伝材料によると「当初の予定を変更して」急遽公開が決定されたということである。その年、2001年は、1月に『仮面ライダークウガ』が好評のうちにTV放映を終了し、映画化の噂が絶えなかった。これらをもとに筆者が推測するところでは、「当初の予定」のGW公開作は、『クウガ』&『スーパー戦隊』のカップリングではなかったか。上記のような理由で、GWの番組編成が変更され秋に移動したことで、1月に終了した『クウガ』ではなく、TVシリーズも佳境にはいった『アギト』映画化が選ばれたと考えられる。
 完成度の高いTVシリーズであった『クウガ』が映画化されなかったのは残念だが、次から次へ飽きさせない展開で進む『アギト』映画化は、品質・興行ともに大成功であった。秋に公開される(ゆえにライバル番組も無かったわけだが)子供向け映画を開拓しただけでも意義は大きい。しかも、本作の表現は子供向け映画に収まるものではない。
 例えば、G4システムとは装着員の命を縮め、その者が絶命しても戦うことをやめないという設定なのだが、G3-X対G4の対決のうちに、G4は戦闘を続けながら装着員である自衛官は死を迎えるシーンがある。彼の死をゾエトロープ(映画誕生以前から存在した、からくり玩具。パラパラ漫画の原理でのぞき穴から動画が見られる)の停止で表現しているのだが、このゾエトロープ、冒頭のシーンで既に登場している。超能力開発施設にアンノウンが襲来した際、これに立ち向かった自衛官が逆に攻撃を受け、気を失う寸前に目に映ったのがゾエトロープ、といったシーンである。この自衛官、G3-Xこと氷川誠に、アンノウンの攻撃を受けたとき自分は死を背負うことを覚悟した、と語る。つまり、彼は、死を決意したとき(気を失う寸前、ゾエトロープを見たとき)に実質的に死を迎えており、肉体的な死を、その停止で表現しているのであろう。
 G4に限らず、ヒーローは悲壮を背負うというのが、一般常識だったように思われる。ことに、自分の望まぬ改造人間にされた仮面ライダーは、その最たる例であろう。いつも陽気な五代雄介でさえ、仮面の下ではいつも涙を流していたのだ(『仮面ライダークウガ/EPISODE48空我』)。その一般則を、ひっくり返すかのように津上翔一は、間が抜けているほど突き抜けて明るい。『ウルトラセブン』を初めとして、ヒーローが自分の正体を明かすシーンはいつも哀しいが、TVシリーズ『仮面ライダーアギト/第38話』で、小沢澄子が「あなたがアギトなのね」と訊ねた際に翔一が「そーなんです」と返す、そのリアクションがパターンから軽やかに離れて素晴らしい。ただし、この離れ業は、『アギト』において哀しいヒーローの役割をギルスこと葦原涼が一手に負っているからこそ出来る芸当とも言える。つまりは、3人の中で、初代仮面ライダーのキャラクターに一番近いのがギルスであり(ゆえに子供の人気も一番高いらしい)、本作に1号ライダーこと藤岡弘が警視総監役で登場し、「今の俺に出来ないことをやってくれ」とバトンを渡すファン感涙のシーンに津上と氷川しかいないことは、1号とギルスが近しいことの裏返しと解釈できるのではないか。
「仮面ライダー龍騎 EPISODE FINAL」作品解説へ
 TVシリーズが映画化される場合、一般的にはシリーズが一旦完結したあと、TVスペシャルなどを受け、映画版へとつながる場合が多い(「踊る大走査線 THE MOVIE」「ケイゾク/映画」など)。過去には、TVシリーズから再編集により映画に纏めるケースも多かった(「ウルトラマン」「機動戦士ガンダム」三部作)。しかし、TVシリーズ進行中、それも最終回より半年近くも前に最終回を先行映画化するという趣向はおそらく前例がない。ライダー同士が戦う(殺しあう)というショッキングな展開もあいまって、8月(前年の「仮面ライダーアギト PROJECT G4」の公開は9月であったから、集客の見込める夏休みシーズンへの以降は実質上の昇格と言える)の公開時には、大ヒットを記録した。
 この趣向、映画としての宣伝効果は大きいが、TVシリーズの展開をある程度拘束するという意味では、一長一短ありと思われる。実際、最終回を先行したために生き残るライダーがその時点で明らかになってしまい、例えばTVシリーズでゾルダと王蛇が戦っても決着がつかないことは予想がついてしまっていた。正確にはTVシリーズと映画がパラレルな展開となることは最終3話で同じ時間軸(「あと3日」)となることで判明し、リュウガ、ファムはTVシリーズには登場しないものの、「あと3日」の時点で、その他の4人が生き残っていることは、やはり同じ展開となっている。
