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そのとたん、鉄郎に劇的な変化が起こった。
「お、俺はいったい今までなんてことをしてきたんだ…。人を踏みつけにして、機械の体になって…、俺の夢はこんなものじゃなかった。」
鉄郎の心の中に、少年の頃の夢がよみがえったのだ。電気回路のショートのせいなのか、それともサケザンの酒の力なのだろうか?
頭を抱えてうずくまり、後悔の念に責められる鉄郎に、リューズがそっと言った。
「鉄郎…。あなたに機械の体は似合わないわ。あなたの大切な人のためにもう一度やり直しなさい。私が過去へ連れていってあげるわ…」
鉄郎は、いつかクレアに投げつけたひどい言葉を後悔した。そうだ、あの時まで戻りたい、そしてクレアに優しい言葉をかけてやるんだ。
「サケザン、ありがとう。やっと目が覚めたよ」
サケザンは黙って、酒をさしだした。鉄郎は、うなずいて、それを一気に飲み干した。
「体が錆びたってかまうものか!どうせもうすぐ俺は生身の体に戻るんだからな…」
そんな鉄郎を見て、リューズは優しく微笑むのだった。
<おわり>
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