大銀醸 「星の寒梅」
 GALAXY EXPRESS 999
 
 
 

 
  そのとたん、鉄郎に劇的な変化が起こった。

「お、俺はいったい今までなんてことをしてきたんだ…。人を踏みつけにして、機械の体になって…、俺の夢はこんなものじゃなかった。」

鉄郎の心の中に、少年の頃の夢がよみがえったのだ。電気回路のショートのせいなのか、それともサケザンの酒の力なのだろうか?

頭を抱えてうずくまり、後悔の念に責められる鉄郎に、リューズがそっと言った。

「鉄郎…。あなたに機械の体は似合わないわ。あなたの大切な人のためにもう一度やり直しなさい。私が過去へ連れていってあげるわ…」

鉄郎は、いつかクレアに投げつけたひどい言葉を後悔した。そうだ、あの時まで戻りたい、そしてクレアに優しい言葉をかけてやるんだ。

「サケザン、ありがとう。やっと目が覚めたよ」

サケザンは黙って、酒をさしだした。鉄郎は、うなずいて、それを一気に飲み干した。

「体が錆びたってかまうものか!どうせもうすぐ俺は生身の体に戻るんだからな…」

そんな鉄郎を見て、リューズは優しく微笑むのだった。

<おわり>
 
 
     

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