 前作「アギト」では、3人ライダーそれぞれの話を描き、密度の濃い物語を展開したが、13人ライダー(実際には13人揃ったのは、TVスペシャルのみ)を描くには、時間が足りず、TVシリーズ、TVスペシャル、劇場版ともに中途半端となった感が否めない。またミラーワールドという閉じた世界と、携帯配信サービス社という狭い社会での物語ゆえ、例えば最終1話前に龍騎の正体が明らかになる部分でも、「クウガ」「アギト」のときにあったような重みと感動はずいぶん薄まってしまったような気がする。ただし、現実世界で絶えることのない戦争について、「何が正しいことなのかは分からない」と正直に表明した点は非常に評価できる(そして「分からない中にあっても最善を尽くす」という点も)。
 本作に近いコンセプトの作品をいくつか挙げる。
 「ハイランダー 悪魔の戦士」に始まる"ハイランダー"シリーズ。首を切り落とさない限り死なない戦士たちが一人になるまで戦いつづける物語。生き残った一人に、ある"力"が与えられるという展開もかなり近い。宣伝コピー「生き残るのはただ一人」は、龍騎のコピー「戦わなければ生き残れない」と通じる。主人公クリストファー・ランバートの師匠格としてショーン・コネリーがいい味を出している。
 「ROCK YOU![ロック・ユー!]」。TVシリーズ「龍騎」のスタートする前年(=2001年)公開されたアメリカ映画。14世紀の馬上槍試合に挑む騎士(主人公は貴族の代わりに出場する平民の青年)を描く。メジャー・リーグかアメフトの試合観戦のように観客がウェーブの動作をしたり、Queen(「フラッシュゴードン」の音楽でも有名)の"WE WILL ROCK YOU"が流れたりと時代考証からはかなり自由なコスチュームプレイ。原題が" A Knight's Tale(騎士物語)"であるように、騎士同士の戦いというコンセプトならびにそのコスチュームなどが影響を与えた可能盛大。
 「バトル・ロワイアル」。最近、2作目の撮影を開始するも残念ながら亡くなった深作欣二監督(03/1/12没)作品。近未来、国家で定められた法律に従って、中学生の1クラスが殺し合いをおこなうという物語。国会議員が「有害な映画」といった発言をするも、蓋を開ければ洋画も凌ぐ大ヒットを記録。極限状態にある子供たちの物語はかなり泣かせてくれる。「有害」と思う人物は表面しか見ていないのだろう。生き残ったただ一人のみ自由になれるというBR(バトル・ロワイアル)法というこの設定、同じ東映作品である「龍騎」に影響を与えていないわけがないと見た。
「仮面ライダー555(ファイズ) パラダイス・ロスト」作品解説へ
 1年前の劇場版「龍騎」が開拓した最終回先行映画化は、TVシリーズとの関係性において一長一短があるものの、劇場版から見たメリットとしては、TVシリーズに縛られないこと、つまり、TVシリーズからは時間軸上、先にある物語なので、登場人物の結末を自由につけられるという点がある。TVシリーズから見れば、後日談的位置付けと考えられる本作では、実際ほとんどの主要登場人物に予想を覆すような結末が用意されており、劇場版ならではの醍醐味を感じさせてくれる。
 TVシリーズ『555』の大きな特徴は、これまで怪人=敵という図式だった仮面ライダーシリーズにあって、怪人(オルフェノク)にも心有る人がいる、しかもそのキャラクターが脇役ではなく主役クラスとして物語が進行することである。もうひとつ特徴をあげれば、それぞれの仮面ライダーがギアを装着することで変身するという装着型とすることで、敵方の手にギアが渡れば、主人公たちが仮面ライダーに狙われる羽目になるという点がある。つまり、怪人(オルフェノク)が仮面ライダーとなる展開がTVシリーズ中で何度か登場する。本作では同様に、"オルフェノク→新ライダー(サイガ、オーガ)"となる。ここまでは予想の範囲内であったが、"主役ライダー→オルフェノク"となるクライマックスは、予想を越える展開であった。ライダーVS怪人という明確な図式にあったシリーズの伝統を完璧に打ち破るライダー=怪人とする展開に踏み出した製作陣の勇気に敬意を表したい。
 さて、本作の宣伝コピー「帝王のベルトをめぐる救世主伝説」にあるように、主人公は、オルフェノクに支配された社会における人類の救世主という位置付けであるが、本作公開時期(2003年夏)、2本の"救世主伝説"が公開されている。共に機械に支配された未来世界における人類の救世主を描いた作品の1本は、「マトリックス リローデッド」。3部作の第2部にあたる、この作品において、キアヌ・リーブス扮するネオは、機械と人類の攻防の歴史のある重大な真実を知ることになる。もう1本は、前作から12年の歳月を経て製作された「ターミネーター3」。前2作の監督であり、シリーズの生みの親ジェームズ・キャメロンの手を離れ、潜水艦映画「U-571」での骨太の演出が評価されたジョナサン・モストウが監督したこの作品では、人類の救世主となるジョン・コナーに対し、前作で彼を守り通したターミネーター(と同型)から、衝撃的な未来が告げられることになる。
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