What's bat? 東洋蝙蝠研究所

バットウォッチングのすすめ


  • コウモリは身近な野生動物
     あなたが野生動物と聞いて思い出すのは、キリンでしょうかゾウでしょうか?日本にも野生動物がいる、と言われたら驚きますか?コウモリは日本の哺乳類の1/3を占め、種類によっては海辺の岩場や日本アルプスの上空といった誰も知らない場所にまでもすんでいます。
     そして、中には人家の屋根裏にすんでいるものもいます。

  • 害獣、それとも?
     時折、「コウモリが住み着いて気持ち悪いから、駆除してほしい」といった相談を受けることがあります。コウモリが住み着くことは悪いことなのでしょうか?
     いいえ、日本の小型コウモリはすべて蚊や蛾などの昆虫を餌としており、むしろ我々に快適な生活を与えてくれているのです。農業にとって虫を食べてくれるツバメが益鳥であったように、言ってみれば夜の益獣です。地球の一日は半分が夜ですので、人間が寝ている間も自然が刻一刻と時を刻んでいることを忘れたくはないものです。

     また、コウモリの糞はグアノと呼ばれ、高窒素の肥料として利用されていました。長野県にもかつてはグアノ産地があったそうです。

  • コウモリを知ろう
     もっとも問題なのは、コウモリについて我々は知らないことが多すぎることです。どのような場所にどんな種類がいるのか、私たちの住んでいる町や村にいるのはどれなのか、そういったことがはっきりしている街はごくわずかです。そして彼らの生活も。

  • 日本における野生動物の扱い
     コウモリは野生動物です。さて、一部を除いた野生動物は一般的に勝手に捕まえたり、殺したりすることができません。日本のコウモリはどれも狩猟の対象に指定されている種ではないことで保護獣にあたります。このページを作製するにあたり、調査や観察の方法を「日本版コウモリ観察コード」の検討として議論しつつ、使用する写真も可能な限り自然保護に配慮した撮影を心がけ、捕獲(手にとって観察することも法的には「捕獲」にあたります)に当たっては環境庁の許可を得て調査をすすめています。

  • 自然との共存のために
     まだまだ長野県内における近代的なコウモリ調査は始まったばかりです。やがて全貌が明らかになったとき、私たちの暮らしと野生生物をはじめとした自然とが共存できている時代がおとずれているでしょうか、それとも、過去の自然を記録した歴史が残っているだけになっているでしょうか。私は今の自然を明らかにし、今の自然と共存した暮らしをするために生き物を見ていきたいと考えています。そして、今の自然をこうしてあなたに伝えたいと思います。


  • バットウォッチング入門
     さて、バットウォッチングという言葉はまだあまり一般的ではありません。自然観察を趣味とする人でも、コウモリの持つ生態的な位置づけの重要性は分かっていながら観察は難しすぎて手が出ないと言われるようです。しかし、見るだけなら簡単なことです。夕暮れに空を見上げてみて下さい。思ったよりも身近な場所で見かけることができることに気づくことでしょう。決して難しくはない、身近な生き物も、観察テーマを持つことで奥が深いものだということで、「アブラコウモリウォッチ」という呼びかけをしています。参加なさいませんか?

  • 見ることができたら次は聞いてみよう
     コウモリと言えば超音波です。彼らの出す超音波の声に耳を傾けることができたら、もっともっと観察も面白くなります。バードウォッチングにおける双眼鏡以上にバットウォッチングにとって有効な道具となる、「バットディテクター」という機械があると便利です。


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