「思い出のノート」
僕がまだ少年だった頃、川向こうの町に一件の文房具屋がありました。
僕らは自転車で橋を渡って、よく(学区外の)その店に行きました。
自転車を降りてお店に入るとそこは、夢のように素敵な世界が広がっていました。
キラキラした下敷き
魔法のような香りの消しゴム
そして憧れのシャープペンシル!(まだ貴重品だったのよ)
今思えば、斬新なお店だったと思います。
普通の文房具はほとんどなくて、ただただ美しいモノたちが集められていて
まるで時空を超えた別世界のような、静かな魅力に満ちた空間でした。
僕らはまだ純粋で
美しいモノたちに、圧倒されるがままでした。
そんな素敵な空間で、僕はひとつの出会いを経験しました。
それは、一冊のノートでした。
たぶん、今にしてみればあたりまえの空色のノート。
なのに、目が離せませんでした。
トリコになりました。
そのとき持っていたお小遣いすべてと引き換えに
僕は夢を手に入れました。
あの、素敵なノートの色合いを今再現してみたい。
その想いから、このイラストはできました。
あまりにも昔の話しだし、まだ世界が平和に満たされていた頃の時代の話だけど
僕が胸躍らせた瞬間を、何とかして表現したかったのです。
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