読書ノートから、お勧めの書籍(文学作品の朗読を含む)をご紹介します。
紹介のスタイルとして、読んでくださっている皆さんに手紙を出すという想定で文章を作っています。
該当作品にはAMAZON書店へリンクを貼りましたので、興味を持たれた方は手に取ってみてください。
拝啓
暖かい気候が続きますが、皆様如何お過ごしですか。私は、そろそろ花粉症の時期に突入するので毎日ビクビクしながら暮らしています(^_^;) 今年は花粉の飛散量は少なめとの予想ですが、閾値を超えてしまうと少々量が少なめでも症状の程度は変わりません。もうすぐ梅の花を楽しめる時期になりますが、せめて梅の花見が終わるまでは閾値に達しないことを祈るばかりであります。
さて、今回ご紹介するのは、このウェブサイトのコンセプトである”純文学”からは外れますが、あまりにも面白いので御所介するという次第です。イタリアの小学生が書いた60あまりの作文を、その学校の校長先生がまとめて出版したものです。イタリアで大ベストセラーになった、と帯には書いてありますが、日本人の私たちが読んでも十二分に楽しめます。なお、本が出たのは1993年と今から14年も前ですが、中身の面白さは失われていません。
学校で題を与えられ、それについて子供たちが自由に作文をしたものなのでしょう。子供たちが、自分の両親に向ける観察眼の鋭さというか、実態の面白さというか、それを正直に作文に書いて提出してしまうという無邪気さは爆笑できます。例えば、自分のお父さんを紹介しなさいという題に対して、「ぼくの父はとっても貧乏で、母といつもケンカをします。ケンカをして、”いまに私があんたを殺してやるからね”」と、家庭の中の出来事をありのままに作文に写し取ってくるんです。文章に変な技巧がないだけに、このケンカのやりとりが実にリアルに想像できてしまうという、ちょっと変わった楽しみ方ができる本ですね。ここに描かれている家庭は、裕福なものばかりではなくて、むしろ貧しい生活をしている例の方が目立つくらいです。が、その生活を淡々と綴った作文からは、陰湿さや悲惨さといったものは感じられず、むしろあっけらかんとした明るさが漂っています。
子供が好きな人にも、そうでない人にもお勧めです!
敬具
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マルチェッロ・ドルタ編
『わんぱくナポリタン』
文芸春秋刊
\1500 |
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| 読書ノート No.6 2007/1/28 |

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