
19世紀の終わり、ヴィクトリア時代の後半、英国は産業革命の結果、たくさんの美しい自然や歴史的建造物を失いつつありました。
それを憂えたオクタビア・ヒルやサー・ロバート・ハンター、ハードウィック・ローンズリーの3市民がそれを次代に残すため、自らの手で買い取り保存するという運動を提唱。
1985年に「The Natinal Trust for Places of Historic Interest of Natural Beauty」の名称のもとに組織として設立されました。
設立された1895年、すでに100人の会員を集め、同じ年に最初のプロパティ(保護資産)、ディナス・オライというウェールズの美しい海岸沿いの高台の寄付を受け、さらに翌年には、イングランド南部、アルフリストンにある14世紀の牧師館を買い取りました。
その後、この組織は、政府からも税制面のバックアップを受けて、全国的組織へと発展していきました。保護対象もカントリー・ハウス(田園地帯の大邸宅)、古代遺跡、庭園、海岸線、原野、村落などに広がり、いまでは英国最大の土地所有者になっています。
3人の市民の出会いからスタートしたこの組織も100年の歴史とさまざまな実績を積み、いまや220万人をこえる会員を有する団体となりました。The National Trustの理念を受け継ぐ世代を造るために、プロパティを利用しながら教育活動も行われています。そして、その影響は世界各国の環境保護をめざす団体に広く及んでいます。

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