| 私の読書ノート |
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読書ノートから、お勧めの書籍(文学作品の朗読を含む)をご紹介します。
ホリエモンxひろゆき著『なんかヘンだよね・・・語りつくした本音の12時間』、集英社(2009), \952 元ライブドア社長のホリエモン、元2ちゃんねる管理人のひろゆき氏の対談集である。どうも二人は気が合うらしい。二人のキャラクターは結構違っていて、ひろゆき氏がホリエモンにインタビューして答えさせるような形式になっているのが面白い。 <目次> ダチ同士がだべったものをそのまま活字にしたようなもので、いくつか載っているスナップショットも中学生同士がつるんでいるような雰囲気だ。でもさすがに公衆便所での連れションまで写さなくてもよいだろう(^^; と思った。内容は結構充実していて、ITやインターネット文化に興味を持っている人だったら結構楽しく読めるかな。ホリエモンは逮捕されたりして結構ド派手にいろいろとやったけれど、ひろゆき氏は裁判で訴えられたりしているがホリエモンに比べるとずっと地味であるが、彼はかなりスマートな人物であるように見受けられる。この対談を読むとそれがわかる。 ひろゆき氏のそばにいるニート(定職に就いていない若者)は、お金を稼いでいる奴らの劣等感を抱いていないという。彼等はたまに働いてお金を稼いで、それ以外の時間はものすごく自由に楽しく暮らしているという。一方でお金を持っていて欲しいものが買えるが、毎日が疲弊している人たちがいる。ゆえに、幸せの総量でいうとそんなに変わらないと結論する→だからニートに働けと説教しても無駄だ、と結論する。日本における自殺者がここ数年年間3万人を超えていて、一部ではかなり問題視されている。私は、自殺した人のプロファイルを詳しく見たことはないのだが、ニートに自殺者が多いという指摘はされていない。本腰を入れて調べないと確実なことはわからないが(きっと既にどこかで調査は着手されているはずだ)、定職を得たり収入が増えれば解決するという単純な問題ではないように思う。 ひろゆき氏は、幸せに毎日暮らしている人たちはいっぱいいるが、そういう人たちが社会に対してモノを言わないからみんな知らないだけだと言う。これは、私の周りに今現在実例が無いのでなんともコメントはできないのだが、曽野綾子の本などを読むと確かに考えさせられることはある。 この本でも、梅田望夫氏の「日本のウェブは残念だ」という発言が取り上げられている。ひろゆき氏は以前に「残念じゃない」と言っていたが、ホリエモンも「全然残念じゃない」と思っているらしい。逆に、「日本のWEBは進みすぎていてもったいない」のだそうだ。こういう観点になったことはなかったので、正直新鮮な気分になった。このくだりは、中川淳一郎氏が指摘している、ウェブは退化しているという視点と真正面から衝突するのかな、と思い読み続けたのであるが、ひろゆき氏とホリエモンが取り上げているのはビジネスモデルの成功例(既に成功したもの)で、未来に対して風呂敷は広げていない。梅田望夫氏のコメントが「現実に即していない」としているのは中川氏も同じである。ホリエモンもひろゆき氏も「ネットの明るい未来」を論じているわけではなく、特にひろゆき氏は「ネットはツールに過ぎない」と言い切っているので、どうやら中川氏とベクトルの方向が違っているということはないようだ。 その他、後半には腕時計や食べ物の話が出てくるが、それを読んでも、またこの本全体を通しても彼等の嗜好はB級(失礼!)である(^^; ITが生み出した有名人と言えると思うけれど、彼等のような感性が広く世の中に知られ、ロールモデルとなれば日本は今よりも住みやすくなるように思える。この2人に祝福あれ!
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読書ノート No.49 2010/02/07 |
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