木曾ひのきの特徴     Takeshita
 

平城京朱雀門この門は長18尺、直径2.3尺の柱が18本で 構築されております。
柱1本がちょうど約一千万円です。総工費約30億円(内 木材代金 10億円くらいです。)


 木曾ひのきは古くから全国的に有名であった。かつては徳川幕府の直轄林として保護され、明治以降は皇室の御料林として帝室林野局が管理し、戦後は国有林 に編入されて、現在長野営林局の所管になっている。総面積4万ヘクタール総蓄積500万立方メートルで、日本最大の天然のヒノキ林である。

 ここのヒノキの大部分は、樹齢150年〜300年である。ただし伊勢神宮用材などのためもうけられた現代のお留山には、200〜500年の材もあ る。最老齢のヒノキは700年くらいで、胸高直径120cmに及ぶが、老齢になると生長はぐんと遅くなる。 

    木曾ひのきの特長は次のようである。 

1.  色合いが淡白でいつまでも白さを保つ。

2.  材質緻密、木理(目通り)は通直で狂いが少ない。

3.  均質で、ちがう丸太から挽いた材でも同一の丸太から挽いたように色合いが揃う

4.  加工が容易、柔軟性も  あり曲げ物、彫刻にも適する。

5.  建具材としては最高の評価をされている。

      弱点 欠点は
1.  地桧に比較して脂分が少なく、艶に欠ける傾向がある。

2.  やや柔らかすぎる。そのため縁甲板やくつぬぎ板に使用した時きずつきやすい。

    ヒノキの強さの経年変化

 木材が古くなると強さがどう変化するかと言うことは、一番興味深い問題であり、実用的にも関係の深いことであ る。
 ヒノキについて試験したところ曲げ、圧縮、硬度などの強さは、いずれも200年くらいまでの間は、じわじわ増大して最大30%近くも強くなる。その後に ごく緩やかに低下して1000年余りを経てようやく新材と同じ強さに戻ると言うことである。
 一方、衝撃値は300年くらいまでの間に30%ほど低下し、その後はほとんど変化しない。つまりヒノキは古くなるにつれて、硬く強くなるが、一方ではそ れと平行して脆く割れやすくなっていく。
 たとえば、法隆寺の木の強さは、一部の強さを除いては、創建当時とほとんど変わっていないことになる。これはヒノキのもつ不思議で驚異的な事柄である。
 一方、広葉樹の方はどうでしょうか。その代表であるケヤキの強度の経年変化をみるといずれの強さも、新材の時はヒノキの2倍ほどあるが、劣化の方はヒノ キより速いので、数百年を経ないうちにヒノキよりも弱くなってしまう。ケヤキの方がむしろ常識的な劣化の経過です。
 約、300年経過の時、ヒノキとケヤキの強度はほぼ同じくらいになります。

  法隆寺のヒノキ

 ヒノキのよいところは、第一番に樹齢が長いと言うことです。

法隆寺の伽藍の材料のほとんどが千年から千三百年くらいで伐採されて材料になっているんです。今でも、台湾に行きますと二千四百年、二千六百年とい うヒノキがあります。すると、法隆寺の五重塔の心柱が、日本に芽生えたときに、台湾にも芽生えたヒノキがありそれが残っているわけです。法隆寺は今まで千 三百年たっています。薬師寺の東塔も同じく千三百年です。こんなに長い耐用年数の物はヒノキ以外にありません。
 マツですともう千年の物はありません。杉では千二百年が最高です。(屋久杉以外)

 すごいのはヒノキのそうしたよいところに、千三百年前の人が気が付いていたと言うことです。たとえば、法隆寺を解体して屋根瓦をはずすと、今まで 重荷がかかっていたタルキがはねかえっていくのです。一般的に千年の木は堂塔として千年もつと言われています。 しかし、ヒノキならみな千年もつというわ けではないのです。木を見る目がなければだめです。木を殺さず、木のクセや性質を生かして、それを組み合わせて初めて長生きできるのです。宮大工の口伝え では「堂塔の木組は寸法で組まずに木のクセで組め」と言われております。

 木のクセは木の育った環境で決まってしまいます。そのクセを見抜かなくては一人前ではありませんね。また、木は山で生えていたとおりの向きで使う のが一番よいと思います。南向いてた方は南を向けて使うのです。木は大変正直です。千年たっても二千年たってもうそをつきません。動けないところで生き延 びる方法を知っています。堂塔大工の間では木のクセのことを木の心と思っています。

伊勢神宮  総ヒノキ造り 鐘楼堂  (静岡県)

 上記のことは、先輩の話や西岡さんの本を拝見したりして私が知った事 柄です。
広くみなさんにも理解していただきたくてネットに載せました。
 ご意見等がありましたらお寄せ下さい。竹下

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