| 私の読書ノート: 竹内一正『スティーブ・ジョブス 神の交渉力』 |
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読書ノートから、お勧めの書籍(文学作品の朗読を含む)をご紹介します。
該当作品にはAMAZON書店へリンクを貼りましたので、興味を持たれた方は見てみてください。
私が、初めてパソコンを購入したのは1990年のこと、マシンはNECのPC-9801Nという、NECでは初のノートパソコンであった。 マックはPC-9800に比べて動作が不安定であり、「爆弾」と呼ばれていたエラーメッセージが頻発してマシンの再起動を余儀なくされることも多かった。それに堪えられる人だけがマックを使い続けたのである。ちなみに、私は我慢できなかった(^^; 余談であるが、実験装置の制御にマックは不向きであるとも言われていた。それはエラーが頻発するから。。。ちょうど職場にマックに接続された装置があって頻繁にそれを使っていたのだが、私だけではなく他の人も皆ヒヤヒヤしながら使っていたように思う。でも職場にいたマック信者(マックの熱心なファンをこう呼んだ)の主張で、かなりたくさんのマックが職場に導入されていたように思う。 これは、「知的自転車」と称されるマッキントッシュを生み出した会社「アップル」の創立者の一人である、ジョブスについて書かれた本である。世の中に新しいコンセプトの製品を投入する、という強い意志で、iPhoneやiPodをヒットさせた人物でもあるので、企業家はもちろん一般の人にも興味があるところだろう。シリコンバレーで成功した人物の一人と言える。この本では、ジョブスの個性的なキャラクターと、特にその交渉について紹介している。まあ、かなり変なオッサンで、ちょいワルオヤジといったレベルではないのだが、ビジネスできちんと結果が出ているという点で注目に値する。こういう奴はきっとアメリカ人受けすると思うし、あこがれる日本人も多いだろうなと思うタイプ。 私は、シリコンバレーに知り合いはいないし、行ったこともないのだが、ここでは技術や発想はユニークで当たり前だというのは理解できる。梅田望夫氏の書籍にも同様のことが書いてあったように思う。成功するには、さらに他のものが必要であり、それは投資銀行やエンジェルから資金を出させる力−言い換えれば彼等を魅了する力なのである。結局のところ、技術や発想を評価して支援したり金を出したりするのは人間である、とい極めて当たり前の結論に行き着く。もしこれが、Googleのページランクのように自動的に決まるアルゴリズムを開発できればものすごいと思うのだが、そういう研究をやっているところはないのであろうか? とにかく、カリスマと非常識と押しの強さがプンプンする人物らしい。IBMとの契約書をゴミ箱に捨てて、「私と契約がしたかったら、5,6ページのもっとシンプルな契約書を持ってこい」と言ってしまうのはすごい。しかもこれ、自分の経営している会社が傾きかけている時にである。私も是非一度言ってみたいが、まあまずは無理だろう(^^; こういったアクの強いというか、自分自身をどこまでも信じて進んでいくというのは、ある意味動物的な感が鋭いのかもしれない。金持ちになるという気持ちがあまりないのに、結果的に金持ちになってしまうというあたりも実に皮肉。でもまあ、読んでいてかなり痛快ではあるので、精神的な清涼飲料剤が欲しい人にはお勧めかもしれない。ただし、ここに書かれていることはあくまで”神だからできる交渉”なので、決して真似はしないように。
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| 読書ノート No.20 2008/11/22 | |