大銀醸 「星の寒梅」
 GALAXY EXPRESS 999
 
 
 

 
  「次元航海惑星?」

「そう、時空を超えた旅のできる星。別の宇宙へと旅する星…」
「じゃあ、きみは別の宇宙からきたの?」
「はい、機械の体になって生き延びるか、自分たちの宇宙を捨てて旅立つか?私たちは選ばねばならなかったのです。そして、私たちは機械の体を選ばずに、自分の宇宙を捨てたのです。鉄郎…でしたね?この宇宙のプロメシュームは幸せそうでしたか?」
「………はい。」
鉄郎は生まれて初めて嘘をついた。

「よかった…、機械の体となっても私は私。それを聞いて安心しました。」
そして、生身の体のプロメシュームは再び別の宇宙へと旅立っていった。
「ありがとう、プロメシューム!」
クレアと鉄郎は999の窓から大きく手を振った。薄れゆく惑星ラーメタルの星影に、一瞬、プロメシュームの微笑みが重なって見えたような気がした…。

<おわり>


参考文献 : Fred Alan Wolf 「もう一つの宇宙」 
 
 
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