ユビナガコウモリ 東洋蝙蝠研究所

信州のユビナガコウモリ(Miniopterus schreibersi


分布 : 北信
長野県(2004)長野県版レッドデータブックランク : 絶滅危惧IA類(CR)


 比較的古い記録があるだけで、最近の信州では消息不明でした。季節限定的にいるだろうとは予想されていたものの実際にはなかなか見つからず、生息状況について、こういう状態にあるコウモリは全国に多いものです。
 このため全国的には普通種、しかもおとなりの新潟県では大コロニーがありながらも、長野県ではランクの高い絶滅危惧種入りをしてしまいました。地域を限定して考えた場合にはこうした評価となるもので、環境のわずかな差が動物の生息や分布に大きく影響を与えているということを考えるきっかけにもなりそうです。
 ユビナガ・・・指が長いということは、コウモリの翼は指の間の膜でできているので翼が長いことになります。ユビナガコウモリは翼が細く、長いタイプに属し、ひらけた場所を早く飛ぶのに適しているので、上空を飛び回るという暮らしをしています。声は届いても、飛んでいるときに姿を見るのは結構難しいコウモリということでもあります。

 2006年に、ようやく長野県内での生息が4個体だけ確認できました。


 ユビナガコウモリは大集団を作る繁殖洞が全国数カ所の海岸部に知られていますが、内陸の信州では適地がないせいか今のところ出産する場所は見つかっていません。ただし、大集団ではないものの福井と岐阜では観察されたことがあるので、今後見つかる可能性がわずかながらあるかもしれません。

リュウキュウユビナガコウモリ(参考)
 近縁種として南西諸島にはリュウキュウユビナガコウモリが 分布しています。林の上空を広い範囲の周波数にわたって変化 する超音波を発して飛行します。
<識別>
 本州の太平洋側で戦前に記録されたことがありますが、現在の信州ではおそらく見ることがないでしょう。

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